【完結】ありふれたハジケリストは世界最狂   作:味音ショユ

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なろうで最近流行りのざまぁ系っぽいタイトルにしてみました。


奥義60 天使と馬鹿。戦いの決着はもう着きます ~敗者が絶叫するけどすでに遅い~ そして……

 切り札だった聖歌によるデバフの強制解除。さらに魚雷ガールの突進を受け、かろうじて立っているもののフラフラになるノイント。

 そんな彼女にハジメとティオは襲い掛かる。

 まずはティオの攻撃だ。

 ティオは回し蹴りをノイントの顔面に容赦なくぶち込んだ。

 

「今の蹴りはグロリアの分じゃ」

「どなたですか!?」

「そしてこれも、グロリアの分じゃああああ―――――――ッ!! これも! これも! これも! これも!

 

 そのままノイントに対し、ティオはパンチの連打に移行。容赦のないラッシュがノイントを責め立てる。

だが彼女はまだ倒れない。ここで今度はハジメの攻撃だ。

 彼は右手に納豆を構え、ノイントに叩きつける。

 

「これは、無職〇生のロ〇シーがアニメ一話で見せたパンチラと、二話で見せたオ〇ニーを、何回もリピートしている紳士達(へんたいども)の思いを籠めた一撃だ!!」

「ぐわあああああああああああ!!」

「ロクでもない思いだけが籠ってる――――――――――!?」

 

 攻撃を受けたノイントはノーバウンドで神山の壁に叩きつけられ、そのまま地面に倒れ伏す。

 すぐに彼女は起き上がろうとするが、地面に体が引っ付いているかの様に動くことができない。

 その下手人であるハジメは、得意げに彼女を見下しながら言う。

 

「納豆真拳奥義、粘着納豆(ペタリマメ)。これでお前は動けない」

「か、体が……!?」

「地面にへばり付くんだよ! ゴキブリホイホイに引っかかった虫みたいによぉ!!」

「ご主人様、あの技をするのじゃ!」

「かしこまっ」

 

 ハジメがティオの台詞に応じたと同時に、彼女は魔力を用いて龍へと姿を変えていく。

 

「今、僕の銀河に、七つの超新星が、ガンマ線バースト! やめろっと言われてももう遅い。やめろっと言われてももう遅い! 二回言ったのに意味はない!!」

「無いんですか!?」

「妾の変身シーンで何をしておるのじゃ」

 

 ハジメが適当に召喚口上を述べている間に、ティオは変身を完了し竜になる。

 そしてハジメはティオに飛び乗り、彼女はそのまま空へと舞い上がり、攻撃を仕掛ける準備を始めた。

 その光景をノイントは阻止しようともがくが、見ているだけで精一杯。動くことはできない。

 

「納豆真拳W超奥義、エクスカリバー&エクスカリパー」

 

 ハジメが超奥義を二つ発動すると、虚空に納豆が二つ浮かび上がり、そこからそれぞれ黄金の剣が生え、彼の手元に収まる。

 そして――

 

「合体!!」

 

 そのままハジメが二つの剣を勢いよくぶつけると、徐々に交わり新たな姿でここに顕現する。

 

「来い、黄金の対戦車砲(エクスブレイズ・キャノン)!!」

「剣じゃない――――――――――!?」

 

 合体して現れた武器は、黄金色に輝く対戦車ライフルだった。

 ハジメは現れた銃を構える。すると、銃が彼の持つ魔力やハジケパワーを吸収し、それを彼はビームとして、ノイントに向けて発射した。

 続いてティオが、ハジメと同じくノイントに向けて口からブレスを放つ。

 そしてハジメが銃から撃たれたビームと、ティオから撃たれたブレスが混ざりあい、一つの技となった。

 これぞ協力奥義を超えた奥義。その名も――

 

「合体超奥義、トリオ・ザ・ストリーム!!」

 

