書く前に色々編集したいので遅れます。
書け次第ポツポツと投稿していきます。
〜6月30日〜
「始まりましたね・・・・・」
赤く染った空を見上げながら呟きます。士道と凜祢は対立・・・・・士道は凜祢のやり方を否定したようです。
「なら、宣言通り全力でいかしてもらいます。〈
巨大な満月が出現し私の周辺が夜になります。【
「【
死神達を生成します。力も速度もいつもの比ではない程の強さで数も何時もの数百倍です。
さて、結界の要はモニュメント、池の取水塔、神社の御神木でしたね。それぞれに四糸乃ちゃん、折紙さん、時崎さんが向かったようです。まぁ、時崎さんには送らなくていいでしょう。
モニュメントと池の取水塔、後は士道の所に死神達を送り込みます。
さて、私も士道の近くまで行きますか。
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新天宮タワーにつく頃には各要は破壊されて士道は奥に進んでいました。
「琴里!黒い奴らの親玉らしき奴が来たぞ!」
「〈リーパー〉!?なら、コイツらも貴女の・・・・・敵意は無さそうね。今回は協力してくれるのかしら?」
頷いて承諾をします。
「あっ・・・・・あれは・・・・・」
「いやーあの格好を見るのはひさしぶりだねー」
「〈リーパー〉やはり貴女が手助けを・・・・・」
「あらあら、お久しぶりですわね」
他に向かっていた面々も集まり全員集合した。
「サキ、イッテ。ココハ、クイトメル。シドウ、マカセル」
わざと片言で伝え、面々を新天宮タワーの内部に向かわせます。
私は未だに生み出され続けているガーディアンの足止めでもしますか。
「さて、全力で行きます」
次々とガーディアン達を斬る。斬る。斬る。斬る。
しばらくしてガーディアンの生成が止まります。士道が凜祢を封印した為です。霊力で分かりました。
その場に向かうと消えかけの凜祢とそれを抱えている士道。周りで立ち尽くしているみんながいました。
「本当はね、私は・・・・・私だけを一緒に帰れないんだ」
「どういうことだよ!!?だって、お前・・・・・さっき・・・・・」
凜祢の言葉に士道が疑問を叫びます。
私は理由を知っています。凜祢は霊力が意志を持ち作られた精霊に近い存在、霊力が封印されてしまえば消えてしまうのも必然でした。
私に出来ることはーーーーー
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〜士道視点〜
「ーーーーーねえ、士道・・・・・ちょっとだけ聞いてくれる?」
「何でも聞いてやる。何だ・・・・・?」
「こうしてるとね・・・・・士道と過ごした日々がとても愛おしく感じるの・・・・・だから、思うの。私の楽園は間違っていたかもしれないけど・・・・・士道といられる日々は・・・・・偽りなく本当にーーーーー幸せだった・・・・・って」
「何言ってんだよ・・・・・これからだって一緒だそうだ言っただろう?」
「ふふ・・・・・士道にこんなに想ってもらってるって・・・・・嬉しいな。でも、聞かれたらみんなに怒られちゃうかも・・・・・」
「はは・・・・・確かにそうかもな・・・・・」
「・・・・・じゃあ、みんなが聞いてない今のうちに・・・・・言っちゃいます」
「なんだよ?そんなに改まって・・・・・」
「私・・・・・ずっと、ずっとね?
・・・・・好きだったよ、士道のことーーーーー」
消えかけの凜祢の光がいっそう強くなる。その瞬間、黒い巨大な鎌が凜祢を斬り裂いた。
「えっ・・・・・?」
凜祢が消えて、そこには鎌を振り降ろした〈リーパー〉の姿があった。
「り・・・・・んね?凜祢?凜祢・・・・・あ、あぁぁぁぁぁああああ!!」
悲しみと怒りで目の前が染まっていくのを感じる。「何故?」、そう〈リーパー〉に問いただそうとした瞬間、体が宙に浮くような感覚に襲われ気がつくと俺は高台にいた。どうやら崩壊しかけていた新天宮タワーからフラクシナスで転移させたみたいだ。
結局、何も分からずじまいだった。凜祢は、どうして結界を張ったのか。どうして俺を殺そうとしたのか。〈リーパー〉は何故、凜祢を斬ったのか。
何もかも謎のまま残して、終わってしまった。
「・・・・・大丈夫かい、シン」
1人打ちしがれていた所に令音さんがやってきた。
「いや・・・・・さすがにまだ、堪えてます」
「・・・・・ふむ、そうかね。では、今回の現象についての話は時間を改めた方がいいかな?」
「何か分かったんですか!?」
「ああ、先程の〈ルーラー〉手から結界の制御が離れた際に、ようやく結界の解析をすることができた」
「ほ、本当ですか!?教えてください!あの結界は一体なんなんなんですか!」
「・・・・・」
「令音さん!」
「・・・・・これは君にとって必ずしも良い情報とは限らないかもしれない。・・・・・それでも知りたいかい?」
「・・・・・ッ」
脅すような令音さんの口調に一瞬怯みかける。
でも──────それで、凜祢の考えが分かるなら。少しでも凜祢に近づけるなら。
「お願い・・・・・します」
「・・・・・ん。覚悟あるなら私は君の意志を尊重しよう。まず──────────
そこからの話は壮大だった。
〈ルーラー〉つまり凜祢は精霊では無く強大な霊力の残滓に意思が宿ったもので、器が無いため封印した際に消えてしまった事。
結界、〈
俺の中にある記憶は実際に会ったことである事。
十香達の霊力の暴走は俺自身が緊張感やストレスで暴走状態になり、霊力が逆流していた可能性が高い事。
様々な情報がパズルのピースの様に繋がっていく。
凜祢は・・・・・凜祢は、精霊の力を暴走させてなんてなかった・・・・・
利己的な欲求のために、俺達を閉じ込めていたのでもなかった・・・・・!
