FAIRY TAIL The Travelogues of Phantasm 作:水天 道中
今回は皆さんお待ちかね(かどうかはわかりませんが)、久々の裏設定・小ネタ解説集です。全体的にこれまでのストーリーを圧縮したようなかたちになっているので、ネタバレが苦手だという方は第13話まで読んでから目を通すことを強く推奨します。
・レンカについて
第6話で遂に登場したスミレ山の統括者・レンカについて、本編では描写し切れなかった小ネタ要素などを紹介していきます。
まず始めに、彼女のモデルである東方Projectの
レンカの髪型は本編の中で『頭の両側から後方に向かって部分的に
どういうことかというと、勇儀が自分の髪を角の位置に合わせて分けている状態なのに対して、レンカは頭の横の髪を跳ねさせている。前髪は邪魔にならない程度に切り、あとは流れるに任せている、ということでした。また、勇儀の角は星マークが入っていることが大きな特徴ですが、レンカの角はただの赤い
服装については、勇儀からほとんど改変していません。体操服をモチーフにしたシャツと、ブルマの上に半透明のロングスカートを
続いて、レンカに関して作中で描写した小ネタ要素について説明していきます。
まず『人外の種族関連情報No.2』では
この部分、よく読むと『他の妖精メイド等』となっていますよね。『等』ということは、妖精メイドの他にもものを壊してしまうヒトがいるというわけで、その筆頭がレンカということです。
彼女はかなり
土妖精たちは本来の大工仕事に加えて、そうした調度品の破損への対応にも追われ、慢性的に過労となってしまっているのです。
ちなみにこの話、レンカは鬼の中でもずば抜けた身体能力をもつので特例ではありますが、他の鬼なら大丈夫というわけでもありません。鬼は人間と同じように身体能力や体質に個人差こそありますが、肉体の強度は基本的に皆高いです。
よってアシュリーのような身体が弱い鬼でも、床に押しつけられると足を
[
土や岩を操る
精神を研ぎ澄まして大地と一体となることで、より大規模な技を発動できるようになる。
ちなみにナツとの戦いでは、自分の手の内を隠しつつ彼の力量や手の内を探るために体術で床を破砕してからその破片を操っていましたが、足場が傷ついていない状態でも技を発動することはできます。
・
地面に手をかざし、周囲の地面の破片を球状にまとめて撃ち出す。球の大きさは自在に変化させることができ、大きさに比例して威力が上がる。
また、以下のような応用が出来る。
1.
2.自分の頭上に保持した状態から撃ち出す。同時に保持できるのは九個までで、それぞれを個別に操作することも出来る。
・
小さな
また、以下のような応用が出来る。
1.浮かせた破片に「
・大地の
地面を巨大な
・
両腕を上げて地面の破片を巨大な
[山妖式戦闘術]
レンカが長年の経験から編み出した、鬼の怪力を最大限に活かした特殊体術。基本的な打撃技に加え、
・
超音速の
技の効果(ただし最後以外)の由来は「NARUTO疾風伝」のマイト・ガイが使う体術「
・
高速で
・
足下の地面を蹴りつけて粉砕し、そのまま脚を振り抜くことで衝撃波によって前方の地面すら砕きつつ、無数の破片を巻き上げて相手に叩きつける。
・
手を
・ミレーネについて
次は、第5話から登場し、ストーリーを一気に盛り上げることに一役買ってくれたであろう彼女、ミレーネについての小ネタ解説です。
まず、彼女の容姿について。ミレーネの容姿はTwitterの方でキャラクター作成アプリ「カスタムキャスト」を使って自分のイメージを再現したものを投稿しています。
容貌のイメージはほとんど再現できたという自負があるのですが、問題は角。作中では「左右非対称の流線形で
ミレーネの角のモデルは、第5話の後書きでも述べた通り、ポケモンのアブソルがメガシンカした姿「メガアブソル」の角です。ここで一度あのポケモンの姿を思い出して頂きたいのですが、あの角、平面的でしたよね?
