それから特に何も無く奉仕部での日々を過ごしていった。由比ヶ浜には何も言えないまま時はドンドン過ぎていき、もうすぐ生徒会選挙が始まる季節になっていた
八幡「今日も暇だな…」
つい気が緩んで口が滑ってしまった
本来奉仕部は暇な方がいい
それだけ問題がないという事だから
だけれど最近は本当に依頼が来ない
結衣「そだねー」
良かった由比ヶ浜が反応してくれた
もし誰も反応してくれなかったら恥ずかしくて
部屋から出ていったまである
雪乃「貴方たちが来る前はこんなものだったわよ?」
俺たちが来る前か…
結衣「ねぇねぇ、ゆきのん」
由比ヶ浜が雪ノ下の方に向き興味津々そうな顔をしていた
結衣「ゆきのんとヒッキーが出会った頃ってどんな感じだったの?私が入ってきた時はもう仲良かったし」
由比ヶ浜が入った頃はまだ仲良くなかったぞ…どういう見方したら仲良く見えるんだ…
雪乃「そうね、比企谷君の第一印象は最悪に近かったわね…どうして私がこんな人の面倒を見らなきゃならないのって…」
八幡「あぁ、俺もコイツの事を嫌な女だと思ってたな…口を開けば毒を吐くし 何度泣きそうになったことか」
最後の言葉を聞いた雪ノ下が小さな声で「…え?」と申し訳なさそうな声を出していた
結衣「あはは…」
最近はこんな感じに何も無い平穏な日々だった
コンコン
久しぶりにドアがノックされると雪ノ下がいつも通りの凛々しい声で「どうぞ」と依頼者を招き入れた
めぐり「こんにちはー」
城廻先輩がやってきた
各々お久しぶりですと挨拶を済ませると
雪ノ下が要件を聞き始めた
めぐり「依頼のことなんだけどね、入ってきていいよー」
そう声をかけると廊下から麻色髪の少女が入ってきた
省略
八幡「要するに一色を落選させるために他の候補を探して欲しいと」
めぐり「うん!」
残念だがそれは不可能だろう
もし生徒会長になってもいいって人が居るのならもう立候補しているはずだ
雪乃「残念ですがその依頼をお受けする事は出来ません」
その時城廻先輩と一色の困惑の声がハモった
一色「ど、どうしてですか?奉仕部って困ってる生徒を助ける部活なんじゃないですか?」
一色が雪ノ下の方に向き 少し強めの言葉で問うた
雪乃「えぇ、そうよ」
一色「なら!」
このままじゃ埒が明かない
八幡「奉仕部の理念と異なるからだ」
一色「…どういうことですか?」
大分昔…俺が奉仕部に連れてこられた時に
雪ノ下が言っていたセリフを言った
八幡「餓えた人に魚を与えるのではなく、捕り方を教えて自立を促すの。これが奉仕部の理念だ。もしこれに準ずるなら策は出すが後はお前一人で頑張って乗り越えろって事だ。」
言い終えると一色は「そんなぁ…」って項垂れていた。多分城廻先輩にでも 奉仕部に行けば何とかなるとでも言われたのだろう。
八幡「でも、一色を落選させればいいんだろ?そんなの簡単だろ」
その言葉に一色は驚いた表情をし、雪ノ下と由比ヶ浜に関してはピンと来ていなかった。
八幡「応援演説の時にひどい内容のものを言ってもらって不信任になる それだけだ」
ふと雪ノ下の方を見ると呆れた表情でこめかみを押えていた。
すまんな、俺はこういうやり方しか知らないんだ
一色「でもーそんな事引き受けてくれる人は居るんですかー?」
八幡「…俺がやる」
そう言うと由比ヶ浜と雪ノ下が
「ヒッキー!」 「比企谷君!」
と少し怒鳴るような声を上げ立ち上がった
雪乃「そんなの認められるわけないじゃない!」
結衣「そうだよ!私達との約束忘れたの!?」
約束か…それを言われると弱いな
自己犠牲なやり方はしないと前にこいつらと約束して…結局破ってしまった。
結衣「それに…1番頑張ってたヒッキーが、非難されるのを見るのも辛いんだよ」
今にも泣きそうになりながらも言葉を紡いだ
八幡「すまん…」
謝ることしか出来なかった
