作中の時間はそれに準拠します。
三月にはいって一週間ばかり、一日のなかでの寒暖差がわずらわしくなってきたころである。おれは白い柔道着に白い帯を締めて、塩化ビニルの畳の上に立っていた。警察署の片隅にある柔道場は、閉めきっているのに外よりも寒く感じられる。
「おっ、けっこうサマになってんじゃない」
「うちのプロデューサーさんは中学で柔道やってたもんね」
所在なげなおれを片桐早苗がそう評したのは、これから数時間ぶんの痛みの先遣りかなと、締めジワのついた黒帯に思う。ヘンテコな相槌の大西由里子の腰に巻かれているのは、おれとおなじ白帯である。
来たる三月二〇日、ちょうど由里子の誕生日に、大学柔道の大会が開かれる。そのゲストに呼ばれた由里子は、律儀にもある程度知って臨みたいといいだし、早苗サンは他部署にもかかわらず、親切にも指導役を買ってでてくれたのだ。そのうえ、こうしてコネで場所を借りてくれて、ありがたいかぎりである。
「じゃあまずは受け身の」
ならんだ白帯二人に、黒帯の講師が胸を反らす。生徒である由里子とちがい、見本にと連れてこられたおれは、ちょっと安心した。中学のころやっていたといったって、授業での話である。見本になるような技はできないのだ。
「だいじさを見てもらうからね」
眉を跳ね上げると同時に、おれは片桐早苗に襟と袖を取られていた。
「まずはハデにどーん! ばーん! とやって心をとらえないとね?」
「おれの心はどこかに行きそうですよ?」
反駁の暇もなく、おれは横や縦に回転しながら繰り返し畳に破裂音を立てた。早苗サンがようやく、満足そうに手を離し、おれはよろよろ立ち上がる。
「しっかり受け身とれてるわねー。じつに投げ甲斐が……おっと」
「プロデューサーさんは中学で柔道やってたもんね」
やってはいたけど痛いことに変わりはない……。だがここは平気な顔をしておかないと、由里子のやる気に影響しそうだ。
「まあね、これくらい耐えられ……なんでまた組みに来るんです」
「どのくらいまで耐えられるか見せてもらおうと思って」
「すみません身内の手前強がりました……」
「謙遜しなくていいから」
及び腰になっているのを引っこ抜かれ、膝が伸びきる勢いの背負い投げだ。おれはさすがに抵抗をやめた。呼吸を整えないまま由里子に告げる。
「半端な受け身技術じゃ、こういう目に遭うぞ……」
「フフフ、そうなってなお仲間を気づかうか」
なにこのゲームのボスキャラみたいなひと……。
「中学で衆道やってたもんね」
「オイいまなんつった。何度もいうから聞き流すと思ったら大まちがいだぞ」
「まあいいわ、ハイ立ってー。受け身の大切さがわかったところで稽古開始よ」
「押忍! 片桐師範!」
「いいわね~“師範”。んっふふー」
はりきる由里子であったが、うしろ受け身では首を起こさなかったために、高い位置にまとめた髪の毛で自分の頭を強打して悶絶し、横受け身ではなぜか、倒れるべきところで奇妙なステップを刻んでいた(早苗サンも踊っていたので、アイドルの職業病なのだと思う)。
「だってほら、手を上げて脚振り上げたら跳んでひねって着地かなって」
「なんできみこういうときばっかアイドルしてんの?」
「頭は腐ってるけど体はアイドルだもん」
「そうなのよねー。体がアイドルになってるとねー」
「……」
「チッ、しょうがないわね、転べばいいんでしょ」
「アイドルが舌打ちせんでくださいよ」
「首から上は体じゃないモン!」
さすがに気持ちが目に強く出すぎてしまって、おれは眉根を寄せてまぶたを閉ざした。由里子はさすがに察したのか、声音を多少まじめにした。
「え、で、じっさいどうするの早苗さん」
「ゆっくりやればイケるわよ。たぶん」
