それはそうと書いてて改めて思ったんですが、俺ツイと師匠って無茶苦茶相性がいいといいますか、その気になれば師匠をガンガン曇らせられますねこれ!いやーアナザー師匠みたいな末路や思想の怪人がわんさか出てくる!今回のオウルギルディもその1人です。
慧理那、エロ本を買う──。このことはツインテイルズ内でのみの秘密とされ、総二達には他言無用の掟が敷かれた。
その掟は慧理那によって破られた。そもそも慧理那はびっくりするほど性知識を持っていない。総二もトゥアールも、誰一人としてあそこまでに『M』である彼女が性知識を微塵も持っていないなど、『エロ本』をわからないほどだとは思っていなかった。
その認識が、学園で慧理那が『皆さんは普段、どんなえろほんを買っているのですか?』と、そう男子高校生に問いかけるという悲劇を招いてしまったのだ。
無論、問いかけられた男子高校生が無事で済むわけがなかった。勇敢に慧理那の問いに答えようとする者ばかりだったが、いずれもが恥ずかしさ、使命感、責任感に耐えきれず玉砕。そして総二にもまた、火の粉は降りかかっていた────
♢
「お、おはようございます、観束君。津辺さん、トゥアールさんに、習さんも」
陽月学園の校門近く。多くの生徒で賑わう朝の登校時にここで慧理那と落ち合うのが、慧理那がツインテイルズに加入してからの日課となっていた。
「おはよ……ってえり……会長! 目のクマすごいぞ!? 大丈夫か!?」
「だ、大丈夫ですわ……。少し、インターネットで調べ物をしていて……」
しかし今日は、慧理那の様子が普段とは異なっていた。明らかに寝不足でふらふらとしていながら、頬を紅く染め、興奮した様子である。
「でも、家のパソコンではフィルターがかかっていて……。一晩かけて色々検索してみたのですが、えろほんのことはわかりませんでしたわ……」
「あまり、こう、固執しないほうが良いぞ、慧理那……。ただでさえ、忙しい身なのだから」
「そ、そうよ。言ってくれれば、あたしが調べるから……」
習と愛香ですらやんわりと遠回しに、『エロ本について学ぶのはやめたほうがいい』と言うが、慧理那はそれに気づかないまま、相槌をうつ。
「ええ。お気遣いありがとうございます。ですが、これはわたくしの力で成し遂げなければならないことなのです。お気遣いは不要ですわ」
「そうですか……」
さすがにトゥアールもここまでとは思っていなかったのか、額に汗を流す。しかしその内心は『こいつは予想以上にそそりますね。無知シチュいい……』という邪念に塗れたもの。それを感知した愛香に、トゥアールが高速ヘドバンを強制されている最中、総二が慧理那に迫る影に気づく。
「はっ……危ない!」
「ウー、ワンワン! キャン!」
「きゃっ!」
飼い主の手を離れた大型犬が、突如として慧理那に突っ込んできたのだ。総二は咄嗟に慧理那を抱き、犬から彼女の身を守ろうとする。
「…………!」
「キャン!? クゥーン……」
しかし犬の巨体は、習の眼光によって縫いとめられる。自分とは明らかに格の違う相手から睨まれ、怯えた犬は元来た方向へと走り去っていく。そうして犬が去っていったところで、総二はやっと慧理那を抱きしめてしまっていたことに気づいたようだ。
「あ! ごめ、ん……?」
しかし、総二が離れようとしても、慧理那本人が離れようとしない。むしろしなだれかかったまま、離れようとしない。
「会長?」
「はあ、はぁ……」
「会長!? 息荒いぞ!?」
「なに!?」
慧理那は寝不足でふらついているうえ、息荒く頬を紅潮させていた。その様子を見て、風邪でも引いたかと心配になり、総二は慧理那を抱きとめ、習も心配を隠しきれないという様子で駆け寄った。対する慧理那は、じっと総二の顔を見上げたまま動かない。
「やっぱ無理してるんじゃ……。今日はちゃんと休んで!」
「総二の言う通りだ。慧理那よ、自身の身を労ってこそ、真の強者への道が────」
「…………かりますわ」
「え?」
「今なら、ワンちゃんの気持ちがわかりますわ……。ご主人様に首輪をつけられるって、ああっ! どんな気持ちなのでしょう……。それに、習さんのあの、眼光……。いけないこととわかってはいますが、いえ、しかし────」
