最弱の英霊   作:初代小人

4 / 7
昨日から描き始めた文章を予約投稿、小人です。
今回からこのサーヴァントの弱さが明らかになっていきますぞー!お楽しみに!

※後書きに今わかってる限りのアサシンの性能出しておきますね


第一節 秘め事(2/2)

聖杯戦争について知っているのを隠していた理由を教えるからとりあえず俺の家に来て欲しい。

そう説明してから俺は自宅に向けて歩き始めた。

サーヴァントの身体能力は人間を越えていることも勿論知っていたから、アサシンは僕に普通についてくる…と思っていたのだが。

 

 

「………」

歩く。歩く。歩く。

「ハアッハアッハアッ…」

早歩く、早歩く、早歩く。

 

 

 

え、何このアサシン俺より歩くの遅いの?

「もしかして…速い?」

「いや全然?何言うてんの、ワシこれでもサーヴァントやで?そんな訳ないやん」

「ならなんで息切れてるの」

「実の所言うとな、俺全く体力ないんや。」

「は?」

「生前から身体能力が最低クラスやったせいでどうもサーヴァントになってからもかなり低いというかやな…敏捷以外全部E-になるレベルやな」

「え?」

「逃げ足は早かったからな、敏捷は一応C-貰ってるらしい」

「ならどうして今早歩きしてるの?」

「ほら、俺身長低いからさ、君らみたいに普通に身長ある人と並んで歩くと遅れるのよ、歩幅の問題かね?」

「それ、他のサーヴァントと戦う時大丈夫なの?」

「いや、基本戦闘になった瞬間負けるで?武器なんか無いし。あったらさっきICレコーダーなんか突き付けやんし」

 

そうだった…むしろ武器扱いなのかICレコーダー…それもそれでおかしい気がするんだけど…

止めよう、とりあえずこの事を考えるのはやめよう。

 

 

「あ、ただその代わりクラススキルは割と豪華やで。なにせ気配察知と気配遮断のそれぞれ上位互換と単独行動やからね。本気出したら基本誰も俺の事を見つけ出されへんで」

「それは頼もしい…けど武器ないんだよね?」

「おう、せやな。強いて言うならこの口先が武器やな」

 

 

使えない。

この英霊弱すぎる。

というか…そうか、これ俺の不運のせいか…

 

 

「あ、ちなみにやねんけどさ」

「まだ何かあるの?」

「俺生きとった時からずっと運がなかったんよ。たまにええ事あったら揺り戻しで死にかけるくらい」

「えぇ…」

「で、よ。アサシンの中でもこーんな弱い俺召喚したってことは、マスターもしかして奇跡的なくらい運悪い?」

「ああそうだね、トラブルの方が僕に襲いかかってくる勢いで運がない」

「あー…だからか。なるほどね」

「どうしたの?」

「いや、なんでもないで」

「そう。まあともかく、ようこそ、我が家へ」

 

 

 

 

 

 

 

─────────

 

 

 

 

「これから話す事は簡単に信じられないと思うけど、全て真実として信じて欲しい…いや、信じられないならそれはそれでいいから頭の片隅に留めておいてほしい。」

 

生前も見た事ないような割と大きな屋敷に入ってすぐにマスターはえらく真面目ぶった顔で────いや実際真面目な話をするのだろう────そう切り出した。

 

 

 

「俺…いや、僕には今の‘俺’として生まれる前の記憶がある。気づいたらそんな感じだった。物心ついた頃はそれが普通の事だと思っていて、親にもよくそのことを話していた。親も小さい内は夢の話だろう、とか空想の話だろうと思ってたんだろうけど、それは当然僕がそれなりの年になっても直らなかった。当然だろう、記憶なんだから。」

 

 

そう言って彼は玄関で靴を脱ぎ、横の扉を開けて、俺を迎え入れてから扉を閉め、俺に向き直って、ずらりと並んだ本棚のひとつに向かっていった。

 

「最終的に言うなら僕は親に捨てられた。というか気味悪がられて放逐された。幸い親は金を持っていたし、僕もその記憶の事以外に関しては親と良好な関係を築けていたから、こうして最低限住むところは貰えた。まあ人が住むための建物じゃなくて書庫なんだけどね。ただこれだけが僕にとって幸運だった。」

 

 

 

 

「僕はここで初めて気づいた。この記憶は所謂前世の物なのだろう、と。って言うのもそれ自体は仮定として僕の中に存在していたのだけれど、確信に至る証拠がなかったからね。その証拠がこれさ。」

 

 

 

そう言って一冊の本を抜き出して開いた。

 

 

「これは…聖杯戦争か。」

「ああ。僕の前世の記憶と全く同じ聖杯戦争だ。尤もな話、その記憶の中で聖杯戦争もサーヴァントも、現実の物ではなく、創作物の中の設定と言ったところだったけどね。」

 

 

「僕は202X年の日本で生まれて死んだ、いわゆる転生者、というものらしい。そしてこの世界は前世におけるFate/という世界と酷似した別世界、いわばパラレルワールドであると僕は想定している。」

 

 

 




真名:不明
クラス:アサシン

敏捷D+(逃走時C相当)
幸運E---(測定不能な不運)
宝具C
その他全部E-

クラススキル
偽装工作
真実を偽るスキル。敵を騙す際の成功率上昇
加えて、自らをそこにいないと偽ることで気配遮断スキルと同等に使用可能

悪運察知
気配察知からやや派生したスキル。自らに害のある存在、運命が動き始めた際に発動し、明文化できない「嫌な予感」として察知する。もちろん自分を殺傷しようとする敵を感知することも出来る。
(マスターの苛立ちを察知できたのはこのスキルのおかげ)

単独行動
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。