転生したら天司長だった件 〜あれそんなん出来たっけ?〜 作:皇 刹那
結果は。
1位、ハイスクールD×D
2位、SAO
3位、ダンまち
となりました。
ご協力ありがとうございました。
〜ルシフェル side〜
➖prologue➖
ひゃっはろー!ルシフェルさんだよ〜♪………キモいな。
取り敢えず、俺達はオークロード討伐の依頼を達成した訳なんだが、ついさっきまで今後の方針を話し合っていたんだ。
主な事は、オークロードの配下であったオーク達の処遇、そしてオークロード討伐に参戦した者達の今後の方針だ。
オーク達については今回の件での処罰は無し。……と言うより被害を受けた村や集落の復旧に尽力させる事とした。
オークロード討伐に参戦した者達に関しては、今はまだ構想段階ではあるが、俺の考えている"ジュラの森大同盟"に参加する事になった。
そして、またもや名付けマラソンという地獄に突入してしまった。
今回はオーク達、新たに加入したゴブリン達、そしてガビルを筆頭としたリザードマン達であった。
やはりと言うべきか、スリープモードとなったがそれほど長くはなかった様だ。
ただ、名付けの上書きが出来る事については驚いてしまった。いや、本当。
そして現在は村の復旧を進めているのだが…………。おっと、お客さんのお出ましだ。
〜ジュラの大森林 旧ゴブリン村〜
〜ルシフェル side〜
「いや〜いい感じに復興して来たね〜。………後どれ位で元通りになるのか」
「後少しじゃ無いかな?でもルシフェル君、それ以上にはしないの?」
「するよ」
ルシフェル達は、旧ゴブリン村の復旧、並びに拡大をしている途中である。
この前、新たに配下へと加えたオーク達に土木建築の仕事を与えている為手が回らなくなるという事はなく、ゆったりのんびりと観察をしている。
「リムル〜、何かやること無い?」
「無いね」
「なんで!?」
「だって、ルシフェルがやると色々とやり過ぎちゃうんだもん!少しは他の人達にやらせてあげなよ!」
「えぇ〜」
そんな、呆れる程にほのぼのとした会話をしている中、ソウエイより報告が入ってきた。
「ルシフェル様、警備中の分身体より倒れている人間が複数いるとの報告が」
「連れてきて!」
「る、ルシフェル様?何故にそんなにテンションが高いのでしょう……」
「良いから!早く!」
「は!」
そう言い、ルシフェル達は急いで会議室へと向かった。
そしてソウエイの分身体がやって来たのであるが、分身体が連れて来た人間は、何と学校の制服の様な者を着ており、明らかに学生であろうと思われる容姿をした者達と、スーツの上から白衣を着た女性。そして、この世界では無い筈のお洒落な服装をした女性が来たのであった。
「お連れ致しましたルシフェル様」
「ん、ありがと。戻って良いぞ」
「いえ、自分は此処に「良いから戻れ」は!」
ソウエイは何かあったときの為に残ると言っていたが、おそらく自分達と同じ場所からやって来たであろうこの者達と話すには色々とまずいことがあると思い、仕事に戻した。
「さて、色々と聞きたい事は有るけど先ずは。君達は地球から来たって事で良いんだよな?」
「あ、ああ。今の言い回しからすると此処は地球では無いのか?」
「ん、まあね。此処に来る途中で明らかに人間では無い奴らを見て来たから薄々解っていたと思うけど」
「ま、まあな。それで、君達は何者なのだ?」
「俺達はこの森の盟主、って言っても解ん無いよなぁ。取り敢えず俺達も魔物だ。俺は天神族、ルシフェル・ペンドラゴンだ」
「私はスライムのリムル、リムル・テンペストだよ」
「私は人魔族のシズ、本当は井沢静江って名前なんだけどね」
ルシフェル達は名を名乗るが、名乗ったところで突然此処に連れてこられた彼等は未だ落ち着いていなかった。
然し、ルシフェルはそんな事を気にせず名前を教えろと催促した。
「んで、君達の名前は?」
「あ、ああ、すまない。私は平塚静だ、教師をやっている」
「私は雪ノ下陽乃だよ。宜しくね〜」
「比企谷八幡……」
「無愛想な兄は放っておいて、私は比企谷小町です!」
「雪ノ下雪乃よ」
「葉山隼人です。宜しく」
「あたしは由比ヶ浜結衣です!」
彼等は日本の総武高校という所から転移して来たらしく、死んだという事では無いそうで、突然目の前が真っ白になって気が付いたら倒れていたらしい。
「アルテミス、此奴等の情報を解析出来るか?」
「「「「「「「??」」」」」」」
