転生したら妹がブラコン拗らせて独身のアラフォーだった 作:カボチャ自動販売機
そんな勢いで書いていきたいと思います。
プロローグ
魔法技能師開発第四研究所を出自とする家系で、十師族に選ばれる資格を持つ二十八家の一つである四葉家。父がリーダーとなってやっと一族として形を持った程度の家ではあるが、その力は凄まじい。
と言ってもぼくは、魔法演算領域を何やら正体不明の魔法が殆ど占有しているらしく簡単な魔法しか使えないわけなのだが。
まあ、そんなんだからきっと、今こんなことになっているんだろうね。
ぼくは今、瀕死の重症だった。
きっと今こうして下らないことを考えていられるのも走馬灯ってやつの一種なんだろう。
アスファルトの上に転がったぼくの体からは信じられないくらいの血が溢れていた。人間ってこんなに血が詰まってるんだなって驚かされるくらい。
「お兄様!お兄様っ!?」
全身の感覚が無かった。もう目もまともに見えていない。中学生になったばかりの妹の顔も残念ながらろくに見ることさえ出来ない。何か叫んでいるのは分かるけど、何と言っているのか聞き取れない。
四葉真夜。
可愛い妹だ。いつもぼくの後ろをついてきた。中学生になったってそれは変わらなくて甘えん坊は直らなかったな。頭を撫でると心地良さそうに目を細めて、手を離そうとすると頭を押し付けてくるんだ。
「お兄様大丈夫です、きっと私がなんとかしますから!絶対治しますから!だからっ、だからぁ!」
きっと泣いているんだろうな。
今すぐその涙を拭ってあげたい。大丈夫だよって頭に手を置いて、驚かせないでください!と怒る君の頬をつつく。それが出来ればどんなに良かったか。
残念ながらぼくはもう、指一本だって動かせそうにない。
「嫌!嫌です!お兄様!逝かないでっ!私を独りにしないでっ!」
真夜の涙を拭うのは、深夜に任せるとしよう。
四葉深夜。ぼくのもう一人の妹。真夜の双子の姉。
素直になれないツンデレちゃんで、いつも素直に甘える真夜を羨ましそうに見てる。内緒だけれど、ぼくはそんな深夜に意地悪したくなって、うんと真夜を甘やかして、モジモジして何か言いたげな深夜をいつもあえて知らんぷりしてるんだ。
小さな声で、私も……って真っ赤な顔で頭を突き出すのがとてつもなく可愛いから。
素晴らしき、良い人生だった。
四葉家に生まれながら魔法師としては二流でもまだ盛り過ぎなくらい才能がなかったけれど、兄妹には恵まれていた。
こんな兄を慕ってくれて、ぼくは本当に感謝しているんだ。
二人がいなければ、きっと良い人生だったなんて思えなかった。
シスコンって笑われたっていいさ。
ぼくには勿体ないくらい、最高の妹達だ。愛してるって叫んだっていい。
だから最後に願おう。
どうか二人が幸せに生きられますように……。
西暦2062年4月。
会場で襲撃を受け誘拐されそうになった四葉真夜を庇い、四葉逢魔はその生涯を終えた。
『黄昏の魔王』と称された彼の死は後に語り継がれることとなる四葉家の伝説の引き金となった。
襲撃の犯人であった国、大漢。その大漢との暗闘の末、四葉家は戦力の半分を失うも、大漢の閣僚、高級官僚、士官、魔法師、研究者など、4000人もの人間を暗殺し、中華大陸における現代魔法の研究成果を全て破壊し尽くした。
このダメージにより、大漢は一年後に内部崩壊することとなり、東アジアにおける南北対立の終息は、北半球における世界群発戦争の終息につながった。
この伝説的偉業、大漢崩壊の真実を知る者たちは、四葉家をこう呼ぶ。
『
【複数の骨折 肝臓血管損傷 出血多量】
【心肺停止を確認】
【自己
【魔法式/ロード】
【コア・エイドス・データ/バックアップよりリード】
【