【完結】ありふれたハジケリストは世界最狂   作:味音ショユ

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奥義88 三度目の3狩リア! 読者キャラ募集はこれにて打ち止めです

前回までのあらすじ

 

 

 ハジメが死滅したあの日から、首領パッチは因縁が咲き乱れていた。

「……ったくよぉ」

 ボーボボ一味の紅一点にして、かつてハジメに滅ぼされたはずの天の助。

 その彼は現在、自分の体に絡みついたツタを引き千切りながら歩いていた。

「あーもう、この体マジで扱いにくいわ!」

 ツタを払い除けて地面に落ちた天の助は、やれやれとため息をつく。

「俺様も随分落ちぶれちまったなぁ……」

 かつては最強と呼ばれた男は、今はただの植物人間だ。

 全身から水分を抜き取られ、ミイラのように干乾びている。

 しかしそんな状態になってもなお、彼の目には強い光が宿っていた。

 

 

 大体こんな感じだった。

 

シア「いや何ですかこの文章!?」

ハジメ「今回のあらすじはAIのべりすとを使ったんだ。作者が書いたのは最初の一行だけだよ」

シア「ほぼAI!?」

ユエ「AIはじけりすと……」

 

 


 

 

 光輝達がエヴァごっこをし終えた後、彼らのいる部屋の奥の壁が開かれ、通路が現れる。

 その通路を特にイベントを挟まず進んでいくこと十分。彼らは通路の奥までたどり着く。

 そこは行き止まりで、床に魔法陣が書いてあるのみだが、似たようなものを散々見てきたので、彼らは迷うことなくそれに乗った。

 すると、魔法陣が光り出し、彼らは光に包まれる。

 そして光が晴れた時、彼らの視界に映ったものは広い空間だった。

 幾本もの太い氷柱に支えられた四角い空間の中に大きな湖と、その上を氷でできた床が浮かんでいる。

 彼らが床に沿って進むと、そこには巨大な神殿があった。

 その神殿は両開きの扉があり、横には雪を象った紋章が刻まれている。

 

「解放者って凝り性だったんですかね?」

「素敵……アタシもヤッくんからあんなプレゼント欲しいわ……」

 

 紋章を見たシアと首領パッチが呑気な感想を漏らす中、ハジメ達は神殿の中に入っていく。

 中は豪奢な家具や飾り付けがある、ということはなく、いくつもの扉があるだけの広めの通路だった。が、彼らの目にはある異物が映る。

 それは、三つの人影だった。

 一人は全身を黒い装束で包んだ美しい女性。

また一人は金色の豪奢なスーツを着た、顔が田中と言わんばかりのデブ。

 そして最後は、たい焼きに首領パッチの手足が生えたような存在だった。

 

「何者だ!? 生協か!?」

「生協は違うでしょ!?」

 

 ハジメが人影に呼びかけると、彼らは驚いたように振り返る。

 どうやら、ここで初めてハジメ達の存在に気付いたようだ。ここで人影三人の内一人の女性が応答した。

 

「アナタが南雲ハジメね」

「いかにも」

「タコにも」

 

 女性の言葉にハジメが応対すると同時に、いつも通りハジケる首領パッチ。

 するとここで、さっきまで何事もなかったたい焼きが急に憤怒の表情を見せ、首領パッチに襲い掛かった。

 

退厄鬼(たいやき)真拳奥義、熱々鉄板プレリュード!!」

「ぎゃあああああああああああ!!」

 

 たい焼きはどこからともなく、たい焼きを作るための鉄板を取り出し、それで首領パッチを挟む。

 そして一分後、鉄板が開かれた際にハジメ達が見たものは、たい焼きと化した首領パッチの姿だった。

 

「たい焼きになってる――――――――――っ!?」

「中身はチョコクリームで~す」

「首領パッチ――――――!!」

 

 呑気に自分の中身を教える首領パッチに対し、ティオは心配そうな顔を浮かべながら駆け寄っていく。

 

「妾はあんこしか認めぬ!!」

「ぐばぁ!?」

「どうでもいいですぅ!!」

 

