自分の視界を埋め尽くす人の波。その様を眺めながら私はテーブルの上に置かれている珈琲に口を付ける このご時世珈琲等というものは貴重品とも言えるものだったと記憶を思い出しながら味と匂いを楽しみながら飲む
しかし私としては初めて飲むもの。前の職場ではそーゆうのを見た事があるが口にしたのは初めてだった為にその苦さに顔を顰めた。でもそれも一瞬で美味しく感じられる
「折角初めて体験をしたのにこれが休日じゃなくて残念ね。指揮官」
私が楽しんでいると目の前の席に座り店から提供されたお菓子を食べながらグリズリーが話しかけてくる
「どう?珈琲はとっくに慣れた感じ?」
「うん。すごく驚いたけど美味しんだねこれは。最初は濁った水かと思ったよ」
「それは良かったわ。それよりトンプソン達から連絡は来たの?」
「まださ。MG5も一緒だから大丈夫だと思いたいけど何かあれば連絡してとは言ってる」
休日ではなく私達は任務を受けていた、鉄血関連ではなく街で起きてる連続行方不明事件。事の顛末はグリフィンに依頼が持ち込まれ、その内容が自分達の基地近くで起きている為に回されたものだった。最初は過激な団体による人身売買?でも起きてるのかと考えたが調べてもそれは出てこなかった。
「それにしても謎よね。これだけ調査しても何一つ掴めない。まるで最初から起きてなかった感じに思えるわ」
「確かにな。まぁ何も無いなら何も無いで良いし。この依頼がただのイタズラだったでいいと思う」
そう。なんでも無ければなんでもいいんだ。別に構わない平和ならそれでいいしかしこれが終わった所で私にだけは平和は訪れずトラブルが続く羽目になる
「ところで指揮官。あのニコライって人どうするつもり?あともう1人のリー・エンフィールド?だっけ。もう1週間よ?うちの基地にいるのも」
「グリズリー。今折角少しの間だけでも忘れられてたのに思い出させないでくれ…」
「そうは言っても無理な話よ。うちの基地じゃそれなり話題だしあとパーティの件。」
「ああぁぁぁ!もう山積み過ぎる…」
項垂れながら述べて言った問題に対して思い耽る。
これは1週間前の話だった
偵察任務からトラブルに変わった。鉄血領遭難事件。これに関しては事なきを得た。奇跡的なのか分からないが2人のエリート鉄血人形に手を貸してもらい事なきを得た。しかし今はグリフィンの身としてはこれはまずいかなと思いAN94に対してもちょっとこの事は黙って欲しいと基地の皆に迷惑をかけたくないと伝えたら「指揮官の命令なら」と返事をしてくれて黙秘してくれている
ダネルも申し訳なさそうにくるがみんなが五体満足ならそれでいいと気を負うなと伝えたしかし本人としてはプライド?的なのもあるのか訓練とかにせいを出してたりと努力が伺えた
帰還してからも特に何事もなかったらしい。トンプソンとかにも念の為に聞いたが。少し黙った後何も無かったと言っていたがその間はなんだったのか少し気になる
AK12に関しては戦場に出る人間なんてましてや鉄血人形とやり合おうとするなんて面白いわねと変な興味を引かれていた。
その後急遽AK12とAN94は元の場所に呼び戻される命令を受けたのか戻って言った。AK12は実戦をしてないが本人曰くデータさえあれば大丈夫との事。AN94は別れの時に「あの時救ってくれた事は忘れません。いつか恩を返せたら返します全力で」とやる気に満ちた声で宣言していた
一癖も二癖もある2人だがまぁ根はいいやつなのかもと思える、マリーはいつも通り鬱陶しいぐらいの心配をしてきたまぁいつも通り
そして帰還すると共に運んだ人と人形 ニコライとリー・エンフィールドというライフル型の戦術人形。
2人は私たちの基地で拘留をしてヘリアンさんに報告をした。ヘリアンさんからは身元に関しての調査はするそちらで取り調べをして何があったか聞き出せとの事、ニコライに関しては傭兵だったらしい。何もかも請け負う感じで任務をこなすし金を稼いでいた。仲間もいたがそいつらも死んだと、あの人形はたまたま使えると思い使ったの事らしい。実際リー・エンフィールドはボロボロでありよく動くなと思える状態であった、リー・エンフィールドに関してはマリーが取り調べを請け負うことになったが後で聞くとリー・エンフィールドはニコライに助けられた。だから少しでも力になろうと着いてきたとの事。そして2人が話していて出た共通点。悪魔が二人いた。
