お久し振りです。世間ではコロナ問題が騒がしい急この頃、マスクなどしてませんが私は元気です。
ーside 鈴ー
「・・・・で? あんた、なんでこうなったか分かってんの?」
「う~ん・・・・・・ 待たせ過ぎて、思ったより鈴の腹が減ったから?」
「違うわぁーっ!」
あの模擬戦の後、ワタシ達は直ぐにアリーナのピットへと辿り着いた。
一応釘を刺しといたからかちゃんと和也はピットに残ってたし、セシリアって娘もピットに運ばれてベンチに寝かせられてる。取り敢えずサラさんはそこでセシリアの看病をしてるわ。
で、その後直ぐに和也には正座をさせた訳だけど・・・・・・ こいつは、なんで正座させられてるのか微塵も分かってなかった。
「良~い? ワタシも模擬戦をしたこと事態は文句はないわよ。それはあんた達の問題なんでしょうし、詳しく知らないワタシが余計な口は挟む真似はお門違いだったろうしね」
「流石は鈴、空気も読めて気も使える出来た女。惚れちゃいそう」
「今はふざけない!」
「へ~い」
そう、和也がセシリアの模擬戦を嫌々ながら受けたまでは良かった。けどその内容は流石に見過ごせない。
「大体、なんで痛め付けるみたいに時間掛けてんのよ! あんたならもう少し簡単に終わらせられたでしょ! しかも最後にあんな物騒な攻撃まで繰り出して・・・・ あんたセシリアを殺す気だったの!?」
「大丈夫だ、問題ない。在学生は極力理由なく殺さない契約だから」
「そう言う問題じゃないっ!」
しかもそう言うって事は、暗に理由さえあれば殺してたって事じゃない! 一体こいつ何考えてんのよ!?
そもそも多少損壊があったとは言え、最後は衝撃波だけでISを大破させるって一体どんな威力よ! そんなもの普通は人になんか使わないし、それを無理に止めるなんて普通は出来っこないじゃない!
「しかも最後にはあんな無茶苦茶な
「あれ? これ実は心配されてた? ここで不意打ちな鈴のデレ期?」
「デレ期だな」
「デレ期ッスね」
「違うわぁっ! そこの二人も茶々入れない!」
ついでに和也も、なんか良いもん見たわぁ~、みたいな顔してんじゃないわよ!
そもそもあんな
「まぁフザケんの大概にして、鈴もあんまカッカすんなよ。皐月を使ってる以上、
「ダメに決まってんでしょっ!」
それに、
けど、その和也の言葉にダリルとフォルテは何か納得したみたいな顔をしてるわね・・・・・・ どう言うこと?
「なぁ和也。それってもしかして、
「おっ? ダリルん正解~。前にちょろっと話してたの覚えてたんだな?」
「まぁ流石に和也のISが
はぁ?
はあぁぁぁぁぁあっ!?
「
ちょっと待って、流石にそれは聞いてないわよ! なんでこいつ世界に存在が知られていない上に
「あぁ、そう言やこの話しした時、鈴は居なかったっけ・・・・ まぁ詳しい部分は省くと、俺の使ってるISは殆どが
いや、軽いわっ! なんでそう重要な事を簡単に話してんのよ!?
「因みに和也、皐月の
「そんな派手なもんじゃねぇし、寧ろ地味なもんだよ。単純に、
「いや、地味だな」
「地味ッスね」
「うっせーな。事実とは言え拗ねんぞ」
ホンットに地味。それ
けど地味だけど、確かにそれならあの無茶な
「因みにコレ、常時発動型だから視覚的変化もなくて周りは普通に気付かない。しかも地味に発動してても余計なSEの消費も無いってオマケ付きな有能アビリティなんだぞ?」
「「うわっ、ホント有能なのに地味だ・・・・」」
それね。
・・・・・・って、本題からズレてたわ。確かに和也が
本題は、どうしてわざわざセシリアにあんな痛め付ける様な真似をし続けてたのかって話しなんだから・・・・!
「無茶な軌道をしてた理由は分かったわよ。けどね和也、あんたどうして・・・・」
「・・・・・・すいませんが、少しよろしいでしょうか?」
っ!? セシリアに、サラさん? 何時の間に起きたの!?
でもセシリアもサラさんに肩を借りてるし、万全の状態って訳じゃないわよね・・・・?
