仮面ライダー×仮面ライダー剣〜triple joker〜   作:メタカイザー

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誰か忘れてるって?
気のせいでしょう?()


5話

「うおおおお!!ウェイ!!」

 

ついに復活した仮面ライダーブレイドは、引き抜いたブレイラウザーを一閃し、アルマジロングの体を斬り裂いた。

 

「ヌオオオッ!?バカな!?鋼鉄の体が!?」

 

アルマジロングは自分の自慢である鋼のように硬い体が斬り裂かれたことに驚き、叫ぶ。

ブレイラウザーはオリハルコンプラチナを極限まで研磨したオリハルコン・エッジによる凄まじい切れ味を誇り、地球上に存在する物質を全て切り裂くことが可能な無敵の刃である。

そしてブレイドは人類基盤史研究所「BOARD」が作り上げた二基のライダーシステムの2号機であり、パワーを重視して作られている。

強靭なパワーを持って無敵の剣を振るう姿はまさに、青き力の戦士。

アルマジロングの鋼鉄の体は、ブレイドの力で叩き斬る剣戟になすすべもなくズタズタにされていった。

 

「トドメだ!!」

 

ブレイドはアルマジロングを突きで吹っ飛ばすと、ブレイラウザーを逆手に構え、備え付けられたカードホルダー「ラウズトレイ」を円状に展開する。

 

そして…三枚のプライムベスタを手にし、カードリーダーへとラウズする。

 

カテゴリー5「キックローカスト」

 

『kick』

 

カテゴリー6「サンダーディアー」

 

『thunder』

 

カテゴリー9「マッハジャガー」

 

『mach』

 

電子音声と共に三枚のカードは内部に封印されたアンデッド達がそれぞれの能力を解放するかのごとくイラスト内で動き出し、三枚のカードは青く輝きながらブレイドの背後に舞う。

 

「うおおおおっ!!」

 

ブレイドは激昂と共にブレイラウザーを地面へと突き立て、それと同時に三枚のカードの力はブレイドの青き体へと吸い込まれていく。

最後にブレイドの白銀色の仮面が真紅に輝くと同時に、ブレイラウザーが再び電子音声を鳴らす。

 

『Lightning Sonic』

 

ブレイドはそれと同時に超高速のスピードで疾走し、宙高くジャンプする。

そして空中で回転すると、キックポーズをとってアルマジロングへと蹴り込んだ。

 

「ウェェェェェェイッ!!」

 

ブーツの裏に描かれたスペードマークからは凄まじい雷が迸り、全てを粉々にするかのような衝撃と共にアルマジロングにぶち当たる。

ブレイドの必殺技「ライトニングソニック」だ。

 

「ヌオオオオオオッ!?」

 

ライトニングソニックを受けたアルマジロングは断末魔の叫びと共に爆散し、ブレイドは爆炎を背に地面を着地した。

…そしてそれをショッカーのオートカメラが捉え、純一の元へと映像データを送っていく。

 

「来た…!」

 

アジトの研究室に備え付けられた培養カプセルに収められたアルビノジョーカーのカードは、送られてきたブレイドジョーカー…そして仮面ライダーブレイドのデータを全て吸収し、不気味に赤く輝いた。

純一はカプセルを開け、ベスタを手に取ると、それを掲げ、高らかに笑う。

 

「ついに完成した!!アルビノジョーカーの力が!!フフフ…これで、これで俺は…くっはっはっはっ…ハッハッハッハッハ!!」

 

純一はグレイブバックルとアルビノジョーカーのベスタを手に、高笑いと共に研究室を後にする。

…そんな彼の後ろ姿を、レオールが不気味に微笑し、眺めていた。

 

一方、ショッカー戦闘員達と激闘を繰り広げていたカリスは、その数に苛立ちを覚えずにはいられなかった。

敵は大したことがないし、対して倒すことに疲れもしない。

だがこうもまとわりつかれては、ラチがあかない。

 

「クッ…キリがない…!」

 

そんなカリスの前に、一本の太い触手が出現し、首に巻きついた。

 

