嘘は人を殺し人を助ける   作:出雲愚者

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頑張って書くので応援よろしくです。


プロローグ

 「ねぇ、紫呉は恋ってしたことある?」

 

 現在ダル気がする様な授業も漸く終わり、幼馴染の島田華楓(しまだかえで)と一緒に下校してる時、突然そう言われた。

 

 「ん? いや、別に。俺はそういうのはあんまり気にしたことないからな。けど、してみたいと思ったことは……案外あるのかもな」

 

 と言う。恋愛はしたことはない。というか、周りがそういう人ばっかりでウンザリしてしまったのかもしれない。ただ、恋愛がどういう気持ちなのか、気にならないといえば嘘になる。だからあんな事を言ったのかもしれない。

 

 「そうなんだ。紫呉って結構モテるんだと思ってたけど、そんな事はなかったんだね」

 

 その言葉を聞き、溜息を吐いた。恋愛なんてやっぱり大ッ嫌いだ。

 

 「はぁ……まぁ、そうだな。というか、俺がモテたことなんて一度もない。そんなことお前が一番よく知ってるだろ?」

 

 そう、生まれた時からずっと隣にいた彼女にはそんなこと知らない訳が無い。というか、俺は昔から暗くて、彼女は疎か友達ですらいなかった。コイツは……空気みたいなもんだ。

 

 「あのさ、紫呉は私のことどう思ってる?」

 

 これもまた唐突だった。コイツとの会話に突然じゃなかったことなんて一度もなかったけれど。

 

 「うーん、空気? もしくは台風か風。突風ではあるな」

 

 ある意味堂々と告げる。

 

 「ハァ……そんなんだからいつまで経ってもモテないんだよ」

 

 ……? 俺なにか悪いことしたか? いや、行動ではしてないから、やっぱり言葉か。

 

 「悪い。台風とか、人に例える言葉じゃなかったな。●ていう自然災害の名前のアイドルグループはあるけど」

 

 「はぁ、もう別にいいよ。紫呉の馬鹿」

 

 「何を今更。俺が馬鹿じゃなかったことなんて一度もないだろう」

 

 これが一番堂々だったのは言うまでもない。いや、成績的には俺の方が好成績だが、そんな馬鹿ではないらしい。そういうのを瞬時でわかるほどには知識はあった。というか、言われまくっていたのだ。

 

 「そこは堂々というべきところじゃないよ。紫呉、少しは乙女の気持ちに気付きなよ」

 

 「乙女? うーん、アニメキャラの気持ちなら誰よりも早く気付ける自信はあるぞ」

 

 そんな話をしながら下校していた。会話自体は当たり前でなんと言うか他愛もない会話だった。

 

 そこで俺の記憶は途切れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「神様、思い出させてくれてありがとう」

 

 俺は何もない真っ白な空間で一人の何かに感謝していた。彼は神様らしい。因みに何で俺の表現があやふやなものなのかと言うとそれは、神様の存在意義というものに関連している。其処にいるけれど、其処にはいない。そんなあやふやな者だからこそ、姿もあやふやな者になっているらしい。

 

 『別に構わない。本当ならもっと思い出して貰いたかったが、他ならぬ君が拒絶してる。そんな状態でここまで思い出せたのだから、これは奇跡という他ない』

 

 この神様はつい先ほど会ったんだ。いや、会ったという表現が正しいのかどうかも分からない。だって、まるで当たり前のように俺の傍にいたんだから。幼馴染のように、家族のように。

 

 「なぁ、俺は本当に生き返れないのか? 俺はまだ、別れのセリフですら言ってないんだぞ」

 

 俺は焦る気持ちを堪えて言った。いや、本当はもう分かってる。俺はもう、死んだ人間だ。会える訳が無い。

 

 『無理だ。こればっかりは私がいくら力を使おうとも、どんなに私を犠牲にしても絶対に出来ない。神様は万能じゃないんだ。みんなが思っているような存在かも知れないし違うかも知れない。ただ、私にはどう頑張っても無理だった……すまない』

 

 俺は神様の姿が認識出来るかどうかも分からなかったけど、1つだけ分かった事がある。涙。たったその一言がわかった。この神様は俺が泣かないのを知ってて代わりに泣いてくれていた。偽善かもしれないし、偽善じゃないのかもしれないけれど……でも、乾いた俺の心を潤すには十分だった。

 

 「おいおい、泣かないでくれよ? 俺はお別れが出来なかった。けど、もう会えないという訳じゃないし、心はずっと傍にあるとか、そういう考えも出来るんだから」

 

 『けど、けど!! 私には何も出来なかった!! 君を助けることは疎か、私という命を遣って君を助けることも!!』

 

 「……神様、一つだけ言っとく。俺がもう言えるかどうかも分からないけれど、命を粗末に扱うんじゃねえよ。お前の命を使って仮に俺が助かっても、全然嬉しくなんかない!! 記憶が戻っただけで、もう、充分なんだよ」

 

 『ッ!!?? あ、ありがとう』

 

 神様は泣きながらお礼を俺に言った。そして、今度は青ざめたような焦った感じに思えた。

 

 『ッ!!?? そんな……分かりました』

 

 「ん、どうしたんだ?」

 

 何か起こったような気がして不安になった俺は神様に聞いてみた。そして神様の口から呟かれた様な言葉に俺は絶望した。

 

 『…君はあそこの世界には一生生き返れませんし、生まれ変わることも出来ません。君には別世界に行ってもらい、そこで死ぬまで生活してもらいます。多分、別世界であなたの魂の寿命はなくなり、もう、二度と会うことはないでしょう。ここで話した記憶はなくなります。当然、さっきまでの幼馴染との会話ですら……』

 

 俺はこれに拒否権がないことを悟る。どうやら俺はもう、幼馴染と会える機会を永遠に失ってしまったのだ。

 

 「……そうか。じゃあ、さっきまでありがとな。俺のために頑張ってくれて。俺の為に泣いてくれて。お別れみたいだけどさ。神様にだけは言っとく。ありがとう。行ってきます」

 

 神様は大粒の涙を流しながら。それでも微笑んで俺に言ってくれた。

 

 『行ってらっしゃい』

 




こんな駄文ですいません。見てくださった方、ありがとうございます。誤字脱字等御座いましたらコメント書いてください。どんなコメントでも待ってます
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