私は『我らが救世主を崇め讃える会』会長です 作:通りすがりの錬金術師
次々とこっちの話が出来ていく……『死の眼』のストーリーもそこそこ出来てきたし、来月~再来月辺りには投稿出来るかな?他のは……うん、なんか書けない(汗
私は防人。人々を守るべく人を捨て、剣となった身。
今日も現れたノイズを倒す為、出撃したところ本部から耳を疑う情報が届いた。
奏と同じガングニールのアウフヴァッヘン波形反応が出た、それはつまりガングニールのシンフォギア装者が現れたということ。
ふざけないで!ガングニールは……ガングニールは奏の物!どこの誰だか知らないが、怒りがこみ上げてくる。
そんな気持ちのまま、バイクに乗り現場へと向かった私が見たのは、ノイズと戦っている奏のガングニールを纏ったどこかで見たことのある少女と約二年前に現れ始めた謎の怪人だった。
その怪人たちは様々な姿形の存在が確認されており、目的は不明だが人々をノイズから守るということだけはわかっている。
奏のガングニールを我が物顔で使う少女を軽く睨み、一先ずノイズの殲滅にかかる。
そしてそれは無事に終わり、二課のエージェントたちも駆けつけてきた。ガングニールの少女はオペレーターでもある友里さんが話をしている。
正直助かった。今の私が彼女とまともに話が出来るとは思えないからだ。
奇妙なのは、いつもノイズが消えるとすぐにその場から立ち去る怪人たちが、あの少女をチラチラと見ながら未だその場に残っていることだ。
それに何か不穏なものを感じていた私は、シンフォギアを解除せずに、なるべく自然体で周囲を警戒していた。
そしてそれは突然起きた。
この場にいる二体の怪人に電気が迸り、苦しみの声を挙げたと思うと、暴走……でいいのだろうか。私たちを襲い始めたのだ。
二体の敵意から狙いがあの少女だと判断した私は呆けている彼女の前に立ち塞がり、剣で赤と青の二色怪人――体に書かれてある文字より(仮称)『ビルド』名付けられた――の攻撃を受け止める。
そのまま『ビルド』と戦い始めるが、もう一体――(仮称)『シノビ』と名付けられた――の方はどうだろうか。二課のエージェントで太刀打ち出来るのか心配だった。
だが、それも束の間。顔に水色文字で『ライダー』と書かれた鎧の人物が現れ『シノビ』に攻撃。『シノビ』は爆発四散するのだった。
あの鎧の人物――聞こえた話から『ウォズ』と言うらしい――は気のせいでなければ、以前別の現場で別の怪人と共に戦っていたはず。怪人たちにも敵対関係が存在するのか?
すると、突如白服の男が現れ、
目的は
そう語った。彼の前には、先の言葉の通り復活した怪人が立っている。
私はウォズとも戦わなければならない事態を防ぐ為に一時共闘を提案。ウォズは立花 響を守ると豪語していた上、白服の男と敵対しているように見えたからこその提案だ。
結果的に言うと、共闘は飲まれた。
連携等は不可能に近いのでウォズは『シノビ』と、私は『ビルド』と再び戦う。
戦闘しながら、彼らは何者でどういう存在なのか考えた。考えてしまった。
そんなことに思考を取られた結果、私は隙を晒してしまい『ビルド』の一撃をくらいそうになってしまった。
しまった、と思いつつも必死に体を動かす。なんとかダメージを最小限に抑えようと。
その時、私の頭上より何かが到来し『ビルド』を蹴り飛ばした。そいつは(仮称)『ゴースト』。例の怪人の一体だ。
戦場では初めて見るが、何故かその後ろ姿は初めて見る感じがしない。どこか懐かしくも感じる。
不思議な気持ちになりつつも味方をしてくれる『ゴースト』と共に『ビルド』を攻め立てる。
『ゴースト』の援護はどこか奏と一緒に戦っている時を思い出させる。私がどう動くかわかった上での援護。それを出来るのは司令か、奏しかありえない。