そうなんです。ミレーネの角は、他の鬼と比べて奥行きが少なく、板のようになっています。この設定が直接本編に関わってくるということは無いはずなんですが、かなり
続いて、ミレーネに関して作中で描写した小ネタ要素について、もしかしたら伝わっていないかも、というところを解説していきます。
まずはFT恒例のサービスシーン、第6話で描写された入浴シーンについて。この時、ミレーネが何を考えて居心地悪そうにしたのか、という点です。
この部分はそれぞれのキャラクターの位置関係をしっかり考えて作ったので伝わっていると思いたいですが、イメージができていない方向けに少し注釈を入れます。
説明を始める前に、イメージを助けるために手元に文房具か何か小さいものを用意してください。そして、その一つひとつを各キャラに見立てて並べると簡単に状況が
最初、ルーシィの
続いてミレーネのさらに右隣に、事務整理を終えたレンカが座りました。さて、ここまでの情報をまとめるとどうでしょうか? 右から順番にレンカ、ミレーネ、ルーシィ、一つ飛ばしてエルザと並びます。あとは彼女達の体型に注目すれば……わかりましたね? つまりはそういうことです。
また、この後のシーンでルーシィとエルザの間にはウェンディが居たことがわかりますが、ここについても少しだけ注釈をば。
男湯のシーンに移行し、ナツが例によって記憶力ネタを披露してくれましたが、その際ウェンディがなんとなく自分の話をされていることに気づいていました。この部分は、漫画やアニメでよくある『離れた場所で自分の
次は、ミレーネの
鬼は酒と勝負事が大好きで、
鬼は嘘や嘘をつく者を嫌いますが、それはなにも『真実と異なること』を徹底的に嫌悪するという意味ではありません。第11話のミレーネの台詞が良い例で、彼女たちは嘘と
また、作中で度々『嘘を
ちなみにミレーネの初登場時にルーシィのモノローグで入れた『鬼が嘘を嫌う種族であるというからには、ハッタリではないのだろう』という一文も、鬼が嫌うという『嘘』の許容範囲をルーシィたちが理解し切れていないことに加え『ハッタリも事実と異なる以上、鬼が仕掛けるはずはないだろう』という推測の意味を込めることで、前述したような後々の細かい描写の印象を逆説的に強める効果を
最後は、第10話における試合の余波で遂に橙鬼館が
このシーンでミレーネが
それに深く関係しているのは『設定集No.4』で述べていた、橙鬼館メンバーからの文に対する信頼度です。文は常時ヘラヘラしており、言動の端々どころかそのすべてから
それでも普段のいい加減な言動が
では彼女が胸中で
簡単にいうと、あの程度のことで
文を始めとしたスミレ山に暮らす妖怪たちは、過去にも何度か橙鬼館が崩壊しかねないほどの大惨事を乗り越えてきたわけで、それはつまり、あの場で放置された程度で大事に至るようなら、そもそもいま現在無事に息をしている道理がない、ということになります。これはそういった過去の辛い経験が裏付ける事実であって、ミレーネ個人の感情による判断ではありません。
また、それでも文はあの時、余計な行動ができないようミレーネに
長々と裏設定を語ってみましたが、結局のところミレーネは『あのカラスうっとうしいから少しこらしめてやろう。本当に危なくなったらメープルもいるし大丈夫』程度にしか考えていません。自分もあのシーンは単純にネタとして楽しんで頂ければそれで良いと思っています。
[
水分を操る武法。ジュビアが使う「
ミレーネは自身の使う武法に絶対の信頼を寄せており、「この世に高圧の水ほど硬い物質はない」というのが彼女の座右の銘。
空気が乾燥しているほど負担は大きくなってしまうが、ごくわずかでも空気中に水分があれば使用できる。
ミレーネの武法については第11話でほぼ説明し切っていますが、小ネタ解説を本編でやるわけにはいかないということで、改めてここにまとめ直します。
・
対象物が含む水分を瞬間的に
第11話の
・
空気中の水分の密度を上げることで、一定の範囲内に濃霧を発生させる。
この濃霧は
また、以下のような応用ができる。
1.
