仮面ライダージオウ~Crossover Stories~ 作:壱肆陸
ミカド「俺は迷いを断ち切った」
壮間「よっ!」
香奈「いいぞミカドくん!」
ミカド「俺は一つ上のステージに進化した!」
ウィル「それでこそ我らの救世主!」
ミカド「だから俺は日寺の家に住むことにした!」
壮間「そうはならねぇんだなそれが!!」
腹の底から出た叫びで始まる補完計画。
ミカドがウィザードを受け継ぎ、立ち直ったのですが、壮間だけは死角からパンチを喰らったような心境だった。
壮間「俺は納得できるロジックの開示を求めます!」
ミカド「俺のプライドと生活レベルの向上を天秤にかけた結果だ。俺だってベッドで寝たいし、拠点があった方が動きやすい。最悪貴様の寝首を掻ける。これがツンデレってやつだ喜べ」
壮間「寝首を掻くツンデレってなんだよ!」
香奈「だから私んちでもいいって……」
壮間「香奈はもう少し女子を自覚しような!?」
ミカド「しかし、だ。果たして俺の寝床として日寺の家はどうなのか。俺が求めるレベルに達するのか……」
壮間「それは押しかける側の台詞じゃないんだよ」
ウィル「というわけで今回は、我が王の家に突撃しようと思う。今回はそんな補完計画だ」
壮間「なんだその俺だけが損をする補完計画!」
他所の時代に行って戦ってばかりだった仮面ライダーの私生活が、自宅という面から暴かれる!壮間の部屋はミカドの眼鏡にかなうのか!?
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─壮間の家─
ウィル「では、我が王の自宅をご拝見!」
壮間「火曜サプライズみたいな企画を始めやがった…!」
壮間の家の描写は初期に少しあった程度である。
まず玄関ドアからミカドが突入。まず目に入るのは、よく分からない置物や小物、バリエーション豊かな家具の数々、あと写真。
ミカド「なんだこの家は。情報量で客を殺す気なのか?」
香奈「ソウマん家のおじさんおばさんのお土産だよ。色んなとこ旅行してて、そのたびに持って帰ってくるんだー」
壮間「完全にゴミなんだけど、片付けたらあの人ら泣くからなー……おかげで小学校の時とか友達をうかつに呼べんかった」
ミカド「高価なものも多そうだな。貴様の家は金持ちなのか? そもそも貴様は両親について行かないのか」
壮間「学校あるからなぁ…うちの両親は仕事も兼ねて外国行ってるから。あと俺が飛行機苦手……」
日寺両親の主張が強いエリアを突破し、二階にある壮間の部屋に。
ミカド「……普通だな」
香奈「いつ見ても普通」
壮間「悪いかよ。気を付けて片付けてんだぞ、香奈くらいしか来んけど」
勉強机、ベッド、参考書が仕舞われた本棚、あとゴミ箱やクローゼットや鏡。本当に不自然なくらい普通だった。棚の上にはウィルから貰ったライドウォッチダイザーがある。
ミカド「クソつまらんな」
壮間「なんでだよ! ほら、鍛えようと思って筋トレグッズとか置いてるんだぞ!」
ウィル「我が王、高校生大学生の筋トレ趣味はもう普通の域だ」
壮間「いや別に趣味ってわけじゃ……ってマジ?」
ミカド「こんなクソみたいな部屋にいると普通がうつる。さっさと出るぞ」
壮間「お前マジで覚えとけよ」
そうして壮間の部屋の探索を終えた。
ここでミカドの講評(恐らくボロクソ)で終わりかと思っていた壮間だったが
香奈「よし、私の部屋も見ない!?」
壮間「楽しくなっちゃったかー! そっかー!」
香奈の興が乗ったらしく、色んなキャラの自宅訪問コーナーが始まってしまった。
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─香奈の家─
香奈「私の家、一般的な洋風家屋ですので早速お部屋に!」
壮間「香奈が生まれる少し前に建てた家なんだっけ」
ミカド「これがこの時代の一般家屋か。ガラスは防弾ではなさそうだが……」
壮間「無いからな、銃撃戦」
香奈の部屋に突入。壮間の部屋とは対照的に、広めの部屋でも足りない趣味量だった。ここに友人を招けば多分一日遊べるくらいの部屋。
壮間「しばらく見ないうちにまたガチャガチャして…本当に小学校ぶりくらいだな」
壁:スクールアイドルポスター(主にAqours)
本棚:大体漫画と雑誌、写真集、あとCDとかDVDも
クローゼット:服めっちゃ多い