心配だなあ。
「腕を上げて脚を上げて」
「わーんつー、わーんつー」
「母上の世代……よりも古いか……」
「やーねえ、こちとら平成生まれの若者よ」
「元年でしょうが」
いいおわる前に、塩ビの畳がもはや見慣れた角度で視界におさまっていた。右腕を釣られて片桐早苗の尻に乗せられているわけで、これをうらやましいと思うひとがいたら交代してほしい。いますぐ。
「大事なのは受け身だけじゃないことを教え忘れてたわ。ちょっと見てなさい由里子ちゃん」
由里子の間延びした返事を聞き終わると、片桐早苗はおれを畳に叩きつけ、横から抑えこんだ。片腕は首のうしろから襟をつかみ、もう片方は股の間から下履きのうしろ側をねじりあげる、横四方固である。
「なんで抵抗しないのプロデューサーさん」
裏切り者を見るような目をしている。
「おっぱいを楽しんでるならユリユリは上にご報告しないといけないんだけど」
「それはちがうよユリユリ。嵐のときはじっとしてるのがいちばんなんだ」
「嬉しいくせに~!」
楽しそうな声と裏腹に、両手はさらなる力で襟と脚をねじりこむ。じっさい、片桐早苗の巨大な胸は体重を乗せ、あばらの有無にかかわらず内臓を圧迫する凶悪な物体と化している。やわらかいはずの髪の塊で後頭部を痛打したことを、由里子は思い出すべきである。
このままでは背骨をやられてしまいそうだったので、おれは抵抗を試みた。大昔の記憶によれば、帯をつかみ上げて転がすことで返せるはずだ。
「ぜんぜんうごかない……」
おれより二〇キロほど軽いはずの小柄なひとは、根を張ったように動かない。這いずっても振り落とせもせず、抗議の気力もなくなり体力の限界が来た。
「由里子ちゃん、カウントしてる?」
「カウント?」
「二〇秒のあいだ抑えこんでると一本なのよ」
「じぇんじぇん数えてなかった……」
「じゃあいまから数えてー」
「もう五分は経ってるでしょうよ……」
「まだ一分くらいよ。それに数えなおして不利なのはあたしのほう! これが試合だったら由里子ちゃんも背負い投げもんだからね!」
いったもん勝ちにもほどがあると思う。
「しかし、あれだけひとの胸を堪能しておきながら一言もないとはね……」
片桐早苗は声を苦らせた。背中をさすりながら立って、どうにか答える。
「いや、もう、ほんとうに堪能させていただきました。じゅうぶんじゅうぶん。夢に見そう」
「心がこもってないな……」
「プロデューサーさんは胸よりお尻派だもんね」
「そうだねえ」
由里子にいわれると、がえんじるのに抵抗がある。不思議なことではない。
「ま、いいでしょ。それだけ真剣に取り組んでるということにしてあげる」
「そういうもんかあ」
「そうよー。やるかやられるかの一発勝負。恥ずかしいだなんて思った瞬間、即! 敗北が決まるんだから。そういうの楽しめるのは外野の特権てコト」
「由里子の好きなスポーツまんがだってそうだろう?」
「いわれてもみれば……」
由里子の濃い色をした瞳から、ガラス板じみた鱗が落ちたような気がした。
「でも、夜にお布団で感触を思い出して悶々とするのはアリ!? さっき、そう、プロデューサーさんも夢に見そうとかいってたし!」
気のせいだった。
「……ところで、なんの話でしたっけ」
「あ、寝技の受け方とか返し方とかやるつもりだったけど忘れてたわ」
片桐・黒帯・早苗はからからと笑い、おれは背骨をさすった。
「気を取り直して、横受け身いくわよ由里子ちゃん! 右手を肩の高さに! 右足上げて! 左足をかるく曲げて右に傾く! 倒れたら畳を叩いて止まる!」
「押忍!」
「はいワンツースリーフォー、ワンツースリーフォー」
やっぱり首から上もアイドルじゃあないかな……。
