識別名:リーパー   作:兎秤

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 書いていて、あれ?千夜ってこんなキャラだってけ?ってなりました。
 今回の千夜はかなりポンコツです。


少女は虫相手に気絶をした

〜6月26日〜

 

 私は今日の肝試し用の道具を買いに行こうとした所を士道に呼び止められます。

 

「千夜、このあと良いか?」

「この後ですか?」

「あぁ、買い出し手伝ってもらいたくて」

「なら、十香ちゃんや四糸乃ちゃんと行った方が良いのでは?今、霊力が不安定何でしょう?」

「あぁ、十香達のことでも話したいこともあるし」

「それなら、わかりました。準備するので待っていてください」

「おう、悪いな」

 

 肝試しの道具を用意することが出来なくなりましたね。まぁ、家にある物で何とかなるでしょうし、最悪、殿町君が驚かすでしょう。

 

「そう言えば何を買うんですか?」

「食品類とトイレットペーパー、洗剤あとは今日のお供え物だな」

「お供え物、士道は何にするんですか?」

「あー、まだ決めてない。適当にぶらついて目に付いたものを買っていこうと思う。千夜は?」

「うーん、私もどうしましょうか・・・・・ナスでいいでしょうか?」

「なんでナス?」

「お盆の時、ナスで牛を作るでしょ?天狗牛って言うぐらいだから牛にしようと思いまして」

「よく分からんが・・・・・あっ、千夜」

「なんですか?」

「右肩」

「右肩ですか?ーーーーーッ!!!?」

 

 士道に言われ右肩を見るとそこに青虫が乗っていた。

 

「し、ししししし士道!と、ととととと取って!取ってください!」

「分かったから落ち着け。っと、取れたぞ」

「ありがとうございます・・・・・」

「お前、昔から虫はダメだな」

「うぅぅ、面目ないです」

 

 虫全般ダメという訳では無いのです。蝶やカブトムシ、バッタ、カマキリなどは大丈夫なのですが。害虫などのゴキブリ、ムカデ、ハチ、クモやうねうね動く、ミミズやイモムシはダメなのです。バッタも害虫?知りませんね。

 

「殺虫スプレーを最近常備してなかったのが問題ですね。士道!殺虫スプレーも買いに行きましょう」

「むやみに殺すなよ。俺が取ってやるから」

「・・・・・なら、お願いします」

「おう」

 

 私達は買い物を続けて行きました。

 

 士道、お供え物にショートケーキはどうなんでしょう・・・・・

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 肝試しの時間になりましたが殿町君は来ません。どうせ隠れているのてしょう。

 

 時間潰しにお供え物をみんなで見せ合うことになりました。

 十香ちゃんはケバブサンド、その肉って牛肉ですよね?共食いになりませんか?凜祢はスイカ、美味しそうです。折紙さんは白百合、お供え物ですからね模範解答ぽっいですね。四糸乃ちゃんは牛のパペット、可愛いです。琴里ちゃんは棒付きキャンディー、地方限定発売・・・・・いったい何味なんでしょう。

 

 見せ合いが終わっても案の定、殿町君は来ません。士道が探しに行きましたが大丈夫でしょうか?

 

「ちょっと、士道が心配なので探しに行きますね」

「うん、分かった。みんなは私が見ておくね」

 

 凜祢だけに告げて士道を探しにいきます。案外直ぐに士道は見つかり、結局全員で殿町君を探すことになりました。

 

「うわぁぁぁああ!!」

 

 しばらくすると、絶叫と共に殿町君が飛び出して来ました。そのまま、走り抜けていきます。

 

 天狗牛が出たなど言っていましたがあれは殿町の作り話ですよね?

 しかし、殿町の異常な反応を見て四糸乃ちゃんと琴里ちゃんが怯え始めてしまい、追い討ちをかけるように変な声が聞こえました。そして、影から奴がのそっと現れました

 

 

「あれが天狗牛・・・・・?」

「いや、あれはどう見たってワニだろ!?」

「なんでこんな所にワニがいるんですか!?」

「きゅー」

「あ!こ、琴里ちゃん!?」

「うぇぇえええん!!」

「四糸乃!何かで出てきてるよー!落ち着いてー」

 

 琴里ちゃんは気絶し、四糸乃ちゃんは霊力を暴走させてしまいます。

 

 早く四糸乃ちゃんを落ち着けさせないと。そう動き出そうとした私の足もとで柔らかい感触を感じました。恐る恐る足もとを見ると巨大なミミズを踏んでいました。

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁあ!!」

 

 びっくりして、1番近くにいた人に飛びつきます。

 

 ミミズ、コワイ。ウネウネ、イヤダ。

 

「ちょっと!千夜まで!?」

 

 落ち着いて見ると飛びついたのは士道で私は士道の頭を抱えるように抱きついていました。士道の両サイドにくっついている十香ちゃんと折紙さんは不服そうな顔をしています。

 

「わっ!す、すみません!ーーーーーっ!きゃ!?」

 

 慌てて離れようとした所で足を滑らし、その場で転んでしまいます。それと共にグチャと音がなります。

 

「いたたた・・・・・ぐちゃ?」

 

 手を見るとさっきのミミズが潰れていました。

 

「ーーーーー!?!?」

 

 私はそこで意識を手放しました。


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