IS-問題児なオリ主の生活   作:柳命

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 お久し振りです。

 なんでか月一で出張に飛ばされて、月の半分は家に居ません。後、日曜が此処二ヶ月殆ど仕事です。

 もうなんか、年内は福音戦までの目標で行こ。


第46話 全身全霊ー淑女の覚悟ー

 

ーside和也ー

 

 楽しい筈の昼食を邪魔されてから午後の授業も(寝て)こなし、迎えた放課後。

 

 そこで俺は・・・・

 

「・・・・・・」

 

 第三アリーナの中央で、ISを展開した金髪と対峙していた・・・・ ちーちゃんに言われてた補習はサボる事になったけど。

 

 これ、後で文句言われんのかなぁ・・・・?

 

ーside和也 outー

 

 

ーside鈴ー

 

 昼休みに起きた食堂での一件から早くも放課後。よく分からない理由から勝負を挑まれた和也は今、制服姿のままアリーナの中心でセシリアと対峙している。

 

 その様子を観客席でワタシと食堂で話しを聞いていたダリルとフォルテ、そして今回の切っ掛けを作ったサラさんとで見守ってる。

 

 て言うかね・・・・・・

 

「・・・・ねぇサラさん? なんであいつ、和也に勝負なんか挑んたの? 正直、嫌われてるのに態々頭下げてまで勝負を挑む理由が分からないだけど」

 

「それは・・・・ まぁ、アレだけを見てたら分からないわよね。ただ、私もあそこまでストレートに勝負を挑むとは思わなかったもの」

 

 そう言うとサラさんは疲れた様に軽く溜め息を溢した。

 

 そっか・・・・ サラさん的にもアレは予想外だったんだ・・・・ まぁワタシも回りくどいやり方は嫌いだけど、アレはどうかと思ったし。自分が似た状況になったら気を付けよ。

 

「にしても和也の奴、一向にISを展開しねぇな」

 

「と言うか、なんか喋ってないスか? ここからじゃ聞こえないッスけど、口は動いてるッスよ」

 

 えっ? そうなの? ・・・・・・あっ、ホントだ。なんかセシリアと喋ってるっぽい。

 

 でも良い顔はしてないって事は、基本的には苛ついたままで喋ってるのね・・・・ ホント、好き嫌いだけははっきりしてるわね。

 

 あっ、そんなこと考えてる間に漸く和也がISを展開した。

 

 和也が展開したISはぁ~・・・・ って、げっ!

 

「おっ? 今回はクラス代表決定戦とかで使ってた奴か」

 

「ああ、確か『皐月』とか言ってたやつッスね。なんか見るのは久し振りッスね~」

 

 そう『皐月』。射撃戦が出来ない代わりに近接戦に於いてデタラメな強さを誇ると思ってる和也のISの一機・・・・

 

 ワタシもクラス代表戦前に一夏対策として訓練で戦った事があるけど、アレには手痛い思いをした記憶しかないわ。

 

 ホント絶対防御をぶち抜いて、年頃の女の子を吐かせるってどんな破壊力してんのよ・・・・ アレは流石にワタシと和也だけの秘密にさせたけど。

 

 と、そんな嫌な事を思い出してる間に和也もセシリアと同じ位置まで飛んだわね。

 

 そのセシリアは皐月の姿に何処か不満そうな顔をしてるけど・・・・ さて、一体どうなるのかしらね?