そんなゆるゆるとした稽古を二週間もつづけると、さしもの由里子も柔道に真剣になったようだった。寝技で興奮することもなくなり、おれが早苗サンと組み合いになっても嬉しそうにしないのはホモだからではないことも、少しは理解が進んだようである。
「でもユリユリは諦めないから!」
……などとほざいていたので、きょうの柔道大会のゲストが終わったあとも、由里子のやつにはひと夏ばかり稽古をつづけてもらおうかなと思う。
「景気づけに派手にやってこい」
「おーす!」
今後のことはともかくとして、目の前には大学柔道大会予選、その開会式のエキシビションマッチがある。対戦相手はよその事務所の子で、台本もない。ガチンコ勝負である。由里子が執拗に連呼させたがって閉口したが、心のなかならいくらでもいえる。
「ねえプロデューサーさん、この試合、景品とかあるの?」
「優勝者インタビューの大役があるぞ」
「おー……」
「おや、元気ないな」
もっとギラつくと思っていたのだが。
「うーん、もちろん嬉しいけど、ユリユリはコンビ以上が好きー」
「安心しろ、団体戦もあるから」
「由里子、行きまーす!」
ゲンキンな由里子の背中を見送って観戦席につくと、隣に二つ結びの小柄な女性が座る。
「早くからお疲れさまです、早苗サン」
午前だけとはいえ応援に駆けつけてくれた片桐師範は、疲れてないわよ、と大きく笑い、会場に満ちていく緊張感とざわめきに目を細めた。
「あたしも出たかったなー。あ、にぎやかし扱いなら、乱入もアリじゃない?」
「あちらさんも由里子も、錐揉み回転させられに来たんじゃあありませんぜ」
「寝技で絞め落とすわよー。アイドルらしくハプニングもやってさー」
「メチャクチャ叱られるやつじゃあないですか」
「平気平気、この会場でいちばん強いのぜったいあたしだから」
嘘に聞こえないのが恐ろしい。本気で乱入する気になられたら、体を張って止めないといけないのかなあ、足首のアクセサリーになるのが関の山のような気がするけど……。
加速度的に熱を高める会場内の空気が、おれが不安になったせいではなく、急速に沈静化した。開会式の始まりである。ご老人の手短な挨拶につづき黙祷、選手宣誓、そして演舞だ。ゲストである国際大会の選手や若手の警官たちが、あざやかな技の数々を披露し終えると、ようやく由里子たちの番である。
「こりゃセトリ(とはいわないだろうが)まちがえたかなあ」
「やっぱり乱入お色気ハプニング!?」
「……由里子を信じますよおれは」
舌打ちと“始め!”の声は同時だった。由里子と他社のアイドルとが、手を顔の高さにして睨み合う。
「……あれ、向こう色帯?」
「茶帯は一級以下ね。ま、経験者ってこと」
二週間だぞこっちは。向こうにすればナメてんのかとなるかもしれないが、こちらは加減しろよといいたくなる。だいたい、アイドル同士の対戦であれば、男としてはちがうドキドキをしたいのではないだろうか……。
まぶたまでひそめて見やった試合場では、由里子が防戦一方になっていた。袖をとられ、しがみついて投げを逃れる。はがされて大内刈りの足を、さすがアイドルのステップで空ぶらせる。……チークダンスのようになって、客席の一部からは笑いが起こり、選手たちはそれに驚きの混ざった声を出した。
「ああもう、そこで刈足蹴っ飛ばせば倒せるのに!」
踊りながらも引き倒そうと踏みこんだ由里子の下に、相手の背中が滑りこむ。おれが中学生のころ授業で練習させられたり、先日は寝技に繋げられたりしたシンプルな投技、釣込腰だ。横で早苗サンが叫ぶ。
「由里子ー! 裏ー!!」
「うら!?」
