仮面ライダージオウ~Crossover Stories~ 作:壱肆陸
2012年で仮面ライダービーストに変身した青年。23歳。基本的に食べることしか考えてないため言動と思考が支離滅裂な男。美食を求めて各地を飛び回る冒険家で大手食品会社の社長。伝説の熱帯魚を捕まえるために南米に赴いた際、遥か昔に魔界から追放されたファントム「キマイラ」を発見して古の魔法使いとなり、ファントムを倒し続けなければ死ぬ体となったが、魔力を味わえて本人は大変満足している。2012年ではミカドを襲ったファントムを撃退して退場。ビーストのウォッチは実はアオイがひっそりと回収した。
学会発表に時間を取られました壱肆陸です。
遂に……遂にダンまち編、最終回です……っ!!誰だ短く濃くやるとか言ってた奴!ほぼ1年じゃねーか!
まずは【X階層】最終決戦からどうぞ。
今回もタップorスライドで「ここすき」をよろしくお願いします!
生まれながらに世界に拒絶された者がいたとしよう。
目に映る画素の一つ一つから、自分を否定する声が聞こえる。博愛主義者から嫌悪の視線を投げられる。幸せが与えられない代わりに、憂さ晴らし程度の不運がぽつぽつと垂れ落ちてくる。
いわば究極の嫌われ者。謂れのない悪役。
誰も肯定することのできない存在。だからこそ、美しく、愛しく、誇らしい。彼はこの長い旅を捧げ、その生き様を完成させようと誓った。
必要なのは主人公だ。向き合い、否定し、終止符を打つ存在。それこそが遍く悪役の旅の終着点、我らに啓示されるべき
ディエンドはベル・クラネルの前に立ちはだかり、再び問う。
「果たして君が、君たちが『そう』なのかな? さぁ、見せてくれ」
ここは迷宮、人の可能性を問う試練の洞穴。
物語から引用され、彼らに課された試練は3つ。その1つが【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタインの活躍で突破された。
世界の風向きが変わる。悪の行く手を阻む逆風が、正義を鼓舞する追い風が吹き始めた。
【
【リトル・ルーキー】、ベル・クラネル。
仮面ライダーゲイツ、光ヶ崎ミカド。
仮面ライダージオウ、日寺壮間。
少年少女が戦い綴る、冒険譚の行く末は───
________
独楽は回転を止めない。その回転は時間を巻き戻し、生死を反転させる。何度倒しても何度切り開いても、仮面ライダー幽汽は怪人を際限無く復活させ続ける。
「いい加減に受け入れたらどうだ餓鬼共。受け入れた方が楽だぞ、一寸先の死というものはな」
「受け入れるわけ、ないじゃないですか……! そんなもの受け入れて、誰が! この世界を守れるんですかっ!」
レフィーヤは強気に吠えた。普段なら少しは弱音が滲んだかもしれないが、よりにもよって今は隣にベルとミカドがいるのだ。僅かにだって弱さを見せられるものか。
「阿呆が、何故分からない。この世界に、こんな生者ばかりが蔓延る世界に……守る価値など無いのだ!」
幽汽の鞭が地面を叩き、怪人を先導する。その間を縫って迫る爆発独楽の暗撃からレフィーヤを守ったのは、ウィザードアーマーとなったゲイツの防壁魔法だった。
「惨めだな。今を生きる命に目を向けなくなれば、人の歩みはそこで終わる。その先は亡霊に堕ちるだけだ、貴様のようにな」
「貴様らに何が分かる! 何故貴様らはそうやって……ソラを悲しませる!!」
一斉に雄叫びを上げ、亡者の行進が大地を踏み鳴らす。このまま堅実に削って行っても埒が明かないのなら、差し出すべきは蛮行に等しい決断と、無慈悲な信頼。レフィーヤとゲイツの意志が一つの未来を向いた。
「【誇り高き戦士よ、森の射手隊よ。押し寄せる略奪者を前に弓を取れ】」
レフィーヤが魔法杖《森のティアードロップ》を水平に構え、自身に渦巻く魔力を調律する。魔法の詠唱が始まった。詠唱の妨害をさせまいと、ゲイツもまた魔力を引き出し、大規模な火炎を展開した。
ゲイツが放った火炎が収束し、8個の炎弾を形成。炎弾はそれぞれ独立した軌道を描き、レフィーヤに近付く敵を迎撃し、ゲイツの攻撃の火力補助を行う。
「何をしている、さっさと討ち取れえ屑共がッ!!」
「通行止めだ。墓場に帰れ!」
「【同胞の声に応え、矢を番えよ。帯びよ炎、森の灯火】」
レフィーヤの詠唱が紡がれる程、手元の炎を見て嘲笑が込み上げてくる。酷い落差だ。魔法の真髄を求めて鍛錬し、研究したが、成果といえば魔力操作精度や出力の上昇くらい。レフィーヤの巧緻極まる魔法に比べれば、ミカドが身に着けた技術など草花で作った冠のようなものだ。
(今ならよく分かるな、ウィザードの意地の悪さが……!)
予め術式を指輪に刻み、そこに魔力を流すだけで発動するのがウィザードの魔法。これはこの世界における「魔剣」に近い。
だがライドウォッチにその魔法式が刻まれている今、それはもう内蔵ソフトウェアだ。こちらは【恩恵】による冒険者の魔法に類似しているが、全知の神がその詳細を読み解いてくれるわけじゃない。ダンタリオの性格の悪さが反映されたのか、どんな魔法がどうやったら使えるのかは自分で見つけるしかないことが判明した。
知識を元にウォッチと対話したが、今ミカドが使える魔法といえば、基本の属性魔法と、ミカドが直接見た「コネクト」くらい。しかも精々視界の範囲のみ。他の魔法を読み解き、使えるようになるにはまだ時間が必要だ。
いつだってそうだ。時代を巡るほど、戦いを重ねるほど、思い知らされるのは己の才能の無さ以外に無い。
「【撃ち放て、妖精の火矢。 雨の如く降りそそぎ、蛮族どもを焼き払え】!」
舞い踊る炎弾、その臙脂色の光に彩られ、レフィーヤの詠唱が締めくくられた。杖の水平を解いて高く掲げ、光の尾を描きながら剣のように振り下ろす。
「【ヒュゼレイド・ファラーリカ】ッ!」
火が灯る。それは数十、数百、数千と数を増し、地上に現れる満天の星空。それらは全てが流星となって、怪人たちに解き放たれた。
この天文学的災害を攻撃と呼べばいいのか。阿鼻叫喚を超えて神秘的ですらある、出鱈目な光景が広がる。レフィーヤの超域殲滅魔法は、怪人を1体の一片さえ残さず冥府へと叩き返した。
そうだ、天才とはこういう存在の事を言うのだ。
こんな奴ですら己の無力に喘ぐ。それはきっとどの世界でも変わらない。
「よくやったレフィーヤ。もう休んでて構わんぞ、ヤツは俺が叩く」
「私はまだ戦えます! 後輩なら黙って頼ってください、私を誰だと思ってるんですか!」
「ウィーシェの森の誇り高きエルフだろ。あぁそうだな、才能の無い俺に力を貸せ天才魔導士。世界を救うぞ」
二度と復活はさせないと、ゲイツとレフィーヤは駆け出した。幽汽もまた怒号を轟かせ、突き刺さっていた「サヴェジガッシャー」を握った。
引き抜かれる歪剣、禍々しい狂気が次元を軋ませる。怪人の大群が前座としか思えない迫力、死の威圧。
「何故邪魔をする……何故俺の行く手を阻む! お前らの幸福も命も全て、俺とソラの世界には無意味な存在だ! 俺とソラのために、お前ら全員死に晒せえッッ!」
先陣を切るゲイツの炎が、その剣圧で消失する。虚無の重圧が一瞬で炎熱を奪い去る。独楽など使わずとも、この骸武者は不条理なほどに強い。その力だけで容易く、生殺与奪を司る。
幽汽が踏み出した片脚、そこを生死の境界線が走る。
刹那、ゲイツに押し付けられる凄惨な斬撃。一歩後ろのレフィーヤの体は絡繰り仕掛けの左腕に殴り砕かれ、最後にサヴェジガッシャーが水平を斬り捌く。幽汽は戦勢も魔力も何もかもを絡め取って掃き捨てた。
「あぁ、クソがッ……!!」
ミカドは無力だ。威勢よく吠えるだけの木偶の坊だ。
そんなことはもう知っている。身の程なんて、失い奪った命と共に何度も味わった。
才能もセンスも無いミカドに何がある?