2.応用1の状態から密度を下げて空気を加湿する。ある程度狭い室内でのみ有効。
・
水に凄まじい圧力をかけることで、細い
技の効果の由来は「SAO」のGGOでキリトが使う武器「
・
水蒸気を全身にまとい、任意に光をねじ曲げて辺りの風景に溶け込む、
『濃霧帯』の霧の中で侵入者を追い払う「見えない何か」の正体はこの技を使っている時のミレーネ。
・
空気中の水分を小さな水の球に圧縮して空中に
主に警備の仕事用に使用する技で、橙鬼館の住人以外がスミレ山に入った時点で必ず『濃霧帯』を発動できるカラクリの種。最高で約二キロメートル先の対象物を見分けることが可能。
・バーナについて
続いて、ミレーネと同じく第5話から登場し、彼女とは正反対のキャラクター性で鬼の多様性を体現してくれたバーナについての裏設定解説です。
彼女の容姿はTwitterの方でキャラクター作成アプリ「カスタムキャスト」を使って自分のイメージを再現したものを投稿した他、2020年11月時点現在のTwitterアカウントのアイコンにも使ったりしています。
そんな彼女の容姿について、カスタムキャストの再現度の限界により伝え切れていない部分の注釈を入れておきます。
彼女の髪色の設定は、東方Projectの
第7話のエルザとの試合で、本気を出したバーナの髪が
細かいことを言いだすと、容姿モデルである東方Projectの小悪魔と決定的に違う外見的特徴が欲しかった等ある程度は動機づけが出来ます。しかし正直なところ、第11話までの彼女の描写で最も力を入れたのはあのシーンであり、そこに向けて設定を組み上げました。
また、同シーンの描写で特に
この部分は展開のスピード感を重視して詳細説明を大胆に撤廃し、バーナが造り出した
順を追って簡単に説明すると、
バーナが
→エルザの突進に合わせて、右手の剣と左手に造り出した
→左手首を返して斜めに斬り上げ、同時に引き戻した右手の剣に武力を注いで
→エルザが二の太刀を防ぎながら刺突をかわし、
→十分な間合いを確保したところで
→戦金槌を引き戻し、更に距離を取ろうと後退するエルザに向かって踏み込みつつ長槍に変えての刺突。
→エルザに
→更に踏み込み距離を詰めながら薙刀の穂先を
といった流れになります。バーナはこのように鬼の
ちなみにバーナは様々な武器を造り出して戦いますが、人間なら両手を使わなければ扱えない大型の武器でも、鬼の膂力をもって片手で充分振るうことができます。
[フォージ]
超高温のマグマから金属製の様々なものを造り出したり、マグマのような高熱を操る
また、造り出す金属は
フォージの設定を初めて読んだ時、読者の皆さんの中には『マグマ自体を攻撃に使えばいいじゃないか』と思った方もいらっしゃると思います。この点については、はっきり言って個人的な
しかし一応「造形魔法とは似て非なる武法」を作りたいという思いが最初にありました。それから、バーナの実力は鬼の中では最弱クラスです。故に『マグマを操る』という設定にしてしまうと余りにも強くなり過ぎるから、という論理的な理由もあることをご理解頂けると幸いです。
・
自分の周囲に浮かべた無数の小さなマグマの球からナイフを造り出して
技の効果の由来は「東方Project」の
・
体の各所にプレートタイプの防具をまとう。防具の表面をマグマに戻すことで、直接攻撃をした相手に逆にダメージを与えることもできる。
・
立っている地面が溶けるほどの熱波を体から放ち、水分を含むものを操るあらゆる
また、以下のような応用ができる。
1.高熱で相手の武器を変形させて使用不能にする。
2.飛び道具や遠距離系の魔法及び呪法を無力化する。
・
造り出したメイス系武器の頭部表面をマグマに戻し、振り降ろした勢いで
・
表面をマグマに戻した状態の
技の名前(漢字)と効果の由来は「七つの大罪」のバンが使う技「
・アシュリーについて
今回最後に小ネタ解説をするのは、
彼女の容姿もミレーネやバーナ同様に「カスタムキャスト」で再現したものをTwitterの方に投稿していますが、他の二人とは違いかなり上手くイメージをかたちにできたと思います。ただ、やはりそれでも注釈を入れておきたい部分が無いわけではありません。
まず、彼女の容姿はほぼ完全に、モデルである東方Projectのパチュリーを改変せず使用しています。寝間着のような服には原作のパチュリーと違って
しかし、原作のパチュリーとの明確な違いはしっかりもたせてあります。まずは第6話の後書きでも述べた彼女の角。東方Projectの
と、本題の前にほんの少し予備知識の紹介をしておきます。
自分がたびたび創作のお世話になる一大コンテンツ『東方Project』。「