自分の事をここまで思ってくれる人が居るのに気がついてあげられなかった自分の愚かさ…あれだけ言われたのに成長しない俺自身への憤り…そんなものが俺の中で蠢いた
でもそうなるとどうやって一色を不信任にするか…
雪乃「あっ」
雪ノ下が何かを思いついたかのように声を出した
雪乃「そもそも何故私達が解決しないといけないのかしら?」
雪ノ下の発言にそこにいた皆多種多様な反応をした
めぐり「えっと、それって何で奉仕部がこんな問題を解決しなきゃいけないのって事でいいのかな?」
少し困った顔をした城廻先輩
まぁ普通に考えればそう捉えるよな…普通なら
だけれど雪ノ下はそれを否定した
八幡「…要するに一色の今の現状自体を問題にしてしまえばいいって事だろ?」
雪ノ下に変わり俺がコイツらにも分かるように代弁した
雪乃「えぇ、だってこれは列記とした苛め行為…だとしたら教師が動かなければいけないはずよ」
八幡「それに一色…さっき言ってたよな?「推薦された」って」
いろは「はい…それがどうしたんですか?」
八幡「まだ分からないか?」
雪乃「推薦の署名書を利用するのよ」
いろは「でもそれって、上手くかわされませんかね?私たちは本当に一色さんがいいと思ってーとか」
八幡「確かにそうなるかもしれないが
そこが狙いなんだ。幾つか案はあるが例えば
そいつらを呼び出してどうして
推薦したか先生の前じゃない所で聞き出す。
そうすると多分何人かボロを出すだろ。
「あんたが落選する姿を見たい」だとか
普段から態度が気に入らない」
だとか他のことも…それを録音し先生に渡す
それでもダメだったら
全校生徒の目の前で推薦してきた
やつの名前を出し この人達から
イジメを受けてここに立たされています
と言って、録音した音声を流せば確実に
問題になってくれるだろ」
雪乃「私はそこまでやるつもりは無かったのだけれど…概ね彼と一緒の意見よ」
少し引き気味に雪ノ下がフォロー?を入れてくれた
結衣「ヒッキーって結構根に持つタイプなんだね…」
一色「でもそれって私の評判下がりませんかね?」
どうだろうな…男共は可哀想な悲劇のヒロインとして扱ってくれそうだか…
結衣「ん?おかしくない?やられたからやり返しただけでしょ?悪いのは最初に手を出してきたほうじゃないの?」
アホだがナイスな意見だ由比ヶ浜!
めぐり「今ここで解決案を出すのも難しそうだから一旦帰ろっか…それに比企谷君や雪ノ下さんが言ってたように1度先生にも相談してみよ?」
一色「分かりました…先輩方ありがとうございます」
頭を下げ一色が出ていった
めぐり「それじゃ、またくるねー」
そう言い残し部屋を出ていった
結衣「ヒッキー…何企んでるの?」
八幡「ふぇえ!?」
雪乃「ちょっと、そんな気持ちの悪い声を出さないでくれるかしら?」
気持ち悪いって…いやキモかったか
雪乃「貴方、後で一色さんと接触するつもりだったでしょ」
八幡「……なんで分かった」
雪乃「あまり私のことを舐めないで欲しいわね 貴方の考えてることなんてだいたい分かるわよ ずっと見ていたのだから」
結衣「ゆきのん!?」
八幡「はっ?」
自分が言ったことを理解したのか 顔を赤くし俯いてしまった…うん可愛い 写真撮りたい
そんなことしたら後が怖いからしないけどね
結衣「ヒッキー嘘つくの下手すぎだし…ヒッキーの事だからいろはちゃんを煽って生徒会長にさせようとでも考えてたんじゃないの?もしそんな事をしたら イジメに屈服したと言っているようなものだろとか言って…」
何でもお見通しかよ…あそこで録音やら問題やら言ったのは早く帰らせるためのブラフ 本当に必要なのは一色に生徒会長をやらせるか本当に代打をたてるかしかない。
八幡「ったく…お前らに隠し事はできねぇな」
頭を掻きながら雑に言葉を吐き捨てた
長々となってすみません
途中で帰ったから自分も何が言いたいの?ってなりながら書いていましたw