正直そんな話を聞いて半信半疑だがニコライはこちらを睨みながら恨みでも込めてるような声で悪魔はあんたに似てる、俺の仲間を意図も容易く無惨に肉塊に変えていったとリー・エンフィールドもマリーにここの指揮官の人に似ていましたと伝えたらしい
悪魔と呼ばれるその存在についてその後も聞いたが逃げるのに必死だったらしい、取り敢えず聞いたことを纏めて報告する事にした。ヘリアンさんもこの報告に疑いをかけて来たがこちらから見ても2人に精神的な以上は見られる事は無い 後にわかる事だったがこのリー・エンフィールドは別の基地所属で任務中であったが遂行中にニコライ達が交戦してるのを発見し援護に入ったと言う
しかし結果は今の状態が物語る。ニコライの仲間は死にリー・エンフィールドの部隊は壊滅ギリギリもったリー・エンフィールドだけがニコライと共にそこから命からがら逃げたという。
まぁ取り敢えず2人の処遇はグリフィンに任せる事にした。身元に関してもまだ不明な点はあるしリー・エンフィールドは元に配属されていた基地のこともあり諸々後に指令が下るだろう。
「悪魔なんて今の世の中いるのかって話だな。」
「そうですね…」
「私に似てるとか風評被害もいいところさ。こんな報告してもグリフィンが信じるかって話になってしまう。」
「…………」
「どうした?…いつもの調子じゃないんだな?いつもなら気にしなくてもいいですよ!兄さんがやったわけじゃないので!なんて励ますだろ?」
「えっ…あぁ…そうですね、大丈夫ですよ!きっと!」
「変な奴だな。いつもと違うとよりいっそう変だな、まぁとりあえず私はクルーガーさんから連絡来てるからそれを聞いてくるよ。」
「はい、分かりました。私は皆さんと一緒にいますね。」
「ほいほい。」
『久しぶりだな。アルマ指揮官、身体に異常はないか?』
「いえ。特に問題は。ところで連絡とはどう言ったもので」
『別に敬語を使わなくてもいいぞ?レイラのよしみでな』
「性分ですので。それに貴方には恩もあるので、」
『そうかまぁいい。用件とはこれの事だ』
モニターに映っていたクルーガーの顔がすぐさま自分の知ってる顔に変わる
『やぁ!!アルマァ!!久しぶりだね!元気してる!!マリーとは仲良くしてる??多分嫌な顔してるだろうね!図星だろ?そうだろう!!!』
早送りしたカセットテープみたいな早さでベラベラと話す男がモニターに映る、ルーファスだ。
『君の嫌な顔を思い浮かべると食べる飯が美味いね!!!冗談だけど!取り敢えずさ!これからうちでパーティーがあるのさ!ある兵器の開発に成功してさ!そのパーティーをね!!研究所の奴らだけじゃ物足りないから君を招待するよ!拒否は出来ないから!クルーガーさんに指令してくださいって言ったからね!必ずね!じゃあな!!』
ブツンという音と共に映し出された顔が消えまたクルーガーの顔に変わる
『今の通りだ。嫌な顔をするのもわかるが、取り敢えず今の通りだ』
「取り敢えず行けってことですね。了解です」
『楽しんでこい』
そのままオフラインになり通信は切られるのを確認し私は一言
「覚えていろ。あのアホ」
そして今に至る
「良いじゃない。パーティーなんて楽しんでくればいいじゃん?」
「グリズリー…君もルーファスに会えばわかる、あのウザさにね」
「そこまで言う程ってなんなのよ。その人」
「よぉ、お二人さんデートの最中に悪いが報告だぜ」
問題の話をしていると後ろからトンプソンとMG5が戻ってきていた
「トンプソン、からかわないでよ。」
「ハハッすまんな、ボス報告だ、ここでもやはり団体様がやってる訳じゃなさそーだ、最近近くで起きた事は知ってたが関与はしてないらしい」
「そうか。てか団体の奴らに会いに行ったのか?大丈夫か?」
「お?心配してくるのか嬉しいねぇ」
トンプソンは笑いながら肩をポンポンと叩いてくる、MG5も「あんな奴らに負けるわけないさ、」と余裕たっぷりだ。
「過激団体もやってないとなりゃやはり嘘なのかね…」
「その可能性が高いだろうな。ただそんな嘘をつく理由がわからないが」
「取り敢えず起きた場所の調査をして何もなけりゃ基地に戻ろう、」
最近がトラブル続きだし今回だけは楽に終わってくれと願いながら私達は店を後にした。
第10戦役、特異点よりdjmaxのコラボの方が来て欲しいって願う私ですよ