慧理那の視線を受けて、ゾクリと習は背筋を震わせた。この世界に生まれてから──いや、前世も含めた上で、初めて貞操の危機を感じた瞬間である。
「か、会長……?」
「はっ!? や、やだわたくしったら……。なにを口走って……。忘れてくださいまし、観束君」
「そうだな……うん。遠慮なく、忘れるよ……」
自身の心の平穏と慧理那の名誉のため、さっきのことは墓まで心に封じたままもっていこうと決意する総二。ツインテールが絡まなければ常識人だという愛香の評を裏付けるような彼の決意だったが、しかし心の内を人は読むことができない。
「あいつ、会長とやけに親しげだな……」
「まさか、あの男が慧理那ちゃんにエロ本を買えって吹き込んだんじゃ!?」
総二の心中を知らぬまま、彼の風評被害はいよいよ加速する。
「あの、観束君?」
「……俺の学生生活、大丈夫かなあ…………」
「おかしいですよ愛香さん! なんで美少女巨乳転校生たるこの! 私が! なぜ今あそこにいないんですか!」
「厚かましいわ! ともかく人目を引くのは得意でしょ、さっさと行ってきなさい!」
「……やはり鍛錬が……もっと修行のメニューを厳しく……」
「………………………………裏切りは許さないぞ、観束……」
観束総二、まだ15歳。怨嗟と嫉妬の声と視線に、騒がしい友人達の声。そして教師の恨めしそうな視線。これらに晒された少年の心は、やがて周囲のツインテールのことですぐいっぱいになるのだった。
♢
その日の放課後、総二は尊に呼び出された。
「それで、要件ってなんです? 婚活届けは嫌ですよ』
「む、先手を打つようになるとは……。まあいい。実はな、今日の放課後にお嬢様がエロ本を買いに行く。その護衛をしてもらいたいと思ってな」
「護衛……ですか……?」
「そうだ。お嬢様は校内で、あれからも聞き込みを続けてな。やっと品揃えの良い場所を聞き出せたようだが、ついてこないでほしいと言われたのだ。……ちょうどお嬢様の縁談の妨害が挟まってしまったこともあるし、君にこうして、護衛を頼んだ……というわけだ」
「縁談の妨害って……。前にも言ってましたけど、大丈夫なんですか? バレたりしたら……」
「フッ、その時にはお前にもらってもらうさ」
総二は尊個人の安否について訪ねたわけではないが、彼女は勘違いしたのかわざとなのか、婚姻届を出しても(尊的に)自然な流れにもって行こうとしているようだ。
それを察知したのか、総二は早々に話を切り上げようとする。どうせ、慧理那の『おつかい』はこっそりと見守る腹づもりだったのだ。ならばさっさと頷いてしまうのがいいと思ったのだろう。総二は尊の提案を受けることにした。
「わかりました。どうせ、俺も慧理那の護衛というか、見守るぐらいはしようと思ってたところなんです。でも、万が一のことを考えると……。暴漢の前で変身も出来ませんし、習にも声をかけていいですか?」
「構わんさ。トゥアール君にも協力してもらったらどうだ? だからと言ってはなんだが、私の方も津辺を借りたい。……あいつの力、荒事になれば、部下が束になってかかるより役立つだろうからな。もしもの時のかき回し役だ」
それはいわゆる鉄砲玉というやつではないのか? そう心中で思いながらも、話をこじれさせないため、口に出すことはしなかった。これから名前も顔も知る機会などないだろう慧理那の縁談相手が、愛香が荒事に投入されないよう一切の抵抗をしないことを、ただ祈るしかなかった。なお、案じているのは縁談相手の身である。
♢
「ふむ、どうやら店に入ることは無事できたな」
「ああ……。しかし、トゥアールにも協力してもらわなくて本当に良かったのか?」
「あやつの協力は心強いが、同時に諸刃の剣でもある。奴が自らの趣味を面に表さないはずがないだろう?」
「ああうん。そうだな……」
習に声をかけてから下校し、私服に着替えた総二。慧理那が聞き込みを重ねて見つけたという店は、尊から伝えられている。そこへの道中で習と合流し、あとは時々危ないところを彼女にフォローされながら、なんとか慧理那にバレず書店内に入ることができていた。
