紋の色は名前の通り
彼は王都から離れた小さな町の少貴族の家庭で生まれた。
彼の両親は念願の男の子が生まれたことに歓喜した。近所の住民からもお祝いしてもらい、彼はたくさんの笑顔に包まれた。
しかし、彼の右手には「紋」がなかった。
この世界で生まれた大部分の人の右手には何らかの紋が刻まれている。紋があることは、その人に魔力があることを意味している。
魔力がない人は「紋無し」と言われ軽蔑されていたが、王国では現国王の命令で差別は禁止されている。
とはいっても罰則もないので未だに彼らを差別している自尊心の強い貴族が多いのが現状だ。
かといって紋がないと生活ができないというわけでもなく、紋がある人のほうが日常的にすこし便利なぐらいだろう・・・戦いがなければ
ノスト暦203年、アイル王国は隣国のアーカシア帝国から侵攻を受けた。
大帝国に攻められたアイル王国はなすすべもなく王都イスカーンを除くすべての都市を占領され、籠城を強いられた。
アイル王国の兵士たちは精鋭ではあったものの、人数をいかし紋を巧みに使た戦術を生み出した帝国にはどうしても敵わなかった。
かつては生活でしか使われなかった紋に帝国は「武器」としての可能性を見い出した。
剣や弓が一人殺す間に、紋による魔法は何人も人を殺せる。訓練された魔術師に対抗できる武器はないと言わしめた。
王都陥落も時間の問題とまで言われていたその時、手に今まで誰も見たことのない美しい紋を携えた男が現れた。
男は自ら先陣にたち、兵を鼓舞した。彼の紋は凄まじい力を発揮し徐々に戦線を押し返した。
彼と帝国の行為を否とする他国による連合軍のおかげでアイル王国はかつての領土のすべてを取り返しつついた。
しかし、帝国もやられっぱなしではなかった。戦いが続いて3年たったころ突如ノスト王国の国王に一通の知らせが届いた。
「連合国軍第一戦線の壊滅」
国王と家臣は知らせを受けて固まった。
第一戦線には連合軍の精鋭中の精鋭たちが集い、名高い名将も多数いたはずだ。それが一瞬にして壊滅なんて話どうやって信じられよう。
その時、扉から体に無数の傷を受け、かろうじて生きているというような男が宮殿の扉を突き破るような勢いで転がり込んできた。
少し前に派遣した偵察兵である。
「至急大事な報告があり..ぐはっ」
男は言葉を言い終える前に血を吐いて倒れた。
「今すぐその男を治療するのだ!腕が利く回復術師を早く呼んでくるのだ!!」
将軍の声に固まっていたときは再び動き出し、宮殿が一気に騒がしくなった。
それを見ていた国王はとてつもなく悪い予感がし、拳を固く握りしめた。
数時間後、ある程度は回復して目を覚ました密偵によるとどうやら帝国の魔術兵1万が山を越えて王都に近づいているとのことだ。家庭
そして、戦線を壊滅させたのは帝国の狂人ハイレンガー博士が発明した「エネルギーバースト」と言われる術式で、1万の魔術師の魔法を新たなエネルギーとして変換して蓄積し、一気に解き放つといものだ。
「ばかな!そんな術式聞いたこともない」
「まずそんなでたらめ魔法論の粋を遥かに越えているではないか!」
「そんなもの王都に打ち込まれたらひとたまりもないではないか!!」
「いや、そんなことよりm「静まれ!!」
さわがしかった空間が一気に静かになった。人々は声の先に視線を向けるとそこには「彼」がいた。
「わたしが行きましょう。」
これが人々が最後に聞いた「彼」の言葉である。
「彼」は単騎で荒野へ向かい、やがて地平線から現れた敵軍を目視した。
??「どうやらこれで最後か… もう一度みんなに会いたかったけどそれも無理そうかな」
して、「彼」を中心に突然とてつもなく大規模な魔法が展開したのだ。
「彼」がもつ平和和への願いと護りたい思い。そのまま、拡張し、展開したのだ。
敵兵は、戦意が損なわれ、座り込み動けなくなっていた。
そして1万の兵はすべてが眠りについた
彼の魔法は、広範囲による敵の無力化であり、一人の命も奪わずにこの戦いは幕を閉じた。
その魔法はオーロラのように美しく空に浮かび、見た人々は思わず涙した。
??「ごめん、約束は守れそうにないかな。 でもこれでようやく君に会える…」
最終兵器を失った帝国はそのまま衰退し、和平の条約を締結するのに時間はかからなかった。
王国ではパレードが開かれて、国全体がは歓喜した。
しかし、その後「彼」の姿を見た人はいない。あのあと、「彼」は音もなくいつの間にか消えていた。
生きているのか亡くなったのかは誰もわからない。
ただわかるのは「彼」が自分たちを守ってくれたこと。
そのことは決して忘れられないだろう
こうしてかれは「英雄」と讃えられた。
「彼」の名は「ルクス」
右手に翼の紋を持つ者
彼は生まれたときは紋無しだった。
ところどころがばがばですけどご容赦ください
できるだけ早く次の話を書きたい…