あるのは与えられた王の資格だ。その身に刻まれた主神の【恩恵】だ。18年積み重ねた後悔と、決して消えない過ちだ。
「レフィーヤ……俺は今からお前の足を引っ張る。俺の隣で命を賭けろ」
「今更何を言ってるんですか。勝つために仲間の命を危険に晒さなきゃいけない、それが魔導士なんです。力が無ければ、勝つために誰かを見捨てないといけない。そんな醜態を晒さなければ戦えもしません……!」
後衛魔導士は守られることが常だ。仲間たちが命を捨てて作った数秒を、レフィーヤは一つか二つの単語を紡ぐのに費やす。自分を庇って死んでいった冒険者の声は、姿は、きっと何年たっても鮮明なままだ。
「……でも、貴方は強い。貴方は
全く、何も知らない癖に的外れなことをいうものだ。
だが心から尊敬する天才がそう言うのだ。今度こそ現実にできなければ嘘だろう。
【恩恵】はこの世界を出れば失効する力だ。力試しのため、そんな特権には頼らないと心に決めていた。
馬鹿が。そんな傲った考えは土にでも埋めておけ。光ヶ崎ミカド、お前に選ぶ権利など無い。
「【今こそ地を這い、剣を取れ】!」
彼が発現させた唯一の「魔法」。死線の直上、敵の眼前で、ゲイツはその詠唱を開始した。しかし、それは余りにも無謀な判断だ。無防備なゲイツに幽汽の剣が迫る。
そこでゲイツは詠唱を止めた。振り下ろされた剣を斧で弾き、ゲイツは距離を取るどころか更に急迫する。
「【踏破せよ灰の亡骸、悪幻の牢獄。王を屠れ、欠け落ちた獣の牙】!」
再び大きく息を吸って、ゲイツは途切れたと思われた詠唱を再開。言葉と言葉の隙間に差し込むように、幽汽に打撃を叩き込む。詠唱をしながらの近接戦闘、不格好だがこれは紛れもなく「並行詠唱」だ。
ミカドがその眼で見たリューの並行詠唱の技術。当然、それを再現するセンスなどミカドには無いが、だからこそ理解できた。あれは才能や技術ではなく『経験』によるもの。守られることなく幾千と積み重ねた死線が、彼女の神業を形作っているのだ。
(俺は何も持ち得ない……いや、あるさ。過ち続けた『18年』という時間がな!)
ミカドが壮間に勝っているもの、それは経験以外に無いと自覚した。生まれ落ちた過酷な環境、最前線で潜り抜けた戦いの数々。死を恐れながら、薄皮一枚で死に常に触れていた日々。
それらを元に構築したのがミカドの「並行詠唱」。
体内で魔力を練り上げ、一瞬だけ手綱を放して行動に切り替える。そして、その魔力が暴発する寸前に止まり、魔力を制御しながら詠唱を再開する。
並行詠唱では魔力が「火薬」、場所は「火の海」とよく例えられるが、それに倣うならミカドのこれは「火の海で爆弾のお手玉をしながら戦う」ようなもの。『死』という概念に慣れてしまったミカドだから選べた自殺行為。
戦場で決して取り乱さない『大木の心』。その強靭な胆力だって、紛れもなく魔導士の極意の一つだ。
(あぁは言いましたがミカドさん……貴方はなんて無茶を……! まともな人間の発想とは思えません!?)
そう言いながらも、レフィーヤは僅かに嫉妬を覚えた。だからレフィーヤも心を鎮め、同様に並行詠唱を行う。自身の詠唱技術の欠如で仲間を失い、その直後にベル・クラネルと出会った。その2つをきっかけに身に着けた技術が、彼女の並行詠唱。
基本は回避と自衛に専念し、最初は微小な魔力で詠唱を紡ぐ。ゲイツの詠唱の波を感じ取っては、それを補完するようにレフィーヤは魔法杖で打撃と防御のサポート。
魔導士2人組のパーティーで両方が詠唱を行うなんて悪手中の悪手。それでも2人は紙一重で幽汽の猛攻を凌ぎ続け、斬り合い殴り合う未熟者の輪舞で、その愚行を正当化する。
愚行も無謀も積み重ねるしかないのだ。この敵に勝つために、あの
「【───穿て、必中の矢】! 【アルクス・レイ】!」
レフィーヤは詠唱の終盤で一気に魔力を編み、完成させた魔法を幽汽に向けた。装甲の黒を覆う眩い白光の砲撃が至近距離で放たれ、幽汽の体が後方へと弾かれる。
「虚仮威しがあッ!」
しかし、僅かに赤熱した片腕を前に出した状態で、幽汽は健在だった。レフィーヤだって、これで仕留められると思うほどお花畑な少女じゃない。
レフィーヤの背後で、身を屈める戦士の影。
獰猛なる魔力を腹に秘め、その獣が激しく唸る。
「【
ゲイツの詠唱がラストスパートに入り、魔力が更に増大する。だが、死神は動く。その僅かな希望さえ刈り取らんと、地獄の底から轟くような叫び声を上げる。
変身ライセンス『ライダーパス』が放られ、幽汽のベルトを通過。
《Full-Charge》
黒い鬼火が幽汽に纏わり、怨念と憤怒のまま剣を携え走り迫る。それはまるで命を攫っていく冥府の汽車。口を開けて襲い掛かる髑髏の幻影は、幾何の猶予もなく訪れる死の恐怖。
ベル・クラネルなら退かない。ミカドなら恐れない。
ならばレフィーヤは、その命ある限り、妖精の歌を届けよう。
「───【盾となれ、破邪の杯】……!」
先の攻撃から間髪入れずに繋いだ【エルフ・リング】の詠唱を終え、親愛なる同胞から授かった超短文詠唱で終止符を打つ。山吹色の魔法円が白に染まり、絶え絶えの声でその名を叫んだ。
「【ディオ・グレイル】!!」
幽汽の必殺を迎え撃つのは光の円形障壁。
衝突する正邪の波動。だが、相反する属性に対して出力の差は明白だった。夥しい殺意に、無骨な暴力に、純白の盾は穢され削られていく。
防ぎきれない。それなら稼げ、命を賭して僅かな刹那を。ミカドが詠唱を紡ぐ数秒を。
「【全を以て討ち砕く不条の理。爆ぜろ雷鳴。吼えろ、救世の一撃】!!」
防壁を支える腕が砕ける。全身に刻みついた斬撃の傷が熱を伴って裂け始める。そして、防壁は噛み砕かれ遂に決壊。白く掠れゆくレフィーヤの視界に映る、サヴェジガッシャーの剣先。
「───【ジーク・ハウル】ッ!!」
その時、再び二つの力が衝突した。詠唱を完了させたゲイツが、右手のジカンザックスでサヴェジガッシャーの斬撃を、左腕で倒れこんだレフィーヤを受け止める。
幽汽は瞠目する。数百年の妄執を注ぎ込んだ幽汽の刃が、ゲイツの斧を砕けない。爆発しそうな、いやむしろ
ミカドの【ジーク・ハウル】は至極単純な強化魔法。ただし、消費する
それは人為的に引き起こす
「何故だッ……何故、何故ッ……何故だァッ!! また……ソラが泣くゥゥゥッッ!!」
その「ソラ」というのが誰なのか、ミカドは知らない。
だが泣いているのも、怒っているのも、「ソラ」ではなくお前自身じゃないのか。
ミカドは胸を張って言える。今、この刃を振るっているのも、お前を倒したいと叫んでいるのも、救世主に成りたいのも間違いなく「光ヶ崎ミカド」だ。
この血肉も、魂も、感情も、
過去も、傷も、後悔も、罪も、偶然も、繋がりも、その全てがミカドの物だ。才能なんて無いのならそれ以外を一つ残らず使い果たし、形振り構わずただ愚直に、進め!