「何!?」

「キヒヒヒッ!!」

 

カリスの前にクラゲ型の青い怪人が出現し、甲高い声で笑うような鳴き声で威嚇した。

電気怪人・クラゲダールである。

 

「仮面ライダー!俺の電気ショックで、地獄へ行けぇ!!」

 

クラゲダールは触手から五万ボルトの電流を流し、カリスを攻撃する。

凄まじいスパークと電流が、容赦なくカリスへと襲いかかった。

 

「ぐああああっ!!」

「キヒヒヒヒヒヒッ!!」

 

不死の体と言えども、こんな電流を長時間浴びたら戦闘不能に陥ってしまう。

しかし敵が想像以上の力で締め付けるため、思うように動けない。

ピンチのその時、数発の銃撃がクラゲダールを撃ち抜いた。

 

「キヒィ!?」

「…!?」

 

クラゲダールが銃撃で吹っ飛ばされ、カリスは銃弾が飛来した方向に視線を移した。

そこには、クワガタの意匠の白銀の仮面と、炎のように赤い体が特徴的な仮面ライダーの姿があった。

橘朔也が変身する、BOARDが作り出したライダーシステム第1号であり、かつてブレイドと共に戦ったダイヤスートの戦士「仮面ライダーギャレン」である。

 

「橘!?」

 

カリスはギャレンの出現に驚くと、ギャレンは駆け足でカリスに駆け寄り、助け起こす。

 

「始!大丈夫か!?」

「ああ…だが、どうしてお前がここに?」

「事情は天音ちゃんから聞いた。この泥棒め。あんなメッセージで俺を納得させて、逃げ切ることができるとでも思ったのか?」

「…すまない。」

「謝るつもりなら、早く剣崎を助けてこい!」

 

ギャレンは二本の小さな注射器型の器具を取り出し、カリスへと差し出した。

 

「これは?」

「お前達を助けるための実験で、偶発的に出来た抑制薬だ。それを使えば短い時間、アンデッドの闘争本能を抑えることができるはずだ。だがこれは偶然に出来た薬…同じものは作れないかもしれない。そしてそれを使うのは、今しかないはずだ!行け!」

「…ああ!」

 

カリスはジャンプすると、自分のマシンであるシャドーチェイサーへと跨り、爆音を上げてアンデッドの感覚を研ぎ澄まし、剣崎の…ブレイドの元へと向かう。

クラゲダールは忌々しげに、立ち去るカリスの後ろ姿を睨んだ。

 

「おのれぇ〜!!仮面ライダーめ!!」

「仮面ライダーは一人だけじゃない…行くぞ!ここは俺が相手だ!!」

 

ギャレンは醒銃ギャレンラウザーをクラゲダールと戦闘員達へと向け、連射しながら一直線に接近戦を挑んだ。

ギャレン…橘もまた仲間を、友を信じているのである。

 

アルマジロングを倒したブレイドは、2号ライダーに歩み寄り、握手を求めた。

 

「ライダー2号…先輩、ありがとうございます。」

 

2号も握手に応じると、軽くブレイドの肩を叩く。

 

「礼を言うならカリスに、始に言うんだな。俺はただ、おつかいに使われたようなもんだ。」

「…でも、俺達は。」

 

ブレイドはうつむき、2号もまたブレイドの気持ちを理解する。

本当は共にいたい、同じ時間を過ごしたいのに…アンデッドとしての運命がそれを許さない。

慰めの優しい言葉をかけるなんて偽善的な行為を、二人が求めていないことはブレイドのこの姿を見るだけで思う。

 

「…アンデッドになったこと、後悔はしていないです。俺が選んだ、命をかける価値のある仕事の先にあったものだから。始もそれはわかってくれています。」

「…お前達は強いな。俺は過去、悪い夢にうなされ、改造人間になった体を嘆いたこともあった。お前達は悲しみを噛み締めながら、運命と永遠に戦う覚悟を逃げずに背負っている。これからも戦い抜くんだ…俺も命を懸けて、悪と戦い続ける!」