そんな思考を頭の隅に追いやり、今は目の前の敵に集中するのだった。
――――――――――――――――――――――
「変わった……」
フューチャリングシノビへと姿を変えた私を見て救世主が驚き呟く。
私は先程のお返しとばかりに『アナザーシノビ』へと攻撃を仕掛ける。それを見た我が救世主も我に返り、一緒に攻める。
あの悪魔に命令されたことが優先されるのか、『アナザーシノビ 』は我が救世主ばかりを狙う。そこをつくことで私たちは次々と攻撃を命中させてゆく。
『アナザーシノビ』が影に潜り、そこから攻撃をしてこようとするが、今の私もシノビ。同じように影に潜り『アナザーシノビ』を外へ追い出す。そこに我が救世主の拳が素人ながら綺麗に入る。
「そろそろトドメといこうか、我が救世主」
「は、ハイッ!」
悶絶している『アナザーシノビ』を前にそんな会話をする私たち。
「忍法・氷遁の術」
シノビの力、忍術により氷付けになる『アナザーシノビ』。そこに精一杯の力を籠めた我が救世主の拳が突き刺さり、氷を砕きながら私の方に飛んで来る。
そこを、鎌モードに変えた『ジカンデスピア』の必殺技で迎え撃つ。分身の術で二体の分身を作り、三方からの同時攻撃を繰り出す。
これにより三度爆発四散した『アナザーシノビ』。今度は復活することなく、変身者だった一人の男性とウォッチに分離。ウォッチの方は粉々に砕け散った。
「え、人!?」
「ええ、私を含め彼らは人間ですよ。あの悪魔に力を与えられた、ね」
「そんな……私……人を」
優しいのですね。流石は我が救世主。
「安心してください、我が救世主。貴女は彼を助けたのです」
「え?」
私は説明する。『アナザーライダー』は正義の怪人。だが、あの悪魔によって操られ、救世主を襲ったことを。
「そうなんだ……」
それを聞いて安堵した我が救世主。だが、そこにあの悪魔の声が聞こえてくる。
「仕方がない。今日の所は引かせてもらおう。だが、忘れるな、立花 響。私は未来の為に必ず貴様を殺す」
そう言い、いつのまにかやつの側に移っていた『アナザービルド』と共に撤退しようとする悪魔。そこに我が救世主が声をかけた。
「待ってください!」
「……何かな?立花 響」
「せめて貴方の名前を教えてください!」
その言葉にキョトンとする悪魔。片手で数えられるほどしか会ってないがこんな顔は始めてみた。
「いいだろう。特別に教えてあげよう。
私の名前も『ウォズ』……そこの黒い方と区別するために『白ウォズ』とでも呼んでくれたまえ」
これは初耳だ。こいつの名前は聞いたことがなかったけど、まさか。ならば私は黒ウォズということになるのか。
「では、今度こそ失礼するとしよう」
二課の面々が囲んでいるが、あいつにとって逃げるのは実に簡単なことなのだろう。現に激しい閃光が迸り、次の瞬間にはもう消えていた。
「それじゃあ我が救世主。私もここらで失礼させてもらう。何、すぐに会えるさ」
「あ、はいッ!またッ!」
軽く手を振り、私はシノビの力でこの場から立ち去った。『アナザーゴースト』は実態を消せるので置いてきたが、どうやらその場に残ったらしい。
さて、白ウォズのこともあるがそれよりも優先してなんとかしなければならないことがある。それが、
小日向様からのメールや電話の処理だ。内容としては、救世主に連絡がつかないやら、私の返信等がなかったことから私に対して大丈夫?というものだ。
どう返せばいいの!?
『アナザーゴースト』について書こうとしたけど、書きたいこと書く前にほぼ3000字にいったし、そこ書くと量が多くなりそうだから次回に回します。よって詳細も次で。