機動戦士ガンダム Mobile Suit Gundam The Statue of Liberty   作:マシンクーガー

1 / 1
第1話 Reboot of Gundam

20XX年 X月XX日 水曜日のある日……7歳の少年が突如、行方不明になった。いつまでも帰ってこないことに心配して警察に連絡。新聞に載る位の大騒ぎになった。しかし、総出の警察の懸命な捜査もむなしくその子供が見つかることは無かった。友達は泣いた。彼を好きだった者やライバルとして思っていた者も…。だが、少年はもうここにはいない、何故なら……

 

 

 

 

 

 

 

 

【惑星サランラ】一隻の小型輸送船が辺境な星に着陸する。船底のハッチが開き、中からノーマルスーツとマスクをした青年が現れた。そう、この青年こそ7歳の時、行方不明となった少年である。名は…。

 

「解説者であり俺と言う設定を生み出した投稿者!うるさい!」

 

え!?こっから…

 

「良いんだ!じゃあ、説明してやる!あ、でもこれからの事と進展の投稿は頼むな!」

 

そこは良いんだな。分かりました。

 

「気を取り直して説明してやる!俺の名は『七瀬 一輝』!」

 

“七瀬一輝”この物語の主人公であり、傭兵組織『ザイラス』の者。

 

「そう!俺は11年前、学校から家に帰っていたら突然と空が光り出し、宙に浮かび始め、光の中に吸い込まれた。そして光の正体は宇宙の奴隷商人が経営する奴隷収容船であった。どうやら、俺を気前の良い奴隷と決定して、売ろうとしたんだろう!しかし!」

 

謎のブラックホールが奴隷収容船を吸い込み、船体は崩壊、収容していた奴隷や船員は空間に放り投げ出されていく中、一輝だけは運良く収容船の積荷コンテナの中に入り込み、酸素もない空間とブラックホールの吸引力から難を逃れた。そしてブラックホールの外であるホワイトホールから脱出した一輝のコンテナは運良くそこを通っていた傭兵に拾われ、彼らのアジトであるスペースコロニー『Z-bash』に引き取られ、そこの責任者であり美人傭兵団長“ギーラ”の元で傭兵として育てられた。(まだ半人前だが。)

 

「言うな!そんでもって、俺は今とある依頼でこの惑星にある物の回収に来たと。何でも、戦争を左右する極秘な任務らしいとの事!」

 

ダルタロス銀河帝国とイブリアス惑星連邦機構の戦争ですね?

 

「そうだ。その戦争でダルタロス銀河帝国の総政府がまさか俺達にこんな依頼を出してきた。リーダーはこの任務を俺に任せてやるって言っていたからなぁ。」

 

それで、どこに向かってるんだ?

 

「この先の裂けた峡の奥深くにある遺跡だ。そこに俺が一人前の傭兵になるお宝があるって事になる。さて、お喋りし過ぎた事だし、そろそろ続きを書いてくれな!」

 

はいはい、主人公さんよ。

 

 

七瀬一輝は酸素メーターやナビを見ながら、裂け目谷へと目指す。

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後、裂け目に辿り着き、グラップルと言う伸縮式ロープを裂け目谷の境に突き刺し、下へと降りる。

 

「これか…」

 

一輝の目の前にある錆びれた門、昔の人がどうやってこの谷の下に遺跡の門を造ったのか、それは当然一輝も知らない事でもあった。奥の中に入ると、そこは通路になっていた。何かの部屋も沢山もあったが、一輝は奥を目指す。

 

「エレベーター?」

 

目の前のエレベーターを見て確認し、ボタンを押す。

 

「ダメだ、昔のもんだからエネルギーが絶ったんだ。何処かに、【フォトンニウム】貯蔵タンクがあるはず。」

 

一輝はエレベーターを動かすため、フォトンニウム貯蔵タンクを隈なく探す。

 

 

【フォトンニウム】

 

この小説に登場する天然資源/鉱物。粒子状にしたものを【フォトン】と呼ぶ。燃料、動力、爆薬、治療薬、戦艦、モビルスーツ、武器など、この小説の世界では欠かすことのできないエネルギー資源で、日常生活から軍用品にいたるまで様々な用途に使用される。エネルギー放出時に青色に発光する。

 

エネルギー資源としては内燃機関フォトンエンジン、フォトンジェネレータに使用される他、鎮痛・回復作用を利用したメディカルフォトンなど小説内のフレーバーに使われている。まさに万能のエネルギー資源。

 

 

何故モビルスーツもかって?教えてやろう!

