転生したら天司長だった件 〜あれそんなん出来たっけ?〜   作:皇 刹那

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あれ!?なんかルシフェルになってる!

〜ジュラの大森林 封印の洞窟〜

 

〜刹那 side〜

 

現在、刹那は見知らぬ洞窟のような場所で寝ており、その上では何か得体の知れ無い丸い物体が……。

 

ポヨンポヨン

 

跳ねていた。

 

「っつ、……うぅん」

 

(なんだ?腹の上で何か柔らかいものが跳ねてる?)

 

ポヨンポヨン

 

(本当に何だ?)

 

ムニュン

 

触れて確認した所、柔らかく弾力のある奇妙なものであった。例えるのならばそれは、おっp(殴。

おっと失礼、女性の胸部のような感触であると言えるだろう。

 

(これは………)

 

ぱち………ムク

 

目を開けた刹那の目の前には、丸い水色の物体。否、スライムが映った。

 

「ナンダコレハ」

 

当然のことながら、このスライムは自らの知るスライムの形をしておらず、刹那にとっては謎の物体にしか見えていなかった。

 

すると、突然。

 

《告、これはスライムです》

 

謎の声が聞こえるというホラー現象が起こった。

 

「うぉわあ!!?!?!??」

 

《スライムです(キリ)》

 

「あ、あぁうん分かったから。それ以外の情報は?」

 

突然聞こえた謎の声に驚きはしたものの、色々と知っていそうだということで情報を聞き出し始めたが………。

 

《自我があります》

 

(それって普通じゃね?スライムって無意識生命体?なのか?)

 

《告、本来ならばそのはずです》

 

(じゃあ話せるんじゃない?)

 

《………おそらくは》

 

殆ど何も聞き出すことができなかった。それどころかどんどん口調が雑になっていくので他の事を聞こうとする。

 

「今素が出たね?……まあいいけど。んで、ここは何処なんだ?見たところ洞窟だと思うけど何か強大な力を感じるんだよね」

 

《此処は300年ほど前まで暴れまわっていた暴風竜ヴェルドラが封印されています!えへへ〜、如何ですかマスター!褒めてください!》

 

如何やらここは、300年ほど前まで大暴れして勇者に封印されたと言う、暴力竜や暴れん坊等と呼ばれる伝説のドラゴンが封印されている洞窟らしい。

 

(あぁうん、君の本性それなのね)

 

「取り敢えず、ありがとな。良くやったよ、えっと………」

 

(この子の名前って何だ?っ?!てか何処にいんの!?)

 

《私に名前はありませんよ?それと私はマスターの中にいます!それでですね、えっと〜……名前を頂ければ嬉しいかなぁ〜なんて。えへへ〜》

 

この子には名前が無いらしく刹那に名前を付けて欲しいとせがみ始めた。

 

(か、カワイイ!!)

 

確かに。

 

「えっとその前に君は何者なんだ?」

 

《私ですか?私はマスターのスキルである『神威(アルカナム)』です!》

 

如何やらこの子は刹那の持つスキルの一つが人格得たものであり生まれたばかりだからなのか子供っぽい性格をしている。

 

(そうか。………なら)

 

「なら、アルテミスで如何だ?我ながら厨二臭いと思うが………」

 

《アルテミス………》

 

(やっぱりダメか。まあ、流石に無いと思っていたところだからな……)

 

《良い……。良いですよ!有難う御座いますマスター!!やった〜!マスターから名前を貰えた〜!えへへ〜えへへへへ〜》

 

(お、おぅふ。まさかこんなに簡単に受け入れて、しかもこんなに喜んでくれるとは)

 

「さて、このスライムと意思の疎通をすることは出来るかなアルテミス」

 

《出来ますよ。思考念話というマスターが元から持っているスキルを使えば簡単に出来ます!》

 

「分かった。ちょっとやってみよう」

 

〈そこのスライム聴こえるか?〉

 

(あ、なんかビクってした。って事は聴こえたのかな)

 

〈ああ聞こえるぞ。えっとあんたは誰なんだ〉

 

「アルテミス、俺って名前あるの?」

 

《申し訳ありませんマスター……。マスターにはまだ名前が無いのです。私以外の魔物に名付けしてもらはなくてはならないのです》

 

「それさえわかれば大丈夫だよ。ありがとな、アルテミス」

 

