でも、前回宣言しちゃったしな・・・・・単位ぃ・・・・・
誕生日ーーーーー
ーーーーー人の生まれた日、あるいは、毎年迎える誕生の記念日のことです。
そして、今日は8月3日。琴里ちゃんの誕生日です。さらに、私の誕生日は8月15日とけっこう近いのです。なので今年は合同で誕生日パーティをすることになりました。
「「「「ハッピーパースデー!!」」」」
パッパッンっと、クラッカーが弾け中からテープが飛び出します。テーブルの上には士道の作った豪華な料理がぎっしりと並んでいます。
「皆さん、ありがとうございます」
「普通でいいって言ったのに・・・・・」
私は素直にお礼を言いますが、琴里ちゃんは相変わらずツンとしています。しかし、嬉しいのがまるで隠せていません。顔をほんのり赤くさせ、頬は少し上がっています。さらにはリボンがピコピコと嬉しそうに動いているのですーーーーーえっ?ちょっと待って、なんで動いているんですか!?
まぁ、それは置いといて。早速、プレゼントの時間です。
「おめでとう。これはフラクシナスのクルー全員からだ」
「ありがとう。・・・・・これが例のスペシャルってやつ?」
「・・・・・さて、どうだろうね?」
令音さんが琴里ちゃんにプレゼントを渡します。まぁ、中身はホラー映画なんですけどね。計画はバッチリです。なんの計画かというとーーーーーあっ、令音さん。えっ?私の分のプレゼント?フラクシナスのクルーで用意してくれたんですか?ありがとうございます。中身は?自作ゲームですか?楽しませてもらいますーーーーー計画の説明はもう後にしましょう。
「琴里!千夜!おめでとうだ!」
「おめでとうございます。琴里さん、千夜お姉ちゃん」
「こんぐらっちゅれーしょーん!」
十香ちゃん、四糸乃ちゃん、よしのんが綺麗にラッピングしたプレゼントを渡してきます。
「みんな、ありがとうございます。あっ、そうだ。はい、琴里ちゃん。私からの誕生日プレゼント」
「あ、ありがとう・・・・・それと、千夜姉もおめでとう」
「ありがとうございます」
あ〜も〜可愛いですね!少し照れ視線を外しながら行動する琴里ちゃん。何時もの司令官モードではあまり見れない姿です。
「誕生日おめでとう。琴里、千夜」
「士道もありがとうございます」
「・・・・・一応お礼を言っといてあげる」
「はいはい」
「・・・・・開けてもいいかしら?」
琴里ちゃんがみんなを見回しながら言います。十香ちゃん、四糸乃ちゃん、よしのんが元気よく頷きます。私も別に構いませんが、令音さんのプレゼントを開けられると計画に支障が・・・・・
「琴里、私のプレゼントは、私達は帰った後で開けてくれないか」
「え?そりゃ構わないけど・・・・・」
令音さんナイスです。これで計画はそのまま行けます。
「あー、できれば俺のも、みんなが帰った後に開けてくれないか?」
「士道も?いいけど・・・・・何2人して何か企んでるの?」
士道は企んでいると言うより、みんなに見られるのが恥ずかしのでしょう。まぁ、令音さんはバリバリ企んでますけどね!
