識別名:リーパー   作:兎秤

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 七夕ですね・・・・・ということで、デート・ア・ライブOVAの七夕での話です・・・・・

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少女は短冊に願いを乗せた

 七夕って雨が多いですよね?

 雨が降ると天ノ川が洪水になって織姫と彦星が会えないって言いますが、それだと織姫と彦星が会えない比率高すぎませんか?何年も何年も雨が降ったら何年も2人は会えない事になってしまいますし。

 

 私は毎年ちゃんと会えていると思うんですよね。

 

 だってーーーーー

 

 

ーーーーーどんなに雨が降っていようが、

 

 

 

 

ーーーーー雲がかかって曇っていようが、

 

 

 

 

 

 

ーーーーーその雲の先は必ず晴れていて・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 満天の星空が広がっているんですから・・・・・

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 今日は七夕で七夕祭りがこの天宮市で開催されています。みんなとお祭りに来ていましたが、少し前にはぐれてしまいました。まあ、そのうち会えるでしょう。

 

 七夕ってことで色々サービスをしている所が多くありますね。星に関係あるプラネタリウムが少し安くなっていましたし公演回数が多くなっていました。全く関係ないところで言うと結婚式場でウェディングドレスの試着のサービスがやってました。

 ・・・・・タマちゃん先生が見たら涙を流しそうですね。

 

 さて、気お取り直して屋台巡りをしましょうか。

 普段見ないような変わった物が色々ありますね。七夕にちなんだ屋台が結構出ていました。

 笹の葉カステラ、天ノ川かき氷、織姫綿あめ、天牛ビーフジャーキー etc・・・・・

 どれも美味しそう・・・・・って、天牛は食べちゃダメでしょ!彦星が仕事できなくなりますよ。

 全部食べてみたいですが、夕食が入らなくなると困りますし少し食べる程度にしておきましょう

 

 屋台を回っていると短冊を配っている場所を見つけました。

 短冊ですか・・・・・織姫と彦星も大変ですよね。1日しか会えないのに他の人の願い事を叶えなければならないなんて。

 短冊も願い事と名前しか書いてないのでどこの誰かもわかりませんし・・・・・

 

 あれ?十香ちゃんの短冊がありますね。今日の夕食はカツカレーが食べたい・・・・・十香ちゃんらしいと言うかなんというか・・・・・

 四糸乃ちゃんによしのん、琴里ちゃんもありますね。士道のは見当たりませんし、士道もはぐれたのでしょうか?

 あっ、ちょうど士道を見つけました。士道がこっちに向かって来てーーーーーって!時崎さん!?なんで、士道と一緒に・・・・・あれ?時崎さんは分身の方?

 

 士道を見つけたと思ったら一緒にいたのは時崎さんの分身でした。

 なんで、2人が1緒にいるのでしょう?それに、時崎さん、本体の方はあちらこちら動き回っていますがどうしてでしょうか?

 

 2人は短冊を書いていますね。なんて書いているんでしょうか?まぁ、士道は精霊が幸せになれますようにとか書いているんでしょうけど。

 

 さて、何処に付けるか迷っているようですね。あっ、2人が移動します。士道が心配ですし、後を付けましょうか。

 

 少し移動すると、丁度いいところを見つけたようで、士道が短冊をつけ始めました。

 士道が短冊をつけ終えて時崎さんと話をしている所に声がかかります。

 

「ようやく見つけましたわよ、(わたくし)

 

 本体のお出ましのようです・・・・・

 

 時崎さん本体の話を聞いた限りで分かったのは、あの分身の時崎さんは本体の時崎の命令を無視して行動している事と、分身の時崎さんは士道に心を開きかけた時の時崎さんらしいです。時崎さんがデレた時あったんですね・・・・・知りませんでした。

 

 時崎さん(分身)は無数の手に捕まれ影の中に引きずり込まれて行きました。士道はそれを助けようとしましたかが、間に合うことはなくその場には本のようなものと短冊が残りました。

 

「狂三・・・・・」

「同じ(わたくし)を2度、殺すというのもあまり気分のいいものではありませんわね・・・・・今日の要件は済みましたわ。本当なら士道さんともっとお話したいのですけど・・・・・」

 

 そう言って時崎さんは私のいる方に目を向けてきました。私がいる事に気がついているようですね。私という存在がストッパーとして役立っているようです。

 そう考えていると直ぐに複数の足音が聞こえてきました。

 

「シドー!」

「どきなさい!」

 

 十香ちゃんに琴里ちゃん、四糸乃ちゃんです。十香ちゃんと琴里ちゃんは時崎さんを見るなり目の色を変えました。四糸乃ちゃんは士道の心配の方が先のようです。

 

「狂三・・・・・!士道には指1本触れさせんぞ!」

「また性懲りもなく現れたわね、今日は何の用?大人しく降伏するっていうなら話を聞かないなでもないけど」

「うふふ、今日は怖い怖い炎の精霊さんがいらっしゃるようですし、退散しておきますわ。ごきげんよう、士道さん」

 

 そのまま、時崎さんは暗闇に姿を消しました。

 

 私もそろそろ出てきても大丈夫でしょう。建物の影から出て、時崎さん(分身)が落とした2つのものを拾い上げます。

 1つは白い本のような物でそこには花婿姿の士道と花嫁姿の時崎さんの写真がありました。多分、あの花嫁衣裳を無料で着れると書いてあった結婚式場で撮ったんでしょう。時崎さん(分身)は自分が本体に殺されると分かっていたからこのような思い出作りをしたのかも知れませんね・・・・・

 もう1つは短冊。そこに書かれていた願いはーーーーー

 

「士道」

 

 私は短冊を持って士道に近寄り、その短冊を渡します。

 

「これを」

「ーーーーーッ!!」

 

 士道は短冊を受け取ると血相を変えて走り出しました。

 

「シドー!どこへ行くのだ!?」

「それに千夜姉!?何処から現れたの!?」

「びっくり・・・・・しました・・・・・」

「そんなことより士道を追いかけますよ!」

 

 4人で士道の後を追います。士道を追いかけていると通行人が上を見あげている一帯があり何事かと思うと士道がいました。

 士道は1番高い竹の天辺にビルの屋上からから短冊をくくりつけていました。付け終えた事に油断した士道が竹の反発に負けビルの屋上から放り出されました。

 咄嗟に十香ちゃんが飛び出し士道を受け止めました。びっくりしました・・・・・心臓に悪いですね。

 

「大丈夫かシドー!」

「あぁ、ありがとう十香」

「なにやってんのよ!わざわざあんな高いところに短冊つけたりして!」

「危ない・・・・・です」

「すっごい目だったけどねー」

「あぁ、悪い・・・・・でも、あの願いだけは叶ってくれなきゃ困るんだ・・・・・」

 

 そう言えば、短冊は星に近い程叶いやすいって言いましたっけ?士道の行動はその為でしょう。

 

 士道が付けた時崎さんの短冊(願い)はーーーーー

 

 

ーーーーー士道さんとまたいつか会えますように

 

 

 そう言えば、私はまだ短冊を書いてませんでしたね。せっかくなので書いておきましょうか。私の願いはーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー彦星(士道)織姫(時崎さん)がちゃんと通じ合えますように。


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