私は『我らが救世主を崇め讃える会』会長です 作:通りすがりの錬金術師
あ、原作とほぼ変わらないのでOTONAによるクリスちゃんの説教(?)はカットです。それと翼さんの夢を追いかける為のライブも。デートくらいは書きたかったけど、書ける自信ないのですいませんがパスで。
私が『先詠 ミライ』として二課の協力者になって早数日。ノイズとアナザーライダーによる襲撃はなく、これまでが嘘のような静けさを見せていた。
それにしても私が親友……言われた時はつい驚いてしまった。まさか、そう思っていてくれていたなんて。お陰で力が漲って、今なら何が敵だろうと勝てる気がします。
「はい、はい……わかりました。すぐに向かいます」
「響」
「未来、ミライちゃん、行ってくる」
そうしていると、我が救世主の通信機に連絡が入った。恐らくノイズだろう。
「万が一の時は地下のシェルターを解放するらしいから、避難誘導を手伝ってあげてほしいんだ」
「うん、任せて」
「立花さんは、立花さんのやるべきことをしてください」
「うん!」
我が救世主なら今さらノイズごとき敵ではない。だけど、なんなのだ?この嫌な予感は。
「すいません、少しだけ失礼します……」
「あ、うん。先にリディアンに戻っておくね」
どこぞに行くふりをして、誰もいない物陰に隠れる。そこでシノビウォッチを取り出して起動させる。
【シノビ!】
やることは簡単。以前にもやった私の分身を作り出すこと。ウォッチの状態でもほんの少しなら力を使える事が判明しているので、それを使っているわけだ。ただ、シノビウォッチを核とした分身なので、回収しない限りはフューチャリングシノビになれない。私を真似て喋り、動くようにしているので、そうそうの事がない限りはバレないだろう。分身の私は小日向様の下にいかせている。
私は出来るだけ誰にも見つからないように早足で校舎の屋上、その一番高い場所へと移動して黒ウォズスタイルへと早着替えする。ここなら何かあっても直ぐに対処できるだろう。
さあ、鬼が出るか蛇が出るか……。
――――――――――――――――――――――
「 Balwisyall Nescell gungnir tron 」
ヘリで現場まで送ってもらって、大量のノイズの真上に陣取る。ギアを纏って、ヘリから飛び降りると同時に大型のノイズ4体の内、1体を貫く。そして、着地するとそのまま下にいるノイズを相手取る。
途中から翼さんも合流して、ノイズを産み出している大型を狙うけど、距離が開きすぎて攻撃が届かない。……だったら!
「翼さん!私に一つ、考えがあります!」
「立花?何を」
「私が飛んで翼さんを空まで連れていきます。それでまず大型を倒しましょう!」
「だが……飛べるのか?」
「まあ、見ててくださいって!」
フォーゼのウォッチを取り出して、スイッチを押そうとしたその時。
「うわぁぁぁ!!!???」
「立花ッ!?」
何かがぶつかったのか、仰向けに倒れてウォッチを落としちゃった。急いで拾おうと思うけど、そこに人影が。赤い、大きな角を持ってて、骨みたいな装飾の付いた鎧みたいな姿をしてるアナザーライダー。確か、アナザーカブトさん?
「アナザーライダーか!」
私たちは構えるけど、アナザーカブトさんは足下のフォーゼウォッチを拾って手に取った。
「あ、それ!返してください!」
声をあげるけど聞いてくれなくて、ウォッチを持ったまま腰を叩くと、そこから消えた。ウォズさんが言うには『クロックアップ』っていう能力らしい。人間を遥かに越えるスピードを出せるとか。……師匠はそれを見切ったらしい。私も頑張らないと!
って、ウォッチとられたぁぁぁ!!!???
え、どうしよう。フォーゼウォッチないと空飛べないのに!
「いったい、なんだったんだ……」
「すいません、翼さん。さっきの作戦出来なくなりました……」
「何?」
「さっき持ってかれたウォッチがないと、飛べないんです」
「……そうか。ならば別の手段を見つけなければならないな」
別の作戦を考えてる間にもノイズは襲ってくる。あー、もう。どうしたらいいの?