〈てな訳で俺は地球という場所から転生して来た皇 刹那だ。あんたは名前があるのか?〉

 

〈おう、俺も地球から転生した三上悟だ。宜しくな刹那〉

 

如何やらこのスライムは地球から転生して来た三上悟というらしい。

 

⚠︎歩いている最中です。

 

「そういえばスライムって性別あるのかな?ドラクエとかではあるけど此処では違うかもしれないしなぁ。そこんとこ如何なの?アルテミス」

 

《えっと、本来なら性別は無いはずなのですがそこのスライムは女の子みたいなんです》

 

悟は本来性格を持たないスライムに転生したはずなのになぜか性別があるようで、しかも……。

 

「えっ?でも男っぽいんだけど」

 

《おそらくまだ転生して来て直ぐなので魂が不安定になっているのかと思います。なので女の子だという事を伝えてあげてみては如何でしょうかマスター!》

 

世界のバグか何かは判らないが、性転換をしてしまったようであり、しかも魂が不安定になっているという色々と大変な人物。否、スライムなようだ。

 

「だな」

 

刹那は悟が女の子であると本人に伝えた所。

 

〈悟、お前さん女の子らしいぞ〉

 

〈は?いやいや俺男のはずなんだけどそれ何処情報?〉

 

〈スキル〉

 

〈俺も聞いてみる〉

 

〜スライム確認中〜

 

〈俺が女だと……〉

 

〈えっと、なんだ。ドンマイ悟〉

 

〈クソォ!……うぅ…………ぐぅ!がぁーー〉

 

突然苦しみ出してしまった。

 

「悟が壊れた!如何しようアルテミス」

 

《大丈夫ですよマスター。今魂の安定が行われている所だと思うので》

 

これは、魂の安定化が始まったという事らしく精神と肉体の性別が統一されるようだ。

しかし、精神に肉体が引っ張られるという事はなく肉体が精神に引っ張られるため。

 

「てことは、男に戻るってこと?」

 

《いえ、完全に女の子になるということですマスター!》

 

完全に女の子になってしまうらしい。

 

(あぁ、ははは。まあ、ドンマイ悟)

 

〈だいじょぶか〜悟〜〉

 

〈う、うん大丈夫だよ。ていうか私に何かあったの?!って私?!えっ!?なんで!?〉

 

〈悟さんは完全女の子になっちゃったようですよ〉

 

〈う、うそ……〉

 

悟はすでに女の子になっており、刹那が放った言葉により……。

 

〈まあ、そんなに気を落とすなって。此処で知り合った仲だずっと支えてやるからよ!〉

 

〈はぅ!〉

 

(な、なんだ!?)

 

《マスター。鈍感なのはどうかと思うのですが》

 

恋に落ちたようだ。

 

「えっ?これ落としちゃった感じ?まじで?」

 

《はい。目一杯支え続けてあげてくださいねマスター!私もマスターを支え続けていきますから!》

 

(お、おうふ。やばいよ、元男性のスライム女子を落としてしまった。てか、スライムって子供作れるのか?)

 

《普通は無理ですよ、性別が無いんですから。でもこの方は別ですね!早くお子さんの顔を見せて下さいねマスター!!》

 

早く子供の顔を見せろと言うアルテミスは、ある意味刹那の母親のように感じさせてしまう。

 

「はい……。ってそうじゃ無い!まだそうなると決まった訳では……」

 

《なっちゃうんですよマスター》

 

「はい……」

 

そんなこんなと歩き続けていたら突然悟が何かに弾かれる。

 

ボチャ

 

(なんだ!?って悟か!見え無い壁に遮られたのか?)

 

その音に反応した刹那は、一瞬魔物が襲いかかってきたのかと思い音のした方を見るが、その方向で悟が転がっているのを見て何に弾かれたのかと不思議に思っていた。

 

〈大丈夫か悟〉

 

〈うん、でも何に当たったんだろう?〉

 

〈見え無い壁に当たった〉

 

(でも何が………)

 

刹那が考え事に耽っていると、目の前の広いスペースからナニカの声が聞こえてきた。

 

〈聞こえるか小さきものよ〉

 

(!?!?!?)