「しかし、大丈夫かな……。桜川先生も、慧理那も、俺達も」
「いきなり人さらいが現れるようなこともあるまい。……色々と思わぬところが無いわけでないが、今は見守るしかないだろう」
「そうだな……」
書店内に入った後は二人並んで本を選ぶふりをしつつ、慧理那を見守る二人。その様はどこぞのカップルのように周囲からは見えていたが、片方は生粋のツインテール馬鹿であり、片方はだいぶ女子の価値観に侵食されてきたとはいえ、生粋の武闘家だった者である。当然、カップルのように見えるかもしれないという疑念すら抱いていない。
「詩集だよ〜とっても素敵な、現代人の聖典だよ〜」
「……ん? なんだあれ?」
「何かの宣伝か? 気にすることもなかろう」
ふと総二が外へ視線を向けると、今いる書店の反対側の歩道で、フクロウの着ぐるみを着たマスコットが詩集を配布していた。道ゆく通行人はまばらなうえ、誰も見向きもしていない。それでもめげずに詩集を配り続ける姿には、炎天下の作業ということを差し引いても、どこか哀愁が漂っていた。
「大変だな……」
「うむ。しかし今は慧理那に──ッ!?」
慧理那の方に向き直ろうとした総二と習。しかしその時、彼らの目はとんでもないものを見てしまった。
詩集を配っていたフクロウが、通行人が途切れたタイミングで着ぐるみの頭部を脱いだのだが──脱いだ後にあったのも、フクロウの頭部だったのだ。
「む、あれは……。なんと、目に見えて才女のツインテール女子が、書店で真剣に本を選んで……!? おお、なんという僥倖か!」
「────総二」
「わかってる。行くぞ習!」
フクロウのエレメリアンは書店でエロ本を探す慧理那を見て、どうやら彼女を文学少女か何かと勘違いしたようだ。誘蛾灯につられる虫のように。ふらふらと慧理那の方へ歩いて行くエレメリアン。総二と習は急いで書店から出て物陰に潜むと、それぞれのブレスの
「「テイル(ハート)オン!」」
二つの赤の光が煌めき、それが収束する前に飛び出したレッドとハートは、エレメリアンを背後から襲撃。その巨躯を掴み取ると路地裏へ投げ飛ばし、慧理那が騒ぎに振り返る前に、自分達も迅速に路地裏へ駆け込んだ。
「む……! く、本来の任務を忘れ、つい……! しかしかかったな、ハート、レッド!」
「なに!?」
しかし、投げ飛ばされたはずのエレメリアンは、ハートとレッドの二人を前にしてわずかにだが余裕を見せている。その様子に不信感を抱き警戒する二人。そんな中、目の前のエレメリアンがかけている片眼鏡にレッドは既視感を感じていた。
「眼鏡、眼鏡……? あの眼鏡、どこかで──まさか!」
「ほう? 気づいたかテイルレッド。我が名はオウルギルディ! 文学を愛する、
「ダークグラスパー……! ということは、その眼鏡は奴の発明品か!」
「明察だハート。
オウルギルディがかけている片眼鏡が輝くと、そこから大量の『紙』が放出される。それは一つどころに集まっていき、やがて一冊の『本』となった。
「なんだ……? いや、探る暇はない!」
「先手をうって、能力発動前に倒す!」
ブレイドを構えたレッドと拳を握りしめたハートのコンビが、オウルギルディに能力を使われる前に倒そうと駆け出す。しかしやるならオウルギルディをこの路地裏に放り投げた時点で、間髪入れず攻めるべきだったのだ。
「ハートよ! 先ずはお主から封じさせてもらおう!」
「!?」
オウルギルディが『本』をめくると、『本』のページが次々にハートに向かって飛来。その周囲を囲むと、いつのまにかハートの姿が飛来したページとともに消え去っていた。
「ハート!? てめえ、ハートに何をした!?」
「ふっ、素晴らしき文学の世界に送り込んだだけのこと! しかし現代っ子には文学は少々難しいもの。出てくるには相応の時がかかるであろうな!」
自らの信条を曲げてまで
「ダークグラスパー様の命はツインテイルズの戦力調査……。だがしかし、文学の再興も果たせぬまま死ぬ気は無い!
