私は『我らが救世主を崇め讃える会』会長です   作:通りすがりの錬金術師

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気づいたら5000字……初めてこんなにいった気がする。


戦姫の歌は世界を救う

「祝え!歌の力で世界を救済する三人の戦姫!立花 響、風鳴 翼、雪音 クリス。ここに復活の瞬間である!」

 

 

 

「……な、何をとちくるってんだ、あいつ///

人の名前を大声で叫ぶな!恥ずかしいじゃねぇか!」

 

「あはは……。でもね、クリスちゃん。あれが平常運転だよ?やっぱりウォズさんはウォズさんだね……」

 

「え、マジか。あれが平常運転なのかよ……」

 

 

 そういえばウォズさんのお祝い?を聞いた人って私以外にいなかったっけ。

 

 

「とりあえずそこのお祝いバカ!こっちに来やがれ!」

 

 

 クリスちゃんが地上のウォズさんに叫ぶとすぐに跳んできた。飛ぶんじゃなくて、跳んで。自分にかかる重力を制御すればこれくらいなら可能だっていっていた。凄いなぁ。

 

 

「お祝いバカとは失礼な。私は救世主の忠実なる信奉者です」

 

「救世主って……もしかしてこのバカのことか?」

 

「我が救世主は…………確かにバカだが」

 

 

 ウォズさん!?クリスちゃんも酷くないかな!?

 

 

「それでも有り余る魅力を持っている。人と手を繋ぎ、助ける等といったね」

 

「……それは」

 

「すまないが、話は後だ。今は……」

 

 

 翼さんの言葉で私たちは地上のフィーネの方を向く。

 

 

「高出力のフォニックゲインによる限定解除……二年前の意趣返しというわけか」

 

『んなこたぁどうでもいい!』

 

「これは、まさか念話までも!?」

 

『未だ世界に尽きぬノイズの災禍もお前の仕業なのか!?』

 

『ノイズとは、先史文明期に言葉を絶たれた人類が同じ人類を殺す為に造り上げられた自律兵器だ』

 

 

 衝撃の事実。ノイズは人の手によって造られたものだった。

 

 

『ノイズを保管してあるバビロニアの宝物庫の扉は開きっぱなしでな?私はその10年に1度の偶然を必然と変えて手繰り寄せてるだけに過ぎん』

 

 

 そして了子(フィーネ)さんはソロモンの杖(名前はクリスちゃんに教えてもらった)を取り出して、街中に大量のノイズを呼び出した。私たちがそれを倒そうとした時、手持ちのゴーストウォッチが光だした。

 

 

『おいおい、あたしを除け者にするとか寂しいじゃないか』

 

「その声は、奏!?」

 

『あたしも仲間に入れてくれよな!』

 

 

 さらに光が強くなって皆の目を眩ませる。光が収まるとそこには私たちと同じ、白いシンフォギアを纏った奏さんが。……って、えええ!?

 

 

「な、なな……幽霊!?」

 

『んー、まあそんな所だな』

 

「どうやらゴーストウォッチが天羽 奏の核となっているようだ。これもフォニックゲインの生み出した奇跡なのだろう」

 

『それにたぶんこれ、そんな長くは持たないな。若干透けてるし』

 

 

 あ、ほんとだ。よく見ると奏さんの体の一部が透けている。

 

 

「……ふむ。

 

「それはもういい!とっととノイズを倒すぞ!」

 

 

 ウォズさんが何か言おうとしてクリスちゃんに頭を叩かれて止められた。

 

 

「ならば先陣は私が斬らせてもらおう!」

 

 

 翼さんが真っ先に飛び出してノイズを斬り裂いていく。

 

 

『流石翼。ならあたしもやりますか!』

 

「私もいきます!」

 

『よし、なら二つのガングニールの力、見せてやろうぜ!』

 

「はい!」

 

 

 私と奏さんは二人一緒になってノイズを貫いていく。

 

 

「流石は我が救世主」

 

「感心してる暇あったら手を動かせ、お祝いバカ!」

 

 

 後ろではクリスちゃんがレーザービームをばら蒔いて、ウォズさんがエネルギー弾を放って遠距離からノイズを潰していく。

 

 

「……!みんな、あれを!」

 

 

 翼さんに言われて指差された方向を見ると、了子さんがソロモンの杖をお腹に刺していた。するとノイズが次々と了子さんの所へ集まって合体していく。

 

 

「ノイズに取り込まれてる?」

 

「いや、どうやら逆のようだ。彼女がノイズを取り込んでいる」

 

「来たれ!デュランダル!」

 

 

 現れたのは大きな赤い竜。それは口の所からビームを撃った。私たちとは別方向にいきなり撃ってきたから反応出来なかった。

 

 

「そんな、街が!」

 

「逆さ鱗に触れたのだ。覚悟は出来ていような」

 

 

 その言葉と同時に私たちにビームが放たれた。

 

 

「そんなもの!」

 

 

 私と翼さんとクリスちゃんは離れて、ウォズさんが受け止める。だけど、すぐに押しきられて直撃を受けた。

 