 

〈聞こえているか?〉

 

(えっ?何こいつ、めっちゃやばいオーラ放ってんだけど)

 

刹那は気づいていないが、目の前にいる生物は300年ほど前に勇者によって封印された暴力ry(殴。

暴風竜ヴェルドラであった。

 

〈聞こえているのかと聞いているだろうがあ!!〉

 

ヴェルドラは、何時まで経っても返事をしない二人に頭にきたのか途轍もない勢いで怒り出した。

 

(なんか切れた!ヤベェよヤベェよ!俺まだ遺書書いてねえよ!如何しようこれ!)

 

〈うっさい、このハゲ頭!私は今考え事をしてんの!だから後にして!〉

 

悟は、考え事に耽っていた為、ヴェルドラの声を邪魔としか思っておらず、ヴェルドラの存在すら知らなかった為、面と向かってハゲ頭等と言ってしまいヴェルドラの怒りをさらに強くしてしまった。

 

(おいぃぃぃぃ!!!何やってんの悟ー!!火に油注いで如何すんだよ!!)

 

〈ほう、この俺をハゲ呼ばわりか……。随分と勇気があるようだな小さきものよ〉イライラ

 

やはりと言うべきかなんというか、ヴェルドラの怒りは最高潮に達してしまったようでずっと精神を擦り減らし続けていた刹那は限界がきたのか。

 

(ほらぁ!さっきより目に見えて怒ってんじゃん!!)

 

「もう俺無理だわ。少し意識が……」

 

と言い倒れこんでしまった。

 

 

 

 

〜数分後〜

 

「ナンダコレハ……」

 

数分後、目が覚めた刹那の眼の前で繰り広げられる談笑?のような物はとてもカオスに見える。

 

〈何が起きたんだ悟〉

 

この状況が気になって仕方のない刹那は悟に聞いてみる事にした。

 

〈あ!起きたんだ刹那!〉

 

〈ようやく起きたか小さきものよ〉

 

〈実はね今名前を如何しようかっていう話してたんだ〉

 

〈うむ。……そうだ、お主に決めさせてやろうではないか!フハハハハハ!!!〉

 

刹那は暴風竜ヴェルドラのファミリーネームのようなものを決める権利を得たようだ。

そして、刹那が付けた名は。

 

〈暴風竜だからテンペストで良いんじゃないか?〉

 

〈テンペストか。フハハハハハ!!!良いぞ良いなだ!!フハハハハハ!!!〉

 

刹那はヴェルドラに名を付けた後悟の名も自分が付けると言い始めた。

 

〈あっ!悟の名前は俺が付けるな〉

 

〈え!?あ、うん。お願い刹那!!〉

 

悟は喜んで受諾したが、ヴェルドラは。

 

〈ふむ、ならその前にお主に名をやろう〉

 

と言い始めた。しかし名がある事は色々とメリットがあるとアルテミスに教えられた為、刹那は「頼む」と一言だけ言って名を付けられる時を待った。

 

〈ふむ、そうだな。ルシフェルで如何だ!なんというかそんな感じがするのだ!よしこれからは『ルシフェル・ペンドラゴン』と名乗るが良い!フハハハハハハ!!!ぬお!?ま、魔素がごっそりと、お主途轍もなく強いな!いつか戦ってみたいものだな!フハハハハハハ!!!〉

 

〈ああ、ありがとなヴェルドラ!〉

 

こうして刹那は新たにルシフェル・ペンドラゴンと名乗る事になった。

 

〈さて、悟の名前は………。そうだな、リムルだ!リムル・テンペストだ!〉

 

〈リムル・テンペスト……。うん、うん。ありがとうせつ、ルシフェル!!〉

 

〈リムルか。良い名だな!これからよろしく頼むぞリムル、ルシフェル!!!〉

 

こうして新しい名を授かりこの世界で生きていく事になったルシフェルとリムル。この先に待ち受けているのは絶望か、それとも幸せか。その先を知るものはまだ誰もいない。

 

〜洞窟脱出実行中〜

 

洞窟から出る為に歩き続けているルシフェルとリムル。そんな中途中にあった池を見つけた。

 

「水か、これなら俺の姿見れんじゃね?」

 

「確かに。でもルシフェルはイケメンだよ?」

 

《はい!マスターイケメンなのです!!》

 

「いや、それでも知りたいんだ!」

 

そうして、ルシフェル池を覗き込み自らの姿を確認した。したのだ。してしまったのだ。

 

「これ……、グラブルのルシフェルじゃねえかあ!!!」

 

旅はまだ始まったばかりである。

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