 

 

【モビルスーツ】

 

この小説に出てくる『キーワード』の一つ。基本的に人型をしており、ほとんどは胴部・頭部・両腕・両足を有する兵器。ダルタロス銀河帝国やイブリアス惑星連邦機構の戦争でもモビルスーツは多く使われており、その力は偉大で、たった数機で戦艦を何十隻も撃沈させることが出来る。その当時の一輝はガンダムの事をよく知っていたが、よもやモビルスーツがある太陽系外の宇宙へ飛ばされ、モビルスーツを見る事になるなんて♪他にもそれぞれの組織や団体、憲兵も使われているらしいと。因みに、一輝のリーダーも自分専用のモビルスーツを保有しているとの事。

 

 

 

「解説、説明は良いが俺の前でそれを言わないでくれ。」

 

おっと。実は一輝の奴…モビルスーツの操縦免許試験でまた落ちたんだ。体力、操縦テクは良いが学科で困難しているんだってさ♪

 

「解説!」

 

ごめん、続きに戻らないとな♪

 

 

別の部屋をこじ開けた一輝。その奥に青色に発光するタンクが見つかる。

 

「あった!」

 

一輝はフォトンニウム貯蔵タンクを持ち上げ、エネルギー供給システムを確認する。

 

「やっぱり、エネルギータンク内が空になってやがる。」

 

一輝は空だけの貯蔵タンクを外し、新しい貯蔵タンクを入れ替える。すると部屋の全ての電源が付き、小さな光が遺跡内を照らす。

一輝はやっとエレベーターに乗り、目的地である遺跡の格納庫へと向かう。

 

「うわぁ〜〜〜〜!!」

 

一輝の目の前に広がった物。それはハンガーに収納され、使い捨てにされたモビルスーツや兵器の残骸であった。

 

「スゲ〜!もうここはジャンクの山じゃん!」

 

ダルタロス銀河帝国が保有する量産型主力機『ナブラス』やその旧式である『ナドゥス』、『72式対空間戦車』などの残骸や予備パーツが転がっていたり、使われてもなく新しいままの状態もあった。

 

「この遺跡が放置されたのは凡そ…100年前くらいになるなぁ。だけど、何でダルタロス銀河帝国総政府がここを?」

 

一輝はフォトンニウムを探すための装置『フォトンセンサー』を見る。

 

「ん?」

 

よく見ると、残骸や予備パーツに使われているフォトンの中に、膨大な量と周波パルスを発生するフォトンを見つける。一輝は膨大なフォトンを確認するため、目の前の壁を見る。

 

「もしかして…この向こう?」

 

 

一輝は早速、小型プラズマドリルを搭載したC4系プラズマボムを7個を壁に穴を開け、正方形の形として整える。

 

「良し!」

 

一輝は起爆スイッチを押し、壁に穴を開ける。壁の一部が爆発の衝撃によって倒れ、別の格納庫へと繋がる道が現れる。

 

「さて、お宝とご対面だ!」

 

一輝は気を引き締め、奥へと入っていく。

 

 

 

 

まさにその頃、惑星サランラの荒野に数機のモビルスーツが着陸して来た。モノアイと思わせるメインカメラが上下左右に動かき、周囲を見渡す。すると北北東にある輸送船を見つける。

 

『こちら“アパルーサル02”。北北東付近にて輸送船を確認。識別は…『ザイラス』の様だ。』

 

『了解、そちらに向かう。それと輸送船は破壊しておけ、ザイラスの輸送船があるとすれば、彼らの狙いはあの機体だ。ついでに輸送船のパイロットも始末しろ。』

 

『了解です。』

 

謎のパイロット兵が通信を終え、持っていたプラズマガンで輸送船を破壊した。

 

 

 

 

 

 

 

一方、一輝は奥にある巨大な格納庫へと到着していた。彼の前にある物、それは……

 