 二人が放った合体超奥義は巨大なビームだが、地面にへばり付いたままのノイントからは巨大な光の壁が迫ってくるように見えた。

 だがいつまでも倒れ伏しているままの天使ではない。

 ノイントはハジメの奥義を己の心で破り、立ち上がる。だがビームを避けるには遅く、受け止めるしか彼女には道が無かった。

 

「こんなもの……! こ……こんな……もの……!!」

 

 ビームを受け止め、必死に踏ん張るノイント。しかしビームを跳ねのけることはできず、彼女は少しずつ押され、ズルズルと後退していった。

 そんな彼女をハジメは憐れむように見ながら、小さくこう呟く。

 

「おめえはすげえよ。よく頑張った……たった一人で……」

「いやイシュタルさん達の力も借りていましたけど!?」

 

 途中で愛子のツッコミが入るが、無視してハジメの独白は続く。

 

「今度は良い奴に生まれ変われよ。ハジケの凄さを分からせて……」

 

 そしてここでハジメは、今なお撃ち続けているビームの威力を跳ね上げ、別れの言葉をノイントに差し出した。

 

「またな! はぁっ!!」

「うぐ……っ!?」

 

 威力がさらに増した合体超奥義に耐えられず、ノイントは少しずつビームに呑まれていく。

 

「この、化け物めええええええええええええええええええええええ!!!」

 

 そんなノイントにできることは最早、怨嗟の声を仇敵に向かって残すのみ。

 だがその行いに意味はない。ハジメ達の奥義はノイントのみならず、彼女の背後にあった神山すらも呑み込み、塵一つ残さず消滅させた。

 

ノイントは たおれた!

今春が来て君はきれいになった のけいけんちを てにいれた!

 

「また変なメッセージ入った!? 経験値の所文字化けしてるし!!

「花京院、イギー、アブドゥル。終わったよ……」

 

 戦いが終わり、ホッと息をつく一同。

 しかしそこにさらなるメッセージが。

 

さらにハジメ ティオ あいこ ぎょらいガール は

しんだいまほうを しゅうとくした!

 

「さらに出てきました!?」

「あれ? ここで習得イベント?」

“これまではもう一つイベントを消化したうえで習得していたのじゃが?〟

 

いや ほんらいならイベントはさむけど なんだかすごくいそいでそうなので……

 

「凄く気を利かせてくれました!?」

「本物の紳士(ジェントルマン)ね」

 

 まさかの気遣いに愛子は驚き、この話でここまで喋っていなかった魚雷ガールは感心する。

 一方、ハジメとティオはひそひそと内緒話をしていた。

 

“というか、魚雷殿はなぜいままで喋ってなかったのじゃろうな?〟

「僕らの攻撃に先生を巻き込まないように守ってくれてたのと、僕らがふざけてなかったからじゃない?」

「ふざけすぎ!!」

「ぎゃああああここで来た――――!?」

 

 ハジメが魚雷ガールに吹き飛ばされる一方、ティオは神妙な声で愛子に問いかける。

 

“それで、愛子殿はここからどうするのじゃ? 妾とご主人様は王城へ向かうつもりじゃが〟

「私も行きます。生徒達が、まだあそこにいますから」

 

 愛子が決意を示したところで彼女はティオに乗り、魚雷ガールは自分も乗ったうえでハジメを乗せる。

 そうして四人は王城へ向けて出発した。

 

 


 

 

 時はまた戻り、ユエとシアが二人で城下町へ向かったころ、首領パッチ、天の助、リリアーナの三人もまた城内で行動を始めようとしていた。

 

「ツーン」

 

 だが首領パッチは拗ねていた。ここ数話ほどあらすじでしか出番がなかったので、完全に不貞腐れているのだ。

 そんな彼を天の助は諫める。

 

「オイオイ首領パッチ、今はオレ達のパートだぜ。もっと、ハジケろよ?」

「……トメィトゥ」

「頑張るってさ」

「今のトマトそういう意味だったんですか!?」

 

 首領パッチに対しリリアーナがツッコミを入れると、声を聞きつけたのかガシャガシャと鎧を纏った人影が近づいてくる。

 三人は慌てて近くの部屋に隠れるが、天の助はここで疑問を呈した。

 

