もう一つの方もボチボチ書いていきますが、しばらくの間はこちらの序章部分を投稿していきたいと思います。
初めて転生ものというのを書くので、色々とおかしい場所があるかもしれませんが、温かい目で見ていただけると幸いです。
それでは、どうぞ!
「すみません、あなたは死んでしまいしました。」
「あ~、やっぱりっすか。」
暗闇の中で、光輝く神々しい女性にそう言われて、ようやく状況を飲み込む。
まぁ、たまたま外出してた帰りに子どもかばって2tトラックに轢かれたら、普通の人なんて簡単にぽっくり逝っちゃうもんだ。バイクから放り出されたりとか、そういう事故で無事なのは
「・・・随分、面白い思考をされてるんですね。」
「ん? いやいや、オレなんてただのオタクですよ。面白いとは思えんのですけど。」
「いえいえ、死んだとわかったら、普通混乱するはずですよ。」
「あ~、まぁ元々こうやってしゃべったり、なんか感じられるなら問題ねぇって言う謎思考してるので。」
「自分で言いますか・・・。」
そう言って呆れる女性。まぁ、オレ本人が『謎思考』とか言ってる時点で末期な気もするが。
さて、察してる勘のいい読者もいるだろうけど、とりあえず今の状況を軽く説明しておこう。オレの名前は■■■■。名前を伏せてるが、まぁ本編中特殊な何かがあるわけじゃない。作者が適当すぎて単純に決まって無いだけだ。申し訳ない。
で、目の前のこの神々しい女性は、まぁいわゆる『女神』様だ。彼女は子供をかばって死んだオレを拾い上げてくれたそうだ。曰く、「無謀でも子どもを救おうとしたその心意気に惹かれた」との事。
まぁ、ここまで言えば、流石に皆分かると思うが、これは所謂テンプレな『転生』という、二次創作によくあるプロローグの展開だ。二次創作小説はオレもよく読んでたし、転生ものは憧れがないわけではないが、いざ、こういう状況になると気が竦むオレがいた。
「・・・にしても、『転生』か。」
「ん、どうしたんですか?」
「いえ、何というか・・・、その、オレなんかで良いんですか? その、碌な事しない可能性とか、あるかもですよ? オレ、そこまで聖人君子ってわけじゃないし。」
「フフッ、そんな風に自分を鑑みれる人でしたら、少なくとも私にとっては信頼するに値します。それに、これは私がしたいと思ったからやる事。あなたが第二の生で、どういう生活を送るのか、見届けたいのです。」
「・・・なるほど。」
自分がしたいと思ったから、か。う~ん、そう言われちゃあ、しょうがない。これはつまり、『自分がしたいと思った事だから、気にするな。』という事なんだろうし。そういう好意を無下にするのは、流石に男が、何より人間性が廃るというものだろう。
「分かりました。ところで、何処に『転生』するのかとかって、決まってるんですか?」
「はい。あなたには、『天上世界*5』という所に『転生』していただく事になっています。」
「『天上世界』・・・、それってもしかして、『
「はい。」
「って事は、『ファンキル*7』の世界か。」
「はい、そういう事になります。」
『ファンキル』。
正式名称を、『ファントムオブキル』という、ソーシャルゲームの一つだ。
オレもストーリーに関してはそこまでちゃんと把握してるわけじゃないが、その美麗で個性豊かなキャラ達が好きで、いくつかのソシャゲと一緒にやり込んでいたので、よく覚えている。
「わかった。えっと、もうすぐに行く感じなのか?」
「えっ? いえ、『転生』特有の『特典』というのがないわけではないですが。」
「あ~、そういやそんなのあったな。」
そういうのを読んでたくせに割りとアバウトな思考に、我ながら呆れてしまう。ただ、『特典』かぁ。そういうのを読んでる時は色々考えてた気がするが、いざ自分が当事者になると色々考えちゃうな。とはいえ、ファンキルの世界で下手な力を持ってても、あの世界の神様に目を付けられるのがオチだろうしなぁ。
「よし、決めた。見た目と声が女の子であれば、あとは何でもいいです。」
「・・・えっと、本当にそれだけでいいんですか?」
「はい。下手な力を持ってても、あっちじゃ都合役に立つどころか、デメリットになりかねないと思ったので。」
「・・・それこそ、新たなキル姫になることだって、願えば可能ですが。」
「それじゃあ、最終的に彼女達と殺しあう事になっちゃうかもだし、そういうのは、ちょっとね。それに・・・。」
