【完結】ありふれたハジケリストは世界最狂   作:味音ショユ

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コラボってこんなのでいいのか?(二度目)


奥義41 自然は大切にしようね

 激しい怒りにより超サイヤ人2に覚醒したハジメ。

 体にはビリビリとした小さな雷のようなオーラを纏い、辺りには風が吹き荒れ、後なんかシュインシュインいってる。

 しかし、彼の後ろではユエもまた怒りに震えていた。

 彼女は激情のまま叫ぶ。

 

「私のメロンパン食べたの誰!?」

(どうでもいい……!)

 

 雫はユエの叫びに対し内心で呆れていた。

 視点を戻してハジメ。彼は唐突に空へ手を伸ばし、虚空から一振りの剣を取り出す。

 その剣は柄の部分は木と普通。されど刃の部分は上からピンク、白、緑の球体でできていた。そう、この剣は――

 

「憤怒の魔剣、お団子スラッシャー」

「三色団子――――――――――――――――!?」

「あ、あの剣は!?」

「知ってるの!? シズ電!」

 

 ツッコむシアをよそに、お団子スラッシャーを見て恐れ戦く雫。

 鈴はそんな雫に向かって問い、彼女は身体を震わせながら答えた。

 

「ええ、あれは伝説の鍛冶師『カ・タナヲオモ・ニツクリマ・シタ』が作った最後の剣よ。なぜ団子の形になったかは知らないけど……」

「それはオレが知ってるぜ」

 

 申し訳なさそうにする雫の言葉を引き継いで、今度は天の助が解説を始めた。

 

「あれは確かこんな感じだった」

 

『うーん、最後の剣だしちょっと奇抜にしたいな~。そうだ! これで決めよう!!』

 

安価の形に剣を作る

1:伝説の鍛冶師

>>4

 

2:名無しのハジケリストさん

セーラー服

 

3:名無しのハジケリストさん

チョウチンアンコウ

 

4:名無しのハジケリストさん

三色団子

 

5:名無しのハジケリストさん

全部まともな形じゃなくて草

 

 

「大体こんな感じで」

「安価で決めたんですか!?」

「さすがににこれの為だけに掲示板形式のタグは追加しなかった」

 

 まさかの事実にシアが慄く中、ハジメは剣を敵三人に向けて突き付けて宣言する。

 

「行く手を阻む壁も、山も、惑星も! ロードを切り開いて突き進む!! 覚悟しろ、この剣を持った以上、僕に負けは無い」

「ほざけぇ―――――――――――――――っ!!」

 

 ハジメの言葉を挑発と受け取ったのか、怒りに身を任せ飛び掛かるハンス。

 そこにティオが、一メートル四方の白い箱を持って立ちはだかる。

 

「こんにちは。レイ・ゾウコです」

 

 白い箱が自己紹介すると同時に、箱の蓋が開く。その中にあるのは、アイスクリームや氷に、凍った肉だった。

 一方、飛び掛かったハンスは勢いを殺しきれず顔を箱に突っ込んでしまう。

 

「ぐわあああああああ! 顔が凍る―――――――――――!!」

「よし、袋叩きじゃ!!」

「囲め囲め!!」

「ほらほらどーしたハンスちゃんよぉ!?」

 

 その隙にバカ三人は、殴る蹴るの暴力をハンスに叩きつけ、最後には彼の全身を箱に押し込んだ。

 

「剣使ってない―――――――――――――――――――!?」

「ぐふっ……」

 

 そして、押し込まれた箱は苦し気なうめき声をあげ、そのまま懺悔を始める。

 

「すいません、皆……俺、嘘ついてました。俺、本当はレイ・トウコって言います」

「そうか」

「でも弟は本当に冷蔵庫なんです! 生まれも育ちもナショ〇ルです! 信じてください!!」

「大丈夫。分かってるよ」

 

 悩み苦しむ冷凍庫に優しく声をかけながら、ハジメはお団子スラッシャーを無造作に振るう。それだけで、冷凍庫が入るだけの次元の裂け目が生まれた。

 