有名どころですと、橙鬼館のモデルとなった
そしてこの三人が身に着けるナイトキャップ。その見た目からドアノブカバーに例えられるこれらですが、レミリアのものは単純な円形なのに対して、パチュリーのそれは両サイドに
パチュリーは魔法使いですから、容姿は人間と変わりませんし、この膨らみもただの装飾でしょう。しかしこの設定を知った時、自分はこれを有効活用する方法を思いつきました。
第9話で少し触れましたが、橙鬼館に暮らす鬼たちはその昔、故郷を追われて大陸の各地を
いかなヒトとヒトならざる者たちが当たり前の
ミレーネは自身の
角をもつキャラクターが帽子を被る場合、恐らく角に掛からないように被る姿をイメージされる方が多いと思いますが、アシュリーは違います。
先ほど紹介したパチュリーの帽子のようにサイドに膨らみをもったデザインであることを活かし、そこを角の収納スペースにしているのです。これこそが、彼女の容姿設定に盛り込んだ小ネタで自分が特に拘った部分だというわけでした。
[
情報を武力で圧縮し、管理したり対象者に与えたりする武法。ヒビキが使う「
また、本から情報を読み取ることもできるため、図書館で暮らすアシュリーと相性がいい。
[
アシュリーが独学で学んだ魔法。彼女が肌身離さず持っている巨大なハードカバーの
ちなみに「魔法石」の色は基本的に、妖精の服のベースカラーと一致させてあります。そう考えてから読み返して頂けば楽に情報を整理できるでしょう。
・浮遊魔法
対象物を浮かせて操る。使用する魔法の中では最も使用頻度が高い。
・思念伝達魔法
言葉や映像などを伝える魔法。他者の念を術者を介して相手に伝えることもできる。
・空間魔法
空間を操作する魔法。ある程度
魔法の効果の由来は「ブラック・ブレット」の
空間魔法については、作中で描写できなかった部分があるのでここに
第11話の試合終了後のシーンで、橙鬼館の
『ラグリアが時間を巻き戻し、更にアシュリーが復元の魔法をかける、という二段構えが図らずも完成していた』。
しかし、ここまで『裏設定・小ネタ解説』を読んでくださった皆さんなら、この一文に隠れた違和感を見つけられるのではないでしょうか? 『
このような表現にした理由は、グレイを一人称視点にしたことによるラグリア本人との感覚のズレを描写したかったからです。グレイはこの時、他の人達と共にアシュリーとラグリアの作業を見守っていましたが、当然ながら二人がどのタイミングで魔法を使っているのかずっと注視していたわけではありません。
よって説明文にグレイの主観が混じり、ラグリアが主導で作業を進めたものと思い込んでいることを演出していたのです。この思い違いはカリンとセリナ、そしてナツたち他の『
実際のところ、この時ラグリアは、アシュリーの空間魔法だけでは手に負えない、
最後に、ここまで説明してきた四人の鬼達の位置づけをまとめておきます。
まず、ミレーネは特に『鬼』という種族の、人間とは異なる価値観にフォーカスを当てています。発見した侵入者には徹底して冷徹な態度を貫きますが、門番として館を守る使命を念頭においた上で相手がみせた誠意にはきっちりと応える。
更に、勤務中のストイックな姿勢が目立つミレーネですが、部下に対しては個々人の性格を見極めた上で向き合うため
また、
ちなみに、足音を殺す技術にかけて彼女の右に出る者は
次にバーナは、メイド長としての職務を
しかしその穏やかな
また、戦闘描写では、平常時と異なり
次にレンカについては、モデルとなった
そんな彼女の戦闘描写は、正に鬼の頂点に君臨する彼女に
オリキャラ達ばかりがスポットを浴びて未だに活躍の場がほとんど無い主人公・ナツですが、せめて原作を知っている方には、自分が彼の勇姿に込めた想いが伝わっていることを祈っています。
最後に、アシュリーについて。
彼女は体が弱く、鬼らしい特徴をまったくもっていません。ネタ要員としての性質が強い設定は、初めから
戦闘も得意ではないので描写が少なく、そこに込めた想いを語ることも現時点では難しいですが、今後のストーリーで活躍するシーンは幾らか考えてあるのでご期待下さい。
以上、裏設定・小ネタ解説集第2弾でした。
今後の『裏設定・小ネタ解説集』は『設定集No.3』の後書きでも述べた通り、
しかし、活動報告にてお知らせした現在計画中の
よって今後の『裏設定・小ネタ解説集』の更新は一旦お休みにして、本編の新しいお話の執筆に注力したいと考えています。
これまでの期間でかなり構想はまとまってきているので、いままでの本編と同程度のクオリティでお届けできるように頑張ろうと思っています。読者の皆さんはいましばらく気長にお待ち下さい。
〈加筆修正一覧〉
14