ただ、ただ俺のために・・・・・ッ!
己の身を削りながら・・・・・再生の炎を失った俺が死んでしまわないように、助けてくれていたんだ・・・・・!
「凜、祢・・・・・」
「そうだ、〈ルーラー〉園神凜祢は君を守るため・・・・・その為だけにこの世界を作ったんだ」
「あ・・・・・あっ・・・・・あぁ・・・・・お、れ・・・・・は・・・・・ッ、何にも・・・・・知ら、ないで・・・・・凜祢に・・・・・なんて・・・・・俺は・・・・・俺は・・・・・ッ!」
「それ以上は、やめてくれないか、シン」
「・・・・・令音・・・・・さん?」
「誰が彼女を恨もうが、誰が彼女を哀れもうが、構いはしない。・・・・・しかし、シン。君は、君だけは、彼女が命を賭して守った君だけは・・・・・彼女の決意を、汚さないでくれ」
「・・・・・ッ!!」
「お願いだ、シン。園神凜祢は、ただ君を好こうとしただけだった。それに報いようとするなら・・・・・お願いだ。後悔や謝罪ではなく・・・・・感謝を」
「は・・・・・い・・・・・!」
令音さんがフラクシナスに戻り、1人になる。時より空間が揺れる令音さんが言っていたが〈
空を見上げると空から袋が落ちてきた。地面に落ちたそれはからは軽い金属音が響いた。
俺は、それを拾い上げて中身を見る。
「これ・・・・・」
「私、大事にするね」そんな凜祢の言葉を思い出す。中に入っていたのは見覚えのある鍵。そう・・・・・これは、凜祢が俺の幼馴染だった証だ。これを渡した時の顔は忘れない。驚いていたけど、凄く嬉しそうで・・・・・家に忘れた時だってあんなに慌ててさ・・・・・
「・・・・・大事にするって約束しただろう、凜祢?だったら責任持てよ・・・・・ちゃんと持っていけよ・・・・・!
でないと・・・・・わかっちまうじゃねぇか・・・・・朝、起こしてくれないって・・・・・嬉しそうに料理の味を聞いたりしてくれないって・・・・・お前の笑顔はもう見れないんだって・・・・・ッ!
なんでだよ・・・・・なんでなんだよっ!?ずっと俺の幼馴染だって・・・・・一緒にいたいってそう言ってたんじゃなかったのかよ・・・・・ッ!?
凜祢ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーッ!!」
『ーーーーー』
最後に聞こえたのは声は幻聴か本当か、そんなこと考える間もなく〈
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「さて、これで全て終わりですね」
『ゴメンね。千夜ちゃんに損な役回りをさせちゃって』
私と喋っているのは本。空中に浮かぶ本と私は話しています。
「それを言ったらそっちの方が損な役割でした。それに、これは私の判断でやった事です」
『それでも、ありがとう千夜ちゃん。それにしても千夜ちゃんが言った通りになっちゃたな。千夜ちゃんの方が士道のこと知っているみたいでなんか悔しい』
「そんな事ないですよ。私は士道の意見ばっかり気にして士道を守ることを考えられてませんでしたから。あと、少し勘違いしてました。この前はすみませんでした」
『ううん、気にしないで』
「それと、まだ器はないからどうにも出来ませんが・・・・・そのうちどうにかしますので気長に待っててください。
私があの時、凜祢を斬ったのはこの為です。【
「死神になら直ぐにでも成れますけど、どうします?」
『うーん・・・・・士道と早く会えるは魅力的だけど・・・・・死神はちょっと・・・・・』
「まぁ、そうですよね・・・・・〈
『え?じゃあ・・・・・
ありがとう、士道・・・・・私、士道と一緒にいた時間が・・・・・本当の幸せだったよ』