競り合いの末、折れたのはサヴェジガッシャー。その勢いを止めず、放たれた弾丸の如き直線軌道で、ミカドの『全て』が幽汽の装甲に刻みつく斬撃と共に爆裂した。
「───これが俺の在り方だ」
いつかは完勝してみせる、どうにも気に食わないあの男に。この勝利は、そのために積み重ねる内の、ただの一勝だ。
__________
折れた翼から光が流れ出ている。【
「……君がミカドの宿敵君かな。話は聞いてるよ、王様志望の理想主義者だってね」
「宿敵って……友人のつもりなんですけど、俺としては」
「そんな君に聞きたい。あの怪物を倒すことは、君にとっては叶えたい理想なのか?」
勇者が問いかける相手は、ベルと共に立ち上がったジオウ。ミカドと同じく異世界から来た少年で、あれほど強い理想を持つミカドが超えるべき存在として定めた相手。それがどんな男なのか、一人の冒険者としてフィンは興味を惹かれた。
そう言われて、壮間は少し考え、そして答えた。
「いえ。俺の理想は……アイツをぶっ倒せるくらい強い、俺自身です」
それは、身震いを誘うような答えだった。
先ほどイカロスと戦っていた時の壮間とは明らかに違う。第一級冒険者のフィンにもアイズにも、きっとこの場の誰にも見えない何かが、彼の目には見えている。
フィンの親指が疼く。予感がしたのだ。『あの日』と同じように強敵に立ち向かうベル・クラネルと、得体のしれない異世界の少年が、胸躍る冒険を魅せてくれる予感が。
「なに、勝てる気になってんだよ」
絶叫が止まり、イカロスの声が耳元で聞こえた。
気配もなくすぐ傍にまで接近していたイカロスを、ジオウは振り払おうとする。しかしその一連の動作は片腕で制され、もう片腕で軽々とジオウは吹き飛ばされた。
「さっきオレに手も足も出なかったの忘れた? 翼が片方折れただけで、どうして勝てるって思えたんだよ。馬鹿だなぁ」
「お前こそ……散々見透かしたようなこと言っておいて、俺の心が読めないのか?」
ジカンギレードを突き立ててブレーキにし、ダブルアーマーの風で勢いを相殺させ、ジオウは依然そこに立っていた。
「勝つ気になってるわけじゃない、もう俺がお前に負ける未来が想像できないだけだ。わかんないけどわかるんだ。どうやら俺は、お前に勝てるらしい」
「何言ってんだ。馬鹿にすんなよ、下らないニンゲンの癖に!」
片翼を失って飛べなくなったイカロス。しかし、その一次元落とした機動力でさえ凄まじく、途轍もない走力と攻撃力をジオウ一人に叩きつける。ろくに凌ぐこともせず、ジオウはその目の回るような景色をぼんやりと眺めていた。
(なんだろう、どうしちゃったんだ俺……)
痛みが気にならない。あれだけ恐ろしく見えたイカロスが、今は全く怖く感じない。頭がぽやぽやする。ただ確かなのは、背中が焼けるように熱く、心臓が驚くほど速くリズムを刻んでいるということ。しかし、それも不快ではなく心地がいい。
一度イカロスに敗北を喫し、リューに守られながらベルを治療していた時だ。壮間はフィンたちがイカロスに立ち向かっているのを見た。
少し視線を移すと、香奈たちの所にベートが向かっており、間もなくそこにアイズが現れてリュウガを一蹴していた。
ついさっき、ミカドとレフィーヤが幽汽を死闘の末に撃破。
そして今、自分の隣でベルがディエンドと戦っている。
「うおおおおおおおおおおッ!!」
「いい気迫だ。それでこそ
片手に握った《ヘスティア・ナイフ》。この世で一番敬愛する神が、大借金までして自分のために拵えてくれた、ベルの誇り。あぁそうだ思い出した、以前アオイはこのナイフを盗もうとしたのだ。
ディエンドの向ける銃口を警戒しつつ、照準が定まらないように四方八方から叩き込む怒涛の連撃。体力や効率のことは考慮しない。思い出せ、記憶の白日に曝け出せ、自分はかつてこの男に一度負けているのだと。
「僕はもう……貴方には負けない! 今度こそ、勝つんだ!」
「それでいい。その傷が、尊厳を踏み躙った足跡こそが、僕の存在証明。もう二度と消えないよう、今度は跡形もなく消してあげるよ!」
気取った銃口を下げ、ディエンドはベルが展開する格闘の次元に侵入。ヘルメスから賜った【恩恵】と『仮面ライダー』のスペックを、レベル3の新人冒険者に押し付ける。
神速と神速のぶつかり合い。意地と美学が何度も、何度も衝突し、その度に熱を帯びる。
壮間は思った。「凄い戦いだ」と。
いや語彙に欠けすぎているなと自分でも思うが、言葉を忘れるほど感動したのだ。元の世界から連れ去られ、今ここに至るこの瞬間までに見た全ての「強さ」が、壮間にとっては鮮烈だった。
「ほんと、凄いなぁ」
イカロスに与えられ続ける痛みの中、仮面の奥で壮間は微笑む。
俺もあんな風に戦いたい。あんな力が俺も欲しい。もしあの力が俺にあったのなら、
───俺は、どんな俺になれる?