 そしてティオは、首領パッチに跳び蹴りをかました。

 一方、ハジメは何かを察し、たい焼きに確認を取る。

 

「成程ね。そっちのたい焼きは読者キャラか」

「今のやり取りでそれを理解したの!?」

「そうだ」

 

 ハジメの超速理解に雫がツッコミを入れ、たい焼きは肯定してから自己紹介を始めた。

 

「俺の名前はたいやキング。元々は地球のたい焼きの一つだったが、ハジケリストのエネルギー源にされたくないのでトータスにやってきたものだ。そしてトータスに住む数多のハジケリストを返り討ちにしてきた。次は貴様らの番だ」

 

 自信満々に強く宣言するたいやキング。

 その裏では、ハジメとシアがコソコソと内緒話をしていた。

 

「ハジケリストのエネルギー源ってたい焼きだったんですか……?」

「いや、違うけど」

「違うんですか!?」

 

 衝撃の真実にシアが小声で叫ぶという器用な芸当を見せる一方、天の助はたいやキングの言動に怒りを向ける。

 その様は長い付き合いであるハジメですら見たことのないほどの、猛烈な怒りだった。

 

「食べられたくない、だと……!?」

「そうだ。俺達たい焼きはもう食べられるだけの弱者じゃない!!」

 

 天の助の言葉に決意を籠めて返すたいやキング。だがそれが逆に天の助の逆鱗に触れ、彼の怒りは頂点に達した。

 彼は猛烈な勢いで叫ぶ。

 

「世の中には食べて欲しくても、食べてもらえない奴だっているんだぞ――――――――――!!」

 

 その叫びの中、彼はいくつもの過去を振りかえる。

 無料の上に携帯がついてくる、とサービスしても売れなかったあの時。

 冷蔵棚の隙間に押し込められ、何とかアピールしようとしても店長とバイトに押し込められていたあの時。

 新しいスーパーに引っ越したと思ったら、駐輪所の横が売場だったあの時。

 

『絶大な説得力だ――――――――――!!』

 

 この回想が見えていたハジメ達十人は、一斉に同じことを思ってしまった。

それはそれとして、今度は田中顔のデブが名乗りを上げた。

 

「さっきから思ってましたけど、田中顔のデブって何ですか!?」

「ワシは田中太。株式会社L食品の社長を務めている」

「L食品だと!? ここでこんな巡りあわせがあるとはな……!!」

「知り合い?」

 

 田中の自己紹介を聞いていきり立つ首領パッチ。

 それに疑問を覚えるユエだが、首領パッチは聞こえていないのか田中に怒りを向ける。

 

「七年前に鈴木広をリストラしたのはてめえか!?」

「ふん、あんな使えない社員は切り捨てるに限る。しかも奴はあろうことは、リストラされた後、武器製造業を立ち上げたかと思うと、あてつけか知らないが、ワシの顔を模した剣、田中ソードを作り売り出したのだ!!」

「田中ソードにそんな誕生の秘密が……!?」

 

 今度は雫が思わず驚きの声をあげる中、田中の独白は続く。

 

「肖像権を侵害しておきながら、あの剣が売れてもワシの懐には一銭も入らん! だから私は、あの剣を全て回収すると決意したのだ!」

「争点そこなの!?」

 

 自分の顔を模した武器が作られたことではなく、自分が関わっているにも関わらず一銭も入ってこないことに怒る田中。

 

「だがそんな時にこのトータスに召喚されてしまった。元の世界に帰る為に貴様らは抹殺させてもらおう」

「帰りたい理由が身勝手過ぎないか!?」

 

 田中の身勝手な言い分に反論する光輝。しかし田中は聞く耳持たず、最後の一人が自己紹介を始めてしまった。

 

「そして私は元ネオマルハーゲ所属、ⅨEX(ナインエキスパート)黒賭博騎兵集が一人、チンチロ姫よ。さあ、3狩リアを始めましょうか」

 

 そう言ったかと思うと、チンチロ姫は奥義を発動し、服装を変える。

 

「サイコロ博打真拳超奥義、桜花演舞武装」

 

 彼女が奥義を発動すると、服装が黒を基調としたものから、膝上まで露出した花魁衣装へと服が変わる。

 それと同時に、どこからともなく毛狩り隊を思わせるハゲ頭で、法被やハチマキを付け、メガホンを持った数人の男達が現れた。

 

L(エル)O(オー)V(ブイ)E(イー)! チンチロ姫――♡ L(エル)O(オー)V(ブイ)E(イー)! チンチロ姫――――♡』

「これファンクラブよね!? 元毛狩り隊にそんなのいるの!?

