もう、私の出番なんてないと思っていた…比企谷君には嫌われているし…ガハマちゃんも私の事は苦手そうだし…雪乃ちゃんに関しては言うまでもないけれど…
無事に3人の関係は修復し…各々自分の進路の為に進み始めた。雪乃ちゃんに関してもしっかり成長をし、もう姉として何かをしてあげる必要もなくなった
少し違うかな…雪乃ちゃんには自分の道を歩いて欲しいから
私が母さんを何とかしないといけなかったわね
だけれどあの2人とは赤の他人でしかない
だから、私があの子達に関わるのはもう終わりだと思っていた
私が雪乃ちゃんの為に利用し、壊そうともした
そんな酷いことを平然とするような私を許容してくれるだなんて自惚れるつもりもないし
そうして彼女らと距離を取ってもう3ヶ月の月日が経った。明日は私の誕生日…だけどちゃんと祝ってくれる人なんて誰もいない…
どうせ、パーティは違う日にやるし
陽乃「つまんないなー」
自分でもこんな低い声が出るなんて思って無かった
多分雪乃ちゃん当たりが聞いてた物凄く警戒しそうね…でもそれ程に暇なのであった。変わらない日常、つまらない玩具共…退屈な大学生活…そんなものに私はうんざりしていた
「…なんで貴方がここに居るんですか」
後ろから見知った声が聞こえてきた
その声の主は物凄く気だるそうに、こちらを向き面倒くさそうな顔をしていた
陽乃「あ、比企谷君だ!ひゃっはろ〜!」
八幡「どうもっす」
もう出会うことすら無いだろうと勝手に決めつけていたけど、まさかこんな簡単に再会できるなんて…と言っても彼は雪乃ちゃんのものだから、手を出したりする気は無いんだけどね
陽乃「奇遇だね〜どう?一緒にお茶でもしない?」
まぁ、彼ならまず断るだろうけど 私の暇つぶしに付き合ってもらおうかな。明日は誕生日だから〜とか言って無理やり連れていけばいいしね
八幡「いいですよ」
陽乃「まぁまぁ、そんな事言わずに……え?」
八幡「行かないんですか?それならそれで…」
彼からの予想外な返答に正直私は困惑してしまった。普段の彼なら「俺なんかが居てもつまらないでしょ」とか言って何とか逃れようとする筈なのに今日に限って乗り気だったからだ
陽乃「う、ううん!行こっか!」
彼の考えが読めないいつもなら、嫌な顔して断るくせに
だが、そんな深読みをしていたのも束の間
その後私のお気に入りの喫茶店に入り2人で
ケーキやコーヒーなどを飲みながら雑談していた
最近の奉仕部の事や静ちゃんの事進路についてなどの受験生らしい内容
私からは基本愚痴であった。母親や私の友達…下僕の事とか…でも彼はそんな愚痴を嫌がらず親身になって聞いてくれた
陽乃「あ、そろそろいい時間だね 帰ろっか」
八幡「そうですね」
ついつい話し込んでしまい、周りはもう暗くなっていた
私としたことが…でも比企谷君と話すのなんだか楽しかったな
そっか、今までこんな風に本音で話せる人が居なかったから…
陽乃「ふふっ」
八幡「どうしたんですか?」
もういいや、雪乃ちゃんの為とかそういうのは
だって私だって女の子だもん
陽乃「明日、誕生日なんだ という事で比企谷君!デートしよ」
彼は少しポカンとした顔でこちらを見ていた
八幡「え、いや、お誕生日なら普通家族と…」
陽乃「うちの家族がイベントがある日に休みがあると思う?」
八幡「あっ…去年も花火大会に雪ノ下さんも来てましたし…」
そう言えばそんな事もあったわね。あの時は比企谷君とガハマちゃんの2人で来てたわね
八幡「まぁ、誕生日に1人というのも可哀想ですし、明日は貴方について行きますよ」
これが噂に聞く捻デレというやつなのかな?可愛い所あるじゃない。お姉さん的にポイント高いよ
陽乃「明日は最高の誕生日になりそうだね!」
八幡「大袈裟ですよ」
ううん、少なくとも私にとっては最高の一日になるよ