「いや、お前王女なんだから堂々と通ればよくないか? 『王女ですが、何か?』みたいな顔してりゃいけるんじゃね?」

「そうかもしれませんが、南雲さんの仲間を連れているとなると、私も敵とみなすかもしれません。ここは見つからないようにいきましょう」

「それならオレに任せな」

 

 リリアーナの言葉に頷いた天の助は、どこからか新幹線で見る駅弁を運ぶカートを用意し、告げた。

 

「プルプル真拳奥義、ところてん駅弁販売」

「ところてんと駅弁が何一つ結びつきません!!」

 

 リリアーナは容赦なくツッコミを入れる。

 一方、首領パッチはいつの間にかスーツと眼鏡姿に着替え、カートの上にある駅弁を開ける。

 開けた駅弁の中身は、ところてんオンリーだった。それを見て首領パッチは冷たく言い放つ。

 

「この弁当は却下だ。売れる弁当を作れ。私情はすべて捨てろ」

(滅茶苦茶冷徹ですね!?)

「そんな、開発部長……」

 

 冷たい言葉に天の助が打ちひしがれる中、首領パッチはカートに乗ったところてん弁当を全ておろしてから、代わりに大量のイカの塩辛を乗せていった。

 

(まさかすぎるメニュー選択!!)

「おっしゃあ! 売るぞぉぉぉ――――――っ!!」

「カコーン! カコーン!」

 

 そして天の助がノリノリでカートを押し、首領パッチが横でししおどしになりながら三人は出発した。

 

「塩辛~、塩辛はいかがっすか~!」

「カコカコカコカコカコカコカコ」

「ししおどしがうるさいです!!」

「コミヤカホ!!」

「人名!?」

 

 するとどこからともなく鎧を纏った兵士達のみならず、ナイフなどで武装しているメイド達もが現れた。

 彼らは王女の帰還に気付き出迎えに来たのか。それとも侵入者として捕縛しに来たのか。答えはどちらでもない。

 

「シオカラァ……シオカラヲクレェ……」

 

 答えは、全員塩辛目当てだった。

 

「塩辛大人気!?」

「さっすが首領パッチだぜ!」

「嘘だろオイ……! どういうことだよ……!?」

「カートに乗せた当人が驚くのはおかしいでしょう!?」

 

 首領パッチが戦慄しているのとは裏腹に、塩辛は徐々にはけていく。

 そして全てが売り切れた瞬間、それは起こった。

 

『ぐああああああああああああああああああああ!!』

 

 塩辛を食べた全ての人間が、売り切れと同時に苦しみだす。

 その答えを天の助は得意げに解説した。

 

「初回購入特典として、食べた奴の頭の中に歯医者のドリルが回る音が流れるサービス付きだぜ!!」

「嫌がらせ以外の何物でもない!!」

 

 こうして、三人は見張りを無力化しながら進んでいくが、その過程で首領パッチがあることを尋ねる。

 

「ところでオレら、どこに向かってんだ?」

「雫達がいるはずの場所です。確か、有事の際に指定されている屋外の集合場所があるはずですから、恐らく騎士達と共にそこにいるはず」

 

 そうして首領パッチと天の助の二人は、リリアーナの案内で目的地へと進んでいく。

 そして辿り着いた先で見たものは、リリアーナの予想通りにいる騎士達。ただしリリアーナを出迎えることはなく、代わりに――

 

「リ、リリアーナ……! 早く……逃げるんだ……!!」

 

 メルドに押さえつけられている光輝を筆頭に、それぞれ騎士に押さえつけられているクラスメイト達。

 しかし一人だけ、騎士に押さえつけられることなく、それどころかその中心にいる地球人がいる。その正体は――

 

「恵理、さん……!?」

「ようこそ、リリアーナ王女様。そして首領パッチにところ天の助」

 

 中村恵理が、不気味な笑みを浮かべて立っていた。




今回、white river様の文字化け風フォントを使用させていただきました。
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