私は『我らが救世主を崇め讃える会』会長です   作:通りすがりの錬金術師

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昼の会合、夜の喧嘩

 なんとか未来に帰るのが遅くなった弁解を済ませた次の日。

 いつもは昼御飯を未来やミライちゃんと一緒に食べてるけど、今日はそんな気分じゃなかったから屋上でベンチに座って一人で食べている。

 

 

「はぁー……」

 

「何か悩み事ですか?我が救世主」

 

 

 悩み事……うん、そうなるのかな?……って、え?

 今、私一人のはずなのに横から声が聞こえたからそっちを向く。そこには旅人みたいな服を着て、黒のフードを被っている人がカレーパンを食べながら座っていた。そのフードからは黒い髪が少し見えている。

 

 

「だ、誰ですか!?ここ、学校ですよ!?人を呼びますよ!」

 

 

 そう声を少し大きくして言うけど、その人は動くことはなかった。

 

 

「ひどいですね、我が救世主。昨日会ったじゃないですか」

 

 

 昨日……?それに救世主……もしかして!?

 

 

「え、もしかして黒ウォズさんですか?」

 

「ええ、そうですとも」

 

「えーと、なんでここに?それと、さっきも言ったんですけど、ここ学校ですよ?どうやって入ったんですか?」

 

「昼御飯を食べるついでに我が救世主の様子を見に来ただけですよ。()()のお陰で移動が楽になったのでね」

 

 

 そう言って黒ウォズさんが出したのは、昨日使っていた物。確か、押したら【シノビ!】って鳴るやつ。

 

 

「話を戻しますが、何か悩み事ですか?」

 

「あー……実は昨日の事で……」

 

 

 黒ウォズさんは昨日居たから話しても大丈夫かな。

 未来やミライちゃんに昨日帰るのが遅くなった理由を話した時に、本当の事は話せないから仕方なく嘘をついていること。一応は信じてくれたけど、それが少し辛いこと。

 

 

「ふむ。まず一つとしては素直に話すこと。……ですが、これは無理ですね」

 

「うん。言ったらダメだから……」

 

「では、現状で納得は……出来たらこんな話しませんね」

 

 

 うーん、どうしよう。

 

 

「私が出せる最後の案としては、本当の事は事情があって話すことが出来ない、と言うことですかね」

 

 

 あっ、そっか。

 

 

「これでしたら嘘をついてはいませんし、相手も納得するかと」

 

「ありがとう、黒ウォズさん!」

 

 

 さっそく行こうとしたけど、ご飯をまだ食べ終わってない事を思い出して止めた。まずはご飯!

 ちなみに黒ウォズさんはもう食べ終わってた。

 

 

「では、私はこれで失礼します」

 

「ハイッ!ありがとうございましたッ!

あ、そういえば黒ウォズさんは……協力するんですか?」

 

「ええ、私は手伝わせていただくつもりです。それでは時間も近いのでこれで」

 

 

 それだけ言うと、黒ウォズさんは風に包まれここから消えた。

 よしっ!早くご飯食べて未来とミライちゃんとお話しなきゃ!

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 さて、我が救世主の悩みは一応吹っ切れましたね。

 何かあればアナザーゴースト(空さん)から連絡が来ますし、大丈夫でしょう。

 

 私はシノビの力で寮の部屋に戻り制服に着替え直しながらそう思った。

 先詠 未来としては話せなくても、黒ウォズとしてなら話せる。その為、昼休みになってすぐ一人寮に戻り、着替えてシノビの力で救世主の所へと参じた。

 

 結果としては大成功でいいのでは?

 

 

 む、そういえば普通に話せる関係というのは……友達というのでは?いや、流石にそれは浮かれすぎですね。

 

 

 そんなことを考えながら私は昼からの授業を受ける為、教室へと戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 放課後に風鳴 翼が来て我が救世主を連れていった。恐らくそこで詳しい説明が行われたのだろう。空さんにも皆の暴走についてと私が協力することは伝えたから二課には伝わっていることだろう。

 

 そして夜。空さんからノイズが現れたと連絡が入った。我が救世主も二課に協力する意思を固めたみたいで出撃したとのこと。

 

 今までノイズの出現情報は空さんが()霊ネットワークで得た情報を教えてもらっていたので取り零しや間に合わないことがあった。

 だが、今は二課とのパイプ(もちろん我が救世主を裏切るようならすぐに切り捨てる)があるので発生直後に向かうことが出来る。

 

 

 今、私は救世主たちからノイズを挟んで反対側にいる。早く救世主の所へと向かいたいが、あちらには風鳴 翼もいる。癪だが彼女に我が救世主のフォローは任せよう。

 

 

【シノビ!】

 

「変身」

 

【フューチャリングシノビ!シノビ!】

 

 

 つい昨日手に入れた力だけど、想像以上に使い勝手がいい。シノビ……つまり忍者の力が使えるので、人数差を埋められる分身の術や、昼にも使った風を使った移動、様々な属性の攻撃系の忍術等がある上、色々な通信を傍受することも可能。

……よく考えればフューチャリングシノビって結構万能なのでは?