そう言うとオウルギルディは高く飛び上がり、その肩に備えたバズーカのような砲塔を手動で操作。照準を合わせると、レッドめがけて砲弾を発した。
「このっ!」
砲弾をブレイドで迎撃するレッド。しかし砲弾はトリモチのように彼女の腕に絡みつくと、壁に凝着。レッドの片腕を封じ込めた。
「これは!? 鳥のくせにトリモチかよ!!」
「そらそら、続けていくぞ!」
レッドめがけて次々に砲弾を発射するオウルギルディ。レッドはトリモチでブロック塀に拘束されていたが、ブロック塀そのものを壊して砲弾を回避。そのままオウルギルディに斬りかかった。
「なるほど、パワーはあるな……!」
「くっ、早い!?」
しかしレッドの剣は、予想以上に速いオウルギルディにあっさりと避けられてしまう。
「テイルレッドよ、この世界にはただ滅びを待つだけの属性というものが存在する! 私たちはそれをただ守りたいだけだ! ダークグラスパー様も、きっと同じ気持ちであろう!」
「結局は、奪うんだろ!?」
「これは質の問題なのだ! どの世界でも文明の発達とともに消えゆくものがある! 文学もその一つだ!」
平行線をたどる言い争い。自らの言葉をレッドに投げかけるとともに、その鋭い爪による猛襲をオウルギルディは仕掛ける。当然レッドも迎撃するが、相手は予想以上に俊敏な動きで、彼女の剣を避ける。
「質……?」
「元来文学とは、無限の想像力の母であった……! だが今やそれを愛する者も姿を潜め、小説といえば肌色の多い少女の絵が挿入され、大写しとなったものばかりとなった! これを文学と呼べるか!? これを想像力の母と呼べるか!」
「好き勝手言いやがって! 絵があったほうが見やすいし、お前のいう絵のない小説だっていっぱいあるだろ!」
「だから『質』の問題なのだ! テイルレッドよ、確かに我も入り口としてのそれらの有用性は認めよう! だがそれだけでは足りぬ! 『質』の『量』が足りず、読み手も足りず、書き手も足りず! だからこの我が、この世界に文学の芽を蒔こうというのだ! そのためにレッド、私は今日ここで貴様に勝つ! 勝利の報を持ち帰れば、ダークグラスパー様も
鬼気迫る表情で猛攻を繰り出すオウルギルディに対し、いつしか防戦一方となるレッド。トリモチ砲弾もなんとか避けれていたが、背後に回ったオウルギルディの放った砲弾と、頭上から放たれた砲弾の挟み撃ちにあい、ついにレッドはその全身をトリモチ砲弾に囚われてしまう。
「くっ、これは……」
「これが老兵の戦い方よ。本来の任務も果たしつつテイルレッド、貴様の
「押し付けがましい爺さんだな……! 世間じゃこういうのを、老害って言うんだぜ!」
「老害でけっこう! 我が属性再興のため、貴様を────!」
レッドの
「な……!? ぐおッ!?」
「すまぬレッド! 脱出が遅れたようだな」
「ハート!」
オウルギルディを蹴り飛ばし、レッドへの手出しを防いだのは、他でもないハートであった。文学空間に囚われたはずの彼女がいきなり現れたことに、オウルギルディは驚愕を隠せないようだ。頭を抑えるとハートの蹴りによるものではない、精神的なダメージで足元をふらつかせる。
「ば、馬鹿な……! あの空間は、この世界の住人の文学レベルでは到底脱出できないようなもののはず……! ましてや少女が!」
「ふん、確かに少々手こずったが……このワシとて、伊達に東方不敗マスターアジアと名乗り、流派を開いていたわけではないわ!」
「なんだと!?」
「健全な肉体あってこそ、健全な精神が育まれる。その逆もまた然り! 古今東西の兵法書に加え、人生の糧となるような文学など、若かりし頃にあらかた読み終わっておるわ!」
「ば、馬鹿な……あり得ない……!」
どうやらオウルギルディの想像以上に、ハートは文学方面への造指が深かったようだ。能力を強化した上で発動した自身最高の技を真正面から破られたことを悟り、自信を打ち砕かれるオウルギルディ。
「それに……。あの空間内で聞いておったが、確かに失われていくものを取り戻そうとする、その思い。理解は示そう!」
「っ、ならば!」
「だが、思い上がるな! 想像力を育むに文学が必要と言うが、文学の強制はそれこそ想像力の妨げにしかならぬ! そして想像力とは、貴様が思うほどに矮小ではない!」
「……ならば、それを示してみよ!! 『言葉』でも『文字』でもなく、『行動』によって!! テイルハートッ!!」
ハートの指摘を受け、怒り狂うオウルギルディ。レッドの行動は封じているが、ハートの武術はオウルギルディにも脅威である。
「おい、オウルギルディ……。誰か一人、忘れてねえか?」