「お姉様!!」

 

 雫が唐突に現れたチンチロ姫ファンクラブの存在に驚いたその時、今度は幾人もの女が現れた。

 彼女達の服装に統一感はなく、ある者はメイド服、ある者は騎士の鎧を身に纏うといった具合に。しかし彼女達には、ただ一人の女性に魅了されたという共通点があった。

 誰であろう、雫の義妹(ソウルシスターズ)である。ちなみに地球の住人ではなく、トータスにて新たに魅了された女達だ。

 

「頑張ってください――――!!」

「今日も素敵です――――!!」

「応援しています――――っ!!」

 

 口々に雫を応援する義妹(ソウルシスターズ)の集団。そんな彼女達を

 

「問答無用でぶっ飛べ――――――――――っ!!」

『ぎゃああああああああああああああああああ!!』

 

 ハジメはロケットランチャーを発射して、問答無用でぶっ飛ばした。

 

「えぇ―――――――――っ!!」

「後お前達も!!」

『ぐわああああああああああああああああああ!!』

 

 ついでにチンチロ姫のファンクラブも、同様にぶっ飛ばした。

 するとここで、たいやキングがハジメに向かって駆け出していく。

 

「これ以上ハジケリストの好きにはさせん!! お前もあのオレンジの奴と同じようにしてやる!!」

「オレンジの奴……!? パチリンのことか――――――――――っ!!」

退厄鬼(たいやき)真拳奥義、熱々鉄板プレリュード!!」

「ハジメ!?」

 

 たいやキングの奥義で首領パッチ同様に、熱々の鉄板に挟まれるハジメ。その光景を見た雫は思わず心配の余り叫んでしまう。

 しかしそこに、ハジメの毅然とした声が響く。

 

「調子に乗るなよ」

 

 ハジメが一声出すと、体からオーラを発して鉄板を吹き飛ばす。

 そしてオーラは徐々にある形へと変化していった。

 

 

「これぞ超奥義、サツマイモディフェンス」

「オーラの形状サツマイモ!?」

「そしてサツマイモレーザー!!」

「ウス」

「「ぎゃあああああああああああああ!!」」

「サツマイモレーザー!? というかオーラに意思があるの!?

 

 そしてサツマイモ状のオーラにビームを放たせ、たいやキングと田中を攻撃するハジメ。

 そのままの勢いで彼は宣言した。

 

「チンチロ姫はさっき3狩リアを挑んだよね? だったら上等だ! こっちは僕と、天の助」

「おう! あのたい焼きはオレがぶっ潰す!!」

「後一人は――」

 

 ここで残り一人を誰にするか迷うハジメ。そこに声を掛けたのは雫だ。

 

「私にやらせて頂戴」

「八重樫さん……?」

義妹(あのこたち)が来たからって訳じゃないけど、私だって何もしないわけにはいかないわ」

「分かった」

 

 雫の願いを受け止めたハジメは、チンチロ姫達に向かって叫ぶ。

 

「さあ、3狩リアの始まりだ!!」

「ええ、あなた達の身ぐるみ全部かっぱらってあげる♡」

 

 ハジメの宣戦布告に真っ向から応じるチンチロ姫。

 一方、そんな二人を見ながら首領パッチは小さく呟く。

 

「あれ? オレは?」

「首領パッチはまだたい焼きだから駄目」




ということで今回、またも以前募集した読者募集キャラを登場させていただきました。


今回採用したのはc+javaさんの『たいやキング』と、Ganzinさんの『田中 太』です。
応募ありがとうございました!
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