棚:フィギュア、プラモ、望遠鏡、小学校の頃の作品などなど
あと他にもスケボー、ギター、据え置きゲーム機、もちろん大画面テレビまである
ミカド「この金持ちが」
壮間「そういえば香奈の家、そこそこ金持ちなんだよなぁ……」
香奈「どうですか!? 私の自慢の部屋! ボドゲとかスポーツ道具も一通りそろってるよ!」
ウィル「小さめのラウンドワンかな」
壮間「こんだけ趣味揃ってて料理だけはできないのな」
ウィル「確かにこの部屋は凄いが。ヒロインの部屋とはもっとつつましやかというか、等身大のものな気がするんだが……」
この部屋紹介でヒロインポイントを稼ごうとしていた香奈。ウィルの一言で大いにショックを受け撃沈した。
ミカド「次は誰の家だ」
壮間「もうそういうコーナーなのね、今回は。まぁ俺だけ損しなくてよかったけど」
ミカド「いい家があったなら俺が住む」
壮間「ヤドカリみたいな性根しやがって」
アヴニル「では次は我々!」
オゼ「タイムジャッカーの出番だよ!」
ヴォード「気乗りしない…」
壮間・香奈「うわ出た!」
ぬるっと登場、タイムジャッカーズ。ヴォードは本編初登場から実に3年経っての補完計画本格初登場です。
壮間「お前ら家とかあんの!?」
ヴォード「そりゃ僕らだって暗躍してないときは普通に暮らしてるし、バイトだってしてる。あんまそういう決めつけ良くないと思うよ」
アヴニル「吾輩はしてないが!」
オゼ「わたしもしてないよ」
働いているのはヴォードだけの様子。
とはいえタイムジャッカーの家なんて激レアである。せっかくなので自宅訪問。
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─ヴォードの家─
まさかの一軒家ガレージハウス。しかもデカいので2018年組3人唖然。
ヴォード「過去に遡って長期バイトしたり、まぁ多少法を犯したバイトして一軒家買った。地下にも部屋作って、マシンを整備する環境を整えた感じ」
壮間「ここに来て最大値が出ちゃったよ……」
ミカド「決めた。俺はここに住む」
壮間「ダメだろ落ち着け」
やっていることは悪事だし、違法バイトもしていると言っていたが、それでもしっかりしすぎた家は敬服に値する。ガレージにはタイムジャッカー用のタイムマジーンが。
香奈「すごっ…! で、こっちの部屋スペースは……!?」
ウキウキで居住スペースに行った香奈、絶句。
横の秩序正しい空間とは真反対の混沌。もう凄まじく散らかった部屋がそこにあった。少なくともここを居住スペースとは呼ばない。
ヴォード「……アヴニルとオゼがここで好き放題遊ぶから」
壮間「あっ……」
オゼ「遊ぶとは心外だよ。わたしは自室でやるには少々危険な実験をここでやるだけで」
アヴニル「吾輩は遊んでいるぞ! この部屋は冷房があって過ごしやすい!」
この2人から逃げて別荘も買ったらしいが、結局バレて私物化されているらしい。悪の一味ではあるが、どうか強く生きて欲しいと壮間は思った。
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─アヴニルの家─
これまた静かな場所に建つクソデカい洋館。何よりも雰囲気を大事にしているのか、内装も厳かなものだった。
ヴォード「無駄に広いから僕らの会合でよく使うとこ」
オゼ「無駄に広いけど、実験に使うと怒るんだよね」
ヴォード「僕も怒ってるんだけどね、一応」
香奈「こんなに広い家……一人で住んでるの?」
アヴニル「無論である! 吾輩の館に必要なのは、絶対的な主である吾輩のみ! いずれここは吾輩が選んだ王の城となる場所だ。その時は相応しく改装するがな!」
ウィル「しかしアヴニル氏、多趣味な君にしては落ち着いた館じゃないか」
アヴニル「景観を崩す嗜好品や趣味は全てヴォードの別荘に置いてある! ちなみにこの館、一目惚れしたが所有者が別にいたため、吾輩の物になるよう過去から手回しをした!」
「うわぁ……」と2018年組が揃って引いた。これまでの彼の言動を鑑みると、かなりあくどいというか、えげつない事をしたに違いない。
アヴニル「そして吾輩好みに大胆なリフォームを施したのだ!」
ヴォード「僕がね」
ミカド「なぜそう律儀に引き受けるんだ……」