――――――――――――――――――――――
「……やはり来ましたか」
嫌な予感は当たるものですね。リディアンに沢山のノイズが襲撃してくるとは。自衛隊が直ぐに現れ応戦してるが、気休めにもならない。だから……、
【ビヨンドライバー!】
【ウォズ!】
【アクション!】
「変身」
【投影!フューチャータイム!】
【スゴイ!ジダイ!ミライ!】
【仮面ライダーウォズ!ウォズ!】
我が救世主に代わり、ここは私が死守しましょう!
屋上から飛び降り、ノイズと自衛隊の間に立つ。後ろの自衛隊の人たちが驚くのがわかるが、今は無視してノイズを倒していく。
「あなた方は生徒たちの避難誘導を!ノイズは私に任せてください!」
「あ、ああ!感謝する!」
小型であれば拳や蹴り、ジカンデスピアで楽に倒せるが、大型はそうもいかない。なので、こうする。
………しかし、数が多いですね。倒しても倒してもきりがない。だとしても、諦めるわけには!
「うわぁぁぁ!!!」
ッ!?この声は、男性……つまり自衛隊員?まさか、あっちにもノイズが!?
一帯のノイズを爆発でなぎ倒し、爆煙で目隠しを作り悲鳴の方へ行く。ここら辺の避難は終わってるはず、急がねば。
「ひぃぃぃぃ!!来るな、来るなぁぁ!」
「仲間を返せぇぇ!!」
そこにいたのはマフラーを着けていて、イナゴやバッタを思わせる顔をしたアナザーライダー、アナザーアギト。だが、なんだこの数は。なぜアナザーアギトが大量に存在している!?しかも一体を除いて全て自衛隊やどこかの軍の服を着ている。
自衛隊員に襲いかかろうとしていたアナザーアギトの一体を蹴り飛ばし、話を聞くことに。
「あんたは……」
「無事ですか。救援します、彼らについて知っていることを教えてもらえますか?」
「ああ……あいつらが仲間に噛みついたと思ったら仲間もあの姿になって……」
噛みついて増殖!?そんな能力知らない……。いや、知っていても私たちは使わなかっただろう。人を助けるのには不要な能力だから。
アナザーアギトと化した人たちはどうやって助けられるかはわからない。倒したら死んでしまうかもしれない。アギトの力がないとそもそも倒せないかもしれない。だとしても!
「守るべき場所が、人がいる。例え罪を背負ってでも、守りきる!」
――――――――――――――――――――――
その頃、リディアン地下、二課本部。
「地上に作れば目立つカ・ディンギル。なら地下に作るしかない、そしてそれはここ二課のエレベーターシャフト!それが出来るのは貴女しかいません、了子さん!」
「ふん、やり過ごせたと思ったが、無能ではなかったか」
了子さんが敵?
緒川さんが金色の鎧を纏った了子さんと戦うけど、敵わない。命をも投げ出して止めようとする緒川さんだけど、そこに弦十郎さんが天井を突き破って降りてきた。………響からも聞いてたけど、あの人って本当に人間なの?それと、確か空さんだっけ?言葉が話せない女の人。彼女も降りてきた。
「女に手をあげるのは性分じゃないが、この二人に手を出すというのなら俺が相手になろう」
【ゴースト】
空さんはパーカーを被った角の生えた鬼?みたいな姿に変わり、私たちの前に立つ。
「空くん、頼んだぞ」
喋れない空さんは首を縦に一振り。見えたのか見えてないのかはわからないけど、それを合図に弦十郎さんと了子さんは戦い始めた。
――――――――――――――――――――――
「やったよ!クリスちゃん!」
「引っ付くなバカ!」
「だが、今回の功労賞は間違いなく雪音だ」
空のノイズをどうしようか悩んでる時にクリスちゃんが来てくれた。クリスちゃんは援軍ってのを否定したけど、持ってた通信機から師匠が肯定するのが聞こえた。
クリスちゃんはミサイルとかガトリングとかで大型ノイズを一掃。後はみんなで一緒に小型を倒していった。
「……っと、通信?はい、響です」
「響!大変なの!学校に、リディアンにノイズが……ザザザ」
「未来……?未来!返事をして!」
「私の方の通信機も使えない。恐らく通信が遮断されたのだろう」
「とりあえずそのリディアンとやらに行くぞ!どっちだ!」
「こちらだ!行くぞ、立花!雪音!」
無事でいて、未来、ミライちゃん。
弦十郎の旦那が了子さんにやられるのは変わらないので、戦闘シーンをばっさりカット。次回、リディアン決戦。