「これって……『ガンダム』!?」

 

頭頂部に角と思わしき白き二つのアンテナ、ツインアイ、白きマスク、青と赤、主に白のカラーリングが各部に塗られたそれはまさに自分の故郷である地球の象徴たる機動戦士【ガンダム】であった。一輝は喜び、コックピットを見る。

 

「何でこんな古い遺跡にガンダムが?『∀ガンダム』じゃあるまいし…。」

 

一輝はそう考えながら、試しに操縦席に乗り込む。

 

「(うおおおぉぉぉぉ!!!!ガンダムに乗っちゃった!!ヤベ〜〜!!!)」

 

一輝が興奮していた時、突然コックピットハッチが閉まる。

 

「え!?」

 

薄暗いコックピットの中、緑色に発光するセンサーが一輝をスキャンする。そして目の前のモニター画面に【LIBERTAS GUNDAM】と表示される。

 

「“リベルタスガンダム”…カッコいい!!」

 

ガンダム……リベルタスガンダムと言う名に感動する一輝。だとその直後、目の前の通路から大爆発が起こる。

 

「っ!?」

 

爆煙が漂う通路、煙で視界は見えないが、間違いなくその奥にある。そして案の定、予感は当たっていた。爆発で入り口が大きく穴が空き、闇の中から三つの赤い光が発光し、黒い機体が三機がその姿を現した。

 

「何だ、あの機体…ダルタロスやイブリアスの機体でもない…もしかして、新型?」

 

一輝が様子を伺っていると、三機の内の一輝が左腕部に装備していたシールドから取り出したのはブレード部分を加熱することで金属を溶断する威力を発揮し、他にも宇宙空間におけるコロニー建設作業用の工具にも使われ対MS戦闘用の白兵兵装【ヒートマチェット】であった。刀身が灼熱を帯びた刃へと変わり、リベルタスガンダムと繋がっていたケーブルを切断した。

 

「うわぁ!!」

 

リベルタスガンダムが大きく揺れ、傾き始める。

 

「やってくれたな!!」

 

一輝は突然の事に怒り、両腕にある操縦桿を握り、前へ押し出す。リベルタスガンダムのツインアイが青く光り、マニュピュレーターで地面に付き、機体を支える。

 

『『『っ!!?』』』

 

リベルタスガンダムが動いた事に驚く謎のパイロット達。一輝はフットペダルを踏み込み、背中のバックパックに搭載されているスラスターからフォトンを放出し、一気に加速する。加速したリベルタスガンダムは黒い機体に体当たりし、通ってきた入り口から格納庫、格納庫から外へと上がり、地表へ出た。

 

「俺…動かしてるの?本当にガンダムを!!?」

 

一輝はあまりの事で夢中になっていた直後、機体に衝撃が襲い掛かる。体当たりして倒れていた黒い機体が腰部に収納していたプラズマガンでリベルタスガンダムを撃っていた。そして置き去りにされていた二機もプラズマガンをリベルタスガンダムに集中射撃する。だが、プラズマガンから発射されるプラズマ弾がリベルタスガンダムの装甲によって弾かれる。

 

『!?』

 

プラズマ弾が全く聞いていない事に驚くパイロット達。コックピットにいる一輝はどうなっているのか、戸惑っていた。

 

「何が…俺、無事?」

 

だがまだ終わっていなかった、二体の黒い機体はシールドからヒートマチェットを取り出し、一輝に切りにかかってきた。

 

「何か!武器!」

 

一輝はリベルタスガンダムの装備を確認する。するとリベルタスガンダムのウィンドウが表示され、腰部サイドアーマーのアイコンが点滅していた。

 

「これか!!」

 

操縦桿のアナログパッドを動かし、サイドアーマーのアイコンを選択する。その時、リベルタスガンダムの腰部サイドアーマーから折りたたみ式高周波コンバットナイフ【アーマーバイブレイザー】が飛び出た。リベルタスガンダムはアーマーバイブレイザーを持ち、黒い機体に向ける。黒い機体はヒートマチェットを持ちながらこちらに走って来て、ヒートマチェットを振り下ろして来た。

 

「来る!」

 

