第六話です。早く風邪治らないかな・・・
星熊から妖力が溢れ出ていた。何かしらすることは明らかである。
「お燐!あの紙切れはなんだ!?」
俺は周りのギャラリーに向かって叫んだ。その中から、お燐の叫び声が返ってくる。
「あの紙切れはスペルカードと言って、そこに刻まれた言葉を唱えることで霊力、魔力、妖力を消費してスペルを使用することができるんです!」
スペルカードだと?まったく、幻想郷には便利なものがあるもんだ。というか、どんな原理なんだその紙切れは?
そんなことを考えてる間に、星熊からゴルフボールみたいな球体が出現し始めた。
再びお燐の解説が入る。
「その小さな球体は弾幕といいます。当たると爆発しますから避けてくださいね!」
「避けろって言ったって・・・」
星熊の弾幕は避けるどころか自身の周囲で止まっていて、此方に届いてすらいなかった。
首をかしげていると、お燐の叫び声が聞こえた。
「それは星熊の罠です!いますぐそこから離れてください!」
「・・・え?」
だが、すでに手遅れだった。星熊はにやりと笑い、パチンと指を鳴らした。その瞬間、俺は大量の弾幕に身を包まれた。
お燐は大地を揺らすぐらいの弾幕の衝撃に耐えながらも、星熊のスペルを冷静に分析する。
(あれは星熊のスペル、四天王奥義 三歩必殺。一歩目と二歩目は自身の周囲に動かない弾幕を配置し相手を油断させ、三歩目で相手の周りを大量の弾幕で埋め尽くす必殺技。そのため、初めて星熊と戦う相手はこのスペルの構造を理解できず絶対に敗北してしまう。
まさに初見殺しの技・・・
大丈夫かな三月樹さん・・・)
「あたしとしたことが、少し大人げなかったかねえ?」
星熊は酒を飲みながら笑みを浮かべていた。しかし、すぐに鬼熊の表情から余裕が消える。
なぜなら、弾幕の中から無傷で彼が現れたからである。
鬼熊は驚きの表情を隠せないでいた。そりゃそうだ。そういう俺だって何故無傷なのかわからねえし。なんか体が勝手に動いた・・・としかいいようがなかった。
「三月樹さん!」
お燐が此方に向けてなにかを投げてきた。受け取るとそれは星熊が使ったのと同じような紙切れだった。
「その紙切れがスペルカードです!今はただの白紙ですが、スペルを想像すれば文字が刻まれるはずです!」
スペルを想像って、一体どうやるんだよ?
とか考えてるうちに、もうすでに文字が刻まれていた。何かした覚えはないのだが・・・。
とりあえず、俺は刻まれた言葉を読み上げた。
「魔砲 アクセルシューター」
すると、俺の持っていたスペルカードが輝き始め、そこから魔法陣が出現した。そして4つの大きな弾幕ができたかと思えば、それぞれ別の軌道を描きながら星熊に向かって飛んでいった。
ドオオオン!!
そして激しい衝撃とともに、爆発した。
「危なく黒こげになるところだったよ」
星熊はそういいながら此方に歩いてくる。俺は絶対直撃したと思ったのだが、無傷でかわせている辺りさすがである。
「今のはなんとかかわせたが・・・あたしの負けだ。酒がこぼれちまった」
そういってすでに空になった杯を此方にみせた。
「正直、ここまであんたがやるとは思わなかったよ。いろいろ悪口を言ってすまないね」
星熊は俺に手を差し出した。俺はその手を握る。
「こちらこそ。あんたの弾幕は、正直死ぬかと思ったよ」
握手を終え星熊が手を離そうとした時、俺はふとあることを思い出し、付け加えた。
「あと、古明地さとりはお前らを見下したりするようなやつじゃない。」
星熊は少し不思議そうな顔をしたが、すぐに笑顔になり言った。
「ああ、わかったよ」
こうして、俺と星熊の一騎打ちは幕を閉じた。勝つことができて本当に良かったと思う。
あと、自分の記憶について重要な手がかりを知ることができた。
星熊から出ていたオーラのようなものが妖力だと知っていること、そして俺のスペルは魔力を消費するということ、それらから・・・
俺は魔法使いだということが分かったのである。
三月樹のスペカ名はパクっちゃいました。良いのが重い浮かばなかったんです。
スペカ名は結構パクっていきますのでご了承ください。