比企谷君と…雪ノ下と…   作:ゼロ少佐

4 / 12
4話

それから先は酷かった

 

大学の前で俺を待ち伏せをして

俺にやり直そうと持ちかけてきたり

家やどこかに行くのにもストーカーの様に着いてきた

 

そして休日にスーパーに行こうがどこかに出掛けようが彼女は監視しているかのように何処にでも現れた

 

そこまではまだ良かった…だが

どんどんエスカレートしていき

しまいには

 

雪乃「私の何が駄目なの!こんなにも貴方のことを愛しているのに どうして避けるのよ!」

 

気がついた時には常に罵倒がついてまわった

そこから俺は怖くなって実家に逃げ帰った

そして卒業と同時に都内に逃げるように就職した

 

 

八幡「必要ないところら大分省略しましたが

これが全てです」

 

俺は涙を流していた

後悔しているのかもしれない

もしかしたら本当は雪乃と幸せに暮らせたのかもしれない未来に…

それに未練もタラタラで

 

今でも雪乃の事が忘れられない

だから俺は恋人を作らなかったんだ

 

ままのん「そ、そんな事が…」

 

ままのんがドン引きしていた

それはそうだよアンタの娘が

そんな人だとは思ってもみなかったかだろうしな

 

陽乃「比企谷君、雪乃ちゃんに変わって私が言うわ…本当にゴメンなさい」

 

八幡「いいですよ、もう…過ぎたことですし」

 

陽乃「比企谷君…」ギュッ

 

抱きしめられた豊満な胸に包まれて

物凄く落ち着いた

 

八幡「はる、のさん…おれ、俺!雪乃の、事が!」

 

本当に雪乃の事が大好きだった。

今でも忘れられない程に

あの幸せな時間が好きで好きでたまらなかった

 

陽乃「うんうん、忘れられないんだよね」

 

陽乃「代わりと言ったら悪いけど…私と付き合わないかな?容姿なら雪乃ちゃんとも似ているし」

 

八幡「で、でも」

 

陽乃「分かるでしょ、こんなにバクバク言ってるのよ

自己犠牲でも無く本心なの…わたしね比企谷君の事が7年も前から比企谷君の事が好きだったの」

 

八幡「陽乃さん…陽乃さん!」

 

陽乃さんを強く抱き締めて泣き叫んだ

雪乃と別れてから1度も涙を流すことがなかった俺が陽乃さんにしがみつき泣き続けた

 

そして暫くして心を落ち着かせた俺は

 

八幡「お、俺…陽乃さんと」

 

言いかけた瞬間1人の女性が個室に入ってきた

 

「ダメ!!!!」

 

大きな声を出し俺と陽乃さんの間に入り込んできた

 

八幡「ゆ、雪乃?」

 

雪乃「お久しぶりね、八幡」

 

あの頃と何も変わらない笑顔をこっちに向けてくる

その顔が凄く愛おしくて仕方がない

だけれど、俺は…

 

八幡「今更、何の用だ雪ノ下…」

 

雪乃「お願い、考え直して…八幡

私自分の行動に凄く後悔して反省したの

だから…無理に私は貴方に会いに行かなかった…傷つけたく無かったから、いつかあなたが向かいに来るのを信じて…」

 

八幡「だから、何だよ…もう俺とお前の関係は終わったじゃないか」

 

雪乃「もう、雪乃とは呼んでくれないのね…」

 

八幡「そんな、関係じゃ…ないだろ」

 

今にも崩れさりそうなほど弱々しい声で俺は雪ノ下を否定した

 

雪乃「そう、ね」

 

その後沈黙が訪れたが それを陽乃さんがすぐ壊した

 

陽乃「何で雪乃ちゃんが居るのかな?」

 

その声はとても冷たく そして妹に発しているとは思えないほど棘があった。

 

雪乃「そ、それは姉さんがお見合いするのは知っていたけれど、たまたまその相手の顔写真を見てしまって…気がついた時には」

 

陽乃「そう、雪乃ちゃん迷惑だから帰ってくれる?」

 

俺が高校時代に何度か見た事のある

外骨格ではなく素の状態で怒っている陽乃さんの姿がそこにあった

 