「…はい!」

 

その真紅の複眼で見つめ合いながら、二人は世代を超えた仮面ライダーの絆を確かめ合った。

しかしそんな二人の前に、新たな脅威はすぐに現れる。

 

「良い誓いだ。」

 

二人のライダーが声が聞こえた方角を振り返る。

 

「感動的だな。」

 

そこには、グレイブバックルとカテゴリーA「チェンジケルベロス」のカードを手にした海東純一が、冷淡に…そして邪悪に微笑む姿があった。

 

「だが無意味だ。」

 

純一はグレイブバックルにエースのカードを装填し、腰に装着してオープンアップさせ、オリハルコンエレメントをくぐり抜けて仮面ライダーグレイブへと変身を遂げる。

そして、グレイブラウザーをホルスターから引き抜いた。

 

「アルビノジョーカーのカードは完成した。もはや誰も俺を止めることは出来ない!」

「純一…!」

 

ブレイドは金色の装飾に隠れたグレイブの瞳をにらみながら、一歩前に出て、再びブレイラウザーを抜刀する。

 

「先輩!こいつは俺に任せてください!」

「むう、ライダー同士が刃を交えるのか…大丈夫なのか?」

「俺は…俺はこいつを救いたい!」

「…わかった。ならば俺は、お前達の戦いに水を差す真似をする輩を片付けよう。」

 

2号は逆方向にある暗い木陰を睨み、力強く戦闘スタイルを構えた。

 

「いるのは分かっている…出てこい!」

「ウオオオオオオンッ!!」

 

木陰から現れたのは、黒い体毛に包まれた、狼型の改造人間…ショッカーの改造人間の中でももっともストレートなネーミングであり、代表的な怪人の一体であるその怪人の名前を、2号は忌々しく…そしてどこかに懐かしさすら感じるような感覚でつぶやくように言った。

 

「狼男…!」

 

怪人・狼男

かつてショッカーの大幹部・ゾル大佐の正体であったその怪人の姿を、2号…一文字隼人は忘れたことがなかった。

もっとも、体色はゾルの正体であった金色ではなく、実験台であった個体と同じ黒色。

先日のサボテグロンと同じ、素体の違う、再生怪人でもない全く別個体なのであろう。

だからこそ、2号はその個体に怒りと、そして虚しさを強く感じずにはいられなかった。

 

「狼男、私は必ずお前を倒す!かつて私の宿敵であった貴様のためにも!」

 

2号もまた、強い決意とかつての強敵への思いと共に、狼男に挑んで行くのであった。

 

「剣崎…!」

 

そしてシャドーチェイサーを走らせるカリスの前にも、一人の人影が立ちはだかる。

カリスはマシンを急停止させると、その人影を睨んだ。

レオールである。

 

「貴様…!」

「まだ貴様を行かせるわけにはいかない。邪魔させてもらうぜ?」

「どけ、雑魚に用はない。」

「雑魚…か、試してみるが良い!」

 

レオールは瞳を不気味に光らせると、獣のような唸り声をあげながら、獅子の姿をかたどった獰猛な怪人の姿へと変貌を遂げて行く。

鋭い牙と筋肉が隆起した強靭な四肢…

そして雄々しさすら感じるほどの白いたてがみをなびかせ、怪人と化したレオールは人間態時のものと同じ瞳が不気味に蠢く怪奇的な視線でカリスを睨んだ。

レオール…かつてショッカーを裏切ったウルガ、イーグラ、バッファルと同規格の改造人間としての正体を現したのである。

 

「それが貴様の正体か…」

「カリス!借りを返させてもらうぞ!」

 

レオールは鋭い爪を構え、カリスへと飛びかかる。

カリスもまたシャドーチェイサーを降り、カリスアローを手にレオールへと立ち向かった。

 

ブレイドとグレイブ、2号と狼男、カリスとレオール…

因縁浅からぬ者達の戦いの火蓋が切られ、激闘は続く…

彼らを待ち受けるものとは果たして?

生存か?破滅か?

極限の中でその力が全開する!

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