「っ……!?」
無抵抗だったはずのジオウ。しかしその時、イカロスは自分の爪が僅かに弾かれたのを感じた。攻撃が届く寸前に押し返された。あの感触は、風。
ジオウの体の周囲に留まる暴風。それが見えない鎧となって、ジオウを守護していた。
「なんだよ、タネが分かればしょうもない手品じゃん」
しかし、次の瞬間イカロスはジオウの姿を見失った。遅れて感じた爆発的な風と、左足の形に凹んだ地面。
上だ。飛べないイカロスを嘲笑うように、ジオウは上空に鎮座していた。ジオウはそこから姿勢を制御し、全身を巡る風をバネのイメージで凝縮───
そして解放。ジオウは大気を巻き込む弾丸となり、高所から地面へと急降下。
「速───」
呆けている場合ではない。これは攻撃だ。
イカロスは慌てて防御姿勢を取るが、余りに遅い。音速の壁を突破した衝撃が、イカロスの体を貫通した。
なんだこの唐突な技は。さっきのように狙っている素振りなんか無かったはず。
イカロスは気付かない。だが、その戦いを見ていたフィンは勘付いた。精度や威力は比べるべくもないが、強烈な風で自身を防御・強化し、一瞬の溜めの後に一点突破。あの発想は紛れもなく、アイズの【エアリエル】と【リル・ラファーガ】だ。
「なんとなく……できる気がしたんだ。あの技。でも違う、もっと……」
「思いつきのマグレだろ。それでオレに勝てるって?」
「うるせぇよ
壮間が溜息のように吐き捨てたその単語で、イカロスの自我は怒りに支配された。
激高して襲ってくるイカロスを眼中にも入れず、壮間は思考する。
今のはただの真似だ。これができたって『アイズ・ヴァレンシュタインの下位互換』にしかならない。そうじゃなく、もっと集約しろ。搔き集めろ。想像しろ。
「……あ」
誰かに憧れるってなんだ。
例えば野球少年。プロのピッチャーの試合を見て、その日は夜遅くまで練習する。その選手のフォームを真似する。その選手と同じユニフォームを着る。その選手になりたいと願う。
気持ちはわかる。壮間は力を受け継ぐたび、その仮面ライダーそのものになるという覚悟でやっている。
でも壮間は、ベルのように一途じゃない。天介のようにも、走大のようにも、ヒビキのようにも、朝陽のようにも、アラシや永斗のようにも、ダンのようにも成りたい。駆やアリオス……言ってしまえば蘭や千歌のようにも、もちろんベルやアイズのようにも成りたい。挙げ始めればキリがない。
それでいて『自分』でもありたい。誰かに誇れる自分が欲しい。
それなら答えは一つだ。
受け継ぐものが無い今だからこそ至る発想。
『想像』し、『創造』しろ。いずれ王となる自分を。
「この世界に来て、本当によかった」
そう確かめるように言って、ジオウは迫るイカロスに向かって駆け出した。怒りのまま繰り出される、負のエナジーに塗れたイカロスの右腕。余波だけで朽ち果ててしまいそうなその一撃を見て、ジオウは更に加速した。
容赦なく懐に踏み入って、敵の殺意が敢行される前に先手を取る。全身に帯びた風の鎧、さっきと同じアイズを模倣した戦法だ。そんな小細工は二度も通じない。
だからジオウは、ここで転調する。
ジカンギレードを逆手に持ち換え、瞬く斬撃。イカロスの装甲が斬りつけられる。
そこで敵に呼吸を与えない。ジオウは薙ぎ払いの勢いのまま『回転』し、イカロスのひび割れた仮面に上段回し蹴りを叩き込んだ。
「ぐぁッ……このっ……!?」
もう許さない、細切れにしてやると、イカロスが硬質化させた片翼を広げる。しかし、ジオウは再びイカロスの視界から消えていた。
回し蹴りの勢いをまだ殺さず、その回転動作のまま、ジオウは攻撃の死角───折れた翼の側に回り込んでいた。必然、イカロスの必殺が届くのは一瞬遅れる。
ジオウの紙一重を切り刻む無数の斬撃と旋風。その最小限を防御し、ジオウの薙ぎ払いが再びイカロスに炸裂した。そして、またしても姿を消す。今度は縦の回転、つまりジオウはイカロスの頭上に。
「───なんなんだ、お前ッ……!?」
その時、風が止む。ダブルアーマーのサイクロンサイド、緑色だったはずの半身が、赤く染まった。ダブルの『ハーフチェンジ』能力により、ジオウの右拳が帯びるのは───『炎』。
滝を思わせるような猛炎がイカロスを呑み込んだ。
斬撃の間合い、その外側から溜め無しで放つ中距離速効。ベルの【ファイアボルト】の発想だ。
「出来た……!」
今まで壮間は、受け継いだ仮面ライダーの能力を単体で使うだけだった。
だがこの世界で仮面ライダーを優に超える「力」と「技術」を見たことで、想像のレールが切り替わった。壮間はこれをウォッチとして受け継げない。ならば逆に、その戦い方を仮面ライダーの力で再現できればどうだ?
『
風の防御と加速、しなやかな体捌き、攻撃と移動の緩急はアイズ。
斬撃を交えた速度特化の近接格闘、
元々似通ったその二つの戦法を、ダブルの得意とする『回転』基軸の動作で結びつける。
全く異なる物語を巡る、壮間にだけ許された境地。『ベル・クラネル』×『アイズ・ヴァレンシュタイン』×『仮面ライダーW』の
「なんだそれ。意味わかんないぜ、そんなの……どんな夢より馬鹿げてる……」
イカロスもまた壮間の内側を覗き、自分に刻みついた負傷の意味を察知した。しかし、そんなものは机上論の極みだ。
いや、仮にそれが実現可能な頭抜けた才能が彼にあったとして、説明が付かないのはその能力値の方。いくらイカロスの力が弱まっているとはいえ、膂力も敏捷も明らかに先程より飛躍している。じゃなきゃあんな戦い方はできやしない。
コイツに何が起こっている。なんだ、この少年は。
「───驚いたな。あれほどの器だったとは」
「どこ、見てんだよ!!」
「ッ……!」
ジオウの躍動に目を奪われたディエンドが、ベルの咆哮で現実に引き戻される。仮面越しに迫り来る駿足の白兎。その紅い瞳は奥の奥から闘志に燃え上がっていて、その全てが自分に向けられている。
見悶えするほどの光栄だ。そして、それを潰すのも、それに潰されるのも、それ以上を空想し得ないくらい贅沢な美学。
「【ファイアボルト】!」
「無詠唱魔法! だが僕は、既にそれを知っているのを忘れたのかい?」
《ATTACKRIDE》
《BARRIER!》
ディエンドがカードを装填し、能力を発動。ディエンドを360°囲うバーコード状の防壁が、あらゆる攻撃を遮断する。ベルが放つ炎雷は届かない。
「あぁ失敬、忘れてるんだったね」
リュウガと幽汽がカードに送還された。ディエンドが同時に召喚できるライダーは基本3体だから、今はあと2体呼び出せる。マティーナがいないのであれだけ長時間かつ強力に召喚することはできないが、この隙にそれなりの強さの兵を出せれば確実に勝ちだ。
そう思考するディエンドとそれを守る防壁を前に、ベルは一度立ち止まった。神様のナイフを前方に構え、思い出す。
『無鉄砲になっちゃ駄目』