思わず隣の顔を見た瞬間に由里子の雄叫びが耳を打ち、また首をめぐらすと投げられるはずの由里子が踏みとどまって、相手の両腕をうしろからつかまえ、背中から落ちるように放り投げていた。
「うらなげ……っ」
「教えてよかった!」
「なんであんな危険な技を!」
投げた方も受け身がいるわ、投げられた方は頭から落ちかねないわでじつに危ない技なのだ。初心者にはとくに。
「あっちの子、いい動きしてたし受けられると思って」
そうじゃあないだろ。つづけようとした抗議は、審判の“技あり”の判定に遮られてしまった。
「いまの一本でしょー、あの審判向こうのファンじゃないの?」
「スポーツマンシップもクソもないこといわんでくださいよ」
「まーいいわ、由里子ちゃん、あと二分ちょい逃げ切れば勝ちよ!」
希望が見えたのもつかの間、この返しにあちらも火がついてしまったようで、仕切り直されるや猛然と駆け寄り、ほとんどすれちがいざまといえる大外刈が由里子をして柔道畳に破裂音を響かしめた。鮮やかな一本におれは、おそらく早苗サンも、上半身の力と視界が失せた。
「がんばったな、由里子」
廊下で迎えた由里子は肩を落とし、うつむいて震えていた。
「負けた……」
「初心者が初陣で経験者相手に技あり取ったんだ、胸張れ」
「でも負けたし……。いっぱい稽古つけてもらったし、プロデューサーさんも勝てよっていってたのに」
「稽古の成果は出てたろ。あれだけしつこい投げを耐えきったじゃあないか。さ、顔洗って、あとは観戦を楽しもう」
そのまま地面まで沈んでいきそうな肩を支えて、控室の扉をくぐる。お茶を淹れてやろうと手を伸ばしたポットが、テーブルごと部屋の隅に滑っていった。なにがなんだか三秒ばかりわからなかったが、由里子の仕業だった。
テーブルを片づけ、椅子をどかし、そう広くない控室に確保したスペースにどこから持ってきたのか体操マットを二枚並べる。神妙な顔でそれを眺めると、ひとり頷いてもう一枚継ぎ足した。
見守っていると、由里子はその三枚のマットへ、雄叫びとともに飛びこんだ。
「うわあああああん団体優勝チームインタビューやりたかったあああ!! 先鋒が“主将の一本が決めた優勝です! さすがです!”で主将が“お前が仇が取れたかな”“先輩……”とかー! ライバル同士な中堅と副将のお互いを称え合う言葉にはしないネットリした視線とかー! 連続負けで気まずい次鋒を慰める主将につまんなそうな先鋒とか間近で見たかったのー! ■ぉぉぉぇあぁあああああん!!!!」
……由里子は柔道場よりもはるかに元気にのたうち回っている。腸捻転でも起こしたのかなと心配してしまいそうだ。言葉を聞いていなかったら。文字に表せない叫びが大半を占めるのでもう内容は割愛する。なお、■には“ぶ”と“げ”の中間の音がはいる。
「そういう照れがはいるからきみはダメなんだ」
「本気だよぉーっ!」
腸捻転……ではなく、全身を使った無念の慟哭は激しさを増す。放っておくわけには、いかないよなあ、これ。
「なあ由里子、聞け、まあ聞きなさい。優勝者がいるってことは、準優勝者もいるってことだろ」
「うん」
「で、ほんとうは彼らへのインタビューの予定ってないけど、ないってことは作れるってことだろ」
「……うん」
腸捻転の発作が止まった。
「きょうは誕生日だもんな。ひとつ、プロデューサーらしいプレゼントをしてやろうじゃあないか」
「マジでっ!?」
「任せなさい」
歓喜と驚愕を三対七で混ぜたような顔でこちらを振りあおぎ、歓喜の割合を増しながら跳ね上がって飛びついてきた。雄叫びとともに。
「うおおおおおん! ありがとうプロデューサーさん! タレ目がエロい! 絞りすぎのベストがセクシー!」
「もっとひとが喜ぶ褒め方を覚てくれよ!」
