ボクは君の体の一部   作:タシャラ

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記念すべき第一話ですが諸事情により短めでお送りしています

ここで色々話すとネタバレになりそうなので止めておきます
それではどうぞ(*'▽')


とある本との遭遇

ボクの前には、とある1冊の本が落ちていた。しっかりした黒の革表紙には何も書かれていない。

この施設の中に本があるのは知っている。

けれど、興味はなかった。見ようとも思わなかった。

理由は単純、読んだところで何にもならないからだ。

外の世界のこと?そんなの知ってどうする。知ったところで何も出来ない。何にもならない。この施設からは出られないのだから。

淡い希望を持つぐらいなら、最初っから知らなければいい。

この施設にいる大人達にも、命令されたことだけを聞いていればいい、と何回も何回も繰り返し言われている。実際に生まれて今まで8年間そうやって生きてきた。

別に本が読めない訳では無い。読み書きはしっかりできるし、ある程度のことは出来る。

だからといってこの本に興味がある訳では無いが。

 

……しかし、この本はどうすればいいのだろうか。

 

大人に持っていけばいいのだろうか……。それとも、このままにしていといた方がいいのか……。

 

どっちにしようか決めあぐねていた時に、ふと、本のタイトルが気になって、表紙をめくって見た。そこにはこう書かれていた。

 

 

《クローン研究結果》

 

 

そのタイトル何故かほんの少し興味が湧いた。

 

クローンというのは多分、ボク達のことだ。確証はないけれど、そう思う。

 

ということは、この本は自分について知れるチャンスだ。この施設は何をするとこなのか。クローンとは何なのか。ボク達は、何の為に作られたのかを………。

 

 

─────────────────────────

 

 

 

ボク達の部屋は番号で、何ヶ所かにわけられている。番号とは僕達についてる名前?みたいなものだと、大人達は言っていた。ちなみにボクはZⅡ3362番だ。意味は知らない。

部屋は、長方形の箱みたいなもので、足元に穴が空いている。そこが入口だ。それが、幾つも積み重なっている。大人達はカプセルホテルみたいなもの、と言っていたけど、カプセルホテルがなんなのかは知らない。

部屋には番号のシールが貼ってあって、ボクの部屋は1番下の端っこにある。梯子を登らなくて済むから便利でいい。

部屋に入り布団に潜り込む。

件の本を開けると、ツンとした独特の匂いがした。多分薬品か何かの匂いだろう。

 

 

本には、こう書かれていた。

 

 

まずボク達がクローンであること。クローンは、人に臓器を提供したり、子供のいない家庭に養子縁組に出したり、人体実験をするために作られたということ。この施設はそのクローンを作り、育て、実験をする施設だ。

ボク達には手首についている、番号が書かれたよく分からないもの。それが、暴走した時のための、自殺用薬物が入っているものだった。GPS機能が搭載してあるため、どこにいても、何をしていても、管理されている。

提供する臓器は、時間が経つと再生すること。その再生時間は個体差がある。そして、再生出来ずに死んでしまうクローンもいること。クローンの約80%がそうだそう。

ボクや同じ年代の子たちがまだ臓器提供をしていないということは、年齢の制限などもあるのだろうか。

 

さらに、実験内容とその結果。いつ研究を始めたのか、外の世界のことが、事細やかに書かれていた。

 

そして最後の分にこう書かれていた。

 

 

『さて、自分のことを全て知った上で君はどうする?』

 

 

と。

 

 

 




いかがでしたか?
自分で書いてても短いとは思ったのですが区切りがいいところで終わりたかったので……

感想や評価どしどしお寄せください!次の作品が早く投稿されるかもしれません

ではまた次の投稿で(@^^)/
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