 

ーside鈴 outー

 

 

 

ーsideセシリアー

 

「・・・・前回お使いになったISではないんですね」

 

「生憎、俺も『文月』も気分じゃないからな。文句があんなら戦うことすら諦めろ」

 

「・・・・いえ、失礼しました。此方が無理を言ってるのは重々承知しております、そのままで結構ですわ」

 

 そう、自分が無理を言ってることなど重々に分かっていたこと。それなのに、前回と同じISでだなんて、とても言えるものではありません。

 

 あの日、私が招いた事が原因で生じた彼との大き過ぎる溝・・・・

 

 改めて謝ろうと思った。少しでも溝を埋めようと話し掛けようともした。けれども、どれも結果は散々なもの。彼とはサラさんを介した今日まで、只の一言すら話す事が出来ませんでした・・・・

 

 本来ならもっと粘り強く、少しずつ、本当に少しずつ彼との関係を修復していくべきなのは分かっていますが・・・・ それを、私は堪えられなかった。

 

「んじゃ、とっとと始めようや。ここ2~3日訓練出来てなかったし、準備運動ぐらいにはなんだろ」

 

「・・・・よろしくお願いします」

 

 正攻法で行っては彼と話す事など出来はしない。サラさんに仲介して貰って関係を修復する事も出来ないのは既に知らされてる。

 

 なら、他に出来る事は? 私に残された選択は?

 

ーーセシリア・オルコット対秋風 和也。模擬戦開始まで5・・4・・3・・・・

 

 ・・・・在ったのはたったひとつ。決して誉められた方法でもなく、失敗に終わる可能性も高い手段。

 

 それでも、最後に思い付いた手立てがそれしかない以上、私には選択肢はありませんでした。

 

 そう、それは・・・・・・

 

ーー模擬戦、開始。

 

 戦いの場を介する事で、彼と言葉を交わすと言う事。私にはもう、それしか彼と言葉を交わせる場は思い浮かばなかったのです・・・・・・

 

「墜ちろよ金髪」

 

「クッ!」

 

 模擬戦の開始が告げらると同時に、秋風さんは機体を左右に揺らしながら瞬時加速(イグニッション・ブースト)で近付いて来る。

 

 それに対し私はスターライトMKⅢを構えながら後方に下がり、迫る秋風さんへ攻撃を試みますが・・・・

 

「遅いんだよ!」

 

ーードゴッ!

 

「うぐっ!?」

 

 それよりも早く、秋風さんの振るった拳が腹部へと突き刺さり、勢い良く私を吹き飛ばしました。

 

 まだ距離は十分にあった筈なのに、それを一瞬で縮めるなんて・・・・ 一体どんな機動力をしていますのっ!

 

「・・・・どうした。まさか人に勝負吹っ掛けといて、この程度とか言わねぇよな?」

 

 私に対し拳を打ち抜いた姿勢からゆっくりと構え直しながら、秋風さんが話し掛けて来る。

 

 その声の裏にある感情は怒りか、失望か・・・・ どちらにしても、あまり良い感情は持たれていないのでしょう。

 

「これで終わりな訳ありませんわ。SEはまだ残っています。なれば、これくらいで終われませんもの」

 

「・・・・あっ、そうかい。ならどの程度なのか・・・・・・」

 

ーーガギィン!

 

「・・・・サンドバッグで終わる前に、教えてみろや」

 

 アリーナ中に響く様に、打ち付けられた秋風さんの両の手から金属音が鳴り響く。

 

 ここから先は、私にとっての分岐点。

 

 前回は彼を見くびり、見下し、何も出来ずただプライドも何もかもを打ち砕かれ無様な姿を晒すだけに終わってしまった。

 

 それらの経験を経て自らの過ちを認め心を入れ換えた頃には、私は彼に見る価値すら無いと判断されていた・・・・ その時から満足に視線すら合わせてくれない彼の態度に、私はとても心を締め付けられた。

 

 だからこそ、もう一度私を見て貰いたい。

 

 私は変わったのだと、本当に心を入れ換えたのだと、女尊男卑に惑わされていた頃とは違うのだと・・・・ ちゃんと、見て欲しい。

 

「・・・・ブルー・ティアーズ」

 

 その為にも、今日此処で私は・・・・

 

「・・・・さあ! 私と共に踊りなさい、ティアーズ!」

 

 全身全霊を賭けて、彼にぶつかって見せますわ!

 

 

ーsideセシリア outー

 

 

 

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