「・・・・よう、お目覚めの気分はどうだ?」
「・・・・生憎と、身体中が痛くて清々しいものではありませんわね」
「ははッ! そりゃそうだ」
・・・・少なくとも、お昼の時みたいに険悪な雰囲気じゃないみたいね。そうでなきゃ和也が自分から話し掛ける事はないと思うし。
それでも和也は、セシリアの事をまだどこか見定める様な眼で見続けてる・・・・
「・・・・俺は女尊男卑なんてクソみてぇな思想で好き勝手ほざくクソ女は嫌いだ。それこそ視界に入って来るだけでも苛々するくらいにな」
「・・・・ええ、それは身を以て理解しましたわ。それこそ、心が押し潰されん程に・・・・・・」
・・・・実際、辛かったんでしょうね。一夏の時もそうだけど、和也は敵と認識してる相手は無慈悲に切り捨てるって空気が嫌でも伝わって来るもの。それこそ、取り付く事すら許さないって感じに。
「それで? 互いに不干渉って言う妥協案まで出してやったのに、なんでお前は俺に付き纏う? わざわざ模擬戦まで挑んで、何がしたかった?」
「それは・・・・・・」
・・・・どうなのセシリア? 模擬戦でISまで壊して、あんたは何がしたかったの? どうしてそこまで和也に拘ったの?
これまであんたを無視して来た和也も、今はちゃんとあんたを見てる。話を聞いてる。何かを見定め様としてる。
ここで自分の思ってる事をはっきり言わなきゃ、それこそ模擬戦までした意味がなくなっちゃうわよ?
応えてみせなさいよ・・・・・・セシリア!
「・・・・私は、貴方に赦して欲しかったんです・・・・・・」
「・・・・うん?」
「「「えっ?」」」
・・・・はっ? えっ、ちょっと待って・・・・ えっ、どう言う事?
和也もそうだけど、サラさんもちょっと分かんないって顔してるし・・・・ えっ、どう言う事なの? 誰かワタシに説明してっ!
「あの日、秋風さんは言いました。私の謝罪は受け取らない、その代わりこの話題は此処までだと・・・・ それ以降はその言葉通り、あの事を蒸し返される事も引き合いに出される事もありませんでした」
「(いや、だってマジで興味なかったし・・・・)」
って、思ってんでしょうね・・・・ 顔が引き吊ってるから分かるわ。
「ですが、私は秋風さんに本当の意味で謝りたかった。赦して欲しかった・・・・ しかし秋風さんは私を見てくれませんでした、私の話も、声すらも聞いてくれませんでした! 話を聞いて欲しいのに友人として接して欲しいのにそれすら叶わず距離すら縮める事も出来ずにただ時間ばかりが過ぎて行ってその間にも私の心は押し潰される様な痛みに悲鳴をあげてそれでも秋風さんは私を見てもくれずサラさんや皆さんとばかり楽しそうに会話をしてそれを見る度に胸が締め付けられる様な気持ちに苛まれ卑しくも皆さんに嫉妬にも近い感情を抱いてしまいまして・・・・・・」
「ちょ、ちょっと待って? 一旦落ち着いて? お願いだから落ち着いて!」
怖いのよ! なんでいきなり呪詛みたいなこと言い出してんの!? 急に病んだみたいに喋りだしたからみんなドン引きしてるじゃない!?
サラさんを見なさい、あんたに肩を貸しながら顔を青くしちゃってるじゃない!
ダリルとフォルテを見なさい。怖がって抱きあってるじゃない!
渦中の和也すら完全にドン引いてる。
そりゃそうよね。なんか決意した雰囲気で模擬戦を申し込んで来て、模擬戦中も決心した意気込みで戦ってた筈なのに・・・・ 和也と話せる様になったらこれよ? 普通に怖いわぁ!
「鈴・・・・ これ、どうしたら良い?」
「いや、知らないわよ・・・・ てか、こうなるまで放置してたアンタの自業自得でしょ」
「・・・・助けて」
いや無理よ。正直今すぐにでもこの場から離れたいもの。
ほら、ダリルとフォルテもジリジリとピットの出口に逃げ始めてるわよ? ・・・・・・ワタシも逃げようかな。和也とサラさん置いて。
「ああ、申し訳ありません。つい私ばかり話してしまって・・・・ ですが私もあの日の事を猛反し改めて秋風さんに謝罪したいのは事実でして今一度秋風さんとお話を聞いて頂きたいだけなのですただ出来ましたら秋風さんと今度はクラスメートとして秋風さんの友人としての関係を築いていきたいとも思っておりますし秋風さんと秋風さんと秋風さんと秋風さんと秋風さんと秋風さんと・・・・・・・・・・」
「怖ぇよ!? マジで助けて鈴! こいつ怖いっ!」
「無理無理無理無理っ! ワタシじゃどうも出来ないから!?」
「50歳Bカップの女性ですらDカップにしたバストアップ術教えるから!」
「それでも無理ぃ!」
ホント無理よ! だって段々とセシリアの眼から光がなくなってるし、黒いオーラすら見えて来てるのよ!?