一輝はアーマーバイブレイザーを構え、振り下ろして来たヒートマチェットの刃をアーマーバイブレイザーを刀身ごと切断した。切られたヒートマチェットの刃が勢い良く上へ回転し、地面に突き刺さった。

 

「さぁ!どっからでも掛かって来い!!」

 

アーマーブレイザーを構え、防御体制に入る一輝。中にいるパイロット達は攻撃体制に変わると、通信が入って来た。

 

『待て。あの機体の戦闘データは十分に取れた。今はあの機体のパイロットと共に生かせ。』

 

『了解です。』

 

通信を終えたパイロットはサイドアーマーに装備していた発煙グレネード『ジャフスモーク』を投げた。ジャフスモークから煙が噴き出し、一輝とリベルタスガンダムの視界を覆う。

 

「ジャフスモーク!?」

 

一輝はリベルタスガンダムで煙を振り払うと、上空に黒い三機がサランラ大気圏を離脱していた。

 

「諦めたのか?」

 

一輝はひと段落し、破壊された輸送機から通信機を使い、仲間達から迎えに来るよう手配した。

 

 

 

 

 

 

 

 

【Z-bash】

 

銀河の無法地帯であるシャドウセクターに浮遊する荒くれ者が住む隕石と同化したドーム状型スペースコロニー。人口は僅かの4000人であるが、その殆どが傭兵である。

 

惑星サランラから帰ってきた一輝は持ち帰ったリベルタスガンダムを格納庫に移送していた。っとそこに、Z-bashの格納庫で何年も働いている整備長『ナダラス・ディ・ディーン』と言うイカなのかタコなのか分からない異星人が顎のヒゲみたいな触手をさすりながら一輝に尋ねてきた。

 

「これが遺跡で見つかったモビルスーツ?」

 

「うん、俺のいた星ではこのロボットの事を……【ガンダム】とか“白い悪魔”って言われてたんだ。」

 

「ガンダム…白い悪魔ね。お前達!そっちの方は!」

 

「ダメです!まるでビクともしない!」

 

「おやっさん!本当に開けるのですか!」

 

「開けるに決まっておるだろ!何かの武器かパーツかも知れないからな!」

 

ナダラスは整備班に任せてあるコンテナの開けるよう指示する。一輝は不思議に思い、コンテナを見る。それは半透明な大きなガラス、周りに色んな星に生えている花々、その真ん中にピンク色のロングヘアーと見たこともない装飾を施した美少女が眠っていた。

 

「女の子が入っている。」

 

「は?」

 

訳の分からない言葉に呆れるナダラス。一輝はコンテナにそっと触れる。するとコンテナの流動回路が青く発光し、黒いコンテナが開く。

 

「《っ!?》」

 

突然の事に警戒する一輝達。コンテナのハッチがゆっくりと開き、中には一輝が見た美少女が眠っていた。

 

「女の子?」

 

ナダラスが中に入っていた少女を見て驚くと、少女はゆっくりと目を開ける。

 

 

 

 

 

《少女サイド 視点》

 

何処か暗い空間、少女は夢を見ていた。翠色に発光する白い街が黒い靄状の生命体によって火の海となっていた。大地は荒れ、森は黒く染まり、草木は枯れ、枯れた木を業火が襲う。さらに海や湖を黒く汚染して行く。そんな中、高貴な服装をした男性と女性が悲しみながら、カプセルに入れ、冷凍睡眠状態にする。少女が冷凍睡眠状態に入る直前、目の前に映る『七』体の白く、それぞれの色を塗られた異形の白き悪魔が迫り来る黒の脅威から立ち向かって行くのであった。そして目の前の光が強くなり、少女は見たこともない風景と場所で目を覚ます。

 

「……?」

 

少女は見たこともない人たちに囲まれており、ゆっくりと起き上がる。

 

「《!?》」

 

皆んなが警戒する中、少女は一輝の方を見る。

 

「……あなたは?」

 

「え?……一輝、だけど?」

 

「か、ず、き…?」

 

一人の少年、一人の少女、蠢く陰謀と白き悪魔……そう、物語は一輝がリベルタスガンダムを見つけた時から始まり、その先にある根源、真実、全宇宙の存亡を掛けた壮絶な冒険と戦いの幕が開かれたのであった。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。