アイズから最初に教わった事だ。どんな窮地だろうと冷静に見極め、劣勢を穿て。
『君は、臆病だね』
そういえばアイズにはそれよりも先に、こう言われた。そんな事はベルが自分でよく分かっている。何を言っているのか分からないアオイが怖い。彼について何も覚えてなかった自分が怖い。
それでいいとは思わないが、それが自分だ。
その恐怖を一歩乗り越える。そんな『冒険』を繰り返して、いつか
ディエンドが息を整え、カードを選び、装填するまでの数秒間の
「……ッ、素晴らしい」
抵抗もせずバリアが一瞬で決壊し、光の槍となった刃先はディエンドの体をも貫いた。大きく崩れる悪役の余勢。ライダーカードが季を終えた花弁のように舞い散る。
ベルのスキル【英雄願望】。それ自体はアオイも前に見ている。しかし、この強度のバリアを易々と破壊できるだけの力は、この短時間では出せなかったはずだ。彼がレベル3にランクアップしたことを鑑みても計算が合わない。
「なるほど、君が世界の中心たる理由が、それか……!」
誤算があるとするのなら、その成長速度。
元々かなり高く評価していた【
ベル・クラネルのスキル。
【
・早熟する
・
・
これは【
そして、壮間の才能の本質は『人を見抜く』ことにある。
彼はベルの成長の本質を無意識下で見抜き、壮間の『スキル』はベルの2つのスキルを模倣して発現した。
日寺壮間のスキル。
【
・戦闘中における
・想像の丈により効果向上
このスキルをヘスティアから聞いた時、壮間はピンと来なかった。ヘスティア曰く『もしボクらの力無しでステイタスを上書きできるなら、とんでもないことだ』と言っていたが、具体的な条件がわからずじまいだったのだから。
だが、今は分かる。これは『壮間の想像通りに能力を上げる』という理外のスキル。何故これが今になって発動したのかは分からないが、そんなことはどうでもいいほど、壮間は昂ぶっていた。
「ベルさん」
ジオウは手に持ったジカンギレードを、高く放り投げた。それはベルの足元に突き刺さり、ベルもその意図を察して剣を引き抜いた。相槌を打つようにベルもまた、《ヘスティア・ナイフ》をジオウへと投げ渡す。
ジオウのやりたい戦いに、ジカンギレードは少し重い。反面、ベルは勝負を決めるための火力が欲しい。そういう意図での武器交換。
それは、すぐそこにまで迫る決着を意味していた。
「お前、オレとの戦いで進化してるのか……!? あははっ、なんだそれふざけんな。この宇宙で最も強い、その星の輝きを手にするのは、オレだ!!」
「気付いてないみたいだから言うけどさ。お前、人格変わってるだろ」
「はぁ?」
「折れた翼と、頭の傷。そこからエネルギーと一緒に色んなもんが漏れ出してる。蓋が無くなった炭酸みたいに、時間が経つほど力も、人格も、存在自体の格が落ちて行ってんだよ」
この男はまた何を言っている。仮にそうだとして、なんでそんなことが分かる? まるで遥か上の次元から鳥瞰するように、彼はイカロスの何もかもを見通しているとでも言うのか。
「時間が経つほどお前は弱くなる。だから、さっさと決めよう。雑魚のお前に興味は無い」
「舐めやがってニンゲンの分際でえええぇぇっ!!」
その一言で、完全に理性の留め具が引き千切れた。傷から溢れるコズミックエナジーは虫の脚のような形を成し、イカロスはほとんど四足の超前傾姿勢を取る。
《ジオウ!》
《ダブル!》
《フィニッシュタイム!》
それに対し、ジオウは《ヘスティア・ナイフ》を逆手に持って低く構えた。刀身に刻まれた神聖文字は、この武器もまたヘスティアの眷族である証。だから、同じくヘスティアの
「その剣で僕の悪意を、美学を断とうというワケだね。最後の一幕を演じる前に、答えを聞かせてくれ。僕たちの存在証明、その否定を。君の憧れる英雄は、この愚者をどう裁く?」
ジカンギレードを握ったベルに対し、アオイは最後に問う。誰にも理解されず、誰にも肯定されない。それが蛇蝎の如く美しい悪役の姿だ。ベル・クラネルという主人公はどんな言葉で悪役を否定する? 何も言わないのなら暴力がその答えだ。それもまた美学。どちらかが果てるまで、惨い舞踏に興じようじゃないか。
「……僕は、貴方を否定しない」
「失望したよ、ベル・クラネル」
想像しうる最もつまらない回答だ。それはただの思考放棄、無視と変わらない。遍く存在に対する最大の侮辱でしかない。だが、ベルはそこに言葉を付け加える。
「だってここは僕の世界だ。僕には神様がいて、【ファミリア】のみんなも、エイナさんやシルさんだっている。帰る居場所がある。最初は頭に来たけど、僕にはアオイさんの気持ちがこれっぽっちも分からない。僕に貴方を否定する権利なんてない」
「だから、それが思考放棄だと……!」
「この世界が英雄譚の一つだとしても、貴方がいるべきなのはこの世界じゃない。貴方の物語の英雄は僕でも、壮間さんでもない!」
ベルとアオイの信念はすれ違い、別の道を行く。しかし、そのすれ違いざまにアオイは目を見開き、振り返った。ベルが発した今の言葉。それが意味するのは───
「だから僕は……貴方に勝ちたい! この冒険に、それ以外は何もいらない!」
鐘の音が荘厳さを増す。リンリンという頼りの無い音から、ゴォンゴォンと重い低音となって迷宮に響く。何かが迫る足音のように。
ベルはこの時、いつも憧憬を思い描く。『英雄ダヴィド』や『一千童子』、物語に刻まれた英雄の勇姿を胸に抱く。だがいま彼の中にある憧憬は、幼い頃憧れたどれでもない。名前も知らなければ、何を成したのかも知らない。
誰一人覚えてはいない。ただ、確かにあったのだ。
彼が通りすがりに世界を救った、その英雄譚はここに。この世界に。
【
思い浮かべる憧憬の存在は───
「まさか……あぁそうか、ようやく───!」
フォーティーンからドロップした、石の塊。ディエンドがどさくさ紛れで盗んだソレが、その瞬間に光を放つ。剥がれ落ちるのではなく、収束するように、一つの形を成す。
それに呼応して、ダブルアーマーの右半身が再び色を変えた。
染め上がるのは白亜。複眼の文字はそのままに、アーマーの随所が刺々しく、荒々しく、研ぎ澄まされた野性となる。ライドウォッチが、進化した。
その終局を、【X階層】の全ての冒険者が見守る。
誰も手出しはしなかった。2人の少年の冒険、そこに踏み入るのは野暮であると。
『アイズ・ヴァレンシュタインに、もう助けられるわけにはいかないんだっ!』
『香奈…俺は……俺は、王様になりたい』
2人の少女は、彼らの姿にかつての言葉を重ねる。近づいていく、遠くなっていくその姿に、思いを馳せる。
「ベル……」
「ソウマ……!」
ジオウがドライバーを廻し、ベルが蓄力を開始する。
重なり合う
這うような姿で殺意を撒き散らすイカロス。それはどう見ても知性ある存在の容貌ではなく、本能に支配された恐ろしきモンスターのそれだった。瞬間で飛び掛かるイカロスに対し、ジオウは動じる理由がない。ただ想像する。この力で、一体何ができるのか。