 

「くらいやがれぇ!!」

 

 

MEGA DETH PARTY

 

 

 沢山のノイズを貫いたクリスちゃんのレーザービームは竜の体に傷をつけられなかった。逆に羽みたいなところからビームが飛んできてクリスちゃんに命中する。

 

 

 私と奏さん、翼さんも近づいて攻撃するけど、穴が空いてもすぐに塞がっていく。このままじゃ……。

 

 

「いくら限定解除しようとも所詮は欠片から作られた玩具。完全聖遺物に敵うと思うな!」

 

「ッ!そうか!」

 

「ああ……」

 

 

 翼さんとクリスちゃんがこっちもじっと見てくる。

 

 

「なるほど、切り札は響って訳か」

 

「ならば私たちはその露払いをするまで」

 

「わかりました。やってみます!」

 

 

 

 

 

 

「ウォズ、行くぞ!」

 

「ええ」

 

【ファイナリー・ビヨンド・ザ・タイム!】

 

「翼たちの行く道は!」

 

「私たちが拓く!」

 

ULTIMATE ∞ COMET

 

【超銀河エクスプロージョン!】

 

 

 奏さんの槍を持ったままの突撃とウォズさんのキックが赤い竜に突き刺さる。そこに空いた穴はまたすぐに閉じようとするけど、その前に翼さんとクリスちゃんが飛び込んだ。中の様子は見えないから分からないけど、大きな爆発と一緒にデュランダルが飛び出してきた。

 

 

「そいつが切り札だ!勝機を逃すな、掴みとれ!」

 

 

 翼さんの声に従ってデュランダルを掴む。その瞬間に頭にどす黒い感情が流れ込んでくる。

 

 

「デュランダルを!?」

 

 

 暴走しないように頑張って抑えるけど、もう…………。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 我が救世主がデュランダルを掴んだ瞬間、体が漆黒に包まれる。なんとか理性を保とうとしているようだが。

 

 

「グゥゥゥ……」

 

 

 何か、手は……。

 

 

「正念場だ!踏ん張り所だろうが!」

 

「強く自分を意識してください!」

 

「昨日までの自分を!」

 

「これからなりたい自分を!」

 

 

 皆さん……そうです。声を、我が救世主に声を!

 

 

「屈するな立花。お前が構えたお前の覚悟、私に見せてくれ」

 

「お前を信じ、お前に全部賭けてんだ!お前が自分を信じなくてどうする!」

 

「そんなものに負けるな、響!あたしのガングニールを継いだあんたなら出来る!」

 

「我が救世主。あなたならその程度の衝動は乗り越えられます。ですからどうか!」

 

 

 だが、それを気にくわなかった(フィーネ)がいるようで。

 

 

「姦しい!黙らせてやる!」

 

 

 羽だと思われる部分を伸ばして攻撃してくる。私は造り出した疑似惑星弾『エナジープラネット』を膜状に展開、簡易的なバリアにする。

 

 

「ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!」

 

 

 くっ、ダメか。いや、まだ手は残されているはず!

 

 

「響ぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」

 

 

 その時、小日向様の声が聞こえて我が救世主の動きが止まった。その後も下の人たちが我が救世主の名前を呼ぶ。すると、衝動を乗り越えたのか黒は消え、元の……いや、それ以上の輝きを放つデュランダルを掲げる。

 

 

「その力、何を束ねた!?」

 

「響合うみんなの歌声がくれた

シンフォギアだぁぁ!!!

 

Synchrogazer

 

 

 その一撃はフィーネの変じた赤き竜を両断。大爆発を……っとこのままでは皆さんが危ない。『ギンガセイル』の力で疑似空間『ギンガファイナリースペース』を造りだし、周囲への被害を抑える。

 

 これでフィーネに関する全ては終わり………という訳でもなく。

 

 

 

 

「……なにを考えている」

 

「もう終わりにしましょう、了子さん」

 

「フィーネだと言っておろうに」

 

「でも、了子さんは了子さんですから」

 

 

 我が救世主がボロボロになったフィーネを拾ってきた。

 

 

「全く、このスクリューボールが」

 

 

 ……どういう意味だ?時折、雪音クリスの言葉は訳が分からない。どこの方言なのだ?

 我が救世主とフィーネの会話は続き、そして。

 

 

「私の勝ちだぁぁぁ!!!」

 

 

 唐突に鞭を月まで伸ばし始めた。何を企んで!