サラさんも最早涙眼で助けを求めてるけど、ワタシにはどうする事も出来ないから!
「わ、分かった、分かったから! 改めてお前の謝罪は受け取るから、いい加減に落ち着いてくれ!?」
「ほ、本当ですの? 本当に私の謝罪を改めて受けて頂けますの・・・・?」
「お、おう。謝罪は受け取るし、改めてあの日の事は水に流すから。これからはクラスメートとして最低限無視はしねぇから」
「最低限・・・・?」
「ふ、普通に無視はしねぇからっ! だ、だからこの話は此処までにしよぜ? なっ? お前のISだって修理しなきゃいけねぇんだし」
あ、折れたわね・・・・ いや、今の状況なら和也じゃなくても折れるわ。ワタシだって今のセシリアは耐えられないもの。
「で、でしたら今後は私の事は是非ともセシリアとお呼び下さいませんか? 私も秋風さんの事を和也さんとお呼びしますので・・・・」
「いや、そこまでは許容したくない」
「・・・・・・えっ?」
和也ぁぁぁぁぁぁあっ!?
アンタなんでこの状況で普通に拒否してんのよ!? 一気に絶望したみたいな顔してセシリアの眼からハイライトが消えたじゃない!?
ハイライトが消えた人とか初めて見たけど、冗談抜きで怖いのよ! 早くフォローしなさいっ!
「せ、せめて名字呼びからの方が良いかな~? ほら、他の奴等的にもいきなり名前呼びになったら変な勘繰りされるかもしれないし・・・・」
「そ、そうですか・・・・ で、でしたら秋風さんから私の名前を呼んで頂いても構いませんか?」
「オ、オルコット・・・・」
「もう一度」
「オルコット・・・・」
「もう一度、大きな声で」
「オルコットォォォォオッ!」
そう言って和也から三度名字を呼ばれて、セシリアは目を瞑って天を仰ぐ上を向いて震えだしたわ。
それは感激? 感嘆? 感動? ・・・・まぁ、どれにしたって録な事じゃないでしょうね。ただ名字を呼ばれただけでこの反応って・・・・・・
「ああぁぁぁ・・・・・・・・ ありがとうございます。これだけで今までの苦しみは晴れましたわ。とても・・・・ ええ、とても晴れやかな気持ちでいっぱいですわ」
「そ、そうか・・・・ と、取り敢えず先ず医務室にでも行った方が良いんじゃねぇか? まだふらついてるみたいだし」
「そう、ですわね・・・・ では失礼して医務室に行かせて頂きますわ。それでは秋風さん、また明日教室で。ご機嫌よう」
「あっ、うん。ご機嫌よう・・・・・・」
そう言い残すとセシリアはサラさんと一緒にピットから出て行ってくれた。
涙眼で助けを求めてたサラさんだけど、肩を貸した状態から抜ける事も出来ずセシリアに連れていかれちゃった訳だけど・・・・ 御愁傷様としか言えないわ。
そしてピットには正座したままの和也とワタシだけが残った・・・・・・
ダリルとフォルテ? 和也が折れた辺りで逃げたわよ。
「・・・・ねぇ、和也?」
「言わんといて。お願いだから言わんといて」
「・・・・アレ、今度からアンタに付き纏うわよ? しかも多分、絶対逃げらんない」
「ウソダドンドコドーンッ!?」
嘘じゃないわよ。先ず間違いなく、今までの反動ってレベルじゃないくらいに付き纏って来るわよ・・・・ しかも悪意も悪気もなく。
どうしよう・・・・ 最初は真面目な話しだと思ってたのに、途中から想像以上にセシリアが壊れてた事実だけが残っちゃった。
これ、今後はワタシも巻き込まれるの? あのセシリアに?
・・・・・・・・・・助けて。
ーside 鈴outー
一回データ飛んだのもあるけど、難産だった。いやホント、難産やった。で結果、なんかセシリアが病んでた・・・・ まぁ仕方ない。
これでセシリアの和解?みたいな事はしたので、日常会ではセシリアも普通に会話に混ざって来れる。混ざった本人が普通かはどうかは知らん。
しかし、タッグトーナメントの時期は日常会はない。セシリアに普通の会話はないんやぁ!
では、ターンエンド。