視界に映る無限の未来。想像力が止まらない。
強くなっていく自分が、楽しくて仕方がない。
爆ぜる大地と、無差別に生み出される破壊。無数の斬撃、刺突、暴風、それらが歪に編み込まれた、足元より迫る
小細工は不要。この想像を現実に昇華させ、真っ向から叩き伏せるのみ。
「それが、王だ!」
激突。モノトーンの刃が血色の大海を掻き分ける。削り取る。斬り結ぶ。一歩だって退かず、その深淵にある勝利を、ただ求めて手を伸ばせ。
《マキシマムタイムブレーク!》
イカロスの翼の盾。それを神の刃と牙の刃で、粉になるまで切り裂く。想像しうる技巧を集結させ、躱し、防ぎ、叩き折り、本能を全て剥ぎ取って本体に至ったのは───ジオウだ。
イカロスは追憶する。この記憶の持ち主が、生きた時間を。
宇宙の聖地なんて呼ばれていた日本の南端。年中蒸し暑い日々で、よく『あの子』と一緒にやっていたテレビゲーム。それを思い出す。
この男は、当然のように他者の本質を見透かし、戦いが戯れと言わんばかりの闘争心を持ち、あらゆる力を己の物にして自在に操る。それはまるで、あのゲームの中に出てきた
「魔王……!」
白と黒の残光が、イカロスのコズミックエナジーを完全に断ち切った。意識が現実を向いたところでもう遅い。存在の消失が止められない。
「……ッ、認めない! オレの、進化が……こんな所で、終わるだなんてええええッッ!!」
「ここが
ジオウは朽ちるイカロスに一瞥もせず、佇む。
大爆散。炎の中で砕けた何かから、冒険者たちの夢が解放された。
ベルとディエンドは相対したまま一歩も動かない。ベルは荒療治で取り戻した体力の限界が近く、ディエンドはさっきのベルの一撃で深手を負った。次の一撃が、互いに放てる最後の一撃だ。
ベルは降り積もるような白光をジカンギレードに蓄え、ディエンドはとっておきのカードをドライバーに装填する。この技は召喚したライダーが消滅するという欠点を抱えているが、イカロスが負けた今、もはや躊躇う必要は無くなった。
「いいだろう。僕も、もう何もいらない。ただこの戦いを美しく……終わらせようじゃないか!」
《FINAL ATTACKRIDE》
《DI-DI-DI-DIEND!》
緑に光るカードのビジョンが、無数に重なる円を形成。そうして作り出された巨大な砲身の先には、剣を握るベルがいた。残された最後の決着。静謐に包まれた世界で、大鐘楼の音だけが時間の存在を証明する。
時は来た。英雄が剣を振り抜く。悪役が引鉄を引く。
膨れ上がったエネルギーが双方向から解放され、光線と光刃が衝突。鎬を削る善と悪の波動で、次元が真っ二つに割れてしまいそうだった。世界の終わりを想起してしまいそうな、神話的な光景。
折れそうな刃を支えろ。押し返される腕を前に。
もう駆け引きはいらない。ただ、振り絞るのみ。
貫け、馬鹿正直に。叫べ、みっともなく。
───それが、一番格好のいい英雄だ!
「あああああああああああああああああッッ!!!」
極光が、弾けた。
銀色のオーロラが階層を包む。
散っては溶ける光粒の雨の中で、全てを打ち砕かれた悪役は
「───ありがとうベル・クラネル。僕の負けだ」
満たされた敗北宣言をカーテンコールとし、迷宮を閉ざす。
【ロキ・ファミリア】と【ヘスティア・ファミリア】を中心とした冒険者たちにより、
__________
【X階層】が消滅してから、丸1日が経過した。
ベルがディエンドを撃破した瞬間、気付けば迷宮内にいた全ての冒険者が
冒険者たちはバベルの医療施設で、戦いの疲労を癒す。
そして決着の立役者となったベルもまた、仲間たちに遅れて目を覚ました。
「ベルさん」
「……壮間さん。勝ちましたね、僕たち」
天井より先に眼に入ったのは、隣のベッドにいた情けないほどボロボロな壮間の姿。全身の傷は未だ痛み、自分も大概だなと笑う。そしてそれ以上言葉を交わす前に、壮間とベルは黙って互いの拳を突き合わせた。
そして、その更に半日後。
「あの青盗っ人どこに消えた!! ボクのベル君をあんなにしてただで済ますかーっ!!」
「なんですかこの換金額! 二束三文ですっ!! あんな死ぬ思いしたのに割に合いません!」
「「出てこいコソ泥ーーっ!!!」」
ベルを痛めつけられて腸煮えくり返っているヘスティア、【X階層】の戦利品の換金を終えたリリが、「やろう、ぶっころしてやる」と言わんばかりの鬼の剣幕で叫びまくっていた。
【X階層】離脱後、アオイは完全に雲隠れした。最後に戦ったベル曰く、鍔迫り合いには勝ったが手応えはなく、攻撃が当たる寸前に逃げたと見て間違いないという。悪役なら潔くお縄にでも付けと、壮間もそれなりには苛立った。
暴れる彼女たちを苦笑いで見守るベルと壮間。何はともあれ、全員欠けることなく無事に帰れただけでも幸福を感じてしまうのは、感性が貧しいのだろうか。
そして壮間の隣に当然の如くウィルがいるのは、疲れから来る幻覚か何かだろうか。
「……お前、撃たれてなかったっけ?」
「心配してくれたとは嬉しい限りだ。ついさっきまで死線を彷徨っていたところだったからね」
殺しても死ななそうな存在の癖によく言う。しかし、壮間もそろそろウィルが現れるような気はしていたのだ。
「あの戦いの総括に来たんだろ、どうせ」
「話が早い。我が王はこの世界で大きく成長を果たし、あの仮面ライダーイカロスをも下して見せた。私ですらその結末は予想できなかった。誇りに思うよ」
「いや、リューさんに翼を折られてからのアイツは、ほとんど別の何かだった。アイツに勝ったとしたらこの世界の冒険者たちで、俺が勝ったのはあのラスボスじみた化け物じゃない。それに……」
「何か不満そうだね」
「……よく思い出せないんだよ。最後の戦いのこと」
自分がどういう風に動いて、どんなことを考えていたのかはハッキリと思い出せる。しかし、その時の自分は自我の制御から外れていた風に感じ、あの勝利が自分の物のように思えない。まるで白昼夢を見ていたかのよう。
あの力はスキルの効果によるものだったし、ベル達の技術を掛け合わせたあの戦略だって、もう一度やれと言われても絶対に無理だろう。
「この世界の神が授けるのは、『可能性の開花』だ。取って付けたチート能力なんかじゃない。もし君のステイタスによって知らない力が目覚めたとするなら……それは、少し未来の君、その可能性のはずさ」
「あれが未来の俺……あれが俺の行き着く先なのか」
「ゲームでも最初に強いキャラを使えば、その強さのイメージを鮮明に捉えることができ、進歩への足掛かりになるものさ。まぁ君はゲームをしないから分からないだろうけど」
