サイド3『ムンゾ』2バンチ『ズム・シティ』宇宙港
『連邦宇宙軍の軍事物資横流し等の汚職事件に関わっていた容疑でアレックス・J・マーストン連邦議員が逮捕されました、同氏は宇宙軍軍備増強計画の推進派中心人物と知られ宇宙軍の相次ぐ不祥事と共に増強計画に多大な影響が・・・』
宇宙港ロビーではテレビニュースが放映されている
サイド3に帰還したギレンはニュースを横目に見ながらエレカ乗り場に向かっていた
この事件はギレンによる地球での工作によるものだ
とは言え諜報機関が収集した情報を逮捕された議員と反目していた議員に渡しただけで(煽りはしたが)ほぼなにもしていないが
むしろ地球での活動は経営者や技術者、研究者との会合や引抜き工作がメインだった
「おい、そこの男止まれ」
エレカに乗り込もうとしたとき連邦軍服を着た二人の男がニヤけ顔で近づいてきた
背は低いがガッシリした男とノッポの男
「軍人さんがなんのご用ですか?」
「目付きの悪い怪しい男だ一緒に来てもらおうか」
親指でクイクイと別のエレカを指す
「「「・・・・プッハハハ」」」
三人は一斉に吹き出してしまった
「久しぶりだなギレン」
ガッシリした男がそのゴツゴツ手を差し出す
「ええ、本当に久しぶりですラルさんゲラートさん」
ガッシリした男ランバ・ラルと力強い握手を交わす
「二人共積もる話もあるだろうがさっさと乗り込もう」
ノッポの男ゲラート・シュマイザーが急かす
三人でエレカに乗り込む
「士官学校はどうですか」
「まあ、あんな事件の後だ、軍人への風当たりは厳しいさ」
ラルは肩をすくめる
「まだ候補生だからな矢面に立つことは無いが、教官殿は流石にピリピリしているよ」
ゲラートは溜息混じりに話す
「あぁ、そのまあ・・・申し訳ないです」
「お前の仕業か」
「機密事項のためお話し出来ません」
「だろうな」
現在二人は連邦宇宙軍士官学校に在籍している
軍人としてノウハウを学び義務として定まっている三年間の実務期間を終わらせた後で除隊してサイド3の国防隊に合流することになっている
「俺達は士官学校最後の休暇だ、これが明けたらそれぞれ任地に赴くことになるから暫くサイド3には帰ってこれない」
「私は此れからは暫くサイド3で仕事が中心になります」
「一杯やって行く積もりだがギレンもどうだ」
「ラルさん私は未成年ですよ、ゲラートさんこんな不良軍人との付き合いを考え直した方が良いですよ」
「え!ギレンて俺より年下なの!?」
「「今さら!」」
エレカはザビ家の屋敷の前で止まりギレンはそこで降りた
「俺達は一週間はサイド3に居る、酒は無理でも飯位は一緒しよう」
「はい是非」
走り出すエレカを見送りギレンは屋敷に入る
「ただ今帰りました」
「おかえりなさい、兄上」
「おかえり、兄貴」
少女と少年が出迎えてくれる
妹のキシリアと弟のドズルである
「ギレンお兄ちゃんおかえりなさい!」
三歳ほどの男の子が駆け寄って来てギレンの脚にしがみつく
「やぁガルマ良い子にしていたかい?」
ガルマを抱き上げギレンは微笑む
「うん!ボク良い子にしてたよ」
ガルマは満面の笑で返してくれる
「サスロは?」
「まだ学校ですよ兄上でも夕食には帰ってくる筈です」
「そうか、久しぶりに皆で夕食がとれるな」
原作を反省し人間関係を良くしようとした結果ギレンは家庭や友人に恵まれていた。