「ふうん・・・・・まぁいいわ。じゃあ、十香と四糸乃と千夜姉のを開けさせてもらうわね」
「じゃあ私も開けますね?あっ、士道?」
「なんだ?」
「私も開けちゃまずいですか?」
「あー、千夜も家に帰ってからでもいいか?」
「まぁ、いいですよ」
まぁ、ここで私だけいいって言ったら琴里ちゃんもむくれちゃうでしょうし。と、ここで十香ちゃんの我慢の限界が来ました。
「なぁシドー、もう食べてもいいのか!?」
「ははは・・・・・琴里達がプレゼントを開けるまで待とうな?」
「む!そうか、そういうものなのか。すまん琴里、千夜、無礼をした」
「いいわよ。先に食べちゃって」
「私も構いませんよ」
「いいのか!?」
「ええ」
「はい」
「おお!ではいいただきますだ!」
そう言って、十香ちゃんは元気よく手を合わせました。
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それから数時間、みんなで遊びお開きになりそれぞれの家へ帰っていきました。
さて、ここからが本番です。私は家にプレゼントだけ置いてフラクシナスに向います。
今からする計画は素直になれない琴里ちゃんにたまには大好きな士道に甘えさせようというものです。
「状況はどうだい?」
令音さんと共に艦橋に入り、前方のモニタに注視します。
どうやら、フラクシナスのクルー達のプレゼントのホラー映画を見だしたようです。
「あれ?琴里ちゃん白リボンになってますね?」
「どうやら、黒い方を汚してしまったようです。にしても、幸運でした。まさかあんなタイミングでリボンを変えてくれるとは。まさに、天が後押ししてくれるとしか思えない偶然ですね」
「・・・・・偶然、か」
「令音さん?」
「どうかしたんですか?」
「・・・・・いや」
令音さんはそのまま自分の席に腰を下ろしメインモニタに視線を戻しました。
私はどうしましょうーーーーーえっ?司令官の椅子に座っていいんですか?神無月さんいますけど?えっ?蹴る?嫌ですよ。喜ぶだけじゃないですか。
結局、司令官の椅子に座ります。横でハァハァ言ってるのは無視しておきましょう。
さて、映画を見終えたようですね。
「次の工程の準備お願いします」
「はい。五河家電力供給停止まで、3・2・1」
「停電しました」
『ギャァァァァァーーーーー!!!』
『う、うわぁっ!お、落ち着け琴里!』
いい感じですね。このまま士道に甘えちゃってください。あれ?インカム持ってどうしたんでしょう?
「通信が来たみたいだ・・・・・」
「なるほど・・・・・こっちに逃げる作戦ですか。そうは、させませんよ。令音さん転移装置の不調かなんかで転移出来ないと伝えてください」
「了解した」
『ーーーーーも、もしもし!いつかことりともうしますが、むらさめさんのおたくですか!?』
か、可愛い・・・・・っ!
『あ、令音!今すぐ拾っ「済まないが、転移装置が不調でね。明日の朝までは使えそうにないんだ」ーーーーーえっ?』
令音さん!タイミング早すぎです!ちゃんと聞いてから返答しないと怪しまれますよ!ーーーーーっと、動きがありましたね。琴里ちゃんはトイレに行きたいようですが怖くて行けないみたいです。
『お、おまる持ってきて・・・・・っ!ここでするぅぅぅっ!』
『ば、馬鹿!ていうかそんなモンうちにあるわけねぇだろ!』
『じゃ、じゃあオムツでもいいから!助けてムーニーマーンっ!』
琴里ちゃんはムーニーマーンですか。私はパンパースでしたね。ってそんな場合じゃないですよ!けっこうピンチじゃないですか?あれ?神無月さんは?
『こんばんは。お届け物です』
何やってるんですか、あの人は?
『なんなんだコレは?ーーーーーって、これは・・・・・』
士道が神無月さんが運んだダンボールを開けると、中からはアヒル型のおまると紙オムツでした。
何やってるんですか!?あの
一瞬、おまるを使いそうになりましたが士道と一緒にトイレに入り一難を去りました。
その後、士道と一緒にお風呂入ったり一緒の布団で寝たりして存分に甘えているようでした。良かったです。
あっ、もちろんお風呂シーンは男性陣には退去してもらいましたし。神無月さんは締め上げておきました。でも、喜んでたな・・・・・あの
「さて、私もそろそろ寝ましょうかーーーーーあっ、まだ士道のプレゼント開けてませんでしたね」
士道のプレゼントの包装紙を綺麗に剥がしていきます。
「さて、士道のプレゼントはーーーーーネックレス?」
星と月の型に藍色の宝石あしらわれたネックレスでした。
「士道、ありがとうございます。大切にしますね?」
私はそこには居ない少年に語りかけるように声を漏らしました。
自然と微笑みが零れているのを少女自身は気づかなかっただろう。
ちなみに、誕生日のプレゼントはこんな感じです。
十香→琴里:人生ゲーム
四糸乃→琴里:ティーセット
令音→琴里:ホラー映画
士道→琴里:新しい黒のリボン
千夜→琴里:棒付きキャンディー(全御土地味パック)
十香→千夜:ゲームスタジアム
四糸乃→千夜:カエルのクッション
令音→千夜:リトルマイシドー(創作ゲーム)
士道→千夜:ネックレス
琴里→千夜:フラワリウム