「!? な……なんだ!? この、熱気は!!」
「俺は想像するよりも……! この目で直に! ツインテールが見てえんだよおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
猛る心が烈火となって、テイルレッッドが炎をあげる。彼女を拘束していたトリモチは溶け落ち、レッドは再び自由の身となる。
「馬鹿な、これまで得たデータではレッドにここまでは……! っ、いかん!」
「オーラピラーッ!!」
レッドの想像以上のパワーに驚くオウルギルディだったが、年の功かはたまた戦士の直感か、レッドが放ったオーラピラーを避け、再び空中へと逃げ出す。
「今度は、ワシを忘れていたようだな!」
「ぐっ! これは、ハートのリボン!? これでは……!」
しかし、ハートはオウルギルディを逃さない。彼女は自らのツインテールを片房解くと、ツインテールを結んでいたリボンを使い、オウルギルディを拘束。レッドはハートがそうするであろうことを最初から想像していたのか、すでに背部ブースターを全力で吹かし、はるか空中へ飛び上っていた。
「本当の文学を決めるのは、お前じゃない! この世界で文学を読み書く、全ての人達だ!」
「────ッ!」
「
炎の剣ブレザーブレイドの刀身が展開し、伸長。レッドの情熱の表れである炎がその刀身を包む。
「グランドッ! ブレイザ────────ッ!!」
「うおああああああああ!!」
必殺の一撃『グランドブレイザー』。数多のエレメリアンを屠ってきたその技にオウルギルディの老体が耐えられるはずもなく。その体躯は地へ落ちていく。
「お前のこだわりは、よおくわかった! だけど俺が心に描き、育んできた想像力は全て、ツインテールだ! ツインテールが──俺の文学だ!」
「さ、さすがだテイルレッド……! なるほど、想像力が足りぬのは、私の、方だったか……!」
オウルギルディの体がひび割れ、溜め込んでいた
「任務、完全には果たせず……! 申しわけありませんでした、ダーク、グラスパー、様……! ぐ、おおおおおおおお!!」
雄叫びをあげて、オウルギルディは爆散。その後には
「これは──?」
「オウルギルディが戦闘中口走っていた、
変身を解いた後、何がない好奇心から冊子を手に取り、ページをめくる総二と習。しかしその中身を見た瞬間、二人の表情はわずかな嫌悪と、オウルギルディへの同情に歪んだ。
「…………これは」
「何だ、これ……」
まるで小学生、いやそれ以下の幼児が書いたかのような文章で埋められた内容で、しかしそこから感じられるものはどす黒い怨念だった。
「これが、あいつの愛した文学なのか……?」
「オウルギルディ………………」
わけもなく、もの哀しさに襲われる二人。その心には、空虚な風が吹いていた。
「あら、やっぱり観束くんと習さんですわ」
「おうわっ! や、やあ慧理那!」
「こんなところで……偶然だな」
二人がオウルギルディの愛に思いを馳せている最中、慧理那が二人の姿を見つけ近づいてきていたようだ。慌てて偶然を装う二人だったが、慧理那は哀しげに俯くと、そのツインテールを震わせていた。
「……どうした? 慧理那」
「……買えませんでしたわ」
「え?」
「えろ本、買えませんでしたわ。十八歳以下では買えないと、知りませんでしたの」
「え」
考えてみればごく当たり前の結末。しかし戦いの後で疲労していた総二と習は、この結末に一気に脱力するのだった。
原作でも好きなエピソードの一つなので、割と気合い入れて今回の戦闘シーンは書きました。さて、あと4話で三巻は終わる予定ですが、4巻は原作からあんま弄らないので、それなりに短く……ゴートギルディが動くから短くならねえ!
まあ本作画加速するのは4巻終了直後からだとは思います。アラクネギルディさんは果たしてサラッと流される運命を覆せるのだろうか。
習と総二のデートって(番外編以外で」見たい?
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構わん、やれ
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断固として拒否する
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メス落ちまだ?
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習側が記憶失ってたらいいよ
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トリニティ!