「強すぎませんかその団子!?」

「あれが……お団子スラッシャーの真の力……!!」

 

 驚くシアと戦慄する天の助。そんな二人を尻目に、ハジメはハンスの入った冷凍庫を次元の裂け目の中に放り込んだ。

 

「あるべきところへ還れ、このハジのハンス」

「捨てた―――――――――――――――――!?」

「コラボキャラの退場ってこんなんでいいんですか!?」

「あんまり出ずっぱりというのもどうかと思う」

 

 シアの思わず放った疑問にユエはバッサリと切り捨てた回答を見せる。

 その一方、戦力を減らされたクリムゾンとブルースはハジメたちへと向かっていった。

 

「一人減らした位でオレ達を倒せると思うな!!」

「私は……マルハーゲ帝国旧毛狩り隊Eブロック隊長コンバット・ブルースだぞ……!!」

「油断するとすぐオルガ混じりますね」

 

 走ってくる二人。彼らに対しハジメは奥義を発動した。

 

「納豆真拳超奥義、納豆的大自然(ナチュラル・エレメント)!!」

 

 ハジメが奥義を発動させると、オルクス大迷宮の風景が一変。辺りが平原となり、周りには森。その少し奥には川、反対側には火山が噴火している異様な光景へと切り替わる。

 

「な、何だこの世界は!?」

「ここは僕の作り出した世界。この世界でお前たちは四つの自然の力を受けてもらう!!」

「自然の力!?」

「ポ〇モンじゃないよ」

 

 ユエのどうでもいい補足とともに、ハジメたちは早速攻撃を開始する。

 

「オラァ!!」

「「「ぶべらっ!?」」」

 

 まずは首領パッチがクリムゾン、ブルース、ティオの三人に思いっきりガソリンをぶちまける。

 

「はい」

 

 そしてガソリンが掛かった三人に、ハジメはお団子スラッシャーに付属されているチャッカマン機能で火をつけた。

 

「「「ぎゃあああああああああああ!! 燃える――――――――――――!!」」」

「何で団子にチャッカマン機能あるんですか!?」

「火は文明の基礎にして自然の脅威! 改めてその恐ろしさを味わえ!!」

 

 燃え盛る三人に向かって得意げな顔で宣言した後、ハジメは指をパチンと鳴らす。すると、いきなり火が消え、三人は戸惑いを見せた。

 その隙にハジメは叫ぶ。

 

「今度はこれだ。首領パッチ!!」

「三人とも泥まみれで不潔よ! 洗われなさい!!」

 

 首領パッチが叫ぶと、三人の足場がいきなり消失し、三人はそのまま下に落ちる。

 消えた足場の下には大量の水が数メートル四方のプールみたいに貯めこまれており、三人はそこに着水する。

 そのプールに首領パッチは巨大な棒を突っ込み、そのままかき回す。すると、そのせいで巨大な水流が発生し、三人は成すすべもなく流される。

 

「綺麗になれ! オレの手で元の美しさを取り戻せ――――――――!!」

「水は僕らに恵みをもたらすが、同時にすべてを洗い流す!! これぞ水の脅威!!」

「いやハジメさん何もしてないですぅ!?」

 

 首領パッチはグルグルと棒をかき回していたが、しばらくすると疲れたのか、かき回すのをやめてただ水流を見つめる。

 やがて水の流れが止まると、三人は身を寄せながら息も絶え絶えとなっていた。

 そんな三人に向かって、首領パッチは怒声をあげ――

 

「お前ら揃いも揃って、三密を満たすんじゃねえ!!」

「「「ぎゃああああああああああああ!!」」」

 

 雷を叩き落とした。

 

「いや満たしてない満たしてない!!」

「二つは満たしてるけどね」

 

 雫のツッコミが辺りにこだまするが、誰もそれに構わない。

 これを無視して、今度はハジメが土を大量に積んだダンプカーを、敵二人とティオが入っているプールに向かってバックでやってきた。

 

「オーライ、オーライ」

 

