ギレンは生き残りたい   作:ならない

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番外編【設計はギニアスが一晩でやってくれました】

 

サイド3 【ムンゾ共和国】26バンチ【アキレス】国防技術開発本部

 

国防技術開発本部モビルスーツ開発部門、その名が示す通り共和国軍のモビルスーツ関連技術の開発や改良を行う軍務省傘下の組織である。だが、この組織は一部の人々から変態技術者の巣窟と認識されていた。

 

「はい、と言う訳で地上用モビルスーツの開発が発令されました。皆さん何か案はありますか?」

 

「やっぱり連邦からかっぱいできた技術は使いたいですよね」

 

先のブリティッシュ作戦の結果、破砕されたルナツーの破片をサイド3まで曳航、破壊された施設からリバースエンジニアリングを行い、脱出した技術者を囲い込み軍事技術の取得を行った。

 

「モビルスーツの装甲にルナチタニュウム合金を使いましょう。理論上、耐弾性は二倍、重量約30パーセントの軽量化でアジリティの向上も見込まれます」

 

ルナチタニュウム合金、ルナツーでのみ精練されていたこの合金は連邦が戦略物資に指定しており共和国は手に入れる事が出来なかったが、先の事情の通り共和国でも精練が可能となっていた。

 

「この、空冷式の反応炉は地上では有用じゃないか?宇宙じゃ廃熱の問題で出力を抑えなきゃ行けなかったが、これなら出力の向上は勿論、作戦行動時間の延長も可能だ」

 

真空の宇宙でのモビルスーツの熱核反応炉の廃熱は冷却装置の小型化が難航、より正確に言えば小型化自体は成功したが戦闘に耐えうる物ではなかった為に断念した。なのでモビルスーツの廃熱は発生した熱を流体パルスを通して各部装甲に分配して一部は姿勢制御バーニアの噴出剤ごと廃出、残った熱を基地や母艦の設備で冷却を行う物になっている。その都合上、反応炉出力や作戦行動時間にどうしても制限が掛かってしまう。

 

「モノコック(外骨格)はもう限界だろう。我々の技術と連邦の素材が有ればかねてより研究されていたムーバブルフレーム(内骨格)の実用化も可能だ!」

 

「ムーバブルフレームは不確実な新技術、実績の有るモノコックの改良に留めるべきだ!」

 

「このミノフスキークラフト、モビルスーツに積めませんかね?展開能力の強化に繋がります」

 

「モビルスーツに積むには大きすぎるだろ。展開能力強化ならむしろ小型化して輸送機やサブフライトシステムに乗せる方が実用的だろう」

 

「水陸両用、水陸両用だ!!地球の表面の七割は海だ。制海権の確保と海からの揚陸の為に水陸両用モビルスーツが必要だ!!」

 

「いや、半端な水陸両用より完全な水中用モビルスーツと陸戦モビルスーツの揚陸用装備の開発して分業すべきだ」

 

喧々囂々

 

 

 

 

「と言う訳で昨日のモビルスーツ開発部の会議の結果、提案仕様と其を踏まえた新型モビルスーツの設計図となります」

 

「昨日の今日だぞ!?随分と早いな!!」

 

国防技術開発本部長執務室、アルベルト・シャハト技術中将の元にギニアス・サハリン技術少将が訪ねて来たと思ったら辞書程も厚みのある仕様書と設計図を渡された。

 

「死ぬ気で仕上げました。本当に好きな事なら余裕です」

 

徹夜明けの血走った目を爛々と輝かせギニアスは言い切る。

 

「お、おう」

 

正直ドン引きである。

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