私は『我らが救世主を崇め讃える会』会長です   作:通りすがりの錬金術師

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とりあえず公開されてるシンフォギアは全て視聴した……。無性にパヴァリア錬金術師組の歌が聞きたくなってきた……。
後は最終話とXVだ……あ、録画予約してない……帰ったら忘れる前にしないと。


復活の絆

 ミライがクリスを追いかけてしばらく。

 

 

 音に反応するノイズに追いかけられた未来はケガをしたフラワーのおばちゃんを連れて廃ビルに逃げ込んでいた。

 そこに、逃げる時にあげた悲鳴を聞き付けた響が駆けつけてきた。

 

 

「誰か、誰かいませんか……ッ!?」

 

 

 声をあげた響に反応したノイズがそこを攻撃する。響はそれを避け、下に着地。歌おうとするが、誰かに口を塞がれる。

 

 

「未来……ッ!?」

 

 

 声を出そうとするけど、やはり塞がれる。そこに携帯を出した未来が文字を打ち込んで状況を知らせる。

 一通り聞いた時に、おばちゃんがうめき声をあげる。それにノイズが反応した。このままじゃおばちゃんはノイズにやられる、そう思った未来は響に自分が囮になることを提案した。そして、唐突に未来は大声を出し、走り出した。当然ノイズは未来を追いかけて外に向かった。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「未来……どこ?」

 

 

 ケガをしたフラワーのおばちゃんを守るため、囮になってノイズを引き寄せてる未来を早く見つけないと。

 おばちゃんは緒川さんに預けたから大丈夫。だけど、未来はシンフォギアも持たない、足が少し速いだけの私の大切な親友。ノイズに囲まれでもしたら……。ダメダメ!そんなの絶対にダメ!

 

 弦太郎さんに言われた、私の全部をぶつけて仲直りするんだ。そして未来も、ミライちゃんも、その他のみんなも!助けを求めていたら手を取って寄り添う。それが、私の人助け!今ならわかる。奏さんが私に『生きるのを諦めるな!』と言ってくれた意味が!

 この気持ちは、二年前の惨劇を生き残った負い目なんかじゃない。奏さんから受け継いだ、私の想いだ!

 

 

「きゃあぁぁぁぁ!!!!」

 

「未来ッ!?」

 

 

 声が聞こえた。確かに未来の声だ。思い出すのはさっきの会話。

 

 

『私が囮になってノイズの気を引くから、その間におばちゃんを助けて』

 

『ダメだよ、そんなこと未来にさせられない』

 

『元陸上部の足だからなんとかなる』

 

『なんともならない!』

 

『じゃあ、なんとかして。

危険なのはわかってる。だからお願いしてるの。私の全部預けられるの、響だけなんだから』

 

「私、響に酷いことした。それでも一緒にいたい。私だって戦いたいんだ」

 

 

 未来はそう言ってくれた。自分の全てを打ち明けてくれた!だから、私も!

 

 

フォーゼ!

 

 

 力、お借りします!

 

 

【アーマータイム!】

 

3・2・1!フォーゼ!

 

 

 腰のブースターと手甲を変形させたロケットで、未来の下に、最短で、最速で、真っ直ぐに、一直線に!!

 

 

 未来は……見つけた!ノイズと一緒に落下中!

 

 

「未来ぅぅぅぅぅ!!!!」

 

 

 もっと、もっと速さを!すると、足にもバンカーが生成され、それが稼働。空気を蹴って加速する。

 

 

【我流・Limit Break(宇宙キター!)

