「ここら辺なら戦車も赤服隊もいませんね」
「ああ、しっかし、海斗、わしはもう空腹で死にそうじゃ……」
「ですよね、ゴローさん、ここ最近、何も食べていませんからね」
「じゃあ、私が食べ物探してくる!!」
奈々ちゃんは食べ物を探しに走っていった。
「平気かな?」
「海斗、奈々から平気じゃ」
そして、すぐに奈々ちゃんが戻ってきたのだ。
「お待たせー、携帯食品のパンを買ってきましたよー」
数分後、奈々とゃんがコンテナの中から見張り俺はパンを食べながら運転席側から見張っていたのである。
「……ゴローさん、眠っていただいて結構ですよ」
「いや、2人が見張りをしてるのにわしだけが休む訳にはいかんわ……」
その時
「海斗君、ゴローちゃん、戦車が来てるよっ!!」
コンテナの中で見張りをしていた奈々ちゃんがいち早く戦車を見つけて叫んだ。
そして、運転席で俺は直ぐ様、エンジンをかけて出発したのだ。
その後、ちょうどいい物陰に俺たちはトラックごと隠れてそれぞれ順番に仮眠をとったのだった。
次の日の朝になると国王メールがきたのである。
『通達、対戦車用ロケット弾(使いきりタイプ一発のみ)を所持した赤服隊を30名導入する。午後12時までに奪い取らないと赤服隊がロケット弾の使用を開始する。諸君の健闘を祈る』
「奪い取らないと厄介ですね」
「ほんまやなぁ」
「あ、戦車よっ!!」
戦車が3台やって来て発砲してきた。
「!!わっ、ガソリンがどうしよう……」
「ドアホっ、奈々、もうアカン、逃げるんやっ!!」
「ゴローさんも急いでっ」
俺たちはトラックから降りて戦車から離れたのだ。
さらにここに赤服隊が数名、発砲してきたのである。
「!!ねぇ、あそこの2人、ロケット弾みたいの持ってない」
「あっ、あれか」
「そうじゃ、きっと」
2名の赤服隊が背中にロケット弾をベルトで巻き付けていた。
「よぉし!!」
奈々ちゃんが飛び出して赤服隊を蹴散らしてロケット弾を1つ奪い取ったのだ。
そして、ゴローさんが拳銃を発砲して射殺しロケット弾を持っていた赤服隊からロケット弾を取ったのである。
「やった!!……あ、あそこに早速戦車が……」
奈々ちゃんはロケット弾を戦車に向けて発砲した。
そのロケット弾が戦車に直撃し爆発し炎上したのだ。
「ゴローさん!!向こうからもう1台きましたよ」
「おう、任せろやっ!!」
ゴローさんもロケット弾を発砲して戦車を破壊したのである。
その後、別の場所で赤服隊からもう1つロケット弾を奪ったのだった。
しかし、
「もう駄目じゃ……」
ゴローさんがスタミナ切れで止まってしまった。
「ゴローさん、大丈夫ですか」
「……すまん、海斗、もう平気じゃ」
「海斗君、ゴローちゃん、赤服隊」
「奈々……ロケット弾、持っとるか?」
「ううん、あの赤服隊は持ってないよ」
「発砲してきます!!逃げましょう」
俺たちは赤服隊から逃げて道中に戦車を1台見つけたのでロケット弾で破壊したのだ。
その後、赤服隊からロケット弾を何本か奪って戦車を何台か破壊したのだった。
「また、戦車や……海斗、ロケット弾はもう残っとらんのか?」
「すいません、さっきのが最後でした……たぶん、もう少しで奈々ちゃんが車を調達してくると思います」
そこへ、
「海斗君、ゴローちゃん」
奈々ちゃんがワゴン車に乗ってきたのである。
「乗ってくださいっ!!」
「ありがとう奈々ちゃん」
そして、俺たちはワゴン車に乗り込んだ。
しかし、すかさず赤服隊がワゴン車に発砲してきたのだ。
「危なっ……」
フロントガラスが割れてその破片が助手席の奈々ちゃんに刺さりそうになったのである。
「奈々ちゃん!!」
「大丈夫よ」
その後、だんだん辺りも暗くなって来た頃。
「またもや赤服隊じゃ」
再び赤服隊がワゴン車に発砲してきた。
「しつこいんじゃ!!」
ゴローさんと奈々ちゃんが拳銃で応戦し俺はハンドルん握っていたのだ。
しかし、
「しまった!!タイヤがやられた」
ワゴン車はスリップを起こし赤服隊を数名巻き込みながら停車したのである。
さらに、そこに戦車がきた。
「戦車だ!!」
「やばいよっ」
「降りるんじゃ!!」
俺たちがワゴン車から降りたのだ。
次の瞬間、戦車の砲弾でワゴン車は爆発し大破したのである。
「危なかったね」
「ああ」
「あともう少し遅ければ丸焦げじゃったわ」
俺たちは残っていた赤服隊をどうにか蹴散らしてその場を離れた。
そして、12時になり国王メールが届いたのだ。
『通達、これより赤服隊が残りのロケット弾の使用を開始する、赤服隊の所持するロケット弾の残りは3本ある、また、戦車の残り台数は28台となる。諸君の健闘を祈る』
「23台か、大変だよね」
「まだまだ厳しそうじゃな」
「まぁ、2人とも前に比べたら戦車の数も減りましたしロケット弾を持ってる赤服隊も見つけて止めれば平気ですよ」
「まぁ、それもそうだよね」
「ホンマ、その赤服隊、速攻射殺したるわ」
「それじゃ、今晩の寝床を探しいきましょうか」
「うん!!」
「おう!!」
俺たちは寝床を探しに歩きだしたのだった。
一一一一一Eグループ生存者リスト一一一一一
在籍28名
生存3名
死亡25名