《はい、えぇっと、………皆さん人魔族となっています、マスター》
………………………。
「おぅふ……。人じゃ無いんすか」
「「「「「「「!?」」」」」」」
「どういう事ですか人じゃ無いって!?」
「ああ、うん。君達は人魔族。まあ、つまりは魔物の一種なんだ」
「俺達が、魔物………………?」
「信じられんな。本当にそうなのか?例えば調べた時に何かしらのミスがあったりとか……」
「無いね、絶対無い。だって、絶対に間違えない奴に調べさせたから」
ルシフェルがそう言うと、彼等は落ち込み始めた。静は計測ミスの様な事があったのではないか?と言い、葉山は魔物である事に嘆いていた。
そんな時、ソウエイからある報告が入った。
「ルシフェル様、武装国家ドワルゴンよりペガサスナイツが多数、こちらに向かって来ております!」
「はあ!?何だってんだ!」
「ルシフェル……」
「取り敢えずお前等は此処にいろ!安全は保障する!」
「「「「「「「は、はい!」」」」」」」
ルシフェルは転移して来た八幡達に安全が確保されている会議室から動くなと言い、ペガサスナイツ達の予想到着ポイントへと急いだ。
然し、着いた直後に驚く事となってしまった。
何とペガサスナイツ達に混じってドワルゴンの長たる英雄王ガゼル・ドワルゴが居たのだ。
「っ?!何であんたが居る!」
「なに、この地に居る脅威を余自ら確かめに来たまで。どの様な対応を取るかは貴様等の行動次第だ」
「………はあぁ。まあいい、取り敢えず俺がこのジュラの森の盟主、ルシフェル・ペンドラゴンだ。名前ぐらいは知っていると思うが」
「………………」
「んで、本当は何をしに来たんだ?俺達が脅威だとして、それを確認する為だけにあんた自身が出てくる必要は無いだろう?」
「………フン、この森の盟主などと嘯く輩が真に我等の脅威になり得るかの確認。そして、脅威にならないとした場合の対応の為だ」
「本当にそんな理由かよ………。ふぅ………。んで、どうすんだ?殺り合うのか?」
「手痛い目を見せるだけで充分。第一、貴様が本当にこの森の盟主であるという保証は無い」
ガゼル王がルシフェルを貶す様な発言をした直後、突然木の葉が舞い上がる。
そう、トレイニーが現れたのである。
「我等が盟主に対して失礼ではありませんか、ガゼル王?」
「なっ!?『樹妖族』!?何故この様なところに!」
「して、如何なのです、ガゼル王?」
「………この森の盟主である事は間違い無い様だ。然し、その実力がどれ程の物か試させて貰おう。……余の一撃を耐えきって見せれば貴様の勝ちとしてやろう」
「倒してしまっても構わんのだろう?」
「フン、出来るものならばな」
ルシフェルは自分と自分の仲間と配下達の名誉の為に、ガゼルはルシフェル達に対してどの様な対応をするかを決める為に、共にその手に剣を取った。
「我が下に集え星の息吹よ」フィーーーン!
ルシフェルが翳した手の下に魔素が集う。
「顕現せよ、常勝の王剣」
その魔素は徐々に剣の形へと押し固められ、凄まじい聖力を放つ。
「『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』!!」
名を叫ぶルシフェルに呼応する様に魔素は剣へとなり、圧倒的なオーラと共に美しい刀身を顕にした。
「ほう、中々に良い剣であるな。然し、それだけでは余には勝てん!行くぞ!」ブォン!
「如何かな?」ギィィィン!!
ルシフェルとガゼルの剣戟は熾烈を極めた。振れば弾き弾かれ、突けば躱し躱され、両者共に決定的な一撃を与える事が出来ずにいた。
然し、ルシフェルの一撃によりその均衡は崩れ去ってしまった。
「オラァ!!」ドゴォォォォォン!!
「くっ!!」ドカッ!
「その程度か?まだまだだね、ガゼル・ドワルゴ」
「フ、フフ、フハハハハハハ!これ程とはな、ルシフェル・ペンドラゴン!この森の盟主に相応しい強さだ!」
「そりゃどーも。で、これから如何するんだ?まだやるのか?」
「否、我々は帰るとしよう。………ただ、1つ聞かせろ。貴様は我等の敵となるのか?」
「いや。余程の事が無い限り敵に回る事は無い」
「そうか。なら、余の国と協定を結ぼうではないか。不可侵条約と言うだけだが」
「ああ、それは一向に構わん。宜しく頼むぞガゼル王」ガシ
「ああ」ガシ
こうしてジュラの森の盟主たるルシフェル、そしてその仲間達と武装国家ドワルゴンとの不可侵条約が結ばれた。