八幡「その事なんだが話がある」
そう戸部に言い立ち上がる
戸部の前に立ち…言葉を紡ごうとする
中々声が出てくれない…
俺が今やろうとしてるのは…今までの自分を否定する事だ…だけど…それでも俺は…
戸塚「八幡!」
何が起きたか分からなかった…
体が倒れ布団の上に押し倒されていた
八幡「……は?え?」
戸塚が俺の上に跨っていた
戸塚の目を見ると「それ以上は言わせない」という
意志を感じ取った
その後戸塚は俺の口を手で塞ぎ戸部に話しかけた
戸塚「戸部君、僕ね見ちゃったんだ 今日の昼過ぎにね海老名さんに告白してる男子の事」
そんな人は居ない筈だ…
今日は葉山グループか戸部と殆ど一緒にいて
後は昼過ぎに俺と会った時に1人だった位か
だからそんな事をする時間は無かったはずだ
戸部「まじー?それで!その男子はどうなったの!?」
戸塚「たまたま見かけて聞こえてきただけなんだけどね、海老名さんは今誰とも付き合う気はないんだって、葉山君や戸部君に告白されても断るって言ってた」
嘘だ…いや嘘も混じっている
付き合う気はないって俺には言ってたが
他には誰も言ってないから戸塚が知ってる筈が無い
多分告白の流れだけは嘘…
ただ付き合う気はないってのは本当…
だから何も知らない人は戸塚の嘘を見破れない
だって殆ど本当の事を言っているから
戸部「マジか〜」
大和「ま、次があるって!」
隼人「そうだな、今は駄目でも来年もあるしな」
葉山がこちらを一瞬向き
ニコッと笑ってきた
あれ、少し意識が…
あ、そっか戸塚の手がズレて鼻まで止められていたのか俺窒息するんじゃね?
そんな事を考えていたら 戸塚が大慌てで手をのけて謝ってきた…可愛いから許す!
その後戸塚と別れ…エントランスに向かった
雪乃「あら、比企谷君こんな所でボーッとしてどうかしたのかしら?」
八幡「雪ノ下か……なぁ、戸塚に何を吹きこんだ」
雪ノ下が隣に座ってきた
雪乃「あら、気がついていたの?」
八幡「あぁ、さっき押さえつけられたからな…
おかげで窒息しそうになったわ」
雪ノ下がふふっと笑いこちらを見てきた
雪乃「貴方がなにかやらかさないように、私から戸塚君に頼んだのよ、比企谷君を止めてって
だけれど…押さえつけるだなんて」クスクス
八幡「まぁ、これで海老名さんの依頼は解決だがな…てか奉仕部でもないやつに依頼内容教えるなよ」
雪乃「私は、何も教えてなんかいないわよ」
あれ?
雪乃「ただ、比企谷君が変な行動を起こそうとしたら止めてってお願いしただけよ?自己犠牲だなんてもうさせたくないから」
八幡「え?じゃあ戸塚はどこから海老名さんの情報を知ったんだ?」
そんな疑問が残ったが特にどうこうするつもりはなかった
もし俺があのまま突っ走ってたら多分文化の二の舞になってたと思う
文化祭の時…相模の件を解決するために
俺は1人で悪役を担った
そのおかげで成功できたが…俺と雪ノ下と由比ヶ浜の間に深い溝が出来てしまった…
それを解消するのは大変だった
その時に雪ノ下からもうあんなやり方はさせない
って言われたな…そして二人きりの時に
ビンタされたし…
そこからは楽しかった
戸塚と風呂に入り戸塚と遊び戸塚とたくさんお話した
2日目は雪ノ下と俺と由比ヶ浜の3人で
京都を探索した
そのまま楽しい修学旅行で終わる筈だった…
戸部「やっぱ俺告白するわ、振られてもいい
俺はこの気持ちを伝えたい」
どこかのアホが戸部に余計なことを吹き込みやがった。振られても自分の気持ちを伝える事で意識してくれるかもしれない…とか在り来りな事を口に出して、戸部が間に受けてしまった。
どうする…俺が切れるカードはもう残ってない!
もし、俺が海老名さんに告白しようが多分あいつは辞めない…
どうする、どうする考えろよ!
俺ならどうやってそれを阻止する!
考えても考えても答えは出てこない
雪ノ下と由比ヶ浜にメールでヘルプを出したが
答えは出なかった
ポケットに手を突っ込み、腰を下ろす
ん?なんだこの紙?
そこにはメアドが書かれた小さな紙切れが入っていた
裏面には小さくてきれいな字で「はろはろ〜困った事が起きたらここに連絡してね!!」
あの人いつの間に…
俺はそのアドレスに戸部が再度告白しようとしている事を書いたメールを送信した
ブーブー
スマホを開くとメールが一通来てた
「はろはろ〜 昨日の昼間にヒキタニ君が言ってたの実行しよ それしかもうないもん」
ははっ、仕方ないな…これで最後だ…
俺がこんな手を使うのは
でも、雪ノ下や由比ヶ浜は許してくれるか?
そう思いながら俺は一人部屋に戻って行った