ウィルは壮間が異世界に塩対応だったのを根に持っているようだ。この言動で器が小さいのはギャップでもなんでもないぞと言いたくなった壮間だが、あの力で戦っていた時の高揚と万能感は確かだった。あれが王の力なのだとしたら、目的地が見えた気がするのは嬉しい。
「この戦術を極めれば、ベルさんに勝てるかな」
「どうだろうね。ただ明確なのは……誰かが言った“この世で唯一不変の正義、それは可愛いだ”」
「なんの話だよ」
「ベル・クラネルの原動力は言ってしまえば“恋情”だよ。時に我が王、君はあのエルフの彼女がかなり好みだったんじゃないかな?」
「うぎっ……! そんなことねぇし……リューさんは確かに綺麗だけど……」
「ベル・クラネルなら素直に感動を言葉にするだろうね。君のように変に恥ずかしがらずに。そこが彼にあって君にない決定的な素養だ。ついでに言わせてもらえば、君にはそういう話が少なすぎ……」
「あーうるっさいうるさい! 関係ないだろその話は!」
ウィルの言説が説教じみて来た頃合いに、竈の館に来訪者が現れたようだ。逃げるように玄関に向かった壮間と、同じく対応に向かった香奈がかち合った。
「あ、ソウマ。私が出るよ」
妖館同様に使用人を志願した香奈、晴れてファミリアの一員になってからはメイド服が彼女のデフォルトだ。ぶっちゃけ、壮間目線では妙に似合っている。ウィルにあぁ言われたせいで、自然と凝視してしまう。
言うべきなのだろうか、正直な感想というやつを。ベルに追いつくために。
「か、香奈……あの、その服なんだけど……」
「ちょっとお客さん待たせちゃってるじゃん! はいはいごめんなさい、今出ますー!」
言いそびれた。いや何を気にしてるんだ相手は香奈だぞと、壮間はウィルの言葉を脳から抹消する。一人あたふたする壮間を他所に、香奈が空けた扉からは
「邪魔するぞ日寺」
「あれ、ミカドくん。と……」
「おじゃま……します……」
「アイズちゃん!?」
ついでに不機嫌そうなレフィーヤも、その後ろに。
___________
唐突な【ロキ・ファミリア】3人の来訪。竈の館は揺れた。具体的にはアイズに対抗意識を燃やすリリとヘスティアによるものだが。紆余曲折あり、玄関前の庭で一先ずジャガ丸くんを囲む一同。
「で、だ。まさか忘れたわけじゃないだろう。いつまでこの世界にいるつもりだ」
「だよなぁ……でも帰る方法もわかんないしな……」
さっさと食い終わったミカドが、いきなり本題に入った。もぐもぐと口を動かしながら、壮間も頭を抱える。アオイをとっ捕まえてなんとかするつもりだったが、完全に破算したのだから仕方ない。
一方で香奈はこんなときだろうとブレず、心底楽しそうにアイズと話していた。
「お礼……言わなきゃと思って。起こしてくれてありがとう」
「いやいやいや! アイズちゃんいなかったら死んでたし! こっちこそありがとうだよー!」
「私も一応……アイズさんを見つけてくれたことには感謝します。でもどうしてアイズさんの居場所がわかったんです? 私にはわからなかったのに……」
「レフィーヤさん、張り合うところそこですか……?」
「うるさいです発情兎。またファミリアに女の人を増やして、下心が透けて見えます」
「あれはね、私の【イースター・エッグ】っていう魔法の効果なんだけど。実はその辺よくわかんないんだ。才能が開花するとか言われたけど、どんな力なのかもあやふやだし……」
香奈の魔法の話を聞き、レフィーヤは強く「なんだそれ」という顔を出した。ベルの無詠唱魔法や自身の召喚魔法も異常ではあるが、ミカドや香奈のそれは別の意味で異端。レフィーヤが知る魔法とは、そもそもの体系が異なるように感じた。
「そんなことより凄かったよアイズちゃん! 私より年下だよね!? こんなに強い女の子、私の世界には絶対いないよ! 私、アイズちゃんみたいになりたい!」
「「えぇっ!?」」
「そう、なんだ。でも、私のようには───」
「私のようにはなっちゃいけない」、何も考えずにそう言いそうになり、アイズは思い出して口を押えた。同じことをベルにも言って、その時は強く否定されたのだ。
恐怖を殺して強さだけを求め、怪物への復讐に囚われる自身を卑下した。そんなアイズに、ベルは拙い言葉で精一杯の賛美と尊敬を伝えてくれた。こんな自分でも憧れてくれる人がいると知り、嬉しかった。だから今度は、
「うん。応援、するね」
優しく微笑んで、その憧憬を肯定した。
その柔らかな日差しのような、無垢な笑顔に、香奈だけじゃなくベルとレフィーヤも見惚れてしまった。その直後に「なにニヤけてるんですか」とベルだけがレフィーヤに蹴られた。理不尽。
「そういえば、お礼ともう一つ……これを渡してって言われてた」
「待つんだヴァレン何某君。ベル君へのプレゼントはまずボクを通すのが筋ってもんだろう!」
「神様……でもアイズさん、渡してって誰から……?」
「あの、アオイって人から」
『はぁ!!??』
レフィーヤとミカドも聞いていなかったらしく、その場にいたほぼ全員が声を揃えて驚いた。話を聞くと、正確に言えば【X階層】離脱直後にマティーナが現れ、アオイから渡すよう頼まれたという旨を聞いたらしい。
そしてアイズが取り出したそれを見て、壮間とミカドは再び驚愕する。
「ライドウォッチ……いや、プロトウォッチ!?」
「バーコード」のようなクレストに、刻まれた年代は「2009」の真っ黒なウォッチ。おかしな話だ。2009年の仮面ライダーといえばダブルのウォッチを既に所有しているはず。
アイズが手に持ったそのプロトウォッチを、壮間より先にベルが手に取る。そして零すように口に出した、その名前。
「……ディケイド」
ディエンドに似たその名前は、何にも馴染まず誰の心にも無いように、謎の単語としてその場に浮かぶ。ただ壮間とミカドの心の中にだけは、激しく揺れるような騒めきが渦を巻いた。
不明瞭にピントの合わない感情が、湧き上がって止まらない。
「っ、知ってるんですかベルさん!?」
「……アオイさんとの闘いの最後、何かが光った気がして、これがきっとそうなんだと思います。それは僕がその名前をはっきりと思い出した時でした。『世界の破壊者ディケイド』、その英雄譚の存在だけが、僕の中にふっと現れたんです」
「『ディケイド』……
「そもそも世界の破壊者ってのは、どう聞いたって悪者の肩書だろ。ていうかオイ、それってあの泥棒野郎が名乗ってた名前じゃねえのか?」
ベル同様に英雄譚が好きな春姫も知らず、ヴェルフが指摘した通り、それはアオイが語った単語だ。存在にピンと来てない冒険者たちに対し、異世界から来た2人は疑うことすらできなかった。
「仮面ライダーディケイド……もしかして、この世界から消えた歴史はディエンドじゃなくて……!」
「あぁ、そうだろうな。この世界の連中から不自然に消えた記憶、この世界にはかつてディケイドという仮面ライダーが存在したはずだ」
