Another Sunshine 〜涙の痕〜 作:果樹 椿姫丸
姉に甘える毎日だった。
私の家は地元では有名らしく、幼い頃から多くの習い事をして……きていたんだろうけど、それは姉に押し付けていたし、他にも日常的に起こる様々な事で、私は姉に甘えていた。私は姉が大好きだったし、姉もかなり甘い人だったから、私はそれでも良いと思っていたのだ。…あの日までは。
「片付けて。それ……見たくない」
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朝。
……朝、か。
「ふわぁ~……」
朝は正直かなり苦手だ。休日ともなれば早起き出来るのだけれど、学校のある日は瞼が余計に重く感じる。……が、それでも今日はもう起きなければいけない。何故なら今日は――
「ルビィ、今日から高校生ですわよ。そろそろ起きて――って、あら?もう起きてましたの……?」
と、そこへ現れたのは長く艷やかな黒髪に、私と同じエメラルドグリーンの瞳の制服姿の少女――もとい、私こと黒澤ルビィの姉ダイヤその人だった。
「うん、もう高校生だもん。これくらい一人でやらないと」
そう、今日は姉の通う浦の星女学院の入学式。無事に入学試験をパスした私は今日からピカピカの一年生というワケだ。……本当に、一人でやれる部分はやれるようにならないと。そうでないなら……
―――そうでないなら、きっと、同じ志を持つ仲間なんて出来ないのだから。
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姉から冷たく言われたあの一言は、今でも私の胸に深く刺さったままだ。……それは、件の大きなイベントから帰ってきた日の夜に、普段であれば優しいはずの姉の口から発せられたものだった。
先日までは大好きだったはずのものを拒絶する姉の姿はあまりに衝撃的で、「そんな事言うのに、なんで今にも泣きそうなの」の言葉を押し殺して、私はその日から、お姉ちゃんが大好きだったはずのものを、表に出さずに生きるようになった。
……それは、私にとっても大切で、大好きなものだったから、表に出せないのは辛かったけど、でも、お姉ちゃんだってきっと苦しんでるから――そう自身に言い聞かせ、私はあの日の姉の言葉の意味を知る努力もせず、ただ耐えてきた。
……だが、そんな日々ももう終わりだ。
「行ってきます」
あの日、私は甘える日々を脱却する決意をした。
そしてつい先日、私は前へ進む決意をした。
「あぁっ、ルビィ、一緒に行きますわよ!」
私の名前は黒澤ルビィ。
九月生まれのA型で、十五歳。今日から高校一年生で、スクールアイドルが大好きです。
……私には、一つの目標があります。それは、大好きなスクールアイドルをやる事です。
出来るかどうかは分からないけれど、でも、――スクールアイドルを、始めます。がんばルビィ……なんてね。
結構前から構想自体はありました。現在執筆中のオリジナル作品が行き詰まってきましたので、その息抜きにこちらを書こうかなと思いまた長期の連載をさせて頂くことにしました(前作のヨハネ奴……?知らない子ですね)。
さて、今回はルビィちゃんが主役です。普段は気の弱い彼女がいかにしてメンバーを揃えラブライブに臨むのか、乞うご期待です。