雲は漂う (10年後 大人雲雀)
白蘭を倒した事によりマーレリングの力が無効化された。それにより白蘭がマーレリングを使い引き起こした出来事は全て、全パラレルワールドのあらゆる過去に遡り抹消された。
抹消とは、(ぬりつぶして)消してしまうこと
僕達の世界は、マーレリングが封じられているという過去が存在する世界に塗り潰された。
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⁉︎……ワオ。一体何だい?
一瞬で周りの景色が変わった。先程居た場所と全く違う所に移動している
今の今まで、他の守護者達と共に地下に移動してた 白くて丸い装置の前に居たんだけど・・・
僕は今、並盛神社の前に立っている。
( 幻術…ではないようだね。転移装置、とも違うかな…あれは多くの炎が必要なはず。誰も炎を使ってなかった。炎が貯めてあったのなら別だが。そもそも此処に僕しか居ないから、転移装置という可能性は除外していい。あれは白蘭でも、まだ縮小化に到ってないだろう。
復讐者の夜の炎? 復讐者が僕に接触する理由が分からない。可能せは低いけど、復讐者だったら厄介だな、今の僕は 彼らに手も足もでないだろう。 他の可能性は・・・・ )
現状把握をしながら、敵が居る可能性も考え 周囲の気配を探りつつ、持っている武器を思い出す(この間0.2秒ほど)
( 雲のリングを切らしてるから匣兵器は使えない。炎を灯せないトンファーは有るにはあるが・・・!! )
仕込みトンファーを取り出そうとしたものの、トンファーが無いことに気付いた
( ・・いつの間に…どこかに落とした? ・・なら、現状使えるものは
だが、人の気配どころか、動物の気配でさえも全く感じない。これは異状だ
危険だが、目を閉じて気配を探ることに集中する。
此処には生き物1匹存在してない。。。。。。あれ…?
僕 の 気 配 も な い
バッ と勢いよく目を開けて自分の体を確認する
( 有る。有る。有る。 いつも通りの僕の体 )
だが無かった。正確には無くなっていた
( ? 幻騎士に付けられた傷が無い )
そして 傷を確認するために体に触れていて気が付いた
( あ……れ…?? ・・・・・脈が、無い・・心臓が動いてない。ぁ……いつから・・・・呼吸をしていない………っ! )
視界が揺れる。意識が朦朧としていく。何も考えられない。
「」
「…」
「……」
「………!」
「…っ……!」
「!しっかりせい!!!」
「 っ! ・・・ぁ… 」
いつのまにか閉じていた瞼を開けると、鮮やかな赤がこちらを覗いていた
「 ・・・・」
僕は何も考えずにそれを見ていたが、次第に赤色が離れていき、僕はそれが人の目だということに気づいた。その目の持ち主は金色の髪のしょう、、いや幼女だった。
「ハァー・・・・正直すまん…ワシの配慮不足じゃった。 まさかおぬしがSANチェックに失敗するとは思わなんだ。 創ったばかりで設定が甘い、早急に設定の見直しをせんとな…。あやつが大丈夫だったんで 少し油断しとった 」
早口でボソっと言った言葉は聞き取れなかったけど、どうにか正気を取り戻すことができた。そして僕の腰ほどの背もない彼女と この場所のことも思い出した。
僕はまだ少し違和感の残る頭を片手で押さえながら、彼女との会話を進める
「 ・・・随分と久しぶりだけど、、今の事も含めて説明してくれるよね 」
「疑問形じゃないのぉ。 まあ、説明するがの…。 まずは今おぬしに起こったものについてじゃが、簡単に言うと、おぬしが気づかなくてもよいことを 連続で気づいてしまったために起こってしまった現象じゃな。一時的狂気とも言う」
「 ああ。ニャルや黄衣とか出てくる系にあるあれかな 」
「そうじゃ。じゃがもう起こらないようしとく、じゃからこれへの詮索はなしにしとくれ。
それでおぬしが今此処に居ることに関してじゃが。まず、おぬしが今までいた世界は消えてしまったのじゃ。少し違うが 例えは、、2つのセーブデータのがあるとするじゃろ。その2つには別々のデータが保存されておった。じゃが、片方のデータがもう片方より良いルートに入ったため、良いデータを悪いデータの方にも上書き保存し、悪いデータは良いデータに消された。・・・という感じかのぉ。上書き保存した理由は、良いルートを進めてる時に 選択肢を間違え、悪い方に行った時に少し前からやり直しするため。保存できる場所は2つしかなく、交互に保存するために悪いルートをを消した。
その悪いルートがおぬしが居た世界じゃったと考えてくれ」
「 何それムカつく 」
「例え話じゃよ。おぬしが居た世界がそうじゃっただけで、消えずに進む未来世界だってあるはずじゃ」
「次に、この場所が繋がっとる世界は、おぬしが元いた世界とは異なる世界なんじゃよ」
「ジン成り代わりに助勢した者」の東雲1 に続く