なんで異世界に仮面ライダーがいたのか、それは世界を移動するアオイの存在で説明できる。だがプロトウォッチが誕生した経緯や、アオイがこれを渡した理由、ディエンドの存在の消滅が記憶だけに留まっていたのは依然として残る謎だ。タイムマジーンも無い今、その謎はきっと、ここで悩んでいても永遠に解けることはない。
だからベルは、ディケイドのプロトウォッチを壮間に差し出した。
「どれだけ力を尽くしても、僕はアオイさんに勝つことしかできなかった。きっと僕が出る幕じゃないんだと思います。彼の事も、『ディケイド』の事も、壮間さんに託していいですか?」
「……もちろんです。きっと俺は、この仮面ライダーから逃げては進めない。そんな気がする」
『世界の破壊者』。その仰々しい称号を持つ存在から、何を受け継ぐのか。もしくは救うか、越えなければいけないのか。何にしたって変わらない。行く先々で、その王への旅路で、壮間は瞬間瞬間に全力を捧げるだけ。
そうしなければ追いつけない。追い越せない。
この、遥か高みにいる
「俺はこの冒険で……どこまで行けたんだろう。少なくとも、皆さんに勝てたとは思えない。でもいつか勝ちます。ベルさんはこれからも、俺の憧れです」
おかえり、俺の英雄願望。
今はもう胸を張って、俺の道として、この憧憬を誇れる。
その言葉と独白は別れの言葉に似ていて。
ディケイドのプロトウォッチが光り輝いた。ディエンド同様に世界を超えるディケイドの力が、電池切れを起こした機器のような誤作動を起こす。
銀色に揺らめくオーロラが、壮間と香奈とミカドを呑み込んだ。
__________
「……これって」
「帰って来た……みたいだな」
眩しい光で覆った目を開くと、そこにあったのはなんてことのない舗装道路に、乱立する電柱と住宅。獣耳の生えた人もいなければ、武具を携えた人ももちろんいない。どこまでも馴染みのある光景が広がっていた。
壮間は慌ててスマホで日付を確認する。2012年での戦いを終えた帰路、壮間たちが異世界に迷い込んだ瞬間からほとんど時は進んでいなかった。
「ええええええ!! そんな急なことあるぅ!? 私もっとアイズちゃんや皆とお話したかったのに!」
「全くだ。俺もアイズ・ヴァレンシュタインと手合わせし損ねた」
「お前らなぁ……幸運にそんな贅沢言ってたら神様に見放されるぞ」
「ヘスティア様そんなことしないもん!」
「ロキなら大笑いするだろうな」
「こっちの神様の話だよ!」
壮間もほっとしている反面、寂しい気持ちも当然ある。だが
「でも確かに、お礼は言いそびれちゃったな。言葉にしきれないくらい伝えたいことはあったのに」
「別に構わんさ。俺たちが何を言わずとも奴らは勝手に進む。『負けるな』だなんて言われるまでもなく、あの天才は勝手に強くなるに決まってる。俺も勝手に貴様に勝ってやる」
「え、ミカドくんがなんか素直。【ロキ・ファミリア】で何があったの!?」
ベルはこれからも憧れを追って冒険を続けるのだろう。だから今はその一
「帰ろう。久しぶりだけど、俺たちの
「俺が帰るのはお前の家だがな」
「そういえばそうだった……!」
__________
預言者がくたびれた様子で腰を下ろし、しかしそれでも嬉しそうに本を開いた。『悪役』と殴り書きされたページを破ろうとした手を止め、そのまま次のページをめくる。
「異分子が演出する幕間の物語は、これにてお終い。偉大なる冒険を乗り越えた我が王たちは、何事も無かったように元の道を進み出す。しかし決して無駄足ではありませんでした。彼らがあの世界で見た景色、得た物は、その未来を大きく変えた」
壮間がディケイドのプロトウォッチを手に入れたのは、ウィルにとっては計算外。だが嬉しい誤算だ。所在不明だった『ディケイド』の物語を遂に観測できたのだから。
アオイの言葉、そして行動の意味。あの世界で起こっていた異変。これでその全てを把握できた。アオイが何を目論んでいるのか、そして壮間の物語がどこに向かおうとしているのか……あの世界の神々とは違い、差し出がましくやらせてもらおう。ウィルは語り部として、いつも通り彼らを導くだけだ。
「ディエンドは近いうち再び現れる。そしてディケイドのプロトウォッチが、歴史を変える大戦に我が王を───おっと、少し読み過ぎてしまいました。何にせよ
脇道に逸れた物語は軌道を戻し、その続きを預言者は紡ぐ。
「こんなウワサをご存じですか? 『樹海の鎧武者』の、そのウワサを」
___________
無限にも見える広大な空間。二つの異様な領域が、縄張り争いをするようにその空間を食い合っていた。
片側は少年たちが『南京錠』を手に睨み合う、秩序の密林。
『ヘルヘイムの森』。
片側は少女たちが声なき叫びで悲痛を訴える、混沌の悪夢。
『魔女の結界』。
森の側に立っていた青年が一人、振り返った。
二つの領域を区切る、蔦が密に絡まった鉄のフェンス。『オレンジ』の錠を持つ青年がそれを掴んだ瞬間、フェンスは塵となって崩れ去る。
運命には誰も抗えない。だが運命は少年少女に命じる。
世界を変えろ。未来をその手で選べ。
青年は切り絵で出来た悪夢へと脚を進める。
それを追うように、森は結界への侵食を始めた。
NEXT>>2013
__________
次回予告
「あぁそっか……もう。今回はちゃんと見ないとな、香奈の引退ステージ」
「見滝原だよ会場。ほら、美紗羅が引っ越したとこ」
夏も残り僅か。ダンス部引退ステージの日。
青春の節目に、壮間が向かうは「見滝原市」。
「あっ、久しぶり日寺くん!」
「見滝原高校ダンス部……この女、本当に一般人か?」
「魔法少女って知ってる? まぁウワサと思って聞いて欲しいんですけど」
かつてこの地には「魔法少女」がいた。
なんでも願いを叶えてくれる、そんな不思議な存在に祈りを捧げ、魔法を得た女の子が。
「片平香菜、君も僕と契約する気はないかい?」
「私にも……戦える力が?」
「最悪だ。これは……『ヘルヘイム』」
魔法少女ならみんな知ってる噂話。
すべての魔法少女の運命は、『森』に収束する。
「忠告をしておくわ。今とは違う自分になろうだなんて、絶対に思わないことね」
現れる「生き残り」の魔法少女。
どこにでもある日常が、再編される───
次回「マギアステージ2018」
ダンまち編、完結です。ディエンドのあれこれ、香奈のスキル、などなど……残った謎はお預けとなってしまいました。よければ覚えててください。
ダンまち編は実質『ディケイド編の前半』でした。じゃあ次は後編……ではなく、脚本家繋がりの鎧武×まどマギ編。割と思いつきそうで意外と少なかったので、挑戦してみたいと思います。でも両方履修したの相当昔なんで、いっぺん見直すか……
ディケイド編の後半は、まだ少し早いです。
感想、高評価、お気に入り登録などなど、お待ちしております!
今回の名言
「この世で唯一不変の正義 それは……『かわいい』だ!!」
「ノーゲーム・ノーライフ」より、空。