浮き雲に成り代わった者   作:白炉丸

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番外 雲と大空

これは、僕が並盛から離れる少し前の出来事。

 

あの時の僕は離れる前に、まだ静かな いつも通りの並盛を見ておきたい、そう思い町を回っていた。

ある程度見て回り、最後に並盛山に行き 崖の下で崖の上を見上げていた時、後ろから声をかけられた。

 

 

 

「ヒバリさん!! 奇遇ですね こんな所で!」

「 ・・・沢田綱吉… 」

 

僕に声をかけてきたのは沢田綱吉だった。

多忙な彼が此処に来たことには、少し驚いた。

 

 

「 何しに来たの。 君、忙しい忙しいっていつも言ってなかった? 」

「あ〜〜 あははは… 」

 

彼は困ったように笑った

 

「えーと・・・抜け出してきちゃいました…。 あ! いや! ちゃんと一区切りさせてから来ましたよ! 大丈夫です!」

「 そんなに焦らなくていいよ。君の仕事の進み具合に 僕は興味がないから 」

 

 

「ヒバリさんらしいですね。ですけど!会議! いつも出て下さいって言ってますよね‼︎ ヒバリさん、全然来てくれないじゃないですか!」

「 僕は君達と群れるつもりはないよ。」

「ハハッ・・いつも通り、ですね。ヒバリさんは…」

 

いつもと違う、そう感じた。

いつも、と言える程、彼と会うことは多くはないけれど

 

 

 

「 ・・・君」「いやーー、懐かしいですね ここ!」

 

僕の言葉を(さえぎ)るように彼は言葉を(つむ)

 

「ヒバリさんには言ったことなかったですよね。オレ、昔この崖で修行していたんですよ。

リング争奪戦でヴァリアーが来ることになった時、リボーンに 修行するぞ って言われて、死ぬ気弾(しぬきだん)撃たれて、気がついたらこの崖登ってて。登りきった後は、崖の上でバジルくんと修行して、そのあとは 死ぬ気の零地点突破の練習。 リング争奪戦のあとも、何かあるとここで修行して。

・・・(つら)いことも、悲しいこともあったけど、あの頃が1番楽しかった。」

「・・・・・君」「そういえば ヴァリアーが来た時、ヒバリさんって確か ディーノさんに連れられて、いろんな場所で修行してたんですっけ?聞きましたよ。」

「 沢田綱吉 」「?」

「はい、どうしたんですか?」

 

僕は強い口調で彼の名を呼び、言葉を止めさせた

 

「 ・・どうしたは こちらのセリフだよ。」

 

 

 

「・・・君……怖いの?」

「・・・え、、 」

 

 

「 それで隠してるつもりかい? 」

「え゛・・・・そんなに、、わかりやすいですか、? ・・誰にも指摘されたことは無いんですけど…… 」

 

沢田綱吉は苦笑いをする。

 

 

わかりやすいかと問われればわかりやすい。

 

「 作ったような顔で、多弁になって、違和感しかないよ。 」

 

 

「・・・僕は計画を知っている。 だから、君の(いだ)きそうな感情に予想がつくだけさ。 」

「ははは… さすがはヒバリさん。」

 

 

 

「・・・・・そうですね…怖いです。 この計画が失敗してしまったらって考えると。」

「 世界が滅びるから?」

 

的外れなことを言ってみる。

 

 

「いえ… 世界とか、そんな大きなものは 今でもわかりません。・・・ただ、計画が失敗してしまったら、オレの 大切な人たちが 全員殺されてしまう。それだけは わかります。」

 

 

「・・だから、それが…怖い。」

 

 

今の彼だと勘のいい誰かが何かに気づいてしまうかもしれない。そう思えるほどの落ち込み具合になってしまった。

 

 

余計な事を言ったかもしれない…。 面倒だ、おっと、前の感情が強く出てしまった。

だけど、このままにするのもね。

 

 

・・・僕は、彼の家庭教師みたいにうまくはは言えないけども。

 

 

「 沢田綱吉、君には何がある? 」

「?どういう」「 君には仲間がいる。君はいつも通り、君の仲間を信じていればいい。」

「‼︎」

 

それだけ言って 僕はその場を離れた。

・・・似合わないことを言ったのは自覚してる。帰ろ…

 

 

 

 

 

「・・・そうですね、オレには信じられる人達が沢山います。京子ちゃんや守護者のみんな、ビアンキ達やディーノさん達、XANXUS (ザンザス)達も、正一くんも、過去のオレ達も。」

 

 

 

「・・・ありがとうございます ヒバリさん。もう 大丈夫です! 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

+++

 

 

「・・・・」

ヒバリさんの言った言葉・・・君の、仲間……。

 

 

ヒバリさん・・そこには、ちゃんとヒバリさんも入っているんですからね。

それをわかっていますか?

 

ちゃんと・・わかってくれていますか?……

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