IS-問題児なオリ主の生活   作:柳命

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 この辺りからオリジナル展開・組織要素が含まれて行きます。ご了承下さい。

※9/6 誤字訂正




第38話 奪われた希望 ー平和は週一だけー

 

ーside和也ー

 

 シャルロット・デュノアとの同室になって初めての話し合いから一夜明けた翌日。まだ陽も昇らない時間に、俺は女子寮の屋上へと足を運んでいた。

 

 その理由はひとつ、朝のトレーニング前に・・・・・・

 

「・・・・あぁ? 倉持技研が?」

 

『そうそう。何か変な事しようとしてるんだよね~』

 

 朝っぱらから連絡を寄越して来た束の相手をする為だ。

 

 と言うか、倉持技研って簪の専用機開発をぶん投げて織斑一夏の専用機開発云々にシフトしたんだろ?

 

 なんでまた、余計な事しようとしてんだか・・・・・・?

 

『本当はかず君には直接関係はないんだけどね。ただ、かず君が気に掛けてるあの娘・・・・』

 

「簪の事か?」

 

『そうそう。なんかその娘にはガッツリ関係て言うかしわ寄せって言うか、被害が行きそうだったからね。取り敢えず教えておこうかなって思った訳ですよ!』

 

 何その、また面倒事が起きそうな情報・・・・

 

 つか、倉持技研と日本のクソ政府はまた簪に対して嫌がらせをする気なのかよ。

 

「・・・・まぁ分かった。折角簪の専用機も完成の目処が立ったのに、余計な横槍が入られんのは気分が悪いからな。頭には入れとくわ」

 

『まぁ束さん的にも多少なりとも思うところがあるからね~。何かあったら言ってくれても構わないよ』

 

「まっ、お前の力を借りる時点でよっぽどの事態だけどな」

 

 出来れば余計な負担にはなりたくねぇし。

 

 それでも聞かされた情報は無視出来ねぇ内容だな・・・・ 早速今日の内に簪から探ってみるか。

 

「しっかし、今回はそんだけを伝える為に連絡して来たのか? なんだ、寂しくでもなったか?」

 

『まぁかず君に会えないのは寂しいけど、それは他の娘達も一緒だから控えるけどね~』

 

「本音は?」

 

『めっちゃ寂しい。ハグしてクンカクンカしてペロペロしたいですはい』

 

「ハグ以降は自重しやがれマジで」

 

 犬か! どっちかってぇと兎だろうがお前!

ウサミミを犬耳に変えるフラグは止めろ!

 

『あっ、それで本題の方なんだけどね。フランスに行ってるスーちゃん達からの連絡で、なんでもーーーーーだって』

 

「・・・・マジかよ」

 

 おいおいおいおい・・・・ そっちもそっちで頭痛がしてくる事態じゃねぇか。

 

 こりゃデュノアの奴に発破掛けるか? いや、それをしてやる義理はねぇんだが・・・・ 流石に事情も事情なだけに、どうしてやったもんか。

 

『一応二人もタイムリミットまでは向こうに居てくれるみたいだから、いざって時は直ぐに動けるよ~』

 

「分かった。出来れば関わりたくはなかったんだが、そうも言ってはいらんないか・・・・ 俺も多少の準備くらいはしとく」

 

 なんか此処に来て面倒事が集約し過ぎじゃねぇかね~?

 

 止めてくんない? 俺はそんな巻き込まれ体質とかじゃねぇし、率先して解決してくガラでもねぇんだよ!

 

『まっ、束さんからはこんなもんかな~』

 

「了解。ぶっちゃけ頭が痛くなって来たけど、助かった事にしとくわ」

 

『にゃはははっ☆ そんな辛かったら束さんが何時でもハグして慰めてあげるよ!』

 

「それは帰ったらな。んじゃ、また何かあったら連絡くれや」

 

『ほいほ~い。バイビ~☆』

 

ーーピッ

 

 ・・・・・・はぁ~あ。今月もまた、平和には過ごせねぇんだな・・・・ まだ5月入ったばかりだぞ?

 

 頼むから、少しは静かに過ごさせてくれんかねぇ~?

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

ーー昼休み

 

 平和だった。朝っぱらは束から不吉な情報ばかり与えられたのに、日中はすこぶる平和だった。

 

 ちーちゃんの授業は少なかったし、デュノアは教室じゃ距離取ってくれてるし、織斑一夏はデュノアの方に行って近付いて来ないし・・・・

 

 変な事に巻き込まれない。これが、平和か・・・・!

 

「とは言っても、こっちも多少確認しとかねぇとな~」

 

 そんな平和を満喫しつつ足を運んだのは簪の出現率が高い事で有名な、ご存知整備室。

 

 そんな直ぐには変な事も起きないだろうが、昨日は会ってない事だし簪の様子を見にね?

 

 と言う訳で早速、簪を探してみましょ・・・・・・

 

ーーガッシャーンッ!