 首領パッチの案内でハジメはダンプをプール近くに止め、そのまま土を全てプールに流し込む。

 

「埋め立て!?」

「「「「ぎゃあああああああああああああああああ!!」」」」

 

 首領パッチごと。

 

「巻き添えが増えたですぅ!?」

「大地は人が住む基盤! その重さを噛み締めろ!!」

「成程……すなわち妾が今受けているのは石抱の上位互換じゃな!?」

「どういう解釈!?」

 

 ティオが素っ頓狂な解釈を見せるが、次の瞬間首領パッチ以外の三人は少しずつやせ細っていく。

 その一方、元プール現埋め立て地に一本の大樹が根を下ろした。

 

「これが最後の草の脅威! 雑草は土があればどんな場所にも生えるんだ!!」

「その木雑草ってレベルじゃないですぅ!?」

 

 大樹に栄養を吸われ、どんどん萎んでいく首領パッチ以外の三人。一方、大樹は実り、やがて全ての実は首領パッチへと成長していった。

 実った首領パッチたちはそれぞれ囀り、その場にいる人々の正気を奪っていく。

 

「我を崇めよ、我を称えよ」「白ひげ白ひげ敗北者」「チャーハアアアアアアアアン!」「やった、討伐数一!」「コーラまだかな~」「Ah 真夏のJamboree」「レゲエ砂浜Big wave」

「うるさい!!」

 

 この現状に耐えかねて、ハジメは全ての首領パッチをロケットランチャーで吹き飛ばした。

 

「自然の脅威、科学で吹っ飛ばしちゃったわね!?」

 

 首領パッチが実った木はそのまま倒れ、その隙間から栄養を吸われていた三人がはい出てくる。

 そしてクリムゾンは立ち上がり、ハジメに向かって得意げに叫んだ。

 

「はっ、どうやらお前の言う自然の脅威はオレたちを倒せなかったようだな」

「何勘違いしてるんだ。まだ僕のバトルフェイズは終了してないぞ」

「何!?」

 

 ハジメがそう言うと、お団子スラッシャーを構える。すると、団子に向かって倒れた木と埋め立てられたプールからエネルギーが集まり、団子を発光させ、形状を変化させていく。

 

「自然は確かに脅威だ。だけど人々はそんな自然と時に向き合い、時に寄り添いあう。そうやって文明は生まれたんだ。これから僕らはお前たちを人間の英知で止めを刺してやる!!」

「「舐めるな――――――――――――――!!」」

 

 ハジメに向かって攻撃しようと走るクリムゾンとブルース。

 しかしその前にお団子スラッシャーの光は消え、三つの武器へと変化していた。

 ハジメは変化した武器のうち二つである石斧を首領パッチとティオに渡し、自分は石槍を構える。

 そして三人はそのまま石器をクリムゾンとブルースに振るった。

 

「納豆真拳超奥義、三又の石器(トライデント・ストーンエッジ)!!」

「「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああ!!」」

「人間の英知思ったよりショボい――――――――――――――――!?」

 

 敵二人を倒したハジメは、すぐに石槍を振るう。

 すると、ハンスと冷凍庫を放り込んだのと同じ様に次元の裂け目がまたできる。するとそこから、カジノワールドで労役中の清水が這い出てきた。

 

「クソッ、これ以上やってられるかよハジケリストの相手なんざ……!」

 

 愚痴る清水だが、人影に気づいて顔をあげるとそこにいたハジメと目が合う。

 ハジメはそっと優しい笑みを浮かべる。

 

「清水君、お前の労役はまだ終わってない!!」

「「がはぁ!?」」

 

 その直後、クリムゾンを清水諸共カジノワールドに叩き込んだ。

 そして超サイヤ人2が解除され、ハジメは元の黒髪に戻った直後勝鬨をあげた。

 

「これで決着だ!!」

「いやさっきの清水君は何!? どういうことなの!?」

 

 しかし、雫に限らず事情を知らないこの場にいる大半の人間は、突如現れた清水に戸惑いを隠せなかった。




第3章、残りあと一話です
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