 

 

「月の欠片を落とす!私の悲願を邪魔する禍根はここで纏めて砕く!この身はここで果てようと、私は何度でも甦る。私は永遠の刹那に存在し続ける巫女、フィーネなのだから!」

 

「うん、そうですよね」

 

 

 予想外なことを仕出かしたフィーネに言葉をかけるのはやはり我が救世主。

 

 

「いつかの場所、いつかの時代、甦る度に私の代わりに世界に伝えてください。世界を一つにするのに、力なんて必要ないってこと。言葉を越えて一つになれるってこと。私たちはきっと、未来に手を繋げるってこと」

 

「お前、まさか……」

 

 

 やれやれ、流石は我が救世主。敵とも手を繋ごうとするとは。わかっていた事ではありますが。

 

 

「それじゃ、未来を託す為にも私が今を守ってみせますね!」

 

「……ほんとに放っておけない子なんだから。胸の歌を信じなさい」

 

 

 フィーネはそう言い残し消えていった。

 

 

「さて、ではここは私が一肌……む?」

 

 

 ギンガの力で月の欠片をなんとかしようと思い、一歩踏み出すと急に変身が解け、ギンガミライドウォッチも元のウォズミライドウォッチに戻ってしまった。

 

 

『ははは!ドンマイ、ウォズ。あ、あたしももう限界のようだから三人とも後は任せたよ』

 

 

 天羽 奏もその姿が消え、核となっていたゴーストウォッチだけが残った。

 

 

「それじゃあ、行きますか!」

 

「あ、おい!」

 

 

 我が救世主は空へと飛びあがって行った。落ちてくる月の欠片をなんとかする為に。

 

 

「風鳴 翼、雪音クリス。地上のことは私に任せて我が救世主を手伝いに行ってくれないだろうか」

 

「元からそのつもりだ!」

 

「任せるぞ、黒ウォズ」

 

 

 二人も我が救世主の後を追い、飛んでいく。

 その後、無事に欠片が砕かれたのが確認された。が、我が救世主たちが帰ってくることはなかった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

「……なるほど、この世界のことはだいたいわかった」

 

 

 最終決戦の一部始終を見ていたマゼンタのカメラを首からかけた男が存在していたのには誰も気づかなかった。

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 フィーネとの決戦が終わってから凡そ一月。私にうるさい()()()が増えていた。

 

 

『あー……暇だ。なぁ、ミライ。どっか遊びに行かないか?』

 

「うるさいですよ、()

 

 

 後、本人(本霊?)が名前で呼べ呼べうるさかったから奏と呼び捨てに。彼女はそれでいいと言っていたので以降そう呼んでいる。

 

 

『ちぇ……てか、前々から思ってたけどミライの素ってどっちなんだよ?』

 

「どちらも私ですよ」

 

『ふーん……。ま、そろそろ翼たちも出てこれるだろうし、会いに行かないか?』

 

「はぁ、わかりました。行きましょうか」

 

 

 この後、久しぶりに再会した我が救世主に私が持ったままだったゴーストウォッチごと天羽 奏を押し付けさせてもらった。どうやらゴーストウォッチを持っていると、幽霊の天羽 奏が見えて話が出来るみたいだ。そして、私は再会の際に我が救世主とした約束を果たす為にある場所へと向かっていた。黒ウォズスタイルではなく、先詠 ミライとして。

 

 

 場所は旧リディアンから程近い公園。

 

 

「立花さん」

 

「あれ、ミライちゃん?」

 

「ええ、お一人ですか?」

 

「うん、そうだけど……え?ウォズさん?どこに?」

 

 

 気づかれた!?……ああ、奏ですね。迷惑かけてないといいんですけど。元々話す予定でしたし、構いませんけど。

 

 

「ここですよ、立花さん」

 

「へ?………いやいや、そんなまさか」

 

「じゃあ………こうしたらわかりますか、我が救世主」

 

 

 持ってきていたカツラを被ってメガネを外し、黒ウォズとしての呼び方をする。それで気づいたようで、口をパクパクさせて驚いている。

 

 

「と、いうわけですよ。立花さんは理解できました?」

 

「え、ミライちゃんがウォズさんで、ウォズさんがミライちゃん?」

 

 

 ふむ、まだ混乱してるみたいですね。

 

 

「この事は誰にも秘密ですよ?」

 

「あ、うん。わかった……けど、ミライちゃんとウォズさんってどっちが本来のミライちゃんなの?」

 

「どちらも私ですよ。立花さんの親友の先詠 ミライであり、我が救世主の信奉者であるウォズでもある。それが私です」

 

「うん、言ってることあんまりわからなかったけど……ミライちゃんはミライちゃんなんだよね?」

 

「はい、もちろん」

 

「えっと、じゃあ改めてよろしくね!ミライちゃん!」

 

「ええ!」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「……で?僕に用があるのは君かい?忙しいから話はさっさと終わらせて欲しいんだけどね」

 

「私はあなた様のお力をお借りしたいと思って来た次第です。我が英雄、D()r().()()()()よ」

 

 

 英雄、その言葉にめざとく反応するウェルと呼ばれた人物であった。




最後に正体を(響だけに)ばらしました。その主な理由としては、ノイズの情報を得る為と響を守る為です。

ギンガファイナリーはシンフォギアでいうエクスドライブ的な扱い。まだしばらく自由には使えません。

奏さんはゴーストウォッチに取り憑いています。ゴーストウォッチの所持者だけが姿を視認できて、話せます。所持者に憑依も可能。ミライが響に渡したのは万が一の際に憑依してもらって身を守る為でもある。


次の投稿はテスト終わってからになるはず。二週間と少しのお別れです。では!(感想は返します)
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