「それに?」
「きっと、大きな力を持っちゃったら、自分じゃなくなっちゃうと思うんです。だから、新しい容姿と声以外は、オレは特にいらない。強いて言えば、中身だけでもオレのまま、第二の生を謳歌したいんです。」
色々と矛盾した考えではあるが、これはオレの本心だ。彼女達キル姫に、戦いを押しつけるやり方は間違ってるとは思う。けど、同じものになったら、きっと最後には、刃を向けあう中になってしまうかもしれない。そんな事になれば、オレの心はきっと耐えきれない。それに、身の丈に合わない力を持ってしまったら、きっとオレは今までのオレを顧みる事すらしないかもしれない。それじゃ、きっとダメなんだと思う。
「・・・後悔は、しませんか?」
「それこそ、今更ですよ。後悔なんて、数え切れないくらい今までしてきた。だから、そんなオレのまま、あの世界に行ってみたい。そんなオレが、あそこでどんな事が出来るのか。」
「・・・分かりました。希望の見た目とかはありますか?」
「いえ、そちらに任せます。」
「分かりました。では、新たな生に対する祝福を。」
彼女がそういってこちらに手をかざすと、周りから眩い光が俺に集まってきて、オレを包みこんだ。反射的に目を覆うが、やがて光が収まり、視界が元に戻ってくると――
「・・・目線が、下がった?」
「はい。流石に、あなたの身長と同じで女の子は厳しいと感じたので。ご迷惑でしたか?」
「いえ、大丈夫です。慣れるのに時間かかるなって、思っただけなので。あっ、見た目確認したいんですけど、いいですか?」
「はい、構いませんよ。」
女神様はそう言うと何処からともなくたて鏡を出現させて、オレの前においてくれた。その鏡には、新しいオレの容姿である、『金髪に紅と蒼のオッドアイの少女』の姿があった。服装は『黒のシャツ』の上から『ベージュのジャケット』を来ており、下には『紺のジーンズ』と『黒のハイソックス』、『黒のローファー』を履いていた。
「ふむふむ、結構ボーイッシュな服装だけど、悪くはないですね。」
「それは良かったです。声はどうですか?」
「声? あ~、あ~。んん"! はい、いいと思います。」
何か、どっかで聞いたことある声、というか、自分が好きだった声優さんの声と同じ気がする、自分の新たな容姿から発せられる『声』を分析しながら、そう返す。『女神』様はそれに快くうなずくと、また何処からともなく杖を取り出して、こちらに向けてきた。
「分かりました。では、これよりあちらの世界に、あなたを導きます。・・・心の準備はよろしいですか?」
「・・・はい、お願いします。それと・・・。」
「・・・?」
「自分のようなものを拾い上げて下さり、ありがとうございました! 向こうでもしっかり、自分の生を全うさせて頂きます!」
オレはそう言って、彼女に向かってお辞儀をした。『捨てる神あれば拾う神あり』、なんて慣用句はよく聞くが、きっとこういう事を言うのだろう。オレはずっと、神様に見捨てられるぐらいどうしようもない存在だと思っていたが、こうして自分を見てくれる神もいるのだと知った。ならば、そんな神に恥じない生を送らねば、嘘であろう。
オレが姿勢をただすと、ポカンとした顔をした『女神』様がいた。あれ、オレなんか変なことしたか? 至って自然に礼を言っただけなんだが。彼女がポカンとしてる理由が分からず首をかしげていると、彼女は「フフフッ。」と微笑んで、こう言った。
「先程も言いましたが、これは私がやりたいからやった事です。お礼など、別に言わなくてもいいのに。」
「でも、やっぱりここまでやって頂いたんですから。せめて、お礼ぐらいは言わせて下さいよ。」
「・・・フフッ。やっぱり、あなたを拾い上げて正解でした。本当に、面白い方ですね。」
『女神』様はそう言って一頻り笑うと、改めて杖を構えた。
「・・・では、改めてあなたを『天上世界』へと送りますよ。いいですね?」
「分かりました。じゃあ、お願いします!」
「はい。あなたの新たな生に、幸多からんことを・・・。」
その言葉と共にまたオレは光に包まれた。ただ、さっきの光と違い、まるで暖かい何かに抱かれているような感覚を覚えながら、オレの意識は、安心したかのように自然と遠のいていった――。
タイトルの案とかある人がいれば、メッセージ等でいっていただいてもいいですよ? チラッチラッ