 他のライダーの力は余り詳しくは知らないので想像でしかないけど。

 

 

 

 さて、考え事もこれくらいにしてノイズを倒すとしましょう。分身を使えば早く終わるでしょう。

 

 

【ジカンデスピア!カマシスギ!】

 

 

 三体ほど生み出した分身と共にノイズを次々と炭に変えていく。10分も経たないうちに目に見える範囲は倒し終えた。

 しかし、ここで二課の通信を傍受して聞いていると『翼さん、止めてください!』だとか、『いかん、俺が出る!』とかいう声が聞こえた。

 風鳴 翼に何かあったのか?つまりは我が救世主にも何かが?行かなくては。

 

 私は全力を出して我が救世主の所へ向かう。

 そこで見たのは我が救世主に斬りかかる風鳴 翼。

 

……ほう。

 

 よろしい。戦争だ、風鳴 翼!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 鎌と剣が思いっきりぶつかり、甲高い音が鳴る。

 

 

「風鳴 翼。我が救世主に向かって剣を振るうとは何事かな?」

 

「黙れッ!貴様には関係ないッ!」

 

 

 彼女は大きく後退し、飛び上がる。同時に手に持つ剣がとてつもなく巨大化していく。

 

 

「邪魔するなら貴様ごと貫く!」

 

天ノ逆鱗

 

「そんなことはさせない」

 

【フィニッシュタイム!】

 

【一撃カマーン!】

 

 

 彼女は巨大化した剣を蹴り、上空から勢いよく落としてくる。それを私は正面から迎え撃つが、かなりの衝撃と威力で段々と押されてきている。救世主だけは傷つけさせないと必死に抑え込む。

 そして限界が近づいて来たその時、突如飛来した何かが巨大な剣を叩き割った。

 

 その何かの正体は一人の人間。彼の事は空さんが以前持ってきた情報で知っている。『ノイズ以外なら負けはありえない』『地球……いや、宇宙最強の男』『飯食って、映画見て、寝る!男の鍛練はそれだけよ!』等のどこのアニメ世界の人間だ?と言える人物像を持つ男。

 確か名前は……

 

 

「二人とも無事か?」

 

「あ、ハイッ!黒ウォズさんが守ってくれたので……」

 

「そうか、君が……。俺は風鳴 弦十郎、二課の司令をしている。会うのは初めてだな、よろしく頼む」

 

「え、ええ。よろしくお願いいたします」

 

 

 ノイズを倒し終えているとはいえ、この場によく来ましたね……。

 

 私と風鳴 翼の戦争(戦闘)は彼の乱入により終息した。

 流石にあの情報はいくらかガセが入っているだろうと思っていたが、本当だったとは。

 あの通信が聞こえてから僅か数分で、しかも身体一つでここまで来て、巨大な剣を一撃で粉砕するような人を前にして戦いの続きなんて出来ません。

 やろうものなら即座に鎮圧されて正体がバレかねませんしね。

 

 

 二課は我が救世主の味方をするとは言ってくれているが、どこまで本気かはわからない。

 だが、一つわかるのは、仮に敵に回した際の危険度が大きく跳ね上がったことであった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

翌日、日本某所

 

 

 とある館に一人の男が訪問してきた。画家風の白い服を着た男……そう、白ウォズと名乗った存在だ。

 

 

「お邪魔しますよ、フィーネ」

 

「私になんのようだ、自称未来人」

 

「自称ではないのだがね……まあ、いい。なに、少し契約の申し込みに参ったのさ。話だけでも聞いていただけないかね?」

 

「ふん、聞くだけ聞いてやろう。こっちだ、ついてこい」

 

 

 フィーネと呼ばれた金髪の女は白ウォズを連れて部屋へと入っていった。

 




敵とかが書けそうにないから諦めた作品ネタ(どなたでも使いたいならどうぞ)
シンフォギア×仮面ライダーディケイド

ライブ事件からしばらく経って、立花響が行方不明に!?
そんな彼女は記憶を失って、偶々この世界に立ち寄っていた仮面ライダーディケイドこと門矢 士一行に拾われた。そして光 響となって光 夏海や小野寺 ユウスケたちと一緒に平成ライダーたちの世界を旅することに。
その道中でガングニールの力を覚醒。さらに、ギアが心象変化によりディケイドの力を得る。

二年が経ち、失った記憶を取り戻す為に元の世界に戻ってくると、その世界に今まで旅したライダーの世界の敵が未確認生命体としてノイズと共に現れるようになって世界の滅びが近づいていた!?しかもいきなり現れた鳴滝によるとその原因は響の不在!?(オノレ ディケイドォ!)
ディケイドは新たなライダー……ジオウの世界に行っていてこの世界を守れるのは響一人!(一応ユウスケと夏海ちゃんいるし、たまに帰ってきたり、怪盗がお宝を盗みに来たりするけど)

「私の拳で破壊して、繋いでみせる!Balwisyall Nescell gungnir tron(変身)!」

【KAMEN RIDE DECADE!】


その拳が齎す未来は滅びか、それとも希望か。
2○×□年△月公開!(しません)


想像した響のガングニール(ディケイドver)は、目を覆うようにマゼンタ色のバイザーがついていて、肩から肘までを守るようにマゼンタ色のアーマーが追加。さらに左手首のパーツにはカード読み取り機能がついている。(龍騎のドラグバイザーみたいな感じ)
右太股にはカードホルダーがある。(プリヤのイリヤみたいな感じ)
カメンライドした場合、ヘッドギアと肩のアーマーが変化し、そのライダーの一部特性を得る。

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