やはり俺が本物を求めるのは間違っているのかもしれない 作:ゼロ少佐
「ここに来るのも久しぶりだな」
電車をおりディスティニーランド内へ入った
春休みも終わり土日とはいえこの時期は
少し人が少なくなっている
「そうね、一色さんの告白の時以来だわ」
あれは…うん思い出すのはやめよう
何か恥ずかしくなってくるから
「ふふっ、一色さんに責任取ってくださいねって言われたのもここの帰りのようね」
なんで知ってんだよ!俺は誰にも話してないぞ
「…もういいだろ、こっちだって恥ずかしいんだから……恥ずかしいと言えば」
ゴホンと咳払いをし
「ねぇ比企谷君、いつか私を助けてね」
雪ノ下の声真似をし少し小さめの声で呟く
「わ、忘れなさい!」
はは、赤くなってる
「忘れねぇよ 絶対に
せめてお前を助け出せるまではな」
「比企谷君、そういう事を言う時はカッコつけずに素で言った方がいいわよ」
んなっ!こいつ! わざわざ恥ずかしいの堪えて言ってやったのに!
「でも、ありがとう 私も忘れないから… 「俺は、俺は……それでも俺は、本物が欲しい」どう?似てたかしら?」
「完璧だよ畜生 恥ずかしさよりお前の演技力の方が勝って何も言えねぇじゃねぇか」
本当にこいつ、なんでも出来るんだから
「あら、貴方私の真似もなかなか上手かったわよ…もしかしてストーカー?」
「ちげーよ!何でそうなるんだ」
「由比ヶ浜さんの真似」
「ぐっ…」
確かに俺は由比ヶ浜の真似…いや雪ノ下の真似以外は基本下手だ
「冗談よ さぁ行きましょ」
ギュッと手を握られて引っ張られる
行先は多分パンさんのアトラクションだろう
その後色々アトラクションに乗り夕飯を食べ
遊び尽くした
「パレードまであともう少しだな」
「そうね」
前回来た時は見逃してしまったが今回はそんな事にはならなかった
「ねぇ八幡、いつか私を助けてね」
「っ!あぁ必ず助けてやるからな雪乃」
2つの影が1つに重なった
「愛してるぜ雪乃」
「私も…愛してるわ八幡」
手のひらをギュッと握り肩を寄り添う
パレードが終わり帰路に着く
いつか私を助けてね…か
そろそろ準備を始めないとな…
対大魔王戦のために…
「ひ、比企谷君その顔今すぐ辞めなさい 気持ち悪いわ」
そんなドン引きするほどひどい顔してたのか?
「す、すまん」
「一体何を考えていたのかしら 変態谷君」
「そんなんじゃねぇよ!変なあだ名付けるな」
恋人になっても変わらないな
だけどこうしたやり取りも
楽しくて好きなんだがな
「雪乃、俺が何とかしてやるからな」
ハッと驚いたような顔をしていた
「えぇ、でも何をするつもりなの?あのお母さん相手に」
「まだ決まってない だが策はない訳では無い…」
「自己犠牲ね…」
「まだ、そうだとは決まってない」
そうまだ決まってない
「嘘よ 貴方は自分の事を卑下にしているけれど私から見ても中々の高スペックよ そんな貴方がなにかするとするならば自分を雪ノ下に売り込む としか考えられないわ」
「そうかもな」
「お願い、考え直して…貴方までも雪ノ下の犠牲にしたくないの」
無理なお願いだな 雪乃と付き合う事という事は雪ノ下と付き合うという事だ
いくら雪乃が雪ノ下を離れようとしてもその呪縛からは逃れられない
「俺は雪ノ下に縛られてもいい お前と幸せに暮らせるのなら…」
「比企谷君…」
彼女が俯いて喋らなくなった
雪乃には悪いが俺はこんな方法しか知らないんだ
お前の為なら自分すらも売るさ
まずはその為に陽乃さんを味方に付けなければ…