ヴォード「受けるまでバイト先に100%こいつがいる地獄、考えてみたら分かるよ」
コンビニで立ち読みしながら漫画に大声で語り掛け、爆笑してくしゃみをする紳士。居酒屋で「吾輩はワインが飲みたい気分だ!」と抜かすアホ。塾で講義をしようとしたら「帝王学とはッ!」と講義をジャックしていたクソボケ。想像してみたら軽く営業妨害だったので止む無しだった。
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─オゼの家─
予想通りのザ・研究施設。かなり年期が入っているようにも見えた。その内部の全てがオゼ以外に理解できないので、一般人からすれば頭が痛くなるだけの家だ。
オゼ「家……とは言わないね、よくここにいるだけだから」
壮間「ちなみにだけど、この実験道具とか高そうな器具とかどこで……? なんか大学の紹介でこういうのウン10万とかウン100万するって聞いたけど」
ヴォード「あー、聞かない方がいいよ。分厚いオブラートに包むと海賊行為」
オゼ「半分くらいは自作だよ。時間止めて借りてもいいんだけど、それだと面倒なんだよ。時間のかかる研究するときはとびきり過去に行って時間を確保したいから、この建物自体は100年前くらいに作ったものだね」
過去に持ち出せる器具には限りがあるし、あんまり時間を飛ばすと設備が確保できないから難しいと毒づくが、壮間たちからすると知った事ではなさすぎる。
香奈「お風呂とかリビングとか無いの!? もうこれ家じゃなくない!?」
オゼ「だからそう言ってるんだよ。それと一応言っておくけど、わたしだって気分転換でたまには適当に水浴びくらいはするよ?」
ヴォード「ちなみに最長期間は」
オゼ「128日。ちょっと脱毛した」
ヴォード「女子の称号返上した方がいいんじゃない?」
香奈「お風呂は無いけど部屋は多いねー、こっちの部屋はなに?」
オゼ「あぁ、その部屋はじ──」
ヴォード「はいストップ。そっちの部屋はコンプラ違反」
壮間「コンプラ違反って何!?」
こうしてタイムジャッカー3人組のお部屋紹介も終了。
満足したのか帰って行った奴らだったが、壮間は少し気になっていることがあった。
このまま終わる気がしない。少し「尺」が余っている気がする。
その想像は的中し、補完計画に新たな刺客は乱入した。
アオイ「やぁ読者諸君。
壮間「うわ出たパート2……」
ウィル「随分と早い登場だね、仮面ライダーディエンド…アオイだったかな」
香奈「ちょっとちょっとちょっとぉ! なんで準レギュラー枠のキャラがこんな早く補完計画に出てるんですかァ!? もうちょっと待ってもらえます?? 具体的言えば一年半くらい」
ミカド「まだ根に持っているのか片平……」
香奈「最終回まで根に持つけど」
アオイ「こうも容易く嫌われるとは
仮面ライダーディエンド、アオイが補完計画に参戦。
この流れで登場したということはもちろん…
アオイ「今回は君たちを特別に案内しよう、悪の根城…僕らの美学の巣に。悪いけどここまでは前座、ここからがメインだ。心躍らせる準備ができた者のみが進むといい」
オーロラカーテンを通り、登場早々にアオイの部屋が公開される。正体や設定が謎に包まれた仮面ライダーディエンドの部屋とは───
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─アオイの家─
壮間「美術館…?」
ミカド「家ではないな。確実に」
どこにこの家を構えているのか知らないが、古びた記念館のような風貌の中は宝物庫だった。アオイが様々な世界から盗んだお宝が、一つ一つ綺麗に飾られている。
アオイ「この家は世界を移動する際に昔使われていたものを、僕が盗んだ。今は僕の美学の結晶たるお宝が眠るミュージアムだ」
香奈「うはーっ見てこれソウマ! なんか色付いた日本刀ある! 銃も!」
アオイ「人食い鬼が蔓延る世界で『柱』と呼ばれる鬼狩りが使っていた刀に、凶悪犯罪に探偵が武力で対抗する世界で『Sランク武偵』が使っていた銃だ。優れた使い手の武器はその手を放れても燦然と輝きを放つ」
壮間「武器で喜ぶ女子って……もっとこうさ、ほらここにある綺麗な紫の宝石とか…」
アオイ「お目が高いね、それは人間を超人に変える力を持つ結晶。ただし代償として心は邪悪に染まるけど。サッカーで世界侵略を目論んでいた団体から盗んだものだ」