 

 

 ノイズをロケット(で加速した)パンチで貫き、そのまま未来を抱えて地面に着地。……したのはいいけど、斜めになってた所だったから踏ん張りが効かなくて、そのまま二人で転がり落ちた。それが可笑しくて、私たちは笑った。

 

 

「ありがとう、響。なんとかしてくれて」

 

「どういたしまして。……ねぇ、未来」

 

「なぁに?」

 

「私の話、聞いてくれる?」

 

「もちろん!」

 

「私はね、怖かったんだ。私が、シンフォギアの力を持ってることが悪い人たちに知られて、未来やミライちゃんたち周りの人に危害が加えられるんじゃないかって」

 

「うん」

 

「でも、もう止めた!未来は私の大切な陽だまり。繋いだこの手は絶対に離さないんだから」

 

「私が陽だまりなら響は全てを照らすお日さまだね。ミライは?」

 

「ミライちゃんは……うーん……木陰……かな?」

 

「木陰?」

 

「うん、未来といると心がポカポカして暖まるんだけど、ミライちゃんといるどこか落ち着くんだ。どっちも昼寝するにはいいでしょ?」

 

 

 陽の当たる所でのポカポカする昼寝も、木陰での涼しい昼寝もどっちもいいよね……。

 

 

「確かにミライはいつも落ち着いてるし、木陰も陽だまりも太陽の光で出来る物だし、いいかも!」

 

「だよね!」

 

「フフッ……あっ!」

 

「未来?どうしたの?」

 

「そうだ!ミライ!その、ノイズが出たときにノイズの方向に走っていったクリスを追いかけて……」

 

 

 え、クリスってクリスちゃんのこと?とにかく!クリスちゃんは大丈夫だと思うけど、ミライちゃんは!

 

 

「師匠の所にまずは行こう!」

 

「うん!……師匠?」

 

 

 無事でいてね、ミライちゃん……。

 

 

 

 

 

「師匠!」

 

「む?響くんか、どうした?」

 

「すいません!」

 

「ああ、君は確か響くんの……」

 

「ノイズから逃げる時に友達とはぐれちゃって……クリスとミライって言うんですけど……」

 

「ふむ、クリスくんなら大丈夫だ。ミライくんは……確かこの前いたもう一人の子だな。確認をとろう」

 

 

 師匠は近くにいた黒服さんに指示をだした。

 

 

「あの……言った私が言うのもなんですが、いいんですか?」

 

「なぁに、子供の多少のわがままを聞くのも大人の役目よ。それにミライくんは響くんの親友なんだろう?」

 

 

 師匠………!感動してると、すぐに黒服さんが来て師匠に何かを告げる。

 

 

「喜べ二人とも。この近くのシェルターでミライくんの無事を確認した。あちらも先に避難したはずの未来くんがいないと探していたそうだ」

 

 

 良かった……。

 

 

「あ、師匠。ミライちゃんをここに呼んでもいいですか?私のあれのことできちんと話をしたいんです!」

 

「ふむ……。いいだろう。ついでに二課の協力員として未来くん共々登録するか。そちらの方が俺たちとしても合法的に守ることが出来るからな!」

 

 

 師匠……!ありがとうございます!

 

 

「流石は師匠。漢の中の漢!そこに痺れる、憧れる!」

 

「ふっ、そんなに誉めるな。……今は飴玉くらいしか出せんぞ?いるか?」

 

「貰います!」

 

「もう、響ったら。調子に乗っちゃって」

 

「立花さん!小日向さん!」

 

 

 そこにミライちゃんが来た。後ろには緒川さんがいたから連れてきてくれたんだろう。私はミライちゃんにも未来に話したのとほとんど同じことを言う。ミライちゃんは立花さんらしいですね、って言ってくれて応援してくれた。後、ミライちゃんのことを親友で木陰だって言うと、驚いた顔をしてた。どうしたのって聞くと、ミライちゃんはいきなり口にされてちょっと恥ずかしかったって言ってた。

 

 まあ、とにかく一件落着だね!

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

『この化け物め!』

 

『効いてないのか!?ぎゃぁぁ!?』

 

『増えた、だと!?よくも!』

 

 

 

 

「ふん、アナザーライダーとは奇怪なものだな」

 

「彼は物量で押すにはもってこいのアナザーライダーですよ。何せ、人の数だけ増やせるのですから」

 

「見たらわかる。とりあえず拠点を移る。着いてこい」

 

「了解です、フィーネ」




※矛盾を発見したので前話と今話の最後の部分を少し修正。

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