異世界に来た少女は盾の勇者と共に成り上がる   作:銅英雄

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詩織の夢パート2?です。


詩織の夢の中。詩織のいた世界では……?

スノウとの会話が終わったら目が覚めるという訳じゃなく、2人の少女が私の視界に写っていた。

 

『詩織、この本の続きを取ってきて……』

 

っていうかこれ私と維織姉さんじゃないか。

 

『自分で取ってきなよ維織姉さん』

 

『面倒臭い……』

 

『はいはい、わかりましたよ』

 

いやいや、そこは粘って自分で取ってこさせなよ私!……まぁあの面倒臭がりな姉に自分から何かをするって想像できないけどね。何時から姉さんはこんなになってしまったのか……。

 

あっ、シーンが変わるみたい。

 

『ふぃ~、漸く一息っと。NOZAKIの仕事も楽じゃないや』

 

これは私が1人でいるシーン?いや、これは確か……。

 

『お疲れのようですね。詩織様』

 

『由良里……。何時からそこにいたの?』

 

『さて、何時からでしょう』

 

『……由良里は相変わらずだね』

 

『これが私ですから』

 

そうそう、由良里との会話シーンだったね。由良里は神出鬼没で気配を感じなかったことが多々あったから、当時は彼女を忍者だと思ったっけか。

 

そう思っているとまたシーンが変わる。……私達姉妹の割には会話が少ないんだよねぇ。

 

『…………』キョロキョロ

 

『どうかされましたか?維織様』

 

そういえば由良里は私と姉さんのことを面と向かって姉とは呼ばないよね。腹違いとはいえ一応姉妹なのに……。

 

『私のことはお姉ちゃんでいい……』

 

『維織様?』

 

『由良里、冷たい……』

 

由良里の場合は冷たいというよりドライなんだよね。維織姉さんもそうだけど、この2人は無表情に等しいからね。私はある程度感情が表に出るタイプなんだけど……。

 

『何かお探しですか?』

 

『詩織が何処に行ったのか知らない……?』

 

うん……?こんなシーンあったっけ?この2人が2人っきりなこと自体そんなにないのに、私を探すシーンとかあったっけ?

 

『……そういえば見かけませんね。維織様の手足となっている詩織様が珍しいです』

 

『うん、何処にいるんだろう……』

 

いや待って?私は維織姉さんの手足じゃないよ?姉さんも『うん』じゃないよ?

 

文句垂れてると面倒臭がりな姉さんがNOZAKIの社員に何か聞きにいった。あの姉さんが自分から……。人って成長するんだねぇ。

 

『ねぇ、詩織が何処に行ったか知らない……?』

 

『詩織……?誰ですか?』

 

へっ?

 

『っ!!』

 

『……っ!』

 

『維織様と由良里様のお知り合いでしょうか?』

 

『……なんでもない』

 

維織姉さんはそう言って由良里の所に戻った。あれ?私ってそんなに影薄い?でもその割には2人の様子が可笑しかったような。

 

『……これはどういうこと?』

 

『……確証はありませんが、何者かによって詩織様の存在がなかったことになっているかと』

 

えっ、たったこれだけの情報量でそこに辿り着いたの?この妹出来る……!

 

『そう……』

 

『維織様、如何なさいますか?』

 

『今すぐ詩織の部屋を調べる。由良里は准達にも詩織のことを聞いてきて……』

 

『畏まりました』

 

……恐らくこれは私が元の世界からいなくなってしまった後の2人の会話だ。

 

元の世界では私という、『野崎詩織』という存在そのものがなかったことになっているようだ。

 

これは間違いなくスノウの仕業だと判断できる。……この2人は覚えているみたいだけど。

 

『詩織……。いったい何処へ……?』

 

姉さんがあそこまで感情を表に出してるところを見るのは初めてだな……。

 

『今の私があるのは詩織のおかげ……。なのに、詩織がいないと私は、私達は……』

 

維織姉さん……。私がいなくても維織姉さんも由良里も問題ないよ。私なんて2人のついでなんだから。

 

『そうですか……』

 

シーン変わって由良里が情報を集めている場面。

 

『まさか准様も詩織様のことを御存知ない様子とは……』

 

うそん、准さんですら私を覚えてないの?准さんには無茶苦茶お世話になったのに……。

 

こうなってくると私のことを覚えているのは維織姉さんと由良里だけなんだろうね。

 

『……詩織様、一体何処へ行かれたのですか?今のNOZAKIはかなり大変な状況にあるというのに』

 

確かに私はNOZAKIの仕事にうんざりしてこの世界に飛ばされた時は全てを姉さんと由良里に任せようと思ったけど、私だって好きで姿を眩ませた訳じゃないからね?

 

『詩織様がいないと私達はどうなるというのですか……?詩織様が、お姉ちゃんがいないこんな世界なんていっそ滅んでしまうべき……!』

 

……由良里が私のことをお姉ちゃんと呼んでくれた嬉しさよりもヤンデレになりかけている恐怖の方に持っていかれたよ。

 

確かに今のNOZAKIはかなり面倒な状況に陥っている。そんなタイミングで私が姿を眩ませた訳だから……いや、私がいないのが本来あるべき形なんだろう。

 

元々あの世界に『野崎詩織』なんていなかったのだから……!

 

 

「……織、詩織」

 

誰かが呼んでいる。この映像?ともお別れという訳か。映像がぼやけているし。

 

「詩織!」

 

目を開けると尚文が私を起こしてくれたみたいだ。

 

「おはよう尚文」

 

「おはようじゃない。こっちはラフタリアがパニックに陥って大変な状況だったってのに……」

 

そう言うけど、私だって女神に呼び出されたり、姉妹のあれこれを見せられたりで大変だったんだよ?

 

「それは悪かったね。ラフタリアは?」

 

「漸く落ち着いたところだ。全くよく寝てたな」

 

奴隷商が言ってたパニックに陥るという現象だね。私に関しては寝てたかどうかは微妙なラインだけど……。

 

「火の番代わるよ。尚文も休んでて」

 

「……ああ、そうさせてもらう」

 

尚文が休んだのを確認した私は先程の光景について色々考えていた。

 

(私という存在は向こうにとってはあってはいけないものだったんだろう……。でもなんで維織姉さんと由良里は私のことを覚えていたんだろう。もしかしてこれからの伏線とか?)

 

なんて、流石に冗談だよね?




詩織と姉妹である維織と由良里の登場はアンケの結果次第。アンケの結果と私の我が儘次第では出番あるかもしれませんが、出番がない場合は今回みたいな夢パートみたいな感じの登場しかありません……。

まぁ夢でしか出ない濃厚なアンケ結果ですが。

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