五等分の花嫁 √中野三玖   作:おとぎの

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こういうネタ回はたまに書きたくなります。

明日は五等分の花嫁9巻の発売日!


#7 べ·····別に一番頭いいとか思ってない!

 

「と、得意科目!?」

「そうだ得意科目だ。好きな科目でも構わん」

 

 家庭教師·····教える身たるものなら、まず相手の得手不得手を知るべきだと思う。·····というのは建前で。

 実はもう既に帰り道に三玖から教えて貰っている。『全員勉強は出来ないよ』と。さあどうする二乃。

 

「ぜ、全部同じくらいだからわからないわ·····強いて言うなら理科かしら」

 

 よくそんな嘘言えるなおい。顔引きつってるぞ。

 

「そうか·····なら、お前らのことを知るために·····小テストをしよう」

 

「「「「「えっ!?」」」」」

 

「どうしたみんな。二乃は自信満々だぞ」

「えーっと·····それは二乃だけでいいんじゃないかなぁと」

「なんで私だけなのよ!」

「仕方ないだろ。 これから教えるためにお前らの学力を知る必要があるんだ。なんと言おうとやってもらうからな」

 

 そう言って俺は五つ子それぞれの元に、俺特製小テストを配る。難易度は中学生並。高二中盤の今で解けないとかなりやばい。

 

「まぁいいですけど·····あまり私たち五つ子を見くびらないで下さいね。」

 

 眼鏡をかけながら五月が言う。

 

「おう。なら期待して待ってる。」

 

 言うじゃないか五月。だが五月は五つ子の中で一番真面目そうだし·····大食いだけど·····もしかすると勉強出来るのか?

 

 ·····ああそういえば肝心なこと言い忘れてたな。

 

「大見得切った二乃にも期待してるぞ。·····あんだけ俺に言ったんだ。変な点数取ったら·····その蝶の羽むしり取るからな!」

 

「なんで私だけなのよ!」

 

 言い返すところ、そこなのか?

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 〜十分後〜

 

 

「これは、蝶の羽じゃない!」

 

 そう言いながら小テストを俺に突き出す二乃。答案用紙を見ると九割以上は埋まっている。

 

「じゃあなんなんだよ。どう見ても蝶の羽を模した髪飾りじゃねぇか」

 

 言い返しながら採点を始める。

 五つ子の中で一番最初に小テストを終わらしたのが二乃。俺は一瞬期待しかけたが、答えを見るとあら不思議。その期待は粉々に打ち砕かれた。

 

「この髪飾りは『jewel butterfly wing』っていう名前があるんですぅ!蝶の羽じゃない!」

 

 よくそんなドヤ顔してアホ晒せるなおい。ちょっと英語っぽく発音するな、全然発音合ってないから。

 

「『butterfly wing』って日本語で蝶の羽だからな·····あと発音全然違うぞ」

 

 問四、答え排他的経済水域。これは知ってるのか。

 

「えっ·····は、はぁ!? 重要なのは『jewel butterfly wing』って名前なの! そんなのもまめ理解できないないなんて、これだから男は·····これだから男は!」

「なんで最後二回言ったんだよ」

 

 問五から問十まで全部不正解。

 

「一番重要だからよ! 先生だって重要なことは二回言うでしょ? そんなことも知らないの? この家庭教師大丈夫かしら!?」

「いや·····先生の重要な話を聞いてないからこうなってるんじゃないのか? ほら、二十点だ。」

「えっ·····」

 

 俺は二乃の頭に採点した小テストを置いてやった。

 この回答で自信あったのかよ·····。

 

「二十点だ。俺は家庭教師で、これは重要なことだから二回言ったんだよ。ちゃんと聞いてたか?」

 

「う、うるさいバカ!」

 

 顔を真っ赤にした二乃は自分の解いた小テストをテーブルに叩きつけ、キッチンの方へ逃げていった。

 

「二乃楽しそう·····」

「楽しくなんかない!」

 

 キッチンの影から頭だけ出して三玖に反論する。

 周りを見ると二乃以外全員が笑いをこらえていた。

 

「ふふっ·····ホント久しぶりかもねぇ。二乃がこんなにテンション高いの」

 

「一花も早くとけよ。このテストで二十点はまじで洒落にならないからな·····」

 