壮間「どんな世界!? ていうか、そんな危険なもの置くなよ記念品みたいに!」
アオイ「分かってない……収まりのいい安全さと表面の美麗さだけが美しさじゃない。お宝が背負いし業、そのお宝を盗むという行為に秘められた浪漫、それこそが
ウィル「我が王、危険というなら他にも特級呪物や黒魔法の笛『呪歌』、人間を異常活性化させる紙麻薬『地獄への回数券』、人類を数千年間石化させる超科学『メデューサ』などより取り見取りだよ。火薬庫の数百倍は危険な場所だ」
アオイ「後々ここに世界崩壊幇助器具を並べるのが僕の夢さ」
それを聞いてとても帰りたくなった一同。悪の組織が聞き付けたら涎を垂らしながら攻め込んで来るであろう、全世界でも指折りの危険地帯である。
ミカド「もうここを爆破してしまうのが最善なんじゃないか?」
アオイ「まぁ普通に価値のあるお宝も多く盗んださ。売却すれば七代先まで遊んで暮らせるライセンス、ビッグジュエル、その世界で1枚しか存在しない伝説のカード…あとは君達が訪れた時代でも一つずつお宝を持ち出させてもらった。戸山香澄のランダムスター、『うさぎになったバリスタ』サイン入り初版、白鬼院凛々蝶と御狐神双熾の文通、ラブライブ優勝旗、あと『ナルカミ』試作に世界を滅ぼすラッパ……どれも素晴らしいお宝だ!」
壮間「ふざけんな返して来い!」
他にも軽く紹介すると、任意の容姿に変われるフーセンガム、暗号が入った人間の皮、魔法が秘められた本、他者の夢に入る手鏡、獣の力を与える短刀、スポンサー企業のマークが入った高校の白ジャージ、モンスターの入った円筒状カプセル、思考能力を引き上げる金の腕輪など……ウィルですらよく知らない宝のオンパレードだ。
アオイ「そして僕は、世界に訪れる度に僕の美学が疼いた
壮間「ダンさんを勧誘してた感じでか……」
ミカド「それは妙だな。見る限り、訪れた世界の数に対してこの家は狭い。とてもそう大人数が住んでいるとは思えないが」
アオイ「それはそうさ、だってここに住むのは僕とマティだけだからね」
マティーナ「お呼びちゃん? どーも、マティちゃんだよ~」
またしても謎の人物、マティーナの登場。出現と同時にアオイにベタベタなので壮間が「コイツそういえば彼女持ちだ…!」と唾を吐いた。
ミカド「この女はタイムジャッカーなのか?」
香奈「ウィルさんと知り合い!? ていうかなに、また新ヒロイン!?」
壮間「お二人はいつ別れますか?」
マティーナ「ぜーんぶナイショ。マティちゃんヒミツの多い的な女の子だからね。でもね、好きな言葉は食物連鎖と自然淘汰で~、スリーサイズは上から86.9・61.6・89で~」
アオイ「はいはいマティ、そこまで。君は頭が弱いんだから喋り過ぎてしまうよ?」
マティーナ「あ~! ごめんアオイ、嫌いにならないで~!」
アオイ「ならないさ。そういう一面も君の素敵なところだ」
マティーナ「も~アオイってば大好き! ずっっとラブしちゃうんだから~!」
壮間「え、死んで欲しい」
香奈「ヒロインの座の危機……消さなきゃ……」
ミカド「落ち着け日寺、石化装置から離れろ。おい片平、貴様も刀に手を伸ばすのはよせ」
アオイ「と、いうわけさ。僕の仲間はいまのところ最近出会ったマティだけ。それ以外に勧誘した者には全てフラれてしまってね! まぁこれからも気長に夢を追うさ」
やっていること自体が異端ではあるが、いくらなんでもフラれすぎだ。唯一ついて来たマティーナも凄まじくチョロそうではあるし。キザ男のふりして全くモテないのだろうか。
アオイ「さぁ、今回はここまでとしようか。次回も僕らが舞台の
ウィル「この本によれば、彼は今後の展開のキーパーソンとなる人物。彼の登場により物語はどこへ進むのか……」
マティーナ「マティちゃん知ってるよ~! 転換点まであと……」
ウィル「ネタバレはストップ!」
これ以上何か喋らせたらネタバレが飛んできそうなので、台本を閉じる。久しぶりに補完した気がするが、拭えない疲労感と共に補完計画ひとまずここまで。
to be continue…
(協力:スリーサイズ考察班)
壮間「だからスリーサイズ考察班って何者!?」
マティの部屋はコンプラ違反ではないけど閲覧注意だったのでカット。
アオイが宝を持ち出した世界、分かった人は感想お待ちしております。