雪乃「いくら姉さんの頼みでもそれは出来ないわ…」

 

陽乃「ねぇ、雪乃ちゃん 貴方が比企谷君に何をしたのか覚えていないの?比企谷君は優しいから許してくれるかもしれはい、だけどそれは“本物”と呼べるのかな?」

 

本物…それは俺達がずっと追い求めていたものだ

そんな物は存在しないと分かっていながら

夢物語だと知っていながらずっと

追い求めていたものだ

 

だが、そんなものは幻想に過ぎなかった

本物と思っていたものは壊れ

崩れ去ってしまったのだから

 

雪乃「本物なんてもう関係ないわ 私は八幡とまたあの頃のように、一緒に幸せに暮らしたいだけなの」

 

陽乃さんの目が鋭くなった

 

陽乃「雪乃ちゃんは何も変わってないのね…

昔はそれが可愛かったんだけど

今ではもう軽蔑を通り越して呆れるわ」

 

雪乃「それは、どういう」

 

陽乃「分からないなんて言わせないわよ

高校時代に私は君たちの関係を共依存だと言ったわ

雪乃ちゃんは比企谷君に依存し

比企谷君は自分を求めてくれる2人に依存した

 

ガハマちゃんだってそうだった。

本物となんて幻想に縛られ、凍ったように停滞している貴方達が気に入らなかった。だから私は1度壊した。

 

そうして、貴方達はまたやり直したと思っていた

でも、雪乃ちゃんだけは変わらなかった

私から比企谷君に対象が変わっただけだった

 

それが原因で貴方達は破局した。

それなのに、まだ雪乃ちゃんはあの頃となんにも変わっていない。そんな子が比企谷君にまた言いよろうとしている、それが許せないの」

 

陽乃さんが言っている事は正しかった

俺ら3人は依存し合い

それを陽乃さんに伝えられ、壊され

また1からやり直した

依存ではなく 友達として

 

その後俺は雪乃と結ばれ、3年弱は幸せに暮らす事が出来たのだ

 

就職する時、彼女は俺の言い分を聞いてくれなかった

雪乃は俺の事を分かろうとせずに拒絶した

 

それがたまらなく悲しくて…辛かった

裏切られた気がした もう、そん感じた時には

全てが遅かった

 

雪乃「そんなの、姉さんの我儘じゃない」

 

陽乃「そうよ…私の我儘だよ…これ以上大好きな比企谷君の傷つく姿を見たくないの」

 

陽乃「比企谷君、君の事が好きなの私と付き合って下さい!

 

気がついた時にはいつも君の事ばかり考えていた

他の男性に告白されてもいつも君と比較していた

 

比企谷君なら、比企谷君だったら…って

それ程に比企谷君の事が好きだったの…

 

昔は雪乃ちゃんが居たから…手を出さなかったけど

でも、今は比企谷君は雪乃ちゃんのものじゃない

 

もう君以外愛せないの 好きになれないの…

だから責任…取ってよ」

 

陽乃さんからの唐突な告白だった

俺はどう反応すれば分からず黙り込んでしまった

 

頭の中で考えるが纏まらない

陽乃さんへの気持ち

雪乃への気持ち

自分自身の気持ちが分からなくなった

 

頭が混乱する 頭痛や吐き気が出てきた

いくら頭を回しても結果が帰ってこない

 

雪乃「八幡…いえ、比企谷君

私も比企谷君の事が大好きなの

姉さんに負けないくらい…ううんそれ以上に

 

私、こんな性格だから貴方にたくさん

迷惑掛けてきた。貴方に辛い思いを

させてしまった…貴方を追い詰めてしまった

貴方を裏切ってしまった…

 

それから凄く辛かったの…

貴方が居てくれるのが当たり前だと

思っていたから、貴方のいない生活が

耐え切れないほどに辛く…寂しかったわ

 

でもね、私の気持ちだけは何も変わらないの

貴方と過ごしたあの幸せな日々

あの頃と同じくらいに貴方の事が好きなの

 

だから、私ともう一度付き合って下さい!」

 

彼女は言い切った

体力がない彼女が必死に息を切らさずに

俺に告白してくれた

 

八幡「俺は…俺は…」

 

言葉を詰まらせながら

俺は…

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。