浮き雲に成り代わった者   作:白炉丸

50 / 67
浮雲 48

あれから 4日目の朝。施設内の一室、広々とした和室にて、僕と哲は会話をする。

 

 

「恭さん、マークしていた例の男が動き出したとの連絡がイタリアから」

「 ここへ来るのかい? 」

 

「まだわかりませんが、油断は禁物(きんもつ)。この情報は沢田側にも提供すべきかと」

「 任せるよ。たしか、あれの写真があったはずだ 」

「へい、ヒバードとの撮影に成功したものが一枚」

 

 

+++++++++

 

 

例の男が動き出した… ということは今日、黒曜ランドで クローム髑髏とグロ・キシニアが戦うことになってるはずだ。

(例の男(イコール)グロ・キシニアではない)

 

僕がイタリアに滞在していた時に、眉を寄せてしまうような視線を何度も感じた。

その視線が、何かに憑依している六道骸のものだと気づくのに それほど時間はかからなかった。

 

・・・それにしても…彼、 六道骸は 本当に人間なのか疑うよ。

(ボックス)アニマルに憑依(ひょうい)するなんて。彼の精神はどうなっているんだろうね。

 

まあ、それができるということは、(ボックス)アニマルにも心があり、普通の動物との違いは、((ボックス)に入るとかを除いて )その死ぬ気の炎(能力)ぐらいなのかもしれないね。

(ボックス)とは、知るほどに面白い物。 それが僕の認識かな。

 

 

 

 

 

ゔお゛ぉおい!!!

 

 

・・・何処かの(さめ)()えているの声が聞こえた気がした。

 

 

 

+++++++++++

 

 

 

沢田綱吉達に情報を提供しに行った哲が戻り、新たに進んだ現状を報告してもらった。

 

ヴァリアーからの緊急暗号通信が来た事

イタリアから笹川了平が帰って来た事

過去からクローム髑髏が来た事

そして、10代目ファミリーに、5日後にミルフィオーレ日本支部の主要施設を破壊するという指示が与えられた事

 

 

私見(しけん)ですが、クロームが黒曜ランドにいるという情報は、六道骸からヴァリアーへもたらされたものかと。 笹川了平は、沢田の決断後にここに来ます。その前にクローム髑髏に会っておきますか?」

 

「 いいよ。骸は、そこにはもういないんだろ? 」

 

「へい、おそらく… それと恭さん、クロームとイタリアで接触していた例の男の身元が割れました。 ()はグイド・グレコ 17歳 イタリア人 15人を殺した凶悪犯(きょうあくはん)で、1年前に脱獄(だつごく)したらしいです」

 

「 ふうん、それってまるで 」

「へい…かつての骸 そのものです」

 

 

+++++++

 

 

 

この話が出たという事は、彼、もうじき やられることになるんだろうね… つまり、クローム髑髏の内臓が無くなる。それと、クローム髑髏の(かばん)の中に 発信機が仕込まれてるんだったよね。 あとで行くことになるから、その時にでも回収して 利用してあげよう。まあ、これらの情報は 前世(まえ)に得たものなんだけどさ。

 

前世(まえ)今世(いま)の情報合わせて1つ言わせてもらうと・・・骸の潜入、計画外なんだよね…

 

 

それと、哲が戻って来る前に入江正一から緊急メッセージが送られてきてた。

その内容は『グロ・キシニアがクローム髑髏に何か仕掛けたかもしれないから気をつけて』という人任せなもので、へぇ、って言うところなんだけど・・・・・それ、もう知ってる…

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。