どうにか引き剥がし、お茶で落ち着かせて、おれはローカル局のスタッフに話をしに出た。それといれちがいに、早苗サンが控室にはいる。なんとなく、聞き耳を立ててみる。
「勝ったときのご褒美しか訊かなかったって聞いたわよ」
「え? うん」
「負けたらどうなるなんて気にしなかった」
「ま、まあ、うん」
「すごく大事よ、それ。意識せずその心構えができてるなら、由里子ちゃんはもっともっと強くなれるわ」
「しっ、師範……!」
……なるほど、青春っぽい空気にはああやってもどすのか……。
「負けた悔しさはお姉さんのおっぱいで受け止めてあげるわ! さあ遠慮せずおいで~!」
「うわあいおっぱいおっぱ……うわッすご……。ズムっとして……硬……」
「なんだと」
なにかもがくような音を最後に、控室は静かになった。なにも聞かなかったことにして、おれは撮影班を捜すべく、足早に現場をあとにした。
無事に準優勝者へのインタビューコーナーを取りつけられたのは、由里子の善戦あってのことであった。これではあまりおれが働いた気がしないが、まあ些細なことだろう。
「あたしは稽古つけてもらってて、足さばきとかダンスに使えないかなーって考えてたりしたんですけど、ふだんの生活のなかで柔道につなげちゃうことはありませんか?」
「うーん、ドアを開けるときなんか、力が無駄にならない引き方とか押し方、つい考えてガバーッとやっちゃいますねえ」
「開け閉めは静かにしろって教えてるんですがね」
意外にも無事に控室から出てきた由里子は、準優勝を果たした選手と監督にインタビューを、これまた意外にもまじめにやっている。リハーサルの様子を思い返すと、つくづく不思議だ。
そう、さっきは……。
「自分、中学も高校もずっと柔道でしたから、じょ……女子と話す機会なんてぜんぜん……」
準優勝の若者はあがりきって、指先まで真四角になっていた。
「まあ、アイドルだけどあんまり女と思わず気楽にね。由里子、練習になにかかるく訊いてあげて」
「好きなレンジは何ワットですか?」
「一五〇〇ワットです!!」
「アホなこといってんなと思ったら投げていいからね」
そんなわけのわからんことを話していたのだが。
「柔道やってて、絶対これは忘れないぞ! みたいな、柔道家としての原点はなんですか?」
「ああ、自分は、なんか、ぜんぜん太らないタチで、向いてなくないかとよくいわれるんですけども、強さに体重って関係ないぞってところですね。今回は、……最後、負けてしまいましたけど、いや、だからこそ、来年は優勝します! あ、優勝して証明してみせます!」
ちゃんとやっていて、安心はするのだがなぜだろう。落ち着かない。
「ずいぶんまじめになったな?」
団体準優勝チームへのインタビューでは表情筋が耐えきれなかったようだが、無事やりとげた控室で、ほくほく顔をしている由里子へ、おれは笑った。
「いやー、あのね、邪道なのはわかってるんだけど、萌えより燃えが強かった、みたいなね」
なにが正道のつもりなんだ。
「あとさ、みんなユリユリと同年代でしょ? ぜんぜんちがう世界で同世代ががんばってると、すごいなっていうかさ……。気になっちゃうんだよね、本能抜きで。好きな漫画家さんがそういうこといってたけど、心で理解できたなあ」
由里子の本能っていったい……。いまさら疑問に思うことじゃあないか。
「おや、ああいうのが好みかと思ったんだけどな」
「ちょっ、ちょっ……それは……ちがうじぇ!? あっ、プロデューサーさんはどうなの? きょうの選手でいうとだれが好み?」
こいつが強くなるのは、あまり好ましくないかもしれない……。
「照れなくてもいいでしょー! じゃあいっせーのせでいいっこしようじぇ! ね!? だめ?」
(了)