救世主暁の物語   作:白ノ宮

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第四話 前編 対峙

現在俺は、鎮守府所属艦隊から逃げている。

水上偵察機を使っても俺を捕らえる事は不可能だと言うのに何故諦めないのか。たかが駆逐艦一隻に労力をかけ過ぎだと思う。

何故俺が鎮守府所属艦隊から逃げているのかというと、簡単な事だ。

鎮守府所属艦隊に捕まる→鎮守府に所属させられる→自由が奪われる→一生提督の手駒...といった感じが容易に想像できる。

そんなのお断りだ。俺は自由に生きたいのだ。

大体集団で戦うより、一人で戦った方が俺の場合は効率が良い。鎮守府所属の艦娘なぞになったら無理矢理艦隊に入れられるだろう。さらに、よく分からない男に指輪を渡される可能性も少なからずあるだろう。俺は体こそ艦娘だが、心はバリバリの男だ。ゲイでない限り嬉しい訳が無い。

最悪交戦する事になっても逃げ切らなくてはならない。

考え事をしながら逃げていたらいつのまにか撒いていた。

少し精神的疲れを感じたので、丁度近くにあった小島で休憩する事にする。

上陸に成功して砂浜にいる訳だが、どこか寝られそうなところはないだろうか。

辺りを見回すと大きめの流木があった。これに寄っかかって仮眠をとるのが良いだろう。スカートが汚れるが気にする事ではない。どこかで洗えばいいのだ。

ステータスタイマーで15分後をセットして眠りにつく。目を閉じて全身の力を抜くと程よい眠気とともに気持ち良く眠る事が出来た。

ーー15分後

タイマーのアラームとマップレーダーによる警報が同時に脳内に鳴り響き、叩き起こされる。

脳はクリアになっており気分がスッキリしているが、警報で起きたくはなかったな。

マップレーダーを確認すると、さっき撒いたはずの鎮守府所属艦隊が近くまで来ていた。さすがに諦めが悪すぎる。絶対意地になってるに違いない。

ここまで来たのだから捕まる訳にはいかない。

もう一度撒いて鎮守府所属艦隊の意地をへし折ってやろう。

さっき気分がスッキリしていると言ったな、あれは嘘だ。

正直言ってイラついている。そしてその原因はあの鎮守府所属艦隊にある。ならばどうするか、痛めつけてやれば良いのだ。

この後の事など知った事じゃ無い。

鎮守府所属艦隊と接敵するまであと120秒、準備を整えて海へ出る。ホルスターのロックを外していつでも取り出せるようにしておく。

これより、作戦概要を説明する。

まず、最初に鎮守府所属艦隊に近づいて友好的に話しかける。

さっき逃げたのは少しパニックになっていたからだとも伝える。そして少し会話してから、一番近いのに銃口突きつけズダダダダン!とする。勿論、弾は7.7mm機銃に変更する。そして煙幕を展開して逃げる。7.7mm弾でも至近距離ならタダでは済まない筈だ。

そして逃げ切って終了。題して、とんぼ返り作戦。

よし、作戦決行だ。と、思った瞬間に脳内にまた警報が鳴る。

マップレーダーに別の艦隊の反応があった。

編成は、

・赤城 旗艦

・加賀

・金剛

・霧島

・島風

・吹雪

となっていた。同じ鎮守府所属艦隊だったらまずい。いくらチート持ちでもこの数には今のレベルでは勝てないだろう。

赤城と加賀の艦載機に潰される未来しか見えない。

こうなったらバランス型の装備で行こう。今のスロットは全部で5つ。ガバメントを両方外して、大楯を左手に装備。

右手にRDIストライカー(セミオートショットガン)を装備して、残りのスロット3つに応急修理女神を付ける。これで残機が3機増えた事になる。表にすると、

E:RDIストライカー 特別仕様 弾数100 強さは15.5三連装砲と同じ

E:ライオットシールド

E:応急修理女神

E:応急修理女神

E:応急修理女神

こうなる訳だ。我ながら無茶な装備だと思う。しかし、現地点ではこれが最適解。ライオットシールドで砲弾や艦載機の攻撃を受け流し、全速力で近づいてRDIストライカーをぶっ放す。

...突然だが、良い事思いついた。応急修理女神を一つ外して、RDIストライカーを2つ装備する。RDIストライカーの用途を対空と攻撃に分ければ良いのでは?そうと決まれば装備変更だ。

E:RDIストライカー 特別仕様 弾数100

E:RDIストライカー 対空特別仕様 弾数 50

E:ライオットシールド

E:応急修理女神

E:応急修理女神

突撃準備が完了した為、速力を上げる。

速力を上げ始めて30秒ほど経って電文が送られてきた。

落ち着いて止まれという内容であったが、この状況でどうやって落ち着けというのか。まあ、止まるが。

ライオットシールドとRDIストライカー攻撃用を構える。

鎮守府所属艦隊が近づいてくる。しかし、止まる気配がない。

俺のすぐ前で止まり、旗艦と思われる天龍が俺に話しかけてくる。

「そこの駆逐艦。今すぐ銃を下ろして両手を上げろ」

そうきたか。答えは一つだけだがな。

「断るといったら?」

「その時は撃つだけだ。手加減なんてしねぇぞ」

本気のようだ。しかし、何故駆逐艦一隻にそこまでこだわるのか。それだけは聞いておきたい。

「ならば問おう。何故貴艦らは駆逐艦一隻にそこまでこだわる?」

天龍は考える様子も無く、即答した。

「仲間が漂流しているのを助けるのは当然だろ?」

何言ってんのこの娘。漂流ではなく貴方達から逃げていただけですが。なんとか見逃してもらえないだろうか。

「一応言っておこう。俺は鎮守府に行くつもりはない。貴艦らがどうしても連れて行きたいならば力づくで来ると良い」

そう言った瞬間に俺は後ろに全速力で下がった。

少し距離を取ったところでRDIストライカーをぶっ放した。

散弾が天龍率いる艦隊に当たる。果たしてダメージはどうなのか。天龍が突っ込んで来る。剣が俺に迫るが峰打ちで終わらそうとしているのがわかる。手加減をされるなぞ、甘く見られたものだ。ライオットシールドで軽く受け流し、RDIストライカーを至近距離でぶっ放す。天龍は吹っ飛び、数メートル離れたところに倒れる。大破を確認。俺は少しやりすぎたと思いながら後ろに下がり続ける。

 

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