 

「お嬢様、落ち着いて下さいっ!?」

 

「止めてかんちゃん!」

 

「なんでよっ! なんでなんでなんでぇーえっ!」

 

 ・・・・さよなら平和。ようこそ面倒事・・・・・・

 

 だから、展開早ぇってんだよっ!?

 

「こいつぁ、どう言う状況だよ・・・・?」

 

「っ! あっきーお願い! かんちゃんを止めてっ!」

 

 のほほんからの声を聞き流しつつ、ゆっくりと目の前の光景を整理しよう。

 

 飛び散った工具類。散らばった書類。そして完成間近な『打鉄弐式』を、血が出る勢いで殴り続ける簪・・・・ って、おいっ!

 

「止めねぇか馬鹿っ! なんでテメェの専用機を殴りつけてんだよっ!」

 

「どうせ、どうせ私なんか・・・・私なんかぁー!」

 

 だぁーもうっ! 全く状況が分からんっ!

 

 つかこいつ素手かと思えば右手にレンチ握ってやがるしっ!? 危ねぇから振り回すな!

 

「面倒くせぇ・・・・! のほほん! 麻酔銃か筋弛緩剤はねぇのか!」

 

「そんなのないよぅ!」

 

「ならスタンガンか電源コード!」

 

「貴方はお嬢様を感電死させるつもりですか!?」

 

 だってそんぐらいしないと止まらねぇだろコレ!?

 

 後ろから羽交い締めにしてんのにブンブン腕を振り回すから、俺だって多少危ねぇんだぞ?

 

 仕方ねぇ、こうなったら・・・・・・

 

「のほほん・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんか簪の恥ずかしい黒歴史っ!」

 

「昔かんちゃんが書いてたオリジナルのB・・・・」

 

「それは止めて本音ぇ!?」

 

 簪、暴走停止。

 

 勝因、簪の黒歴史暴露。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・でだ、なんで暴れてたんだよ? 状況が全く分かんねぇんだが」

 

「・・・・・・」

 

「かんちゃん・・・・」

 

 簪の暴走を止めて10分程。既に食堂に行って飯にする余裕もあんまないが、どうにか簪を落ち着かせる事に成功した。

 

 と言うか、あの簪がここまで荒れるって・・・・ 理由は知らんが、よっぽどの事だろ?

 

 しかし、簪は何も喋ろうとしない。幾分か落ち着いたとは言え、まだ冷静に喋れねぇのか?

 

「・・・・はぁ~あ。虚先輩、あんたなら事情知ってんだろ? 悪ぃけど話して貰えっか?」

 

「・・・・分かりました。貴方にも、聞く権利がある事情ですしね・・・・・・」

 

 あら素直。もう少し渋られるとも思ったんだが、嫌にすんなり喋る気になったんだな。

 

 と言うか、なんか虚先輩も嫌に疲れてる様な気がすんが・・・・ 思い過ごしか?

 

「お嬢様の専用機開発が倉持技研によって無期凍結となっているのは覚えていますよね? そして、そんな状況だからこそ打鉄弐式は引き取れた事も」

 

「ああ、だから簪や俺達で完成目指して開発を続けてんだろ?」

 

「・・・・先日、その倉持技研から連絡が来ました」

 

 ・・・・待て待て待て待て。確かに束から倉持技研が不穏な動きしてるって聞いてはいるが、もうか? 既に動き出してやがったってぇのか?

 

「・・・・なんて?」

 

「・・・・簪お嬢様の専用機を回収。『打鉄弐式』は解体、『打鉄弐式』の開発プロジェクトは凍結。以後は男性操縦者から得たデータを元に、新たな機体開発にコアもパーツも使われるそうです。そして、簪お嬢様の専用機受領の件は・・・・ 無期、延期と・・・・・・」

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ああ゛ぁ?

 

「悪い、虚先輩。最後の方だけ、もう一度言って貰えるか・・・・?」

 

 聞き間違いだよな? だって簪は日本の代表候補生、しかも国から専用機を与えられる位に優秀なんだろ?

 

 それが専用機没取に、受領の無期延期とか・・・・ 舐めるにも程があんだろうが・・・・っ!

 

「簪お嬢様の専用機は・・・・ 無期限で、与えられる事がありません・・・・!」

 

「っ・・・・!」

 

「かんちゃぁん・・・・・・」

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・良し分かった。

 

 

「・・・・・・そんなに戦争がお望みかクソ政府・・・・!」

 

 その喧嘩、俺が・・・・ ()()が買ってやろうじゃねぇか・・・・!

 

 

ーside和也 outー

 

 

 





 遠退く簪の専用機。そして先の見えない学年タッグトーナメントの開催。

 おい、この間にセシリア救済ルート入んのに・・・・ セシリアの出番何時よ!?

 ヤベ、最初からセシリアは此処で回収するつもりだったとは言え・・・・『金と銀の転校生』から『学年タッグトーナメント』までにやること多過ぎる!? 詰め過ぎた!

 では、ターンエンド。

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