 あと五月。パン食いながら解くの止めろ。何が『私たち五つ子を見くびらないで下さいね』だよ。パン食いながらの奴に言われたくねえよ·····。

 

 

 

 

まだこの時、俺は五人の成績を舐めていた。

 

甘く見ていた自分を反省しなくてはならない。

 

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 

 

 

「さて、採点が終わったわけだが」

 

 目の前のソファーには五つ子が全員いる。二乃もなんだかんだ言って集まってくれた。

 

「100点だったよ·····お前ら全員合わせてな!」

 

 一花 12点

 二乃 20点

 三玖 32点

 四葉 8点

 五月 28点

 

 

「なぁにが『私たち五つ子を見くびらないで下さいね』だよ二十八点! よくすました顔で眼鏡かけながら言えたよな! 何か申し開きは?」

「星の髪飾りはむしり取らないで下さい!」

「テストの点数に関して全く反省してねぇなおい!」

 

 ·····ん? おい五月、まさか·····

 

「まさかと思うが五月·····私たちの『成績の悪さを』見くびらないで下さいね。·····か?」

「は、はい!」

「よくこんな点数取って元気に返せるな!」

 

 

「私だけ赤点回避·····!」

「三玖はなんで喜んでんだ? まさか·····『自分が一番頭いい!』とか思ったか?」

「·····」

 

 三玖はビクリと肩を震わせた。

 その顔は·····そうなんだな。

 

「リトマス紙の問題。保険に用意しといた小学校レベルの問題だ·····で? 三玖の答えは?」

「き、黄色·····」

「リトマス紙は黄色になんねぇからな!? ·····この問題、不正解三玖だけだから。わかったか?」

「う·····はい·····」

 

 とにかくこのままじゃまずい。卒業どころじゃないぞ。いや進級すら怪しいくらいだ。·····なるほどこれであの給料なら頷けるかもしれない。俺のストレスはうなぎ登りかもしれないけどな!

 

「というわけで·····今から七時まで、みっちり補習な?」

「い、今から三時間も·····?」

「いや三時間しかだろ。五月は終わるまで食事禁止だからな」

「そ、そんな殺生な·····」

 

 あまり難しい言葉使わない方がいいぞ二十八点。いつか俺が足元すくってやる。

 

「こ、こうなったら二乃·····。」

「ん? なに五月·····。」

 

 五月が二乃の耳元で何かを囁いている。何をしようと無駄だ。この小テストが完璧になるまでやってやる。

 

「じゃあ、提案があります」

「なんだ二十八点」

 

 五月がテーブルから身を乗り出す。

 

「そ、その呼び方止めて下さい! ·····おやつ食べてから始めましょう。二乃がクッキー焼いてくれますよ」

「そう。腹も減っては戦は出来ぬって、昔から言われてる」

 

 まぁ、それくらいならいいか。

 だがなぜか怪しい。五月が二乃に何かを囁いてからの提案。怪しいにも程がある。

 まぁいい。頭の差は歴然なのだ。見破ってみっちり勉強させてやるぜ!

 

「まぁそのくらいならいいだろ。·····食い終わったら絶対やるからな」

「分かってるわよ」

「ならいい」

 

 キッチンに向かう二乃の背中を見送る。

 せっかくなら、俺も手作りのクッキーを楽しみにしておこう。·····そうでもしないとストレスでやってられなくなる·····気がする。

 

 

 

 

 

 

 だが俺はまだ知らなかった。

 キッチンで二乃が目を輝かせながら、俺のコップに白い粉を入れていることを·····。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




(上杉さんの飲み物に·····アレ、入れちゃいましょう!)


どうもフィヨルドです(´・ω・`)

☆10
りょ〜すけさん ナティブさん 影狼/zeroさん 
☆9
いっぱんぴーぽーさん リムルさん ユンパロンゼトさんン ハル13さん Oceansさん セルラさん ななしの⑨さん マウントベアーさん 徐公明さん T0の側近さん ワウリンカさん 
☆8
トレスさん のりべんさん モジーさん ベアーフォールさん
評価ありがとうございます!
多くなってきたので次からは新規だけにしますね·····。

あと、忙しく、毎日投稿が厳しくなってきました。
二日に一回は頑張って投稿します。

次回は風太郎と三玖がきっと絡むはずです!きっと! 重要なことなので二回言いました!
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