Extra game   作:暁楓

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 番外編リインフォースルートです。本編とは一切関係ありません。あと、この話は砕けえぬ闇事件が終わった後という設定です。
 題名の通りです。綾がちょっとシリアスに入ったりしますけど、それでも甘く感じられ……ゴフゥッ。
 今回は短いですがむしろこんなの物理的にも精神的にも長く書ける訳がな……ゲフゥッ。


リインフォースと綾がイチャイチャする番外編 その一

 なにかおかしいと感じた。

 俺は自分用の魔法及びその術式を作ろうと研究していたはず。なのになぜか俺は寝ている。それも、感覚からして横になっている。

 一番新しい記憶は……机に向かって参考資料を読み漁っているところ、だったか? ここしばらく寝不足だったからつい寝てしまったのかもしれない。でも、横になっているのが謎だ。普通に考えれば机に突っ伏して寝てるはず。

 それに、なんか枕がある。

 いや、枕というには生温かい、スベスベした枕なんだが……。

 ……目を開ける。

 

「あ……起きましたか?」

 

「……何やってんの?」

 

 見えたのは天井。それとこちらを覗き込むリインフォースだった。

 俺が質問すると、リインフォースは少し答えづらそうに口ごもりながら言った。

 

「ええと……膝枕、というものを」

 

 ……この枕、リインフォースの膝だったようだ。膝というか、後頭部に当たってるのは正確には太ももだけど。なんで枕にしているのは太ももなのに膝枕というんだろうね。

 一つ目の疑問が解決されたところで、俺はもう一つの疑問を投げかける。

 

「なんでリインフォースがここにいるんだ?」

 

 ここは俺の家の一室。言うなれば書斎や勉強部屋といったところである。まず家に来ていることが疑問なのだが。

 

「綾の魔法開発で、力になれることはないかと訪ねてみることにしたのです。この部屋へは、海斗が教えていただきました。そして部屋に入ったら……」

 

「俺が机に突っ伏して寝てた、と」

 

 先に答えた読みが当たったようでリインフォースが頷いた。後はもう、リインフォースが膝枕をして今に至るといったところか。

 とりあえず目を覚ました以上、このままというのは何かと恥ずかしい。加えて魔法開発もある。

 そんな訳でひとまず上半身を起こす……が。

 

「あ……」

 

「……………」

 

 リインフォースの名残惜しそうに漏らした声に動きが止まる。

 ……あー、うん。別に、まだ急がなければならない訳でもないか。それに、机に突っ伏した状態から横にされて膝枕されても気づかないぐらい眠りこけていたってことは、それほど披露が溜まっていたってことだし、急いでも効率が落ちる可能性が十分ある訳だし。ここまでの思考時間約十五秒。やっぱ頭の回転が落ちてるかな。

 ざっと理由を並べ立て、逆再生するかのごとく頭をリインフォースの太ももへと戻す。

 

「え、あの、綾?」

 

「……やっぱりもうちょっと寝る。嫌だったり、その態勢に疲れてるんだったらすぐ起きるぞ?」

 

「い、いえ! 大丈夫です」

 

 安堵と嬉しさからか笑みを浮かべ、膝枕続行を快諾してくれたので、そのままリラックスを心掛ける。

 改めて後頭部が彼女の太ももに受け止められ、太ももも柔らかさと人肌の温もりが伝わってくる。

 その心地よさを感じながらも、俺はあることを考えていた。彼女が膝枕をさせてくれる理由、それから砕け得ぬ事件時においての俺への過保護といい、その他俺への反応。

 

(好き……ってことなんだろうなぁ……)

 

 自画自賛をするつもりではないが、きっかけも理由もあるにはある。それに、好きでもないのに膝枕などしないだろう。

 その好意は受け取る。だが、俺はそれより先には進めない。

 

(俺はまだ、『彼女』のことが……)

 

 この世界に来てしまい、もう会うことなどかなわないことは目に見えているというのに。それでも未練がまだ残る。約束を守れなかった後悔をまだ引きずっている。

 いったい、どうすれば……

 

「……綾?」

 

「……ん、どうした?」

 

 気がつくと、リインフォースが不安そうな顔でこちらを覗き込んでいた。

 

「あの、難しそうな顔をしてますが……ひょっとして、寝心地が悪かったでしょうか?」

 

「……ああ、いや、二度寝となるとなかなか寝付けなくてな……まだ明るいし」

 

「そうですか? ……あの、それなら」

 

 ぴとり。視界が真っ暗になった。

 

「これで……どうでしょうか?」

 

 俺の視界を真っ暗にしたのはリインフォースの手であった。つまり、目隠しされた。

 両手で顔を包むように目隠しされ、ちょうど目のところには彼女の指が被せられている。さらさらとしていて、かつ少しひんやりと冷たい。いや、こちらが熱いのか。先の考え事か膝枕の恥ずかしさかで持った熱が奪われていき、それがひどく心地良く、ぼーっとしてしまう。

 

「……どうですか? 綾」

 

「……ああ、すごく、気持ちいい」

 

「そうですか。良かった……」

 

 リインフォースの安心したような声が聞こえる。

 ……やはり今は、あの時の未練が、後悔が残ってる。リインフォースの好意は受け取っても、そこから先への進展が俺にはできない。最終的に、彼女を不幸にすることになるだろう。

 だけど……今は彼女を幸せにさせてやっても、悪くはないだろう。

 そしてもし……未練より先に彼女のことを思うようになったら……その時は……。

 

「……少し、眠くなってきたかな」

 

「はい……お休みなさい、綾」

 

 俺は二度目の眠りについた。




 リア充爆ぜろと思いながら、砂糖になってきます。
 あ、あとゲーマーズラジオもよろしくお願いします。お便りなんでもいいんで。ネタバレにならない限り。
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