『やぁ、『ドクター』調子はどうだい?』
「面白いのが完成したところさ!助手の
『
『ドクター』の声に呼応するようにして、ラバスペースの奥から機械の山を掻き分けるようにして、助手の
体型がガッチリとした特徴的な髪型をもつ寡黙そうな男性がゆっくりと陰から現れる。長髪を体の中心から少しズレたところで刈り上げ、反対側に肩口から二の腕ぐらいの長さまである長髪をアシンメトリーのように流すインテリそうなサングラスをかけた薄汚れた白衣を纏う男性が物憂げに現れる。
「……うす。……
それだけ言うと
「いやぁ!彼は普段は口下手なんだけどね、火器を持つと雄弁になるよ!そのギャップがまた面白いんだ。ねぇ、開発した子供たちもってきてよ!」
「了解です。」
しばし待つと奥の暗闇から
重厚な音を響かせながら進むカートの上には大雑把に布がかけられているだけでカートから飛び出た武骨な金属が隠す気もなく垣間見える。
「……徹夜続きでキツいんで早くしてください。」
「ツレないこと言うなよ。ほら、試し撃ちだ。的は『
「……いいんスね?」
『ドクター』が意味ありげに実演を促すと嫌々ながらも
火器を持った瞬間、
「ヒャッハー!!!汚物は消毒だ~っ!!!」
小型化など考えずに威力と持続時間のみを考えて巨大化された
ナパーム弾の炎は、人体や木材などに付着すると、その親油性のために落ちず、水をかけても消火が出来ない。消火するためには専用の界面活性剤を含む水か、油火災用の消火器が必要である。また、ナパーム弾の燃焼の際には大量の酸素が使われるため、着弾地点から離れていても酸欠によって窒息死、あるいは一酸化炭素中毒死することがある。
直前、壁に阻まれるようにしてその炎が防がれ、研究所の壁へと飛散する。
その様子に『ドクター』は慣れたものなのか、専用の消火器を使い鎮火しながら、室内へと大量の酸素を送り込む。
『
【愚者よ。この虫は消すか?】
『いや、いいよ。面白い。武器はまだあるようだし、続きを見てからでもいいだろう?』
ナパーム火炎放射器が効かないと分かると
「オラオラオラオラオラ!!!」
弾幕の射出音と地面に薬莢が落ちる金属音が響く。
銃弾の弾幕ですら障壁に効かないと分かると次は人の背丈ほどもある武骨な螺旋状の巨大なランスのようなものを取り出す。
「これでもダメなら次はこれだぁー!!!」
そう、ドリルである。
ドリルの先端はギュインギュインと唸りながら回転しながら障壁にぶつかる。
金属が擦り切れていく耳障りな高音が響くが障壁には傷1つ付かない。
『ヒャッハー』はさらにドリルの回転出力を上げながら持ち手にあるボタンを押してドリルの刀身を射出する。
そして、射出した反動で後方にステップを踏み距離を取って新たな武器を構える。
ポケットから取り出されたソレは、ハンドガンよりやや大きめの形をした『携帯式ロケットランチャー』だった。
単発使い捨て式のロケットランチャーの引き金を引き、焼夷弾の雨が『
雨の中で傘をさす様に、障壁によって雨が防がれる。
『
『ヒャッハー』は最後に豪奢な装飾が施された拳銃を『
軽い空気が弾ける音と、『
『
『確かにいい銃だ。しかし、その
『
『君の発案だね。
『だが、
そういうと『
親指と中指で円を描くようなソレは……弾けた。
そう、ただの
しかし、『ヒャッハー』の巨体はゴムボールのように軽く壁へと激突する。
その凄まじい衝撃からか『ヒャッハー』はピクリとも動かず、気絶して火器を手放したことにより天に聳えるようにして立っていた髪は萎びて倒れた。
「どうだ?中々いいだろ?」
『うん。ただ、火炎放射器は小型化して、チューブを腕に巻き付けて衣服で隠す様にしたら、炎を出す個性と勘違いして面白いと思うね。』
「ほう!それはいい!
『彼の変わり様は個性かい?』
「ふむ。あやつは火器を持つと性格が過激になるんだ。しかし、使ったことの無い火器でも一瞬で使えるようになる。正しく、火器に愛され、火器を愛する男さ。」
『面白いね。そういう特殊な人間は大好きだよ。彼が起きたら、「効率何て考えないでやりたいようにやりな」って伝えといてくれるかい?』
「承った。そういえばなんでラボに来たんだ?」
ただの雑談から一転、火器の展覧会によって忘れていた『
『
『手だけ変化してくれるかい?』
【相分かった。】
すると『彼女』の手が暗緑色に変色していき、掌がだんだんと織物がほぐれていくかのようにほどけ、無数の暗緑色の触手へと変化する。
てらてらと光るその触手、不気味に絡み合う節足動物のような動き。
あまりに冒涜的なその光景に『ドクター』は
「……個性か?」
『NOだ。
『彼女はこう見えても数百mにもなる巨大な邪神だ。今は人間に化けて貰ってる。それに様々な能力が使える。』
『変身。消せない炎の発火。心臓の強制停止。醒めることのない悪夢の投影。確認しただけでもこんなにもステキな不思議ばかりだ。』
言葉を切り、悪友にサプライズをするかのように『
『ちょっと、『彼女』と
最後まで読んでいただきありがとうございます。
「ヒャッハー!!!」
『ドクター』はとっくにSAN値0、ハッキリわかんだね。
『彼女』の挿絵を開示してます。(※トレスしてます)
名前募集は次回更新まで受け付けていますので皆さんご参加ください。
【挿絵表示】