「んっ、あっ、はぁ…」
ここは奉仕部部室
俺達3人で生徒の悩みを解決する為に
作られた部活の部室だ
だが、今に限っては違う
修学旅行を明日に控えた今日
部活の為に部室に来ると
雪ノ下から、いきなりキスをされた
八幡「おい、雪ノ下…何の真似だ」
雪乃「貴方が、誰かに浮気しないように
私しか見えないようにしようと思ったのだけれど
案外いつも通りね」
いや、何考えてんだよ少しこわいぞ
八幡「由比ヶ浜が来たらどうするつもりなんだ…俺たちの関係まだ話してないだろ」
俺たちの関係…所謂恋人と呼ばれるものだ
夏休みに、由比ヶ浜が飼っている愛犬サブレをうちに預けに来たのは良かったんだが、カマクラとあまり上手くいかず雪ノ下を頼るハメになった。
実質的には雪ノ下の家でサブレを見てもらう
と言うことになった。
その時はただ互いの連絡先を交換し
少し一緒に散歩させたり、お話しする位だったのだが
とある日雪ノ下が風邪を引いた
サブレの事も心配だったし、俺は雪ノ下の家に行き付きっきりで、看病する事にした。
高熱で動けない雪ノ下を看病し、サブレの世話もし
料理や片付け…などをこなして行った
多分それがきっかけだと思う
風邪が治った後 雪ノ下からお礼がしたいと言われ
2人で出掛ける事になった
その日は特に何も無かったのだが
それから合間を見て俺や小町に連絡を取り
かまくらに会いたいから 小町さんのお家にお伺いしてもいいかしら?とか 3人で食事でもどうかしら?
と俺も含めてよく3人で活動をする事が多くなった
そんな日常を送っていたある日
雪ノ下から呼び出された。家に来て欲しい。大事な話があるから…と だから俺は雪ノ下の家に向かった
前なら俺に家を知られた…不覚とか言いそうだったが
その時にはもう俺の扱いは由比ヶ浜並になっていた
そこで、少しお茶をし 本題を切り出された
内容は 私は貴方のことが好きみたいなの
と告げられた
いわゆる告白というやつだ
その時に、俺に対する感情を全てぶつけてくれた
俺も、人に好意を向けられるのに慣れてないから
動揺しまくりながらも 心から嬉しく思った
それで、俺も雪ノ下が憧れの存在で
お前の事が好きだと伝え
付き合う事になった
だが、この事は口外しないようにしようって言われた
由比ヶ浜が奉仕部から去るかもしれない
雪ノ下さんが何かしてくるかもしれない
と懸念する点があったからだ
だから俺は放課後や休みの日に雪ノ下の家に行き
イチャコラするようになった
雪乃「そうね、考えてなかったわ…」
すっと俺の顔を離し元の席に戻っていった
本を取り出しいつもの雪ノ下雪乃にも
完全に戻っていた
八幡「折角できた大切な友達だろ?大切にしてやれよ」
雪乃「えぇ、言われなくても分かっているわ」
俺も席に戻り本を取り出す
これでいつもの奉仕部の光景だ
由比ヶ浜「やっはろー!」
ガラガラとドアが開き
元気よく由比ヶ浜が入ってきた
雪乃「こんにちは、由比ヶ浜さん」
八幡「うす」
それから、由比ヶ浜は咳につき
「ねぇねぇ、ゆきのん……」
と始まり女子トークが始まってしまった
まぁいつもの光景なんだけどね
俺は小説を片手に持ちそんな事を思う
しばらく時間が経った頃
雪乃「ねぇ、比企谷君 由比ヶ浜さん
依頼の件はどうなっているのかしら?」
依頼…葉山が持ってきた
戸部の告白の件だ…
絶対に成功したいから手伝ってくれと
頼まれた
しかし、この依頼はまず成功しない
海老名さんがこの前来た時に
遠回しに今は誰とも付き合いたくない
と言ったからだ
多分この2人は気付いてないだろうが
八幡「今の所は何も思いついてない…現地でなるべく二人きりになれる状況作り位しかな」
結衣「私も、ヒッキーと同じかな」
雪乃がそう、と口を開き
読書に戻った
八幡「なぁ、由比ヶ浜 最近教室での海老名さんはどうだ?」
俺の質問に雪ノ下の顔がピクっと動いた
結衣「戸部っちじゃなく姫菜? うーん普通だよ?」
いつも通りか…やっぱ戸部の告白は
失敗するだろうな…
さて、どうしたものか
八幡「一応2人に聞いておく
戸部と海老名さんが付き合うプランは無いが
戸部が振られない案ならある 聞くか?」
雪乃「続けて頂戴」
八幡「戸部が告白する時…または戸部と海老名さんが一緒にいる時に 俺が告白する」
八幡「海老名さんは絶対に断るだろう
だが、その時こういうはずだ「今は誰とも
付き合う気はない」と…これは根拠がある。
海老名さんは今のグループが好きだ
だからその関係を崩したくない。
だから誰とも付き合う気は無いからだ。」
彼女達の方を向くと
俯いていた
結衣「どうして…どうしてヒッキーはそんなやり方しか出来ないの!もっと自分の事大切にしてよ!」
由比ヶ浜が泣きながら俺に訴えてきた
正直俺は驚いた
雪乃「そうよ…そんなやり方私が許すと思うのかしら?」
雪ノ下さん、大分怒り心頭ですね
怖いです…
八幡「なら、何かアイディアあるのかよ?
海老名さんの依頼も遂行しながらで…あっ」
口が滑ってしまった…
おそるおそる2人の方を向くと
雪乃「比企谷君!説明しなさい 海老名さんの依頼って何かしら」
結衣「そうだよ!教えて」
これは、説明しないと駄目か…
諦めて海老名さんの真意を伝える
八幡「この前海老名さんが遊びに来たろ?あの時に依頼されたんだよ、俺にしか伝わらないように言って」
結衣「ヒッキーにしか伝わらない?」
八幡「捉え方としては 今のグループが好きだから、誰とも付き合う気はない。だから戸部の告白を止めて欲しいって事だ」
海老名さんの言葉の真意を彼女達に伝えた
雪乃「でも、どうして私達にそう言ってくれなかったの?それに比企谷君が気が付かなかったら…」
八幡「まぁ、俺も海老名さんも腐ってるからな」
結衣「ひ、ヒッキー!駄目だよそんなの!いくら彩ちゃんが好きだからってそんなの!」
はぁ?何言ってるのこのアホの子は
戸塚は可愛いし結婚したいけど
今は雪ノ下の方が好きだからな…
雪乃「そうよ…戸塚君とだなんて」クスス
何こいつは笑ってんだよ 訂正してくれよ
八幡「あのなぁ、腐っていても腐ってる方向が違うんだよ アホが浜」
結衣「アホじゃないもん!でも…どうしよっか」
雪乃「そうね、何も知らない第三者が海老名さんに告白してくれれば一番楽なのだけれど」
そうだよな…そんな上手くいくような事…無いか
八幡「取り敢えずこの話は持ち越しな
何か案があるならメールでもして教えてくれ」
雪乃「分かったわ そろそろ時間だから帰りましょ」
そうして3人は別れた
いつもなら雪ノ下の家に行き
お茶でもするのだが
明日から修学旅行なので今日は真っ直ぐ家に帰った